クラウドワークスのデタラメ顧問に就任

絵本作家のぶみ氏(以下、のぶみ):あ! 今、顧問やってるじゃないですか。

西野亮廣氏(以下、西野):あ、そうそう。顧問になったんす(笑)。

のぶみ:あれ、なんの顧問なんですか?

山口トンボ氏(以下、山口):クラウドワークス。

西野:クラウドワークスっていう会社の。

のぶみ:クラウドワークスってなにをやってる会社なんですか?

西野:クラウドワークスは、要はクラウドソーシングっていう、まあ例えば、なんだろうな……。

のぶみさんが「ホームページを作りたい」ってなって、そのホームページのデザインをお願いしたいときに、Webのデザイン事務所に話を振るじゃないですか。

そっから、そこのデザイン事務所所属のデザイナーさんに仕事が下りて……こういう感じでいくじゃないですか。

のぶみ:はいはいはい。

西野:でも、そうしたときにのぶみさんがお支払いする分は、ここを介する分、ちょっと高くなるし、このデザイナーさんからするともらい分もちょっと(減っちゃう)。

のぶみ:間に何人か入るからね。

西野:だったら、もう依頼主と職人さんをダイレクトにつないじゃって。

トンボ:マッチングさせるっていうことですね。

西野:ここのキューピット役をする会社です、ざっくり言うと。

トンボ:クラウドワークスやってるっていう方が、(ニコ生を)見てるなかにも2人いますね。

のぶみ:え、クラウドワークスやってる?

西野:だから、すごい数の人が。別にデザイナーだけじゃないので、いろんな職業の方がいるから。

のぶみ:そうなんだ。

トンボ:それの会社の顧問。

西野:顧問なっちゃった。

デタラメ顧問の仕事内容

のぶみ:それ、なんのアドバイスするんですか?

西野:もうほんとに会議出るんですよ。

のぶみ:企業と個人のお見合いみたいなことになるってことなのかな?

西野:会社がやってるサービスは基本的にそうです。僕がやるのは、その会社で3ヶ月に1回ぐらい講演会と。

トンボ:社員に向けてね。

西野:あとは会議に出て、「これ告知するんだったら、こうしたほうがいいよ」っていう、会議に参加してバズらせ方とか、そういう話をする人ですね。

のぶみ:そうなんだ。

西野:する人。

のぶみ:する人になっちゃったんだ(笑)。

トンボ:デタラメ顧問。

西野:デタラメ顧問っていう、はい。なんかそういうのになっちゃったんですよ。

のぶみ:かき回してほしいんでしょうね、たぶん。

西野:やっぱ上場して落ち着いてきたので、落ち着きたくないっていうのがあって。その代表の吉田(浩一郎)さんっていう人が。なんかちょっとこう、ハチャメチャにしたいみたいなことで。

クラウドワークスはおもしろい社員の集まり

トンボ:おもしろい会社ですよね、ほんとに。

西野:超おもしろい。

のぶみ:あ、行きました?

西野:その初日に。

トンボ:僕もデタラメ顧問の就任式に。

のぶみ:そうなんだ。めっちゃおもしろいっすね。どうでした?

トンボ:いや、おもしろかったですよ。やっぱ若い社員の方も相当多い会社だと思うんですけど、おもしろい。

西野:おもしろい!

トンボ:ほんとに芸人さんみたいな。

西野:そう。

トンボ:もう育ちもおもしろければ、考え方もおもしろい人たちの集まりという感じがしましたね。

のぶみ:あー、そうなんだ。

西野:おもしろい人ばっかですね。

のぶみ:そういうの集めたんだ。

トンボ:んー、そういう人を採ってるのか、集まってくるのかわかんないですけどね。

西野:っていうか今、おもしろいやつがそこに行くようになってますよね。クラウドワークスとか。

トンボ:だって副社長が26歳とか、それぐらいの会社ですからね。

芸人の生き様がおもしろくなくなった

西野:そうそうそう。ああいうのを見ると、芸人ちょっと守りすぎちゃうかみたいな……。

トンボ:なんかねえ、いろんな気持ちになりますよね。

西野:なる!

のぶみ:そうですか。

西野:だから余計思うんですよ。例えば、岡村さんの話に戻っちゃうんですけど。

のぶみ:ここでまた戻る(笑)。

西野:でも、なんかもう、芸人の体質が……。

トンボ:なんなんでしょうかねえ。

西野:まずネチネチしてるし、「おもろいことしようぜ!」で入ったはずなのに、いつからか、「誰々兄さんが怒ってるけど、大丈夫か?」とか。

トンボ:これは集団芸が生んだ……ちょっとねぇ。

西野:なんかやばいよね! しかも、「あいつが誰々さんに怒られたらしいで」みたいな話でキャッキャしてんのとか、「あれ? 芸人ってこんなおもしろくない生き物だっけな?」とか思って。

トンボ:なんなんでしょうねえ。

西野:いつからこんなんになったんか、わかんないけど。

のぶみ:昔はちょっと荒れてた高校みたいな感じだったのに、今はちょっと私立。

西野:たぶんもっとハチャメチャだったんですよ。借金むっちゃして、みたいな。

トンボ:そうですよねえ。

西野:もう上にガブッて噛みついて、歯ボロボロなってみたいな、「最悪やー!」とかいう、その生き様で。

トンボ:不適合者の集まりみたいな。

芸人は「イタい」ことしてナンボの世界

西野:そうそうそう。それがいつからか……。たぶんあれ、芸人が「イタい」とかいう言葉を使い出した頃だと思うんですけど。

のぶみ:イタいって言われると、なんか嫌ですもんね。

西野:「あいつ、イタいなあ」って。だからそれ、後輩に禁止してるんですけど。「お前、やめろ」って言って。それ言った瞬間に、終わるから。

のぶみ:(コメントにて)「逆に西野が後輩にダメ出ししたことないの?」って言われてますが。

西野:基本的には僕、むっちゃくちゃやさしいんですよ。

トンボ:うん。

西野:僕が怒るとしたら、「イタい」っていう言葉使うなとかそういうことですね。

のぶみ:波田陽区に「イタい」って言われてましたもんね。

西野:そうそうそう。ああいうのとか終わるんですよ。

トンボ:滅びるよ、芸人は。

西野:(笑)。

のぶみ:今、(コメントにて)「イタいことしてなんぼの世界やんな」って書いてあるけど、ほんとそうだよね。

西野:ほんとはそれをして、許されるやつになんないといけない。

のぶみ:たけしさんが舞台に立ってたときに、次の番の手品師の鳩をかっぱらってきて、(懐に手を入れて)自分のところにこうやって入れて、おもしろいときに出してやろうと思ってるから、ずっとクルクル鳴いてて。

そしたら、次の出番の手品師の人が、「それ、おれの鳩だぞ!」って言って奪い合いになって、みんな客が大笑いしてたっていう。

西野:あー、いいっすよね。

のぶみ:そういうのがあって、そんなむちゃくちゃやるんだって。けっこうたけしさん、むちゃくちゃ……計算でやってたのかどうか知らないですけど、むちゃくちゃやるんですね。

西野:まあ、でもそうですよね。

起業家まわりにおもしろい人が増えている

トンボ:(コメントにて)「西野の感覚は今、YouTuberが引き継いでいる」と。

西野:YouTuberのほうにいっちゃったんかなあ。そういう「おもろいことしちゃおうぜ!」みたいな人は。たしかに、おもろい人ってもう(職業として)芸人選んでないですよね。

YouTuberになっちゃったんかな。でも、俺はなんか起業家のほうが多い感じはするんですけどね。

のぶみ:でも、そっちのほうがおもしろいかもしんないですね。

西野:いや、やっぱおもしろい。僕は別に誰の味方でもないですけど、フラットに見て、クラウドワークスの社員さんとかはやっぱおもしろかったですね。

トンボ:たしかに。

西野:明るかった。しかも、カラッとしてた。

トンボ:それでやっぱり、「おもしろいから、それやっちゃおうよ!」っていうパワーがすごかったですね。

西野:そう!

のぶみ:「おもしろいから、やっちゃおうよ!」っていいっすよね。

西野:いい!

のぶみ:少年だもんね。

西野:そうなんですよね。

ユニクロ柳井会長の戦う姿勢

のぶみ:今、ユニクロの柳井さんの本を見てるんですけど。柳井さんは会長で、下に社長がいるらしいんですね。実は社長はけっこう手堅い派なんですって。慎重にやる派なんですって。

だけど柳井さんは、「革新していかないと世界一にはなれないよ」って毎回言うんですって。

トンボ:うんうん。

のぶみ:それで、洋服で一番になりたいんじゃなくって、ほかの(会社)と比べても、遜色のない会社だよねって言われたいから、今がんばってるんだっていうのが、「なるほど!」って思って。

西野:へぇ。

のぶみ:絵本作家だから絵本と比べてたら、どんどんダメになっていくし、絵本と比べるんじゃなくて、「ピクサーの映画とかと比べたらどうなんだろう?」とか、そういう世の中の人たちが一般に使ってるやつと対決させたら、どんどんおもしろくなっていきますよね。

トンボ:あーー。

西野:まあ、そうっすよね。敵ですよね、もちろんライバルですもんね。

のぶみ:だから、芸人が芸人の一番上になりたいから、例えばビートたけしさんになりたいからやってたら、やっぱりビートたけしさんにはなれないですよね。

でも、ほかの全体を見てやっていったら、まあ、戦えるんじゃないのかなっていう気がしますけどね。

西野:そうですよね。

のぶみ:なんか枠なんだろうな、きっと。