就任から3ヶ月が経ったいま

舛添要一(以下、舛添):どうも、みなさんこんにちは。今日はお招きいただきましてありがとうございます。就任しまして3ヶ月余りが経ちました。異例な状況での就任でありまして、すぐに予算の審議というようなこともございましたけれども、課題が山ほどあるものですから、休む暇なくそれの解決に取り組んでいるというのが今の状況であります。

「世界一の都市・東京」を目指すということを目標に動いていますけども、何と言っても2020年のオリンピック・パラリンピック、これが大きな課題であります。東京を含めて、日本全体が非常に明るくなってきた。1つの目標ができた。だからのんべんだらりとやってきたことも、2020年までにやろうという、みんながそういう機運になってきているというのは、非常に良いことだと思っております。何と言っても経済をしっかり立て直さないといけないので、安倍政権も今、一生懸命頑張っておりますけれども、このオリンピック・パラリンピックを1つの契機として、さらに景気の回復・成長というものを加速させたいと考えております。

東北の復興もありますけれども、東京も2020年に向かって、既存の計画を含めてまさに大きく動いている。例えば今月末には圏央道の高尾山インターチェンジと相模原愛川インターチェンジの間、16kmぐらいが開通します。地図を見ればわかりますけれども、東名を上ってきて、東京へ行かないで北の方に上がって中央道にすぐつながる。これによって不要不急の、ただ通過するだけの車が東京に入ってこないということになるわけです。

こういうことを繰り返していって、環状線をしっかり整備をしていくことが、最終的には50年前の東京オリンピックのマイナスの遺産、典型的なのは日本橋、空を見上げれば首都高速という鬱陶しい風景を変えることができると思っております。ですから今の「ただ通過するだけの車を入れない」ということで、交通量を4割ぐらいに減らすことが可能だと思います。したがって環状線の3環状含めての整備をやっている。

あと1つ問題なのは、首都高速を地下化するということになると、そうじゃない場合に比べてお金がかかりますから、常に誰がどういう負担をするかという、お金の問題がいちばん大きな問題であります。その関連で言いますと、今からの先進的な大都市づくりっていうのは、モータライゼーションの逆で、リモータライゼーション。なるべく車を中に入れないということです。

総合的な交通体系のグランドデザインを作らないといけない

舛添:予算もあがりましたので、ここのところ毎日どこかの視察に出かけております。大丸有、丸の内界隈だと仲通り、これはもう365日、完全に歩行者ゾーンにしようと思っています。先般、たまたま名前は同じですけれど、日本橋室町の仲通りも同じようにしたい。そうすることによって、ショッピングを楽しむときに交通事故の危険性もなくなる。車を運転する人も、人を傷つける心配がなくなる。商品の搬入も、裏口からできるのであればそういうことをやっていきたいと思っております。

渋谷は昨日雨の中見ましたけれど、これで非常に難しいのは、丸の内も日本橋も平行して何本も道路が通っている。道路を1本ぐらい潰して、車が通れないようにしたって問題ないんですけれど、ハチ公、駅前を中心に渋谷というのは放射線状に道が伸びているので、どれか1つを潰すというわけにはいかないだろうから、もう壮大なイメージで言うと、全部に天井をつける。要するに2階建てにして、1階建ての上に全部2階建てにする。そこを人が歩いて下は車。銀座にしても新宿にしても、繁華街全てについて、365日車が入っちゃいけないゾーンを作るというのが先進的な都市づくりであって、そこに自転車レーンの話もあります。ヨーロッパの先進国で路面電車を復活させるというのはそういう意味もあるので、パーク&ライドを含めて大きな方法があると思います。

東京の最大の問題点は、常に申し上げており毎日のように視察しておりますけども、「総合的な交通体系に欠けている」ということです。利用者の目から見ると甚だ不便で、例えば今ここから羽田空港へ行こうとするとき、車に乗ってパッと行けば済むのかもしれないけれど、「待てよ、じゃあ浜松町に行くにはどうすればいいのか、そこからモノレールか」と。特に国際線が出てきた時に、荷物は大きなスーツケースを持って行きますから、今日は雨が降っていて、手が一方下がる。じゃあ駅までどうやって行くんだ? 全員が車に乗るならいいんですけど、そういうことを考えた時に、同じ鉄道を作るのでも、できれば乗ったら1本でそのまま行ける(ほうがいい)。

だから例えば、日暮里から京成スカイライナーに乗ったら成田まで36分で行けるっていうのは遥かに便利がいい。東京のこういうところで話をすると、必ず「成田は不便だから羽田に集中しちゃえ」と。北区に住んでいる人、日暮里駅前に住んでいる人はどういう風にして羽田に行くんですか? 成田のほうが遥かに便利がいいじゃないですか。「東京は広うござんす」ということで、とにかく東京のことを知らない人の議論が多すぎるので、ぜひ東京を全部歩いてみてください。

雪崩が起こるんですから、多摩の方で。私が就任して以来危機管理体制ととっておりますが、もう2回危機管理をやらないといけなかった。1回めはあの大雪です、就任直後の。2回めは山火事です。火が消えない、どうするかとかそういうものを抱えていた。今心配しているのは、この雨で伊豆大島に大雨警報が出ました。さあどうしようかと思って、今でも緊急事態が起こればこれをやめて飛んで行かないといけない。そういう島も抱えているんですね。

だから、全体の発展を考えたときにどうするかということ。全部欠けているのは「自分が住んでる港区だけ調子が良ければいい」「この千代田区とか都心部さえあればいい」。そうじゃなく、三多摩もあれば島しょ部もあるので、三多摩・島しょ部担当の副知事を置いたわけですよ。あまりにも住んでいるところと落差が違う。だからいちばんいいのは、この辺で仕事していて、奥多摩あたりから通勤している人がいちばん東京のことはわかると思います。

東京を世界一の都市にするために足りないもの

舛添:というようなことをいろいろ申し上げているうちに時間がなくなるわけですけれども、しかしそういう中で大きく都心が変わっているのは新虎通り。6月10日、来週ですけれども、虎ノ門ヒルズの竣工式が行われる。これも、規制緩和でできたものです。道路の上に道路をまたぐ形で建物を作っていますから、その非常な賑わいの空間で歩道13mで規制緩和をしましたから、オープンができるということであります。

しかし、68年かかりました。地権者の説得を含めてそれだけかかる。まちづくり協議会やエリア協議会のようなものを作って下からの声を汲み上げていって、その中で出てきたニーズで規制緩和をするということなので。大手町、丸の内、それから日本橋、こういうところを、先程申し上げたように視察しながらいろいろ考えているわけですけれども、日本橋地区について言うと、「国際金融センター」の構想を持っていきたいと思っております。大手町、丸の内もそうなんで。

なぜ日本がダメになったか。この20年間日本がダメだったのは、いろんな産業のハブ機能を海外に持って行かれたこと。空港のハブ機能は、羽田・成田じゃなくて仁川・バンコクになった。薬作りのハブはシンガポールです。金融もシンガポールです。だから“Back to Tokyo”ということで、2020年までに東京に全部取り戻すということでやっていかないといけない。

2020年に向けて、成田・羽田、これのキャパが足りません。今1,000万人のところが2,000万人来ます。日本の特色は、ほとんど空路であるということ。ヨーロッパは新幹線とか車で移動できますけれども、イギリスですとか日本のような島国は、飛行機で来ないといけない。圧倒的な数の外国の方が飛行機で来るということになると、羽田と成田をどうするか。

世界一の都市にすると言っていますが、ナンバー1がロンドン、ナンバー2がニューヨーク、ナンバー3がパリ。東京はずっと4番だった。何が足を引っ張っているか。「空港」ということであります。そういうことで、交通体系の見直しというのは最大の眼目であって、地下鉄は便利いいなぁと思うけれども、さあどうだろうか? 他の路線との接続。新宿駅に降り立ってみてください。東京駅に降り立ってみてください。東京駅から総武線、横須賀線、それから地下鉄丸ノ内線。歩くこと歩くこと、ということですね。渋谷駅が今度はそうですね。今、それも変えようとしています。

それからもう1つ、渋谷とか新宿とかはさすがに駅の名前はローマ字で書いてありますけれども、乗り換えのところにちゃんと外国人の分かるような表示がしてあるかというと、していない。だから、多言語表記を進めていかないといけない。誰がそんなバカなことを考えたのかと思うんだけども、国会議事堂前に「Kokkaigijidoumae」って書いてあるわけですよね、信号機とか。わかるわけないだろうと。やっと「National Diet」か何かに変わった。これだって、オリンピックがなかったら永遠に変わっていないかもしれないんだ。あんなに無駄なことをやってきて恥ずかしい限りですけども、これが役人仕事のいちばんひどいことなので、これを変えていかないといけない。

外の知恵も入れないといけないですから、もうほとんど毎日のように、外部の有識者の会議をやっています。総合交通体系の話もしております。自転車利用についてもいろんな問題があるので、確かに自転車は便利いいですけれども、利用については区市町村でバラバラですから都でこれをまとめないといけないとか、自転車レーンをどういう風にやるかとか、その作り方からして非常に問題であるわけなんです。ロンドン五輪の成功の1つは自転車にあるわけですから、そういうこともやっていきたいと思っております。

多言語対応も含めてバリアフリーの街をつくる。外国人にとってのバリアは外国語だと。なぜ東京のランキングが低いかというと、英語が通じない街だということでダメだった。ソチに行ってみたら、街中はロシア語以外は全然通じない。それじゃダメなので、せめて片言でいいからみなさん英語をしゃべってくださいと。また、段差のないまちづくりとか、鉄道駅のホームドアの整備とか、そういうものも全てバリアフリーするということは、福祉でも世界一にするということの前提でありますから、そういうこともやっていきたいと思っております。

首都直下型地震に備えるために

舛添:世界一の福祉、年金も医療も介護もやっていかないといけません。子育ても。東京の最大のネックは、土地の値段が高いこと。待機児童は8,000人。これは4年以内に0にしようと思って取り組んでおります。しかし特養(編集注:特別養護老人ホーム)は同じように0にとは言えない。43,000人が待っています。おそらく待機児童は、保育所を整備すればするほど増えるだろうと思っています。「保育所がないから、もう私は専業主婦で我慢するわ」と言っていた女性が、「こんなに簡単に保育所に入れるんだったら、やっぱり私働くわ」ということで潜在的な需要がどんどん増えていくので、これは増やしていく必要がある。

土地が高いのをどうするか。これは、多摩ニュータウンが非常に今、寂しい街になっているので、こういうところの再開発をしていく。50年前に作った都営住宅を見てきましたけれど、私にとっては懐かしいんですが、真四角のお風呂で、お風呂の横にバーナーが付いていて、これぐらいの長さのシャワーが付いて、私以上の年配の人は懐かしいなぁと思うんですけれども、若い人が見たら、絶対そういうところには入らないと言う。これを建て替えることによって、多摩でも今そういう建て替えをやっていますけれども、5階建てが15階建てになるとスペースが3倍になります。600世帯しかなかったのが1,800世帯になってくる。そうすると、安いですからそこに若者がバーッといっぱい入ってきたので、赤ちゃんの声が四方八方から聞こえてきて、多摩市は全国で人口増加率がナンバー4というぐらいに伸びてきている。まちづくりの再生のプロセスにおいては、スペースが3倍になりましたから、1階・2階ぐらいのところにショッピングモールだけじゃなくて、そこに特養を入れる、老健を入れる、それから保育所、デイケアを入れる。こういうことをやることによって、土地の高さ、高地価というものを克服しようとしているわけです。

舛添:そういうことの絡みでも、やはり最大の問題は、直下型地震を含めての災害への備えだということであります。木造密集地域を見ていると、人ひとり通れないような道がまだたくさん残っているし、消防車はもちろん入れません。ホースを積んだ、小さな荷押し車も入れないようなところもありますので、これは早急に木造密集地域の改善。それから防潮堤なんかの耐震・免震ということもやっています。今できている大きな高層ビル、今度の虎ノ門ヒルズも、ものすごい耐震・免震をやっていますから、そういうことを含めて、地権者の方々にもご理解いただいて、「命が大事でしょう?」と。そうすると、「東日本大震災並みのものが来ても、大丈夫な安全なところにお移りになりませんか?」というようなことで、再開発事業へのご協力をいただいているということであります。

再生エネルギー開発で、自分たちが使う電力は自分たちでまかなう

舛添:それからやはり、先般北京にも行ってきましたけれど、とにかくPM2.5で環境が悪い。環境先進都市にしたいということでありますので、再生エネルギーが6%しか使われていないのを、20%に引き上げようという風に思っております。これからは水素エネルギーを普及させたいということで「水素エネルギー普及のための東京戦略会議」というものも立ち上げて、すでに動いております。

それから官民連携再生可能エネルギーファンドを創設して、我々も出資する形で東北地方、土地が安いですから、そこで自然エネルギーを使って電気を作る、こういうことをやっていっています。やっぱり知恵を働かせるしか、我々には資源がないので。

日本の資源、東京の資源というのは、ゴミと下水、そして我々が垂れ流すものと捨てるもの。先般、森ヶ崎の水再生センターに行きましたけれども、みんなの下水がそこに集まります。そこからメタンガスができます。そのメタンガスで発電をしているんですけれども、そのタービン発電でそのセンターの2割の電力をまかなっています。それから水が流れる段差を利用して、水力発電ができる。これで1%近く発電している。それから下水を貯めるタンクの上にソーラーパネルを貼っていてこれで1%ぐらい。あそこでは、これらで22%近くを再生している。それから今、下水道局の中で、さらに先進的な取り組みをやっている。とにかくゴミとか、下水に含まれる泥なんかから燃やせるものを燃していけばもっとできる。そういうことをやれば、脱原発というような大きな方向で、東京都民も昔のように、やれ新潟から、やれ福島から原子力発電のエネルギーを使って生きていて、彼らのことを何も考えないなんてことじゃなくて、自分のエネルギーは自前で作ったらどうですか? ごみがあるでしょう、水があるでしょう、ということで、さらにクリーンな東京を目指してやりたいと思います。

できれば東京オリンピック・パラリンピックの時には、選手村とか競技会場にはガソリン車を一切入れないようにしたい。それまでには、先行的にFCV(編集注:Fuel Cell Vehicle、燃料電池車)という水素エネルギーの車を普及させたいと思っております。そうすると、ガソリンスタンドに変わる水素スタンドのステーションがないとダメ。問題はとにかく、電気自動車もそうだけど、ガソリンスタンドはあらゆるところにあってパッと給油できるけど、充電できるところがない。なぜ高速道路に出られないかというと、高速道路の上にそれがないわけです。設備投資と同時に、問題は東京の土地の値段が高いから、水素のステーションを作るにも、また土地はどうするんですかということになる。その時に、公道から8m離れていないと作っちゃいけないという規制がある。8m余分に取ったらますます土地の値段がかかるから、せめて4mにしたらどうですか? と、こういう規制緩和を要求するということです。

ただこれは、特区を使う話じゃないんです。国家戦略特区というのは、なんだか打出の小槌で、これさえやっていればアベノミクスも大成功、何でもかんでもいい、みたいなことを思っている方は、ちょっと冷めた目で見てください。今申し上げたように、水素ステーションの公道からの距離を8mから4mにするというのは、東京だけ特区でやっても仕方がない。神奈川も千葉も埼玉も山梨もやっていなきゃ、東京都内しかその車は走れないじゃないですか、スタンドがないんだから。こんなものこそ、さっさと国会議員が頑張って法律を変えれば良い話なのであって。

東京がやるべき特区の取り組み

舛添:じゃあ東京の特区として使うのにふさわしい例がないかというと、みなさん方が東京都内を走っていて腹立つことがいっぱいあると思うんですけれど、いちばん腹が立つことは、電話している時にプツプツ携帯が切れる。切れますね。完璧につながらないんですよ。切れない人があったらその電話を私に貸してほしいんだけども(会場笑)。大事な話をしている時にプツプツ切れる。Wi-Fiはつながらない。Wi-Fiとか携帯とかはまとめて絶対につながるようにしないと、これは世界一になれません。外国の人が来て、携帯も通じないのが東京かと。今、通じませんから。

私の家から都庁に来る間に3か所通じないところがある。その時に直下型地震が起こったら、知事が指揮命令できなくなる。今、携帯電話会社に何とかしろ、ひどいじゃないかと言って、全部社長を呼んでヒアリングをやっているわけですよ。Wi-Fi通じない、どうするんだと。

外国からお客さんが来た時に、日本人は通じるけど、外国人が持っているスマホでは通じないじゃあ話にならないので、それが通じるようにするために周波数をオープンにする。ロンドンの時は国防省が持っていた周波数をオープンにしたそうなので、東京オリンピック・パラリンピックの時期だけは東京周辺に限って、仮に防衛省が持っていたら防衛省の周波数をオープンにする。これこそまさに特区にふさわしいわけです。

申し訳ないけれど、北海道とか沖縄とかは関係ないでしょ? できれば全国やったほうがいいんだけれど、間に合わないならとりあえず(東京がやる)。これがいちばん特区にする(意味がある)。物事によって特区にふさわしいものがいっぱいあるし、ふさわしくないものもある。何でもかんでも特区にすれば世の中バラ色だ、みたいなことを言うのはいかがかなぁという風に思っておるわけです。

だけど雪崩があって雪があって、閉じ込められている奥多摩がある、その東京のそういう地区を特区にしてけしからんと言う人もいるけども、あの雪崩で私が自衛隊に出動要請をしないといけないところに、六本木ヒルズを作るんですか? 警報で、今でもこの話をやめて出動しないといけないと言っている伊豆大島に虎ノ門ヒルズを作るんですか? ということを真面目に考えてくださいよ。こっちは真面目にやってるんだから、毎日、日々にですね。ということを、ぜひメディアのみなさんに理解いただきたいと思っています。

下から積み上げたものじゃないと上手くいきませんよ。ニーズがあって初めてシーズがあって規制緩和があるわけであって。だからシャンゼリゼみたいな賑わいをやりたいと言ったら、警察は「ノー」と言う、消防は「ノー」と言う、国土交通省は「ノー」と言う。そこで「ちょっと待ってください、規制緩和してくれませんか?」と言う、これが方向であって、こうしろああしろって上から目線で首相官邸に指示されてやるようなのが東京の仕事ではありません。

そういう中で、金融もめちゃくちゃになっている。20年間どうしようもないような状況になっているので、国際金融政策センターを今作る、そういう思いであります。その周辺のところで、英語をもっと通じるようにしろとか、外国人の医者を連れてきてくれとか、そういうのはやれるところからやりますよということです。

世界一の都市に向けた、長期ビジョンを策定して進めていく

舛添:時間がもう迫っているようなので、まとめに入りますけども、あとは外交でできるところはやっていくということです。都市外交ですけれども、18年ぶりに北京市長に招かれて行ってきて、国政はどうであれ、北京市との信頼関係を築いてきましたし、先日も太田記念館という都が管轄している(施設があって、)孫文を助けた太田さんという立派な方がおられて、私財を投げ打って中国人留学生のために作った会館を管理しておりますけれども、そこが来年25周年になりますので、そこに来年北京市長をお招きして式典をやろうかなと思っておりまして、昨日留学生と話もしてきました。そういうものも含めて、都市外交をさらにやっていきたいと思っております。

それで、年末にかけまして東京を世界一の都市にするという意味で、長期ビジョンの策定に今入っておりますので、あらゆる分野でそのビジョンをやりたい。オリンピックというのは「文化の祭典」でもあるので、文化で世界一になるということで、昨日も芸術文化評議会を開きました。ほとんど毎日、1つか2つぐらいそういうことを、外部の力も入れながら前に進めております。東京都担当の記者の方は忙しくて、3つも4つも1日にやられたら1つしか書けない、どうせなら1つも書かないなんていう方もおられそうですが、ぜひ1行ずつでもいいから、4つやったら4つ書いていただければという要望も申し上げまして、私の話を終わります。あとは質問をお受けしたいと思います。ありがとうございました。