ベンチャーで役員を任されるのはどんな人?
会社の業績を“自分ごと化”できる視点の違い

新卒でベンチャーに就職し、経営に関わる方法 #2/5

Start Venture Festival 2016 Spring
に開催

2016年5月14日、社会人&大学生のためのベンチャーの祭典「Start Venture Festival 2016 Spring」が開催されました。パネルディスカッション「新卒でベンチャーに就職し、経営に関わる方法」では、モデレーターを務めるLITALICO・中俣博之氏、DeNA・赤川隼一氏、じげん・海野慧氏、クラウドワークス・成田修造氏が登壇。本パートでは、プレイヤーからマネージャーを経て、位が役員にあがるときに求められる“視点の違い”について語り合いました。

父親はスーパー大企業の偉い人

中俣博之氏(以下、中俣):海野さんどうですか?

海野慧氏(以下、海野):僕が入社した頃は本当にまだ10人いないぐらいで、今の代表の平尾(丈)がリクルートから出向してきていました。

今のメンバーは僕ともう1人を除くともうみんないないんですけど、ドリコム側から入ってきて。本当に寄せ集めな感じでスタートしてたんですね。それで、商品はとくにないと(笑)。

中俣:そのドリコムジェネレーティッドメディアは、希望して行ったんですか?

海野:希望していきましたね。

中俣:「子会社に行かせてくれ」みたいな。

海野:そうです。僕ベンチャーに入ったのは、さっきの話もあるんですけれども、やっぱり学生時代は起業とかの志望はまったくなかったし、ビジネスとかITにも興味がなかったんですけども。

ドリコムのインターンをきっかけにITにすごい関心を持ったというところと、ここのくだりの詳細は置いておくとして、やっぱり自分の裁量と責任でできることが豊富な環境がいいなと単純に思ったんですね。

僕は父親がスーパー大企業のけっこう偉い人をしてまして。たぶんみなさん誰でも名前を知ってるような会社の役員とか社長をやってたりして、今もしてるんですけど。

成田修造氏(以下、成田):すごい! 某大企業ですか?

海野:そうなんですよ。

赤川:マジで?

中俣:個人情報になります(笑)。

海野:そうなんですよ。親父が、あの……(某大企業)。

(会場笑)

中俣:みなさん知ってる……。吐いちゃった、言っちゃった。

海野:言っちゃった。ごめん、パパ。息子を誇りに思ってくれ(笑)。

(会場笑)

成田:これはツイート禁止です。

裁量と責任を求めてベンチャーへ

海野:そうですね。親父がそういうすごい大企業グループの社長・役員をやってるんですけど。親父からも「でかい会社に行かないと、でかいことできない」とか言われて。

でもやっぱり、自分が学生時代に知り合いと学生団体とかやってるなかで、自分がこう……。これ(写真)撮るとこちゃいますよね?(笑)。

赤川:「社長の息子じゃよ」って書いてSnapchatしようと思って。

(会場笑)

中俣:消えますから。スナチャは消えます(笑)。

海野:自分が裁量と責任でやれる環境が欲しいと思って。それを考えたときに、「やっぱりベンチャーがいいな」と。それで、ベンチャーに行って。でも、ドリコムは当時急成長してたので、100人超えちゃったんですね。

僕、面接したときはたぶん30人とかなんですけど。けっこう急拡大しまして。

120人ぐらいになって。そのときに、ちょうどジョイントベンチャーで作った新しい会社が、しかもリクルートがすごいおもしろい会社とジョイントベンチャーを作ってるっていって。かつ、そこには平尾丈というすごく尖った社長が……当時社長じゃなかったですけど、いて。

あとは10人しかいないような環境で考えたときに、やっぱり1社における10人の1人ってすごいでかいじゃないですか。なので、その分裁量がむちゃくちゃ大きいだろうし、責任も大きいだろうなと。そういう思いから単純に手をあげたという、そんな感じですね。ちょっと前置き長くなっちゃったんですけど。

中俣:長くなりましたね(笑)。

海野:ごめんなさい。長くなっちゃいました。いろいろ話逸れちゃった。

マネージャー時代の苦労体験

成田:役員になったのはいつぐらいなんですか?

海野:役員になったのは……。

中俣:成田さん、話逸らさないでね(笑)。

成田:え?

中俣:プレイヤーからマネージャーの話。

成田:あ、マネージャーの話か。

中俣:役員の話はちょっと早い。

海野:マネージャー何年目だったかな? 3年目とかだったと思いますけど。

中俣:営業やってて、そのままずっと営業?

海野:営業です。営業しながら、サイトのディレクションしながら、マーケしながら、もうなんでも屋でした。本当に初期の頃は、売上の数字締めたりとか、経理もいなかったので。

中俣:赤川さんみたいに、1年目からマネージャーとかじゃなくて。

海野:ぜんぜんないです。

中俣:2、3年?

海野:そうですね。リーダーになったのが2年目で、マネージャーになったのが3年目、4年目。まあ、メンツ構成はほとんど変わらないですけど。そんな感じだったかなと。

1個役職上げていただいたときの、自分の中で目線が上がったきっかけは、やっぱり1年目の経験ですね。当時は、今僕らがやってるサービスなんて1個もなかったんですね。

けっこう苦しい時期でもあって。けっこう腕力で売上を作ってたみたいな。壺を売る感覚に近いのかもしれないですけど(笑)。

立ち上げたばかりのサービスで、どこまで成果が出るか自分たちでもまだわからないような、サービスも売らないと始まらなくて。

それで、なかなか結果が出ないときもあって、すごいお客様に怒られて、「俺、なにやってんだろう?」みたいな。そういうちょっともどかしい時期もありました。本当に、赤川さんがおっしゃってたように、結果がすべてなので。

当時のドリコムのグループのなかの社員総会みたいなときに、あるクオーターで、ほかのグループ4社あったうちの3社はけっこう順調なんだけど、うちが若干足引っぱってます、みたいなときに「やばいな」ってすごい感じて。

僕もいうてもサラリーマンで入っちゃったので、ある種「毎月お給料振り込まれるのは当たり前」みたいな感覚がきっとどこかにあったんですけど。

それを見たときに初めて「これこのままいったら、会社なくなるってことだよね」みたいな感覚をすごく持って、「やばい、やばい、やばい」みたいな。

そこから、別になにかしろと言われたわけじゃないですけど、営業チーム、そもそも同期3人とかでやってたんですけど、その同期とかと一緒に「これやろう。あれやろう」みたいなことをけっこう率先してやり出したりとか。「今売ってる壺、ちょっとすごい炎上するから、違う壺を作ろう」って(笑)。

中俣:壺を売ってる会社じゃないですからね(笑)。

海野:壺は冗談ですが(笑)。「とにかくいい商品考えよう」って考えまくって、話し合って。当時の平尾さんとかに「こんなんやっていいですか?」ってひと言だけ確認して。それで新しい商品作って売ってみて、それが売れたとか。

そういうのを始めて、たぶん徐々にそれが成果につながってきたのを見ていただけたのが、当時上がれたきっかけなのかなというのは思います。すいません。長くなりました。

みんな家計は考えるのに、会社の業績は考えない

中俣:なるほど。成田さん、入ったときって4人とかだと思いましたけども、たしか執行役員かなにかで入りましたよね。

成田:執行役員です。

中俣:名ばかり執行役員?(笑)。

成田:社外ゼロでインターンしかいないので、取締役3人と執行役員1人。役員しかいない(笑)。

(会場笑)

中俣:請求書作成も自分がやる?

成田:請求書作成ももちろん。というか、請求書作成は会社が上場したときも全部やってました。郵便局行って。

中俣:なるほど。けっこう現場も泥臭くやる感じで。個人的な感覚で、いうても1人のプレイヤーじゃないですか。マネージャーというか、マネージメントに1つ位が上がったときの出来事とか。

成田:でもやっぱり、さっき海野さんがおっしゃってた、視点が1人の視点じゃなくて、「会社の視点」になるタイミングが来るか、あるいはもともと素質として持ってるかというのがすごい重要だと思っています。

やっぱり「会社が潰れる」という感覚は、会社を俯瞰して考えないと生まれないですよね。例えば家計だったら考えるわけじゃないですか。

収入があって、家賃があって、マイナスになっちゃったらみんな困るわけで。会社も全部一緒なんですけど、なぜかほとんどの人が会社だとそういうふうに捉えない。

普通にサラリーマンとして終えたいと思っていると、なかなかそういう視点を持つのは難しいというか、バイタリティが出ないと思っていて。

その視点が持てたときというのは、やっぱり1個人よりも目線が上がりますよね。だから行動も変わるし、成果も変わるし、周囲の人も巻き込める。

中俣:それはクラウドワークスに入ったときからありました?

成田:やっぱり社長やってたのが大きかったです。1年でも社長をやったことで、リアルにお金がすり減ってる感覚というのがやっぱりあったので。だからその感覚を得るという意味では、起業はけっこうおすすめです。みんなどんどんやっちゃえばいいのかなと思います。

赤川:まあ結局、自分ごと感みたいのがすごく重要ですよね。実はそれって、別にどういう立場だろうと持てるはずで。

僕がけっこう大事だと思ってるのは、自分の人生をどんだけハッピーにするか考えるということ。自分の人生をハッピーにするために、平日は少なくとも1日8時間以上は働くのに、その時間がつまらないとかいやじゃないですか。

だからその時間を最高にしようと思うと、どんどん自分ごと感というか。自分がコントロールできるポイントを増やしたくなるはずで。そういう視点で仕事ってものに向き合えるかは重要かなと思ってますね。

成田:そうです。

中俣:のめり込んだ者勝ちですね。

赤川:そうそうそう。

マネージャーから役員にあがるポイント

中俣:お三方はプレイヤーから1個上に上がるというと、それこそ結果を出すとか、がむしゃらに頑張るというので。いうても時間かければ、みんな1個上にはいけそうだなって感覚はあるんですけど。

そこから、もう1個上。それこそマネージャーから今度は部長とか室長とか、もう少しそういう役職というか、そういう目線の仕事になったプロジェクトとか出来事。たぶん、さっきのようなことよりも、もう少し難しい経験をしたんじゃないかなと思うんですけども。なにかあります?

赤川:でも、そういうの「なりたい」とか思ってました? 「部長になりたい」とか。

海野:そこでいうと、僕はそういうのなかったです。「こういう職種、ポジションになりたい」みたいな欲求って基本あんまりなかったんですね。

赤川:僕もぜんぜんなくて。どちらかというと、とにかく退屈したくないからもっとおもしろい仕事をやりたいと思ってガリガリやってたら、結果的に会社がアサインをしてきたという感覚のほうが近いですよね。

中俣:会社のなかから、仕事の仕方が「お前はなんか部長クラス、室長クラスだから昇進ね」という感じで結果論、そういうことが役割が役職として付与されると思うんですけど。

みんな、その付与された、「そのとき、ぶっちゃけ何があったの?」というのがたぶん知りたいポイントかなと思ってまして。

じげん代表・平尾氏への直談判

海野:役員の話でもいいですか。

中俣:別にいいですよ。

海野:僕の場合は、「(役員に)なりたい」というのがぜんぜんなかったんですけど。たぶん2、3年前だと思うんですけど「役員になる」というのは。

中俣:いつですか?

海野:当時、2009年とか2010年とか。

中俣:入社何年目ですか?

海野:入社でいうと3年、4年ぐらい。

中俣:早いですよね。

海野:3年、4年ぐらい経ったタイミングですよ。

成田:マネージャーから役員が早かったってことですよね。

海野:違います。マネージャーから役員になったのは、上場した年の2013年なんですけど、たぶん2010年ぐらいのタイミングに、初めて今の社長に「どうやったら役員になれますか?」という話をした。

成田:へ~。

中俣:それはオフィシャルに? 飲み屋とかで?

海野:いえいえ。オフィシャル。

中俣:オフィシャル!?

成田:面談で1on1とか?

海野:面談の場で聞きましたね。

中俣:なんて言われたの?

海野:ちょっとすいません、僕悪い記憶を消す癖がありまして。

(会場笑)

成田:「そんなこといいから、とりあえずやれ」みたいな感じですか?

海野:まあ、そうですね。当時は、「まだこんなレベルで役員になれると思うなよ」的な話をいただいて。

中俣:平尾さんらしい。

(会場笑)

「マネージャー」という肩書きに感じた歯がゆさ

海野:確かに自分自身「いや、まだまだだから」という感じだったんですけど。でも、やっぱり、そのときになんでそれを言ったかというと……。

これも自分がその当時、「将来どうしていくか」というのを考えていたときに、サービスも含めて会社も含めて0からやってきて、成果も出してる自負もあったなかで、いろんな人と挨拶したり、名刺交換したりして、徐々に会社の名前やサービスが知られてくるなかで、「マネージャーなんです」というのが歯がゆくなってきたんですよね。

「自分がこの会社やってる」という感覚があるのに、名刺はそうは言ってくれないみたいな。「こういう会社やってるんです」って言いたいけど、別に俺会社やってないみたいな。

中俣:人間っぽいね。

海野:すごい、そこのギャップのジレンマがあって。「所詮いちマネージャーだしな」みたいな感覚がすごいあって。

それがいやで「どうしたらいいかな?」って、いろんなほかの経営者の人とかに相談をしてるなかで、「役員なったらええやん」みたいなアドバイスいただいたことがありまして。

「いやでも、そんな簡単な道じゃないと思います」と言ったら、「いや、まずは自分で意思表示をしなきゃ絶対ダメだ」と。

そういうコミットメントを見せて「させろ」とか「なるにはどうしたらいいか?」みたいな感じの話をやっぱり自分からしなきゃダメだという話を、とある人からアドバイスをいただいて。「よし! これは言ってみよう!」と勇気を振り絞って。

中俣:勇気を振り絞って言ったら?(笑)。

(会場笑)

成田:でも、そういうアピールは大事ですよね。上の人は意外に覚えているし。

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