面接することで、社員も育つ

:曽山さんは新卒から中途まで相当、会っていると思うんですけれども。数をやることによる自分自身の採用力、会社全体の採用力ってどう思われます?

曽山:そうですね。私達の場合、例えば新卒採用を毎年やっているので、1人の学生に4回から6回くらい面接があるんですよ。つまり4人から6人くらいの社員に会ってもらう。現場社員にも力を借りて、現場社員もやっぱり毎年続けてるメンバーのほうが口説きもうまいですし、対話とか引き出しもうまいので。

最終面接とかに私がいるんで、それまでの申し送り書にも、「多分彼はこういうところに悩んでいるはず、例えば大企業とサイバーエージェントと悩んでいるとか、競合の会社とここで悩んでいる」「ここを次、役員で聞いてほしい」。その申し送り方が上手なんですよね。

面接量によって相手がどういう反応をするかっていうのは増えてくると思うので、それをやっぱり、社長ないしはマネジメントが最初に力を入れてやるっていうのは、後々すごくいい影響になると思いますね。

:本当に採用課題とか人事の課題って経営課題だと思っていて。そこに社員が触れていくことによって、かなり経営視点も持てるようになってくるっていう風に感じますけれども、どんどんどんどん経営者に上がっていく上で、そういう面接の経験はなるべく多くの社員にさせたほうがいい、っていう風に感じてらっしゃいます?

曽山:思いますね。少なくとも会社の面接に出てもらうっていうのは、一言で言うと会社のロイヤリティアップにもよくてですね。質問されるんですよね。KAIZEN platformさんって将来どういう方向にいくんですか? って当然何回も聞かれるじゃないですか。「将来のビジョンは?」みたいな。何回も同じ質問を受けてらっしゃると思うんですよ。

面接官もまったく一緒で、「曽山さんの将来の夢は何ですか?」とか「会社のビジョンは何ですか?」とかたくさん聞かれるんで、将来のこと話すんですよね。将来のことを話す機会って、同僚だとあるはあるにしても、ピュアな質問ってそんな無いわけ。それを受けて返すという訓練は、将来マネジメント陣、やっぱりリーダーとかのトレーニングにはなってると思いますね。

自分の上司になってもいいな、という人を採る

:面接のトレーニングというのは逆にされてるんですか?

曽山:実はですね、ほとんどしてないんですよ。というのは、面接もちろん、最初は「こういうこと聞くといいよ」とか初めてのメンバーにはやりますけど、面接はもう雑談してくれと。で、さっきのお話と一緒で、一緒に働きたい人を採ることが大事であって、優秀なだけで採ることはしなくていいと。

自分より優秀と思うこともあると思うけど、ビビる必要はなくて、もちろん優秀なやつは採りたいけど、一緒に働きたいやつで、優秀なやつを採ろうと。最終面接で学生に「何話した今まで?」と聞くと、「大学で何やってんの、とかそういう雑談が結構多くて、堅苦しい質問があんまり無かった」っていうのはよく言われますね。

:須藤さんは、面接で気をつけてるというか、面接のポイントはあります?

須藤:たぶんお2人はすごいわかると思うんですけど、面接って最初の30秒くらいで相当のことがわかるじゃないですか。ファーストタッチで。あと、3分ぐらい喋ると、最早だいたいわかってきて、ということだと思うんですけど。大事にしてることはすごいシンプルで、自分の上司になってもこの人いいかな?っていう。

なんでかというと、僕自身も会社のフェーズによってCEOっていう役割を変えるというか、変わる必要がある、事業をもっと伸ばすために……って思っていて。だからCEO変わった時に、この人の下で楽しく働けるかな? と。要はそういう観点になると急にクリアになるというか、これがちょっと気になるなと思ったら聞いてみたりとか。

:だいたい面接どのくらいなんですか? 最初の30秒、3分、すごいよくわかるんですけども。

須藤:30分とか、盛り上がると2、3時間しゃべっていたりとか……。もう採用とかじゃないでしょうね、きっとね。

:一緒に課題解決やってみよう、みたいになってるんですよね(笑)。

須藤:僕らは特にスタートアップなんで、あなたがこの会社来たらどうします? みたいな。それで、こう会話が始まっていくので。どういうことをやります? みたいな。

部下が「いい」と思った人は採る

:逆に変えたことってあります? 1年前とか半年前に採用を強化し始めた頃と、今やってる採用の違いとかってあります?

須藤:ありますあります。今は、僕あまり行かなくなって、なぜかというと辛抱して採用したんで、良いチームができました。そうすると、チームが面接して「この人と働きたいんです」っていったとこに、あまり疑問の余地がないというか……。

:違和感がそんなにない?

須藤:そうですそうです。

:それは素晴らしいですね。信頼できる人が集まってるということですよね。

須藤:それで「そうなんだ。じゃあ会うけど」って話して、基本的には採用するとかじゃなくて、盛り上がって終わるみたいな。

曽山:そのズレが無いってことですよね。それってすごい良い。

経営合宿をオープンにやる

須藤:それでチームの人たちが、このチームで働きたいとか。あとは変わってきたのは、面接みたいなことじゃなくて、僕ら実は会議なんかを結構オープンにやってて。例えば、経営合宿ってやってるんですけど、50人ぐらいみんな集まってやってるんですけど、ゲストの人もめっちゃ来るんですよ。

それこそお客さんも来ますし、投資家とか若いスタートアップの方たちも、あとうちの会社にちょっと興味あるって方もいらっしゃるんで、そこで結構ディスカッションとかガシガシやるんで。ここで働いてみたいなっていう場合はおもしろいですね。問題とかも隠してもしょうがないんで、全部出しちゃいますと。

:それ経営合宿ですか?

須藤:そうです。

曽山:すごいですよね。

須藤:それもいろいろ考えたんですけど、隠すことないなーって。要は失敗してるとか、こういう問題が起きてるっていうことを外に対して発信できない会社と発信できる会社、どっちのほうが自分が働きたいかっていう。恥さらしてるけど、こっちのほうがヘルシーじゃん、みたいな。

むしろ、隠されてるとちょっと感じ悪いじゃないですか。自分が働いて気持ちのいい会社ってどっち? って言ったら、やっぱりこっちなんで。社外の人がこれまずいじゃんみたいな、逆に議論をファシリテートしてくれるんですけど。「こうっすね」みたいな。

曽山:オブザーバーがもう入ってきちゃう?

須藤:そうです。で、タスクがこうふられていって、「これどう?」「あ、じゃあやります」みたいな。外の人なんですけど(笑)。

:我々、参加してみましょうか、この合宿に(笑)。

須藤:ほんと助けて欲しいです(笑)。

インターンからの採用強化

:逆にサイバーさんは、そういうイベントと言えないですけども、ある意味採用を意識した制度だとか対外的なイベント、特徴的なものってなんかやっていらっしゃるんですか?

曽山:私たち、今新卒採用のほうが多いんですけども、新卒採用で力を入れているのは、インターンの数を増やすということをやっています。基本的には、5人5日間のグループ型のインターンが日本には多いので、それはまぁやってるんですね。

広告バージョンとか、企画バージョンとか。で、これに先輩入りますと。これだけでも、まず会社説明会から面接をやるよりも良くてですね。チームワークも見えるし、先輩への態度も見えるし、というのですごく良いんですよね。

これのラインナップを今後増やしていこうかっていうのを意識して。まぁ手間暇かかりますけど、その時間かける分だけ当然お互い理解するんで、サイバーの先輩ってこういう人がいる、面接だけじゃない本当のつっこみもしてくると。

怖い時は怖いとか、そういうのもわかるし。逆に一緒に夜盛り上がってる時は、一緒に飯食いながら打ち合わせしようって先輩社員が言ってくれて、ご飯おごってくれたりとかすると「この会社いいな」って。単純に一期一会型の会社説明会からの面接だけではない、インターンのバリエーションを増やすというのを今意識してますね。