なぜこれほどに「IoT」は注目されるのか?
経験のデジタル化が生み出す新しい価値

データドック設立記念パネルディスカッション #1/3

ビッグデータ活用時代を見据え、2016年4月に設立された、株式会社データドック。新潟・長岡に建設する高性能・高効率なデータセンターを拠点に、新時代のデータ活用を提案します。7月12日に開催された同社の設立記念イベントにて行われたパネルディスカッションでは、「IoT、BI、ビッグデータ、マーケティングのプロに聞く、今と未来のデータ活用のカタチと、 ITインフラに求められること」をテーマに、業界のキーマンたちが語り合いました。本パートでは、IoTがもたらす価値について考えます。

提供:株式会社データドック

データ活用のカタチを考えるパネルディスカッション

司会者:それでは、これよりパネルディスカッションに移らせていただきます。

パネルディスカッションには、ゲストの方にもご登壇いただきますので、ご紹介させていただきます。

ステージ左側から、コーディネーター、株式会社BCN、BCNビジネスメディア部長『週刊BCN』編集委員、谷畑良胤様。

パネラー、東京大学先端科学技術研究センター教授、森川博之様。株式会社ウフル上級執行役員IoTイノベーションセンター所長、八子知礼様。ウィングアーク1st株式会社、営業本部クラウド営業統括部統括部長、森脇匡紀様。そして、株式会社データドックの宇佐美も同席させていただきます。

(会場拍手)

それでは谷畑様、よろしくお願いいたします。

谷畑良胤氏(以下、谷畑):みなさん、こんにちは。あれ、元気がないですね(笑)。みなさん、こんにちは!

参加者:こんにちは!

谷畑:ちょっとおとなしい感じでこの会は進みましたので。いつもこういうところに来ると、どんなトーンで司会をしようかなとすごく悩むんですけれど、激情型の田原総一朗か、NHKの討論番組みたいなおとなしい感じでいくか。

先日、選挙がありまして、選挙特番おもしろかったですよね。池上ナントカさん、今日はこれでいこうかと思っております(笑)。あまりウケないので、先に行きたいと思います。

はい? なんですか? 壇上でホタルが飛んでる(森脇氏の光るパーカーを指して)。

心拍数に合わせて色が変わる不思議なパーカー

森脇匡紀氏(以下、森脇):ホタルが飛んでますね。もう夏ですからね!

谷畑:なんですか、それ?

森脇:今日はIoTもテーマの1つになるということで少し遊んでみました。実は私「Microsoft Band 2」というウェアラブル端末を左手につけているんですよ。

このデータはクラウド上に吸い上げられまして、弊社が提供しているデータを可視化するサービス「MotionBoard Cloud」で、心拍数などをリアルタイムに表示させてるんですね。

谷畑さんや八子さんに、なにか意地悪な質問をされて、私が焦ってきて心拍が乱れてきますと、このMotionBoardの画面をパネル中にずっとつけているわけにはいかないので、お客様にリアルなステータスがわかるようにパーカーに縫い付けてあるLEDと同期してホタルのようにキラキラと光らせる仕組みになっているんですよ!

(心拍数が)100までは青なんですけれども、それ以上を超えますと10刻みで、黄色、オレンジ、赤になっていき、光るスピードも速くなっていくんですよ。ただ、今日はかなり落ち着いてるんですよね。珍しいぐらいに。なんでかなと思って。

クラウドデータをAPIで同期

谷畑:どういう仕組みなんですか、それ?

森脇:仕組み的には単純です。さっきMicrosoftって言っちゃったのであれなんですけど、Azureで……、まずいな。余計なこと言っちゃった(笑)。

谷畑:いいです、いいです。

森脇:もういいか。ウェアラブル端末のデータはクラウドにあるMicrosoft Azure VM(Virtual Machines)に飛んでいき蓄積されています。

そのデータを弊社のMotionBoardがREST形式のAPIで同期して画面に表示しています。パーカーの方も同じようにVMにあるデータを、ここにラズパイ(Raspberry Pi:ARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータ)という小さなコンピュータがありまして、実は通信ポートにソラコムさんのSIMが付いています。

これでインターネットを介してクラウドと通信しパーカーに信号を送ってもらっている感じです。

さっき立って挨拶しなければいけなかったので実は大変だったんですけれども、後ろにこういうのがあるんですよ(笑)。手作りです。ここにIoTにかける男の夢とロマンが詰まっているのです!

谷畑:ありがとうございます。

森脇:これは完全受注品でございますので、もしよろしければ、製作日数3日ぐらいかかりますけれども、お作りしますので。

谷畑:森脇さんの出番これだけ。

森脇:そうです。本日は誠にありがとうございました……、そんなことないです(笑)。

谷畑:(笑)。

IoTは社会をどう変えていくのか

では、ご登壇者の方に自己紹介をお願いしたいんですけれど、森川先生からお願いします。

今、IoTとかクラウドとか熱い分野があるかと思うんですけれど、なにを熱い分野と思っていて、なにをしたいのか。社会貢献したいのか、地域創生したいのか、そんなところを教えてください。森川先生から、自己紹介兼ねて。

森川博之氏(以下、森川):私、森川でございます。初めのノリにちょっとついていけなかったんですけれど(笑)。

私は、IoTが、昨年バズワードになって、デジタル化がいろんな産業セグメントで進んでいくと、それが社会、経済、生活、あるいは地方を変えていく。そしてそれが5年、10年という長い年月かけてじわじわと広がっていくというところに、非常に強い期待を抱いています。

谷畑:自己紹介されていないですね。

森川:あ、自己紹介(笑)。東大というところにおりまして、最近でいうところの、モノのインターネット。IoTとか、あるいは、データを中心として社会をどう変えていくのか、そういったところに非常に興味を抱いております。

谷畑:ありがとうございます。ITがいろんな分野に広がって、我々の生活が豊かになっていく。そんなところを目指していらっしゃる。

「モノゴト」のインターネット化を担う

では、八子さん、自己紹介兼ねて、熱い分野は? IoTだと思いますけれど、よろしくお願いします。

八子知礼氏(以下、八子):株式会社ウフルの八子と申します。私どもは、クラウドのインテグレーターの会社でございます。

最近、お受けするお話はIoT。これは「モノ」のインターネットとよく言われてますけど、どちらかというと私どもは「モノゴト」のインターネットと捉えておりまして、モノだけなく、人ともちゃんとつなぎますし、データともつなぐというお話をビジネスモデルの構築から請け負っています。そういったお話を非常にたくさんいただくことが多くなっています。

あとはやはり、それを通じてなにを目指すのかというところが、さまざまな議論あるところなので、おそらくそこが日本にとって将来性のある領域になってくる。まったく1つの解ではないと思うんです。

これまでのように、勘と経験だけではなく、もしくはITがもう少し人の役に立つ。我々も日本の人口が減っていくなかにおいては、もう少し人の役に立つような、そんな世界観が待ち受けているんじゃないかなと思いながら、活動をしています。

谷畑:ありがとうございます。今日は真面目なトーンですね。

八子:真面目なトーンです。

革新的な情報活用ソリューションで社会に貢献

谷畑:森脇さん、ちょっと信号が上がってきてますけどね。

森脇:すみません、この画面をずっと出されてるので、非常に恥ずかしいんですけれど(笑)。

谷畑:ごめんね(笑)。恐れ入ります。

森脇:改めまして、ウイングアークの森脇と申します。

ウイングアークという会社には、ミッション・ステートメントというものがございまして、それは「革新的な情報活用ソリューションで、お客様の企業価値向上に貢献する」です。

私たちはやっぱりデータが価値創造の源泉だろうと思っています。

データが人々や社会を幸せにしていくものであろうということを信じて、私たちはビジネスをさせていただいています。そんな会社の一員です。

大反対を跳ね返し、設立されたデータドック

谷畑:ありがとうございます。では、宇佐美さんにも、改めて自己紹介していただきたいんですけど。今回、データドック作るのに、けっこう社内で大反対を受けたと聞いております。それでもなぜやろうと思ったんですか? 

宇佐美浩一氏(以下、宇佐美):そうですね。事業計画を練っていた際に、実際にデータセンターをやっておられる方とか、お詳しい方とか、金融機関の方にご相談したら、ことごとく反対をされまして。

生来のひねくれ者でもありますので、「これだけみんなが反対するのはなぜなんだろうな?」と、そういう知的関心と。あとは調べてみると、明快な理由があったということと。

あと一方で、なんといっても市場は伸びている。データセンターの関連ビジネスは伸びている。先ほど1兆円で7パーセント成長と、安藤(久佳)局長からお話ありましたが、「伸びているのに、なぜみんな厳しいと言うんだ?」というのがまず不思議で。

それで、調べたところ「やってみたいな」と思ったというところが大きいですかね。答えになっていますか? すみません、ちょっと疲れてます(笑)。

本日の参加者はどんな人?

谷畑:ありがとうございます。さて、本格的な議論に入りたいと思うんですが。その前に、みなさんにも少し体を動かしてもらおうと思ってるんですけれど、今日、システムインテグレーターとか、ITに関わってる方、どのぐらいいらっしゃいます?

(会場挙手)

あれ、意外と少ないですか。多いですか。ユーザー企業の方は?

(会場挙手)

そうですか。えーと、冷やかしに来た方?

(会場挙手)

あ、すいません。ここでも笑いが取れないと、けっこうつらいんですけれど(笑)。IoTのビジネスをやっている方? あるいはIoTを導入している方は、どのぐらい?

(会場挙手)

少ないですね。じゃあ、IoT取り込まなきゃいけない、やりたいって方?

(会場挙手)

あれ、少ないですね。じゃあ、ビッグデータの活用はもうやってますよ、という方?

(会場挙手)

ありがとうございます。先に進めたいと思います。

改めて、IoTってなんですか?

では、八子さんに、部門にIoTの名前が付いてますので、お聞きしたいんですけども。

IoT……、いろいろ、クラウドとか、ビッグデータとか、ソーシャルだとか、第3のプラットフォームとかなんとか言われてますけれど、IoTがぽっと出てきて、今なぜこんなに注目されてるのか。「IoTってなんなんですか?」という話。初歩的で申し訳ないです。

八子:この10年で言うと、まずクラウドがITの業界のなかで大きな潮流で、非常に大きな変化があったと思うんですね。

ただ、クラウドも基盤レベルだけではなくて、どういう活用分野を見出すのかという点に、しだいにフォーカスがあたるようになってきました。

この5年ほどの間で言うと、モバイルの活用が非常に多くなってきました。モバイルも人が活用するだけではなくて、やはり機械に付ける。少し前の言葉で言うとM2M、Machine to Machineと言ったりしましたけれども、機械に付けることによって、もっともっとたくさんの台数がいろいろ通信をするようになるんじゃないか、と。

その通信した結果を、クラウドと合わせて実現することによって、私は日本で最初に「モバイルクラウド」というコンセプトを提唱した人間ですけれども。そうすると、非常に効率的に管理ができ、スケーラブルなビジネスを作れるんじゃないか。

それを突き詰めていくと、新しいビジネスモデルであるIoTに行き着くんじゃないかというところで、今、言葉が少し変わっていますけれども、その系のなかにないデータをうまく活用することによって、IoTのビジネスを作れるんじゃないか、というのが今の流れじゃないかと思います。

谷畑:そもそもの成り立ちとしては、製造業のデータを取ってくるような、そういうイメージがあるんですけれど。いろんな産業に応用できて、ビジネスモデルができると?

八子:そうですね。

IoTがもたらした価値は?

谷畑:IoTやってると、なにがうれしいんですかね? ユーザー企業さんにとっても、ベンダー企業様にとっても、なにがうれしいんですか?

八子:1つは、見えなかったものが見えるようになってくる、というのがまったく新しいことなんじゃないかと思います。

よく、自社に溜まっているデータを分析しました、と。ところが、現場の方々にフィードバックをすると、「いや、そんなこと知ってるよ」と。感覚的にはわかっておられるようなことばっかりになってきます、と。

どちらかというと、そうではなくて、まったく見えてなかった、知らなかったデータ、感知していなかったデータ、捨ててしまっていたデータが見えるようになってくる。それを使って分析をする。

そして、現場が気付くことによって、新しいビジネスの種を見つけることができる。これがユーザーにとっての最も新しいよいことなんじゃないかなと思います。

谷畑:ありがとうございます。事例はあとでお示しいただければと思います。

生産性の向上と価値創出につながる

森川先生にも同じようなことをうかがいたいんですけれど。IoTだけじゃなく、どちらかというと森川先生は、ビッグデータ解析にお詳しいと思うんですけれど、データがいっぱいある、見えないデータが見えてくる。なにがうれしいんでしょうか?

森川:抽象的に言ってしまうと、生産性の向上と価値創出、そこですね。

谷畑:生産性の向上って……、やはり製造業が中心というかたちで?

森川:いや、もう、すべての産業セグメントになります。僕は、いつもIoTということで言うと、「定義はなんなんですか?」って聞かれます。「アナログのプロセスをデジタル化する」、そういうふうにお答えします。

我々の仕事のなか、生活のなかでは、アナログでやってるプロセスがいたるところにいくつもあるはずです。それに気付くかどうかがたぶんポイントかな、と。

谷畑:例えば、手がけていることでなにか、アナログのものをデジタル化したなんてあります?

森川:ビデオをご紹介してもいいですか? ここ半年から1年、いつも僕の講演でこのビデオを必ず使ってるんですけど、お笑い劇場の事例です。これはスペインのバルセロナなんですが、「PAY PER LAUGH」と言いまして、1回笑うごとに課金をする。1回笑うと30セントなんですね。最大が30ユーロです。

これは椅子の背面にタブレットを設置して、タブレットのカメラで笑顔認識をする。これっていわゆるアナログなわけです。笑ったというのは、実は今までアナログだったわけですけど、これが画像認識でデジタル化できる。

谷畑:なんかもっと生産性向上の話が出てくるかと思ったけど、こういうところ(笑)。

森川:これも気付きなんですね。

谷畑:気付きですね。

経験と勘をデジタルデータに置き換える

森川:言われてみるとわかるんですけど、言われる前はわからないというものなので。こういったものがたぶんいたるところにある、というのが僕の(考えです)。

せっかくなので、続いてスポーツでもそうなんですけど、これは、アメフトのビデオですがアメフトの選手のウェアにタグをつけることで、リアルタイムで位置情報をデジタル化するものです。

これも人が目で見ていれば、経験と勘ですべてわかるわけですけれど、デジタル化することで、選手の名前がスーパーインポーズされて、リアルタイムで出てくる。

谷畑:Redskinsですね。

森川:選手と選手の間の距離とか、そういったものもすべてデジタルデータになっていますので。

谷畑:これは誰が使うんですか?

森川:これはお客さんも使えるし、観客も使えますけど、このデジタルデータはコーチも使えます。だからコーチも監督も使うわけです。

今までは全部アナログでやっていたわけです。アナログでやってたことに、デジタルデータという新しい軸が入ったことで、新しい価値が生まれるのではないかという、トライ&エラーをやってる。そういうことですね。

谷畑:なるほど。これどっちかというと、人のアナログな部分をデジタル化していくと。そういうような感じですね。

森川:今までは人が見て、経験と勘で、例えば解説者が経験と勘でやってたものが、デジタルデータが表れてくることで、別の価値が生まれてくるかもしれないですよね。

すべてをつなげスマートな世界を作る

谷畑:ありがとうございます。八子さんは専門的にデータ活用の流れみたいなことを、よくご存知だと思うんですけれど、事例を交えてぜひお話を聞きたいです。

八子:先ほど申し上げたものだけではなくて、データであるとか、人にどうやっていろいろなものをつなげていくのか。

我々、基本的には、モノだけつなげることを称してInternet of Thingsとは言っていなくて、全部つなげましょうと。つながっていないモノ・コト、全部をつなげましょうと言っています。

例えばこれは、私どもウフルの事例ですけれど、風車がありますよね。陸上の風車。風力発電の状態。

これまでは、回転している30メートルほどの高さのところにある風車は、いろいろな風の応力によって、ヘタっていたり、もしくはメンテナンスが必要だったりするという状態を、なかなか感知することができなかったんですけれど、その状態を感知するようになったり。

これも今までは、先ほど森川先生がおっしゃられたように、人の勘と経験でメンテナンスを定期的にやっていたわけですけれど。

当然、風の強くないところは、そこまでメンテナンスの必要性がないでしょうし。もしくは島しょ部であるとか、非常に風の強いところであれば、メンテナンスの頻度が上がってくるわけです。

それをデータできちんと分析をして、メンテナンスの作業員の方々にフィードバックをしてあげるというのを、1,000台にもわたるようなところでやっていたり。

24時間365日、止まらないように見守る

あと、これはサトーHDさんと言って、産業用ラベルプリンターの会社さんですね。

谷畑:最大手ですね。

八子:これも製品やモノが工場から出荷されていく、物流センターから出荷されていくときに、最後に行き先のラベルをペタッと貼るわけですよね。

その行き先のラベルを貼ること。これは製品にまったくトラブルがなかったとしても、そのラベルを貼ることができなかった場合には出荷できないわけです。

なので、このプリンターが壊れてしまわないように、24時間365日ずっとクラウド上から見守っていて、プリンターが絶対に止まらないような、サトーオンラインサービスというものを構築しましょう、と。

止まらないことに対して新しい価値を見出す。当然ながらこれは予測して、ゆくゆくは壊れないように予測メンテナンスをしましょうという話があったり。

あとこれは用水ポンプですね。この建物のなかにもありますけれど、屋上の貯水ポンプに水を上げるための用水ポンプ。これもいろいろな場所に置いてあると、まったく仕様の異なるポンプなんですけれども。

これが1分間に10数回、20項目に近いデータを10万台にわたってずっと拾い上げると、なんと年間87億件ものビッグデータになります。これだけのデータを処理をするというのは、なかなか人手では難しくなっています。私どもの事例では、クラウドインテグレーターなので、クラウドでやっていますけれど。

最近、ご相談いただくのは、自治体のみなさまが、「ローカルのデータセンターに保存したい」。もしくは、「自前でそのデータを管理したい」。もしくは、私どもが関西のほうでやっている事例では、「その保管したデータを販売したい」というお話も出てきています。

どちらかというと、今までのようにデータが、生産性改善であるとか、もしくはそれを分析してプロセスを改善するというところよりは、データそのものに価値があるので自前で抱え込みたいと考える傾向がちらほら出始めたなという感触を持っています。

機会損失を減らす重要な役割

谷畑:あまり詳しいことは聞かないですけど、例えばサトーさんでは、データのどんな価値が見えてきたんですか?

八子:今までだと、人手で全部メンテナンスをしなければならなかったんですね。しかも、グローバルで、このプリンターについては2位のシェアを持っていますので、例えば、欧州にたくさん出荷していたり、北米に出荷していたりするわけですけれど、止まってしまったら、夜であろうがなんだろうがいちいち叩き起こされて、現地にメンテナンスに行っていた、と。

止まってしまうとやはり機会損失が起こります。それに対して、止まらないようにするというのは、サトーさんのみならず、その工場、物流工程のなかでも、機会損失ないし、止まってしまうことによる損失、出荷損であるとか、そういったものを避けることができます。

谷畑:なんか、いきなりすごい事例がいっぱい出てきちゃったんですけど、森脇さん、振っていいですか?

森脇:いや、もうね、振られるんじゃないかと思って、(パーカーに付いたLEDが)真っ黄っ黄になっていたので(笑)。

谷畑:そもそもBIベンダーさんは、データを集めて集積して分析してアナリティクス、みたいなところをやるビジネスだと思うんですけれども。IoTみたいに、データがいっぱい出てくるということに、いつ頃から気付いてやり始めて……。やってるんですよね?

森脇:IoTとかインターネットにつながってなくてもMtoMであったり。やっぱり製造業のお客様が弊社の場合は多いんですね。もちろん輸送業様であったり、小売・流通さんもあるんですけれど、一番多いのはやっぱり製造業様。

製造業様の事例で言いますと、残念ながらお名前は公開されていないので、この場では言えないんですけれど、みなさんが知っている大手のプリンターさんメーカーさんの生産現場の効率化のためであったり。

谷畑:限られますね、けっこう(笑)。

森脇:メーカー限られてますよね(笑)。もしくは、大手自動車メーカー様であったり。自動車メーカー様は、エンジンの負荷テストで使われています。そういったものでMotionBoardをお使いいただいたりして、機械から生み出されたデジタルデータを可視化されています。

あと新潟というので、今日は新潟・長岡市にデータセンターを構えられるということなんですけれど、これも、僅差だったんですけれど、来月お名前が出るIoTの弊社の事例があるんです。大型のプレス金型工場さんのなかで、というのがあるんですね。この事例もアナログデータをデジタル化して、見えなかったデータを見える化して生産性向上に繋げるというものですね。

ただし、IoTというのは生産性を向上させるというのもあるんですけれど、本当の成功事例ってやっぱりデータから得た情報を元にモノ売りからサービス化してマネタイズできるところまでもっていきたいと。みなさん、新しい価値をお客様にご理解いただいて、対価として得られるまでやり遂げたいはずなんですね。

これがやはり目的の1つかなと思うんですけれど、残念ながら、まだそこまでのお手伝いはほぼないです。

まずは足下のデータ化から

谷畑:どんなデータが集められて、どんなデータが分析できるのかというのを企業さんが知りたいみたいな、そんな発想ですか?

森脇:そうですね。今、ご相談を受けるケースは、やはりもうよくある話ですけれども、IoTを経営層からやりなさいと言われて来ているんですけれども困っていると。

ただ、我々のクラウドサービスでいいますと、セールスフォース社とタッグを組みながらビジネスしているケースが多いのですが、セールスフォースさんのレポートダッシュボードって、いわゆる営業、SFAの世界であれば、予実管理とかをみなさん見られたりしていると思うんですけれど、この予実管理とか昨対すらきちんとできていないケースがあるんですよ。できていてもそこにかなりの時間と労力をかけられている。

営業・顧客管理も残念ながらできていない企業は、顧客が見えていない企業とも言えます。そういう会社がいきなりIoTでなにかやろうとしても上手くいく気はしませんよね。ステップを2段階、3段階、先に行って、「IoTもやらないといけないんですよね。ああ、大変!」って言われるんですけれど、「いやいや、足元からまずやりましょうよ」と、そういう事例も実際はあります。

谷畑:足元というのは、例えばどういうところですか?

森脇:なので目先の予実管理ですとか(笑)。

谷畑:予実管理ですか(笑)。

森脇:いや、IoTの案件はそういう方々とは会話せず、製造業の現場の方と今は多くしているのでちょっと話がぶっとんだのですが、やはり設備の見える化というところで、森川教授がおっしゃられたとおり、まずはアナログからデジタル化がまだできてないですよね、という。そういった部分のケースは非常に多いのが実態ですね。

谷畑:なるほどですね。

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