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木暮太一さんに聞く、「人に伝える力」を伸ばすコツ(全3記事)

言いにくいことは「感謝と期待で挟む」 相手との関係性を崩さないコミュニケーション術

オンラインサロン「ちゅうつねカレッジ」主催のセミナー、「木暮太一さんに聞く、『人に伝える力』を伸ばすコツ」が開催。相手との関係性を崩さずに伝えたいことを伝えるために、村上春樹氏の言葉やサイバーエージェント藤田晋社長のメールテクニックなどを紹介しました。

整理するために文字にしてみる

木暮太一氏(以下、木暮):そろそろ時間なので、コンテンツとしてはそろそろ締めに入りますけども、「聞いただけでは変わりませんので実践しましょう」っていう話です。実践しましょう。

どこで実践しますか? みなさんSNSもやってるかも知れませんし、ブログを書いていたりすると思います。そこで文字にしてみましょう。文字にしてみると自分が今日気付いた事とかいろいろ吸収したことが1回腑に落ちます。整理できます。整理して、明日からまたそれを活用していただきたいなと思います。

僕自身はこの「わかりやすい」というのは社会を変えると思っています。学校の授業がもっとわかりやすくなったらみんな勉強が好きになりますよね。会社の部下と上司のやり取りもっとわかりやすくなったらストレスが減ると思うんですよ。

「わかりやすいが社会を変える」っていうキーワードでこれからも活動をしていきますので、ぜひみなさんにも応援していただきたいなと思います。

最後に、先ほどもお伝えしましたが、今日感じたこと、考えたことをFacebookとかブログにアップしてみてください。Twitterでも構いません。「#ちゅうつね」でつぶやいてください。そしたらみんなで「ほかの人はどういうことを考えたのかな」という感じで見ることができます。

あとはFacebookもぜひ僕もやってますので繋がっていただければなと思います。いろんな感想を、というかみなさんの感じたこと・教えたいことを発信していただけるっていう状況を待っていますので、ぜひやってみてください。今日はありがとうございました。

(会場拍手)

好きなものは好きだという訓練を

司会者:ではみなさん、せっかく、木暮さんに来ていただいたので、ご質問を引き受けていただけると思いますので木暮さんぜひこちらで。

ぜひご質問されたいという方、よかったら。

質問者1:木暮さんはじめまして。今日はありがとうございました。

木暮:こちらこそありがとうございました。

質問者1:今日の話で、これが好き・嫌いってさっきやったんですけど、ああいった好き嫌いっていうのを日々訓練してくと、意外と慣れてくるものなんですかね?

木暮:慣れてきますよ。基本的に(テレビなどの)コメンテーター陣も好き嫌いがすっげえはっきりしていると思うんですよね。アクが強過ぎて遠慮する人もいますけれども、それを日々やっていくことで自分なりの視点というか、自分なりの認識が自分でできると思います。

これをやらないと、感情が固まってしまってなにを見てもなんとも思わなくなっちゃいます。それはすごく悲しいというか、それまでの人生すごく損してると思うんですよ。お酒が飲めないよりずっと損していると思います。感情が無いってね。

なので、ぜひこれは日々トレーニングして。好きなものが出たら好きって言えばいいんですよね。うまいもの食ったときはうまいって言えばいいんですよね。そういう癖をつけるといいと思います。

質問者1:ありがとうございました。

どのぐらい好きなのか、比較対象を設ける

司会者:あと2名ほど。

質問者2:本日はありがとうございました。

木暮:ありがとうございました。

質問者2氏:さっきの感情の質問についてなんですけれども、「感情の焦点を当てる」っていうのと「感情にグラデーションをつける」っておっしゃったと思うんですけれども、焦点を当てるのは理解できていたんですけど、グラデーションをつけるっていう意味をもうちょっと説明いただけたら。

木暮:ありがとうございます。グラデーションつけるというのは、なにかと比較することでできるようになります。

自分が例えばこれは好き、これは嫌いっていうのをやりましたよね。どれと同じぐらい好きかっていうのを、自分のなかで客観的に比較対象を設けることで、超好きなのか超超超好きなのかっていうのが自分で捉えることができるんですね。

それを超超超好きとか超超超超好きとか、モーニング娘みたいに言ってるわけじゃなくて……これで年代がわかりますね。

(会場笑)

それをほかの比較対象と同じくらい好きっていうことで、他人に対してもグラデーションをつけて感情を表現することができるんですね。まず比較対象を持ちましょうっていう話です。

質問者2:ありがとうございました。

木暮:はい。ありがとうございます。

サイバーエージェント藤田氏のメールテクニック

司会者:じゃあ、あと1人。

質問者3:すみません、大変ありがとうございました。

木暮:はい。ありがとうございました。

質問者3:2つぐらい聞きたいことがあります。1つは「会話するときに最初に結論を言う」っていうことなんですけど、例えば、なんか相手に言いにくいなあっていうことをそれとなく伝えたい場合に、いきなり結論から「お前こうだよ」みたいなことを言って、そこから説明するってなるとちょっと厳しいじゃないですか。なんかそういうようなことを角を立てずにそれとなく伝える方法とか。

木暮:それとなく言うというか、関係性を崩さないでっていうことだと思うんですね。関係性を崩さないでって考えたときに、日本人が今までやってきたのは「ほらね、お前状況から考えてさ」っていう雰囲気で伝えることだったんですけど、それだと伝わる人と伝わらない人がいます。これは村上春樹さんの受け売りですけれども、僕がずっとやって来たのは、感謝と期待で挟むんですよ。指摘内容を。

「いつもありがとう、いつもすごい助かってる。でも今回のこれに関してはちょっと違うと思う。この行動に関しては難ありだったと思うよ。改善しなければいけないと思うよ」で、最後、期待で締めるんです。「君だったらやってくれると思うし、これまでにずっと成果出してくれたらこれから期待しているよ」って、期待で締めるんですね。

そういうような言い方をすればしっかり伝えたい内容も分かるし、相手の感情をあまり傷つけずに終われるかなと思います。

ちなみにサイバーの藤田さん(サイバーエージェント社長の藤田晋氏)がやっているのは、ビックリマークとか、メールの中に感情を表現するような文字を入れるんですよね。顔文字はあんまり使わないんですけど。

彼に対して僕が部下だったときに「業績がうまくいきました」って言うと、普通の会話だったら「お~すげえ」みたいな感じなんですけど、この「お~すげえ」をメールにしたらすごく淡泊に見えるんですよね。それが返って来たら「わ~すげえ頑張ってやったのに、『お~すげえ』だけか」って感じちゃうんです。

なので、藤田さんの場合は「お~すげえ」の後にビックリマークが5つぐらいあるんですよ。本当の話です。

逆に僕にダメ出しをするとき、僕が「今度こういう広告プランを作りました」で、「いや、木暮それはないよ」っていうときは、藤田さんのメールに「う~~~~ん……ダメ」って書いてあるんですよ。この「う~~~~ん」で藤田さんの感情がわかるじゃないですか? いきなり「ダメ」って書かれたらすごく萎縮しますよ。

ですけど、そういうちょっとふざけるというか、ちょっとくだけることで、言いづらいことというか耳が痛いことも柔らかくなります。そういうやり方が1つあるかなと思いますね。

男性が女性に話し掛ける時は、感情で合意を取る

質問者3:あと、女性から男性に話し掛けるときに「これ結論ない話なんだけど」って言う、という話があったんですけど。例えば、男性から女性に話し掛ける時になんかいい方法があれば。

(会場笑)

木暮:それは目的はなんなんですか?

(会場笑)

木暮:どういういう場合かによって変わると思うんですけどね。シチュエーションによってなんかね、会ってすぐに「結婚してください」とか結論からいこうっていうのはちょっと違うと思いますし。

(会場笑)

女性は「共感をしてもらいたい」って強く思うときがありますので、内容が楽しけりゃいいって男は感じがちですけども、そういうふうにはいかないよっていうのを知っておくだけでいいと思うんですよね。

「俺が言ってるのは正論なんだから」って言った瞬間、すごく嫌われますから。「そういう問題じゃねーんだよ」っていう話ですよね。

ですから感情で合意を取るっていうのが大切かなっていうふうに思います。僕ができているかどうかはわかりませんけれども……「できてる」って言うと会社のアシスタントに怒られそうですけども。「木暮さんはいつも結論からくるからやだ」とか言われそうですが。

(会場笑)

でも共感をできるだけしようかなっていう気は持っています。

質問者3:ありがとうございました。

木暮:はい。ありがとうございます。

司会者:では、そろそろお時間となりました。みなさんご質問されたい方がたくさんいらっしゃるとは思いますが、ぜひ木暮さんの宿題と共に「#ちゅうつね」、プラス「木暮太一」とつけてぜひ投稿していただきたいなと思います。

木暮:ちょっと最後お知らせをさせてください。Podcastをがんばって配信始めましたので、「木暮太一の自分を作るラジオ」っていうのをPodcastで検索していただくと出ます。そこで質問にお答えするコーナーがありますので、なにか今日の話でもいろいろ聞いてください。ありがとうございます。

司会者:本日は誠にありがとうございました。楽しい講演でした。みなさま盛大な拍手をお願いします。

(会場拍手)

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