「ファッションの魔法を加速する」VRショッピングモール
山口征浩氏:Psychic VR Labの山口と申します。よろしくお願いします。僕たちは「ファッションの魔法を加速する」というテーマで、VR上のショッピングモールの構築を今、行っています。
将来VRで買い物したりすることが絶対当たり前になると思っていて、そのなかでVRを通して、どういうショッピングが人々のためになるのかというところを、いろいろ模索しながらやっています。
世界で初めてのファッションに特化したVRのショッピングモールを、今一般リリースに向けて準備中でございます。
可能性は無限大 ブランドと共に見せ方を模索中
どういうものかというと、例えばこういうショッピング。これはブランドの世界観をVRを使って表現して、そのなかでブランドのことを好きになってもらって、購入できるという、1つの見せ方ですね。
それから宇宙のなかでテレビショッピング的に商品を紹介して、それを通して買うであったり。Instagramから自動生成されたような空間のなかで、ファッションのことをもっと知ってもらって購入するとか。
VRでのショッピングの仕方っていろんな可能性があると思うんですね。そこを各ブランドと一緒に今、模索しながら、プラットフォームの構築を行っています。
気軽に参入できるように準備を進めています
VRを使って実際に売るということは、1つは商品が本来持ってる魅力を伝えるということ。
それからブランドの世界観に入り込むことで、そのブランドのことをもっと好きになってもらうというところが、すごく大きいと思っているんですけれども。
ブランドの世界観を作る。ショップのCGだったり、商品の3Dのデータ、これを作るのってやっぱりまだものすごくお金かかるんですよね。
お金がかかると参入障壁も高くて、各ブランドが簡単にVRでものを売るということをなかなか実現できないと思うので。僕たちはこれをもっと多くの人に利用してもらうために、ソリューションの開発を行っています。
服が綺麗に撮れる3Dスキャナーを開発
1つはアパレルに特化した3Dのスキャナーを開発しました。これは服をものすごく綺麗に撮れるスキャナーですね。それから、3Dのショップを簡単に構築できるショップビルダーの構築を今、行っています。
一般リリースに向け、先駆けて、百貨店をVRを使って宇宙に作って、そのなかで楽しんでもらったり。新作の発表会をVRだけで行ったり。
ファッションとテクノロジーの関係を、VRを使って、みんなにいろんなかたちで模索してもらう「Fashion Tech Summit」を共催したり、Fashion TechのハッカソンをVR上で開催したり。
それから「International Fashion Fair」、ファッションの業界の人たちの反応を見るために、そこに出典して、けっこう評価いただいています。
ファッションメディアも熱視線
VRのショッピングってまだ珍しいので、メディア等にもけっこう取り上げていただくことが多くて、多くのメディアさんに注目していただいてるような状況です。とくにファッション系のメディアにもいろいろ取り扱っていただいているところです。
7月、8月、9月と、30程度のブランドと一緒にVRを使ってファッションのことをもっと知ってもらったり。実際にVRの場で購入できるようなことを行う予定です。
どこで行うかというのも近々、発表予定ですので、見られた方はぜひ足を運んでいただきたいなと思います。ありがとうございます。
(TECH LAB PAAK賞を受賞)
麻生要一氏:選出理由ですが、ファッションECVRの、もはやすでにリーディングプレイヤーになりつつあって。「こんなすごい卒業生を出せたぞ」と言える匂いがプンプンしてるので、選ばせていただいたというのが表向きのコメントなんですけれど。
本当は、すごくテレビに取り上げられてまして、テレビに出るたびにここのパネルが全国放映されてるんですよ。なので、本当にPRにご協力いただいてありがとうございました(笑)。感謝の意味を込めて、選ばさせていただきました。ありがとうございました。
アプリの多言語化をサポートするツール
水鳥敬満氏:こんばんは。水鳥と申します。TECH LAB PAAKで開発に取り組んできたIn AppTranslationについて発表させていただきます。
InAppTranslationは、アプリ開発者がアプリを他国の言語に対応するのをサポートするツールです。
まず、あなたがアプリ開発者だとして、アプリをスペイン語に対応させたいとします。この場合、アプリに使われてる単語をリストにして翻訳家に渡し、結果をエクセルなどでもらって、アプリのプロジェクトに埋め込んで、ビルドしてアップルに提出し、審査が通ると、これでアプリがスペイン語に対応できました。
もし、翻訳のミスを見つけたしまった場合は、もう1回同じプロセスを繰り返すことになります。私自身も何度かこれをやってしまいました。
このような手作業と申請作業をなくすために、InAppTranslationを作りました。
ライブラリをアプリに組み込むだけ
InAppTranslationはiOSのライブラリをアプリに組み込むだけで、翻訳はWebサイトのダッシュボードから簡単に行うことができます。翻訳のミスを見つけても、Webページから簡単に修正ができます。
では、実際にどう動いているか、お見せします。左はシミュレーターの上で動いているアプリなんですけれども、今、英語にしか対応していません。これを右のInAppTranslationのダッシュボードから日本語に翻訳してみたいと思います。
アプリで使われている単語に対してこのように日本語を追加していくことによって、その後アプリを再起動すると、このようにアプリが日本語に対応するようになりました。
このように、すでにユーザーの端末にインストールされたアプリに対しても、翻訳の追加ができるのがInAppTranslationの強みとなっています。このデモでは日本語の翻訳を手で入力していますが、ここから直接翻訳を発注することもできます。
ユーザーニーズがわかる分析ツールも提供
もう1つ強力な機能として、AnalyticsとUser Feedbackという機能を開発しました。これはユーザーのフィードバックから翻訳の質を見極めたり、次にどの国の言語に対応するとユーザーが増えるかというのを分析できるツールとなっています。
日本に住んでいるとあまり気づかないですが、人口の少ない国の人にとって、いったいどれだけのアプリが母国語で配信されているでしょうか。
InAppTranslationのゴールは、より多くのアプリが母国語で世界中の人に届けられることです。こんなふうに、自分のアプリをたくさんの国の人に届けたい、そう思った方は私たちにお手伝いさせてください。
InAppTranslationは先週公開されて、inapptranslation.comからサインアップできます。発表は以上です。
(TechCrunch Japan賞・オーディエンス賞を受賞)
西村賢氏:今日は、クリエイター系の発表とか、それからお金の匂いがすると言うとちょっと下世話な感じがしますけれども、すごくリアルなニーズが見えるものなどが、いろいろあったなかで、TechCrunch Japan賞という意味で、シリコンバレーでこのデモを見ても違和感がないなとすごく思ったデモでした。
たぶんこれからいろいろと模索しながら、マネタイズをどこでやるとか、重要性がどうだとか、いろいろあると思うんですけれども、リアルなニーズをつかんでいて、立ち上がってくるようなイメージがあったので、TechCrunch Japan賞に選ばせていただきました。
今後、もし資金調達とか、ニュースがありましたら、ぜひお知らせいただければと思います。おめでとうございます。