不思議な形の雲はどうやって生まれる?
科学的な理由を解説

3 Strange-Looking Kinds of Clouds

空を見上げると雲が浮かんでいるのが見えます。普段はとくに気にしないかもしれませんが、なかには細長く伸びるモーニング・グローリー、虹色に輝く真珠母雲など、自然にできたとは思えないほど不思議な雲もあります。では、そのような不思議な形の雲はどのようにしてできるのでしょうか。

不思議な形の雲

ハンク・グリーン氏:出かける時にいつも気にかけるわけではありませんが、空を見上げると白くふわふわしたもの、雲が浮かんでいます。

ガス状で、水蒸気が凝結したものであることも知っています。ときには雨や雪を、塵などの粒子とくっつけて降らせます。

さらに雲は、高度、気温、湿度といった要素に応じ色々とかたちを変えます。そうした要素の無数の組み合わせによってできるたくさんの雲を、気象学者は幅広く分類してきました。

高度に応じて雲は10のカテゴリに分類されますが、サブカテゴリも含めれば数百を超えます。モコモコした積雲に隠れているものもあれば、かすみがかった巻雲など、珍しいタイプの雲もあります。

さらには奇妙としか言いようのない雲もあるのです。

レンズ雲は、パンケーキを積み重ねたような形だったり、目を細めればソーサーが空に浮かんでいるようにも見えたりします。

こうした雲は通常、山のような垂直方向の障害物に空気がぶつかることで形成されます。

空気が障害物に当たると、ちょうど池に小石を投げたときの水の動きのような、円形の空気の流れが生まれます。

そうした流れの空気が一定の温度、十分な湿度を得ると、空に浮かぶうっすらとしたパンケーキのような雲になるのです。

めったに見られないモーニング・グローリー

しかし、レンズ雲は必ずしもおいしそうな形をするとは限りません。モーニング・グローリーという、丸めたパン生地が紐状になったような雲もあります。

1000キロメートルの長さ、地上から数百メートルの高さに浮かび、地上2キロメートルの高さになることもあります。

こうした雲は、低空でロール状の、横倒しになったチューブのような形をしたロール雲の特別なタイプです。雲が雲散霧消していく際に端の部分だけが残るのです。

これはとてつもなく珍しい現象のため、気象学者が発生を予測できる場所は世界に1ヵ所しかありません。オーストラリア北部、クイーンズランドです。

しかも1年に数度、オーストラリアが春のときにだけ起こります。

クイーンズランドのカーペンタリア湾には、モーニング・グローリーができやすい地形と海の特別な条件が整っていると考えられています。つまり、東からの海風と西からの海風がぶつかって空気を持ち上げて列を形成するのです。

列状になった空気が一晩かけて冷やされて、モーニング・グローリーが出来上がります。

しかしモーニング・グローリーはめったに起きず、気象との関係を幅広く調べられないため研究事例も少なく、いまだにわかっていないことも多くあります。

オゾン層と関係がある真珠母雲

真珠母雲はどうでしょうか。こちらはよくない現象との関連があるのでよく研究されています。

ぱっと見たところ、虹色に輝く、穏やかな雲に見え、無害でとても綺麗に感じます。

しかしオゾンホールという、南極大陸の上空に空いた厄介な穴と関係している場合があることが明らかになってきました。

真珠母雲は15から20キロメートル上空の、極度に乾燥した成層圏で形成されます。核となる水蒸気がほとんどない環境で雲が形成されるには、代わりの核が必要になります。

真珠母雲が形成される際、周囲の温度はマイナス78度以下です。北極ではここまで温度が下がることはそうそうないので、真珠母雲は南極でできるのです。

オゾンには、毛布のように大気を覆って太陽から放射される紫外線を吸収する働きがあります。しかし雲が硝酸や硫酸といった物質を核にしていると、オゾン破壊への連鎖反応が起こる触媒となってしまいます。

もちろん雲が悪者なのではありません。そもそもは人間が空気中にそうした物質を放出したことが原因なのです。

では真珠母雲の良し悪しをどうすれば見分けられるのでしょうか。まぁ、それができるということはすぐにでも南極大陸に行けるということですね、うらやましいです。

虹色の光り方を観察してみましょう。

氷の粒だけを含んでいるなら、回折、分光がきちんと起こり、綺麗な玉虫色に見えます。

でも虹色がくすんで見えるなら、それは私たちが有害な紫外線の影響を受けるようになりつつある証拠です。

そんな時は拳をかざして抗議の声を上げましょう。

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