「MixChannel」はなぜ流行った?

中西孝之氏(以下、中西):せっかくなので、会場からいくつかご質問を受けられればと思います。

質問者1:最初に、「10代にウケる動画を作れば、だいたいみんなウケるだろう」という話をしてたんですけど。実際、僕の嫁は28(歳)で、大関さんの動画を毎晩見てるんですね。

大関れいか氏(以下、大関):マジですか? ありがとうございます。

質問者1:その影響で僕も見せられるんですけど、作る時に何を意識してるのかなと。あるある系のものを出してるのかなという感覚があって、それは狙ってやってるのかどうかというのを聞きたいです。

もう1点、動画を使う動機づけとして、よりリアルに伝わるという部分と、面倒くささを解消するという部分の2点かなという感覚を持ちました。

そのうえで質問なんですけど、ミクチャ(MixChannel)はめちゃくちゃ面倒くさいじゃないですか。簡単になる、面倒くささを解消する一方で、ミクチャというめちゃくちゃめんどくさい作業をする人たちがいるというのは、どういう動機だと思いますか?

あんまり(MixChannelを)使ってるのを見たことないんですけど、そのモチベーションというか、どういうお考えなのかなというのをおうかがいしたいです。

大関:最初は自分がおもしろいと思って、日常であったことをネタにして撮ったのがたまたまウケて、それが今こんなになったというので、「ウケるんだ」と気づいて、そこから狙うようにはなりました。

やっぱり小学校、中学校、高校のあるあるネタをどんどん出したほうが、みんなウケてくれるんだなというのがあるので、その時からもうずっと狙ってやってます。

ほくぴー氏(以下、ほくぴー):MixChannelは、たぶん動画と捉えてないんじゃないかなと思っています。あれは、手をかけることによって「私、これだけやってんだよ」という。

編集できる、どれだけ手を込められるかみたいなものなので、めんどくさいとはちょっと軸が違うのかなと思ってます。

RedJoker氏(以下、RedJoker):モチベーションというか、流行りもあるんじゃない? 流行りっつーか。

「動画を始めよう、じゃあどれにしよう?」というときに、みんなから聞いて「ミクチャがいいんじゃない?」という声が多かったから、たぶんミクチャ。「カップルもやってるよ」「私の友達もやってるよ」「こんなかわいいのできるよ」みたいなので。

大関:たぶんJKが使いやすいのがミクチャなんだろうなと思いました。というのも、多く見られたのが、ネタ動画じゃなくてカップル動画とか、女の子2人で踊ったりとかなので。

ほくぴー:それで言うと、これまでカップルネタを上げるところが1つもなくて、Twitterでやったら文句言われるし、Facebookだと「調子乗ってるな」と言われるし。それを成立させたのがMixChannelなので。

カップル動画を上げたかった人はたぶんいたと思うんですよね。友達にノロケる人とか、もっと自分の幸せを見てほしいという、プラスの意味を出せる場所がMixChannelで初めて成立したから、女子高生に一気に広がったんじゃないかなと。

ただ、その……色がつきすぎちゃってるので、僕らはちょっと引いちゃってるというのはあるよね(笑)。

RedJoker:そうだね。

大関:私らの感じとぜんぜん違うよね。

あえてテキストを使いたいのはどんな時?

質問者2:今日お話をうかがって、なるべく動画の割合が増えていったほうが便利なんじゃないかという印象を受けました。そういうなかで、あえて文字を使う場面はどういった場面になりますか?

古川健介氏(以下、古川):これはいい質問ですね。

ほくぴー:電車の中とかですね。

大関:あー。

ほくぴー:単純に(動画を)使えないというか。動画見るときもだいたい自宅ですし、撮るのも自宅ですし。道を歩きながら撮れないと思うので。そういう状況だとテキストでニュースを見たりとか。環境と比例するのかな。

大関:私は本当に気分ですかね。なんか今、動画を撮る気分じゃないしブログ書こうみたいな。

ほくぴー:それは(質問の意図と)違うんじゃないかな(笑)。

大関:なんでだろう?

RedJoker:あえて文字を使うという時でしょ。文字じゃないとダメみたいな。

大関:そうそう。文字じゃないとダメなときなんてある?

RedJoker:LINEで告白とか(笑)。例えばの話、動画で告白できます? 好きな子がいました。動画で「好きです」と。

ほくぴー:それはちょっと嫌やな。

RedJoker:だから、そういう時とかかなと。

ほくぴー:むちゃくちゃキレてるのに文字で送るとか。怒ってて、電話しちゃうとたぶんやっちゃうかもしれないときとか、フツフツしながら文字に落として、落ち着きながらみたいな。

ほくぴー:実際に会っちゃうと気まずいところを、さっきの告白とたぶん似た感じ。直接言えないから文字にするとか。

古川:へー。

ほくぴー:だから、場所とか環境じゃなくて、自分の感情のレベルかな。

大関:私はたぶんそう思う。

RedJoker:だいたいネガティブな時が、テキストを使うかな。ネガティブな時、マイナスな時。マイナスな状況の時にテキストを使う。

大関:残しておきたいときかな? 映画を紹介するときとか文字にしたいし。

古川:情報としてテキストのほうが(いい)ということか。動画だと見るのに時間がかかるからということですか?

大関:そうですね。やっぱそれは、何回も見れるじゃないですか、テキストにすれば。

ほくぴー:それに、スピードを操作できる。

大関:なので、そういう情報を出す時はテキストですね。

ほくぴー:アニメ見るか、漫画見るかみたいな感覚。

古川:なるほど。それはわかりやすいですね。

1日の動画を撮る時間帯

質問者3:僕は23(歳)なので、みなさんの話を聞いてかなりおっさんになっちゃったなと感じたんですけど(笑)。今日の1日、朝起きた時から動画でどんな撮影をしたのかなと。お一人ずつ、朝、昼、晩、ここ来るまでで。1日やっちゃうとたぶん長いので、そこを教えていただけると。

大関:私、今日は1回も動画撮ってないんですけど。たいてい朝は撮らないです。なぜかというと、目がはれてるから(笑)。

(会場笑)

大関:昼ごろからだんだんいい感じになってくるので、けっこうフォロワーの方が見れない部分、私の学校生活をまったく言ってないので、そこを見たい子も少なからずいるのかなというので、インスタのストーリーでよく学校風景は撮ってます。

ほくぴー:友達といる時に、よく動画を撮りますね。自分1人でやってると「あいつ寒い」と思われるかなと思ってて。

大関:まだそれあるんだ?(笑)。

ほくぴー:ちょっとある。1人で自撮りはちょっと恥ずかしいみたいな。自撮りする時に、笑顔になれないんですよ。

古川:なるほど。

RedJoker:僕はたぶん、この中で一番動画を撮るのが抵抗ない人で。

大関:むっちゃ撮ってるもんね。

RedJoker:渋谷とかで迷った時、周りに人いても、「迷いましたー。ここらへん、わかんないです」とか、いちいち録画しちゃう人なんで。けっこう、1日のルーティンを動画におさめてます(笑)。

大関:本当に、この人の朝から晩までのストーリーが見れます。

質問者3:じゃあ、1日の日記みたいな感じで動画で見れるという?

RedJoker:そうですね。

大関:ブライベートないでしょ?

RedJoker:いや。

大関:浮気すぐバレるよ。

(会場笑)

RedJoker:しない、しない。

中西:いろいろお話をおうかがいできたかなと思うんですが、そろそろお時間になりますので、このトークセッション、以上とさせていただきたいと思います。改めてご登壇された4名に拍手をお送りください。

(会場拍手)