立ちくらみはなぜ起こる?

マイケル・アランダ氏:こんな体験をしたことはありませんか? しゃがみこんで靴紐を結んだり、道端の変わったゴミや、アートや、春の花を観察したりしていて、素早く立ち上がった時に異変が起こります。立ちくらみが起こるのです。つまり、突然クラッとして気を失いそうになり、倒れそうだと感じた途端、すべてが元どおりになって、今のは一体なんだったんだろうかと思うのです。

なにが起こったかというと、あなたの血圧が急に下がったのです。通常、血圧は1日のうちに、あなたがストレスを感じたりリラックスしたり、走ったり寝たりするなかで多少の変化が見られます。

しかし大抵、平均する幅のなかで変化します。人それぞれによってその人の平均幅は違います。例えばアスリートであれば、肥満の喫煙者に比べて血圧は低いでしょう。ですから、あなたにとっての普通が、わたしとっては低すぎたり高すぎたりするでしょう。

私たちはみな、血圧の上昇や高血圧がいかに危険かを聞いたことがあるでしょう。それは心臓に余計な負荷をかけ、動脈壁から血液が漏れ出したり、破裂する原因となるからです。

しかし、低血圧も問題を引き起こします。立ちくらみや失神の原因となるのです。さまざまなコンディションが、一時的、または慢性的な低血圧を引き起こします。例えば妊娠や、脱水症状、貧血、様々な薬の摂取などです。

しかし、特定の種類の低血圧は、食事をすることや、神経ダメージと関連があります。あなたが素早く立ち上がるときに起こる立ちくらみは、血圧の急低下によるものです。医師たちはそれを、「起立性低血圧」と呼んでいます。あなたの血は、あなたの姿勢がどうであれ循環し続けますが、立ち上がるとき、重力によりいくらかの血流は足のほうに下がります。

あなたの体は血管を収縮させたり、心拍数を上げることにより、効果的に血圧を上げて、十分な血液が脳などの体の大切な部位に回るようにこの状況に対処します。

しかし時々、あなたが急に立ち上がったりすると、血流の突然の変化による血圧の急低下が起こり、体内の循環システムが再調整する前にその影響を受けることにより、目の前がチカチカしたりバランスを失ったりすることになるのです。これはつまり、あなたの脳が必死になって、もっと酸素が必要だと言っているのです。

通常、数秒で血圧は調整されますが、きっかけとなる血圧の急低下があまりにも急だった場合、失神する場合もあります。

もしあなたが急に立ち上がったりしていないのにもかかわらずしょっちゅう失神しているならば、病院で検査してもらったほうがいいかもしれませんが、みんな時々ふらつくことがあり、それは大袈裟にすることではありません。

もしふらつきたくないならば、次に靴紐を結ぶときは、ゆっくり立ち上がるべきであることを覚えていてくださいね。