“学力女王”天明麻衣子氏のプロフィール

司会者:それでは、次にご登壇いただきます天明麻衣子さんのご紹介をさせていただきます。天明麻衣子さんは、現在ホリプロに所属されておりますフリーアナウンサーでいらっしゃいます。

圧倒的な勝ち組になる効率のいい考え方と仕事の仕方

1989年、横浜市出身、東京大学文学部に在学中、NHK『テストの花道』に出演されました。卒業後、NHK仙台放送局にキャスターとして2年間勤務され、JPモルガンに転職。

その後、スペイン在住を経て、現在フリーアナウンサーとして活動を開始されております。2015年8月、テレビ朝日『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』の「学力女王No.1決定戦」にて、初出場にして初優勝を飾り、その後も定期的に出演されております。

現在も、BSジャパン『日経モーニングプラス』のキャスターなど精力的に活動されております。それでは天明さん、ご登壇お願いいたします。

(会場拍手)

天明麻衣子氏(以下、天明):改めまして、ただ今、ご紹介にあずかりました、フリーアナウンサーの天明麻衣子です。今日はトークイベントにお越しくださって、ありがとうございます。

みなさんは計画を立てていますか?

先ほど、猪俣さんはPowerPointを使ってお話されていたんですが、私は今日は実際にみなさんに手を動かしてもらいたいと思っています。なにをやるのかということと、やるべき理由、あと具体的にどうすればいいのか、そのポイントをお話したいと思います。

20分ですので、もし時間がなくなってしまったら、お家に帰ってからやっていただけたらと思います。まず手を動かしてもらいたいこととしては、実際にご自分で計画を立ててもらいたいんですね。

どうして計画を立ててもらいたいのかと言いますと、たぶんみなさん、学生時代は1年の目標とか、計画を立てて実行していらしたと思うんですが、社会人になってからはめっきりその機会が減ったんじゃないかと思うんです。

どうしてかと言いますと、学生時代は年間スケジュールや、1日のスケジュールがとてもわかりやすかったと思うんですね。例えば、4月になると年度のスケジュールが配られて、「ここに大きな試験があるから、そのために今から準備をしなきゃいけないな」とか。

あと大学だったら4年間あるので「この年にはこれくらい単位を取っておかなければいけないな」「3年になったら就活が始まるので、その前の1、2年の時は勉強をがんばらないといけないな」とか。

そもそも1日のなかで、1コマ1コマ、1時間単位でスケジュールが決まってるということは、社会人になってからはなかなか考えられないと思うんですね。そうすると、与えられた仕事をこなすだけで精いっぱいになってしまって、なかなか自分で主体的に計画を立てるという機会がなくなっているんじゃないかと思うんです。

計画で自分を追い込み、ポテンシャルを高める

私が社会人になってから計画を立てることが大事だと実感したきっかけが1つありまして、それが転職なんですよね。私は、社会人になって2年間、NHK仙台でキャスターをしていました。いわゆるマスコミの分野です。

そこで東京に帰ってきた時に、JPモルガンという金融機関に転職することになったんです。マスコミから金融と思いっきりジャンルが変わることになりまして、自分にとって今まで経験したことがない仕事に直面することになりました。

外資系の企業で第2新卒だったんですけど、中途採用なので、あまり研修をしっかりやってくれないんですよね。

秋になると一応、入ったばかりの人が世界中からニューヨークに集まって研修を受ける機会があるんですが、それまでは自分でなんとかしてという感じで、いきなりいくつか仕事に放り込まれて、下っ端なのでありとあらゆる雑用を押しつけられる、そういう環境になってしまった。

「ああ、これは自分で計画を立てて成長していかないと、すぐにクビを切られてしまうな」と、そういう危機感にさいなまれたことをきっかけとして、自分で計画を立てて実行することの必要性をすごく感じるようになりました。

そして、与えられた仕事というのは今、思えば、必要最低限のことなんですよね。雇う側からすると「まあ、これぐらいはこなせて当たり前だろう」というレベルだと思うんです。とくに今は転職も盛んに行われていますし、いつどこで自分より優秀な同期・後輩が入ってくるかわからない世の中だと思うんです。

なので、「与えられた仕事ができていればいいかな」「最低限のことができていればいいかな」と思っていると、急にすごく優秀な人が後から入ってきてしまうと、みんなの期待値がそっちにいってしまうんですよね。「あっ、自分はここでがんばらないと用のない人になってしまうな」と。

私も数ヶ月後に、ロンドン大学を卒業した優秀な人が入ってくることがわかっていましたので、「これはがんばらないとまずいな」と危機感を持ちました。そういう危機感を持つことは大事だと思っていて、自分で自分のポテンシャルに気づかないまま終わってしまうのは、一番残念でもったいないと思うんです。

自分で自分のポテンシャルを伸ばしてあげるためには、自分でおしりをたたいてあげる、追い込んであげる工夫が必要だと思っていて、この追い込むための工夫が計画だと思うんです。なので、実際にみなさんで、もちろん仕事でもプライベートでもかまいませんので、計画を立てて、自分で自分を追い込んでポテンシャルを伸ばしていけたらいいかなと思います。

予備のプランも用意する

具体的な実行のためのポイントですが、まず例えば「プランA」を考えますよね。それがダメだった場合の「プランB」と「プランC」もちゃんと考えて、予備のものを用意してあげた方がいいと思います。

例えば、みなさん、小学校の遠足で動物園に行きましょうってあったと思うんですが、ちゃんと雨の日のプランとして、博物館とかが考えてあったと思うんですよね。それがもし、動物園しかなかった場合、雨が降ってしまったらどうするのか。学校でふだんの授業をするしかないですよね。

でも、学校の授業を受けるぐらいだったら博物館でもいいからどこかに出かけたいと思うじゃないですか。そのプランAができたらベストなんですけれど、もしAじゃなくなったときのための予備のプランも考えておいた方がいいんじゃないかなと思います。

例えば、大学受験でいったら、本命と、滑り止めはなんだかんだでみなさん考えていたんじゃないかと思うんですよね。本命だけじゃなく、そういう滑り止め的な、予備のものも一緒に考えて、レベルを落とした、易しめのものを用意した方がいいと思います。

それで、先ほど猪俣さんは10年スパンで考えろとおっしゃってたんですが、私はちょっと10年は長すぎるかなと思っています。そもそも1年先のことも考えられないような人間なので。計画倒れにならないためには、あまり長すぎる計画もどうかなと思うんです。

私がそれをとくに実感したのは、JPモルガンに入って1ヶ月で結婚すると決めたことなんです。結婚相手が海外に留学することになったので、「私もそれに着いてきてほしい」と言われました。

「あれっ? 私は金融の世界でがんばるはずだったのに、急に海外で専業主婦になるの?」みたいな。これはもう数ヶ月前にはまったく予想していなかった展開です。人生って、こういうことがままあるんだなということを、そのときに痛感しました。

あまり、10年プランとかをきっちり立ててしまうと、こういうことが起きたときに、すごく自分で焦ってしまうと思うんですよね。人生なにがあるかわからないので、私は、四半期ベース、3ヶ月ベースで考えればいいんじゃないかと思ってます。なので中期計画からですね。

計画は都度見直しを

四半期の目標が立てられたら、それを実際に行動に移すためには、1ヶ月プランで考えていけばいいのかなと思います。なので、中期をもとにした短期の実際のToDoリストを作っていけばいいと思います。

ToDoリストも、ときどき見直した方がいいと思うんですね。例えば、ダイエットでいうと、「今から3ヶ月で5キロやせて、水着を着たい」。夏ですので、そんな目標を立てる方がいらっしゃるかもしれません。

順調にいけばいいんですが、最初の1ヶ月で2キロやせようと思っていたのが、「意外とやせられない」「今月は会食が多くて、まだ1キロしかやせられてない」とか。

そういう時に、次の1ヶ月ではもうちょっと多めにやせようと、そういうふうに修正がききますよね。なので、計画はあまりつめつめ、キツキツに作り込まずにゆとりを持たせて、その都度、1ヶ月くらいで見直す期間を設けたほうがいいと思います。

そのほうが、例えば3ヶ月で5キロやせる目標が、結局は3キロしかやせられなかったとしても、まったくやせられないよりは3キロやせられるわけです。なので、計画倒れにならず、少しでも物事を達成するためには、キツキツにせずにときどき見直す期間を設けてあげるのがいいと思います。

では、みなさん、5分ぐらい時間を取れると思いますので、実際に計画を立てていただけたらと思います。

先日、お話した時には、夏にお母さんと一緒に富士登山に行く計画を立てられた方もいらっしゃいました。仕事でもプライベートでもなんでもいいです。3ヶ月なので、この夏に達成したい目標ですね。それをみなさんに考えていただけたらと思います。質問がある方は、挙手をお願いします。

書く時の私のおすすめとしては、あまり文章でだらだら書いてしまうよりは、箇条書きでも、図でもいいので、なにか目標をバーンと書いて、それでToDoリストにすべきこととかを箇条書きでバーッと書いていったほうが、アイデアは出てくるかなと思います。

天明氏の今年の夏の目標は?

ちなみに、私の今年の夏の目標は「夏に似合うメイクを考えること」です。フリーアナウンサーなので、メイクはしてくれる方もいるんですが、自分のほうが自分のことをよくわかってるので、基本的に自分でメイクをしたほうがうまくいく場合が多いんですね。

人に任せるとどうしても、テレビで(自身の出演した番組を)見て、「ああ、いつもの自分と違うな」「これはちょっと濃すぎるな」とか思うので。

ただ自分でメイクをすると、どうしても季節感がなかったり、マンネリ化してしまうことがあるので、今年の夏は、今年の夏にふさわしいフレッシュなメイクをしたいと思っています。3ヶ月スパンで考えると、1ヶ月目でまず今年のトレンドの情報収集をネットや雑誌を使ってしたいな、と。

すべてが自分に向いているとは限らないので、そのなかから不器用な私でもできそうなこととか、そういうものを自分の予算と兼ね合わせて、テクニックをいろいろと吸収していきたいと思います。

それで、実際に次の1ヶ月で、自分でトライしてみて、向いているものもあれば、これは違うかもしれない、ちょっとほかのものをまた探してみようと修正していって、最後の1ヶ月でうまく夏メイクに合わせられればいいかなと思ってます。

本当に、そういうことでもいいですので、みなさんご自由に考えてみてください。

(参加者計画を考える)

もし匿名でも発表したいという方、みんなに意見を聞きたいとか、公開してもいいという人は用紙の右上に星マークをつけてもらっていいですか? 

参加者のみなさんの目標紹介

それでは、時間の許す限り、みなさんの目標をご紹介します。私からも一言コメントを加えさせていただけたらと思います。すごくいろいろ書いてくださってありがとうございます。

個人的に気になったのは、「キャスターの試験に合格したい」という方。3ヶ月ベースで話し方のマスターから自己PR、そしてエントリーに至るまで、ちゃんと道筋が書かれています。「地域金融に強いキャスターになりたい」ということですね。

キャスターって、テレビからラジオ、テレビでもスタジオのなかにいる人やリポートをする人など、実は仕事がいろいろ細かく分かれてるんですよね。なので、ご自分がどういうところに向いてるのか、あと実際に気になる番組があったら、その番組のなかでどういう人が使われてるのかというのを分析して。

まず採用してもらわないと始まらないですから、どうすれば自分が採用してもらえるのか。どういう人が採用されやすいのかを分析してからトライされるといいと思います。

話し方のマスターには、けっこう時間がかかると思うので、あまりそこに時間を割くより、やりたい番組やイベントを分析して、そこにうまく自己PRを絡められるといいのかなと思います。がんばってください。

あと、資格試験を書いていらっしゃる方がけっこういらっしゃいますね。TOEICを受けたいという方。TOEFLで院の入試を考えていらっしゃる方。いらっしゃると思いますが、まずTOEICの勉強をするというよりTOEICで自分の実力を測るというのが一番楽かなと思います。

TOEICの勉強をするよりは、実際にまず受けてみると、「問題を解くのが遅いな」「リスニングで、こういう話題だと聞き取りづらいな」とか、そういうことがたぶん見えてくると思うので。

TOEICって、まんべんなくいろんなジャンルから出題されますので、そこで自分が弱点だと思ったところを埋めていくほうが、お忙しいときには、より効率的に院の入試への準備ができると思います。がんばってください。

下調べをして後悔のない旅を

9月にイタリア旅行を考えていらっしゃる方。うらやましいですね。旅行ってやはり、自分で準備していかないといけないですよね。Wi-Fiが使える環境が最近は多いですけれど、「あの有名なレストランに行きたいんだけど予約の取り方がわからない」とか。

「あの観光地は事前に予約しないとダメだった」とかいろいろわかって、あとで後悔することがあると思うので、事前の準備は確かに必要だと思います。これはガイドブックとか、最近は海外旅行サイトのトリップアドバイザーとか。私もよく、ヨーロッパに住んでた時に使っていました。

そういうものを使って情報収集して、料理や観光名所、クラシックコンサートにも行きたいと言ってらっしゃいますので、しっかりどういう演目が上演されているのか、下調べしてから楽しんできてください。ありがとうございます。

みなさん、本当にいろんな計画を立てていらっしゃいますね。資格試験が多いですね。

あとはやはり夏は屋久島に行くとか、旅行を考えてらっしゃる方が多いですね。たしかに旅行、とくに自然の多いところに行く時は、持ち物、服装とかも現地では手に入りづらかったり、情報収集が必要だと思うので、ツアーの予約や服装など、しっかり準備してから楽しんでください。

MBAの受験準備を考えてらっしゃる方もいらっしゃいますね。私の旦那の場合は、予備校に通っていました。MBAってふつうの英語の試験もあれば、面接もあったりするみたいですね。

面接の練習や英語エッセイの添削とかは、そういう予備校に通ってプロの先生に教えてもらったほうが効率的に準備できるそうなので、けっこうお金はかかると思うんですけれど、そこはお金のかけどころじゃないかなと思います。そういうものも利用して、忙しい時には効率よく準備をしてください。がんばってください。

そろそろ時間がきてしまいましたので、次は猪俣さんとトークセッションですね。

司会者:天明さん、ありがとうございました。それでは、引き続きトークセッションに移ってまいります。

圧倒的な勝ち組になる効率のいい考え方と仕事の仕方