時代はクラウドファーストからクラウドマストへ

佐藤秀哉氏(以下、佐藤):みなさん、お越しいただきましてありがとうございます。今日はこのTerraSky Day 2016の「クラウドの未来がここに」というテーマに沿ってお話をしたいと思います。

今日お越しいただいている多種彩々の方々、ちょっと毛色が変わっている人もいますけど、基本的にはクラウドと関わりの多い方です。そういう方々から「クラウドがいったい世の中をどう変えていくのか?」「これから社会に対してクラウドがどう影響を与えていくのか?」というところを深堀りしていけたらと思います。

「クラウド時代の企業価値」というテーマなんですけれども、みなさんにはご説明するまでもなく、クラウドマーケットはどんどん拡がってきていて、もうすぐ2兆円産業になると言われております。

IT産業全体のなかでのコーションも毎年上がってきている。今日も午前中、キーノートでお話しさせていただきましたけども「クラウドファースト」と言われていたんですね。

2011年に日経BP社がクラウドファーストという言葉を最初に使いまして、クラウドファーストというのはなにかというと、システム化をするときにまずクラウドでシステム化できるかを検討してみましょうという考え方です。

今はそのクラウドファーストの考え方から一歩踏み出して「クラウドマスト」であると。クラウドを基盤にしてシステム化を考えるのが当たり前だという時代になってきていると思います。

そんななかで、そういったインフラになりつつあるクラウドが、社会や企業にどのような影響を与えるかというところを今日はみなさんと一緒にディスカッションをしていきたいと思います。

みなさんもう有名人ですので、本当はご説明する必要はないのかも知れませんが、一応お作法に乗っ取りまして自己紹介をお願いしたいと思っております。自己紹介と同時にみなさま方が関わっていらっしゃるビジネスにクラウドがどう関係しているかというのもお話ししていただければと思っております。佐々木さん、お願いします。

「freee」と「ランサーズ」が提供するサービス

佐々木大輔氏(以下、佐々木):どうもfreeeの佐々木と申します。

私はベンチャー企業でCFOをやったあとにGoogleで5年くらい中小企業向けのマーケティング、具体的にはオンライン広告をもっと使ってくださいということを広めてゆく仕事のアジア支部の責任者をやっていました。

そこでオンライン広告ではなくて中小企業の根幹の部分のテクノロジー化を進めていきたい。その例としてみなさんが創造的な部分にフォーカスできるような環境を作るためにバックオフィスの自動化を始めるようになりました。

今では会社ができるところから、その日々の運営、成長するまですべてをクラウド型のソフトウェアを使って自動化をやってまして、それぞれ高いシェアをもって運営するようになっている。そんな会社をやっております。今日はよろしくお願いいたします。

(会場拍手)

佐藤:続きまして、秋好さんお願いします。

秋好陽介氏(以下、秋好):ランサーズの秋好と申します。今日はよろしくお願いいたします。

来る途中ポケモンを3つゲットして、さっき控室でも1ついて、「ポケモンの話するな」と言われましたが、どうしても話したくて言ってしまいました(笑)。私は今、ランサーズで、クラウドソーシングという、オンラインで人が働くというサービスをしております。

私自身、大学生のときに学生ベンチャーを立ち上げて、ただ大阪でやっていたんですよね。一度も人に会わずに大阪にいながら東京のクライアントと仕事をするという体験をして、その後ニフティというインターネットの会社に行くんですけども。

そこで個人に発注するのが難しいということに気づいて、自分がフリーランスと企業、両方体験をした上で、9年前にランサーズというサービスを立ち上げました。

登壇している4名のなかで唯一クラウドのつづりが違って、CROWD(=群衆)、みんないろんな人に発注するという意味のクラウドソーシング。ただオンラインでやっているので雲のクラウドでもあるとは思っているんですけど。

今、100万人近いユーザー数がありまして発注総額でいうと1,000億円くらい。まさにオンライン上で一度も会わずに企業から個人に仕事が発注されている。個人にしてみると、インターネット、スマホさえあれば時間と場所にとらわれない働き方ができるというサービスを展開しております。今日はよろしくお願いいたします。

(会場拍手)

マネックスのオンライン証券システム

続きまして、松本さんよろしくお願いします。

松本大(以下、松本):マネックスグループ、マネックス証券の代表をしております松本と申します。今日はよろしくお願いいたします。

私、もともと外資系の投資銀行でトレーダーの仕事をしていたんですけども、今から17年前にオンライン証券をつくりました。

「元祖FinTech」などと自分では言ってまして、我々のオンライン証券というのはただ単にお客様がオンラインで注文を出せるだけではなくて、とくに最初のころとかマネックス証券というのは株の企画会社みたいなものでした。サーバーなどのオンライン上のつながりをアッセンブルして1つのサービスを提供しています。

金融の中ではクラウド化って遅れているんですが、最近では200万人ほどのお客様もいて、日本でも4000株とか上場してるので、すごい量の株価が動くデータを今我々はクラウド上から配信しています。まぁそんな話も後でできればと思うんですが、クラウドを大いに活用しております。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

(会場拍手)

厚切りジェイソンが日本に来た理由

佐藤:じゃあ……どうぞ。

(会場笑)

ジェイソン・ダニエルソン氏(以下、ジェイソン):今日も厚木から来ました。厚切りジェイソンです。お笑い芸人をやってます。

最近、NHKの子供向けパペットを使って子供たちにプログラミングを教える『Why!?プログラミング』という番組から、木曜日、『厚切りジェイソンのThursday Night WHY』というラジオ番組だったり、日テレの『PON!』を毎週やったりしてます。

そのお笑いタレントをやる前にずっとITで働いてて実はもう4年前から佐藤(秀哉)さんとのお付き合いでテラスカイに入っています。

その前はアメリカのベンチャー企業BigMachienesというところだったんですけど、クラウド上で見積もりを作るソリューションの日本法人を立ち上げるためというのが、もともと日本に来た理由なんですけど、そっからこうなりましたね。

(会場笑)

ということで、みなさんとは違ってあまり大したことは言えないかもしれないですけど、適当にとなりで大声出します。

(会場笑)

よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

佐藤:よろしくお願いします。ジェイソン、困ると大きな声が出るともっぱらの噂ですが。

ジェイソン:困らなくてもだいたい大きい声でしゃべります。

佐藤:ありがとうございます。ということで自己紹介を終わらせていただきます。では本題の方に入っていきます。

時間の使い方・働き方が変わると社会はどうなる?

佐藤:最初のお題、みなさま方から今ご紹介をいただきました通り、クラウドのサービスを提供していたり使っていたりということで、立場が違うんですけど、仕組みとしてクラウドを使っているということで、それを提供することによって社会がどう変わってきてるのか? どう変わってゆくだろうか? ということについてちょっと聞いてみたいと思います。

まずはがっつりクラウド上で会計報告のサービスをされてます。freeeの佐々木さん、今クラウドを提供することによって社会がどう変わってきたと実感されていますか?

佐々木:はい、1つは「働き方が変わる」ということですけれども、例えば中小企業の経理って社長の奥さんがやっているケースがすごく多いんですよね。これって今までオフィスだったりお店だったりに来てやられていたことが全部家からできるようになると。

そうすると子育てなどをしながら簡単にできる仕事になって、外からでもできるよねと。また、さらにもうちょっとちゃんとした会社で働いている経理の方でも、たまに気晴らしに家から仕事するみたいなかたちで産休時期を過ごすとか、そういった新しい働き方というのが出てきています。

もう1つは「難しいことを簡単にしていくこと」が簡単にできる。ちょっと変な言い方ですが、私たちの場合は経理。銀行とクレジットカードのデータを人工知能を使って自動的に帳簿になるようにするということをやっているわけなんですけれども、こうやってデータを1つに集めて人工知能で処理するということも簡単にできるわけです。

それによって、シニア企業と言われるものも最近増えてきているんですけれども、初めて経理をする70歳の方でもほぼ自動で帳簿がつけられるので簡単に帳簿が作れる。今までだったら簿記の勉強しないとできなかったことも簡単に事務処理できる。そんな時代になってきているかなと思います。