「偏見に対して中立や沈黙を守ってはいけない」ヒラリー氏がイスラエルと共に戦う意思を表明

Hillary Clinton Remarks at AIPAC's 2016 Policy Conference

米大統領候補のヒラリー・クリントン氏が、2016年3月21日のAIPAC(アメリカ・イスラエル公共問題委員会)のカンファレンスに登壇。イスラエルとの関係性や中東の和平問題について自身の考えを述べました。

次期大統領は危機とチャンスに対峙しなければならない

ヒラリー・クリントン氏:この場で多くの友人に囲まれていることに幸せを感じます。これまでにAIPACで話す機会は多くいただきましたが、今回は最大の規模であり、若い方が大勢いらっしゃいます。

国中の何百というキャンパスから集まった、何千人もの大学生が集まっています。若者たちに拍手を送り、この重要な運動への参加を称えたいと思います。みなさんは、アメリカとイスラエルの強い関係性を今後も維持してくれるでしょう。

ニューヨーク州上院議員として、またアメリカ合衆国国務長官として、私はAIPACのメンバーと協力し、アメリカとイスラエルとの絆を強める名誉ある仕事をしてきました。すべての事項について同意が得られたわけではありませんが、2国の確固たる揺るがぬ同盟と、ユダヤ人の安定した民主主義の母国たる、イスラエルの将来は共有しています。

AIPACのみなさまには、安全保障と諜報活動の協力、アイアンドーム防空システム、国際的な協調体制による、史上もっとも強固な対イラン経済制裁などについて、支援をいただきました。

35年前に初めて訪問して以来、私はイスラエルへ訪問を重ね、たくさんの友人を得ました。イスラエルのすばらしいリーダーと行動を共にし、多くを学びました。しかし故イツハク・ラビン首相には、煙草を吸う時に、ホワイトハウスのバルコニーに追い出した一件に関しては許していただけなかったかもしれませんが。

(会場笑)

私が大統領選に立候補した今、みなさんは、この選挙において危機に瀕しているのはなにかをよくご存じだと思います。アメリカの次期大統領は、来年1月から大統領執務室にて、危機とチャンスの、2つの世界に対峙しなくてはなりません。持てる力とスキルを駆使して危機に対応し、チャンスの前髪を掴み、足がかりとするのです。

次期大統領は、デスクに就き、全アメリカ人の生命と生活や、世界中の友人の安全を左右する決断を下さなくてはなりません。ですから、我々には正しい選択が必要なのです。

中東の混乱は大きな困難と錯綜のさなかにありますが、これを捨て置くことはできないことは、AIPACのみなさまにはよくおわかりかと思われます。

(会場拍手)

中東の安全保障を独裁者に任せるべきだとか、この地域にはアメリカにとって重篤な国益がないと考える他大統領候補者の考えは、危険で間違っています。アメリカが責任を放棄し、世界平和と安全保障を担うリーダーシップを投げ出すことは誤りです。

アメリカとイスラエルの同盟は必要不可欠

我々がここに集ったのは、3つの脅威が迫っているからです。武力侵略を続けるイラン、広い範囲の不安定の弧(注:紛争多発地帯)に隆興する過激化の波、世界各地で起こっているイスラエルの合法性を認めない動きの集結は、アメリカとイスラエルの同盟をますます不可欠なものとしています。

我々は、より強固な安全保障と協調外交により、これらの動きと戦わなくてはなりません。アメリカとイスラエルは、これまで以上に寄り添い、力を高め、断固として共通の敵に打ち勝ち、価値観の共有を進めなくてはなりません。

これはとくに、イスラエル国内のテロリストの残忍な刺殺行為、銃撃、車両爆弾テロなどに言えます。親たちは、子供を外に出すことを心配し、家族は怯えて暮らしています。

つい先週も、ヤッファポート付近で、若きアメリカの退役軍人である、米海軍士官学校卒業生テイラー・フォースが、パレスチナのテロリストにより殺害されました。このような攻撃は、即時に止めさせなくてはなりません。そして、パレスチナの指導者たちが暴力を扇動し、テロリストを殉教者として称え、その家族に報酬を与えることを今すぐに止めさせなくてはなりません。

(会場拍手)

なぜなら、アメリカは、イスラエルが直面している脅威をよく理解しているからです。イスラエルとアメリカの同盟の力や両国の努力の成果を、当たり前のものだと思ってはいけません。

今日、アメリカとイスラエルは、両国の関係や、両国の将来を揺るがす重大な選択に直面しています。

第1の選択は、アメリカとイスラエルは、両国の同盟を次の段階に移行させる準備ができているのかどうか、ということです。これまでの両国の関係は、マスコミが示唆する以上に強く、深いものでした。両国の協力の賜物であるアイアンドーム防空システムは、ハマスがロケット弾攻撃を開始すると多くのイスラエルの人命を救いました。

私は、2012年ネタニヤフ首相と会談し、ガザにおける停戦に向けた交渉に合意した際に、システムの効果を目の当たりにしました。もし、私が幸運にも大統領に選ばれれば、イスラエルの安全保障問題について、両国には強く長期的な国益があることを再認識するでしょう。

(会場拍手)

また、我々はイスラエルの敵に、両国の関係性に楔を打ち込むことが可能だと思わせてはなりません。どんな友人でもそうですが、両国には違いはあります。しかし敬意を以て速やかに解消することができるでしょう。

また、アメリカが、より平和で、安定した、安全な中東の実現に対して、継続的な関心と責任があることが明らかになるでしょう。実現のために、段階を追って努力を続けるのです。

(会場拍手)

アメリカとイスラエルは共に団結し、闘う

この地域の予測不能な混迷と紛争の時代において、アメリカは、イスラエルに対して、敵を抑止、防衛し、共通の問題に共に取り組み、和平実現に大胆な策を取れるよう、強くあってもらう必要があります。

それゆえに、同盟を次の段階に移行する必要があるのです。遠い将来にわたるイスラエルの安全保障のニーズを満たす、10年防衛の了解覚書を、新たに締結する必要があるのです。

(会場拍手)

これにより、アメリカとイスラエルは共に団結し、闘うという明確なメッセージを、イスラエルの敵に発することができます。また、私は次期大統領として、イスラエルの質的な軍事的優位を確約します。

アメリカは、イスラエルが受ける脅威を抑止し停止させられるよう、高度に洗練された防衛テクノロジーを提供します。これには「アロー3」「ダビデスリング」など、イスラエルの新型迎撃ミサイルへの支援も含まれます。ほかにも、より精密なトンネル検知法や、武装密輸、誘拐、テロリストの攻撃を阻止するテクノロジーを共同開発します。

私が政権を得てまず最初にすることは、イスラエルの首相をホワイトハウスに招くことです。

(会場拍手)

また、ペンタゴンの代表団とアメリカ統合参謀本部をイスラエルに派遣し、早期に協議会を開きます。

両国の協力体制を安全保障からさらに広げ、シリコンバレーとイスラエルのIT企業や企業家たちとの絆を強める、活気あるイノベーションのカルチャーを作るのです。サイバーセキュリティ、エネルギーセキュリティ、水質安全管理から日常の草の根レベルまで、アメリカ人がイスラエルから学べることはたくさんあります。

過去の交流を知らない若い世代でも、アメリカとイスラエルの交流を続けることはとくに大切です。両国の交流の未来を担うのは若者であり、ぜひ促進する必要があります。今日この会場には、ボイコット、資本引き揚げ、経済制裁を行う「BDS運動」に反対する戦いの最前線にいる若者が大勢集まっています。

反ユダヤ運動が世界中で、とくにヨーロッパで顕著に巻き起こっている今、イスラエルとユダヤの人々を中傷し、孤立化させ、害そうとするすべての動きを拒まなくてはなりません。私はずっと警告を発して来ました。昨年はアメリカの主だったユダヤ人の団体の責任者に手紙を書き送り、BDSに対抗するために手を結ぶことを訴えました。

BDS主唱者の多くは、イスラエルの科学者や知識人、学生すらも危険視して来ました。キャンパスでこれらの不愉快な目にあって来た大学生のみなさん、どうか強くなってください。声を上げ続けてください。とくにカレッジや大学などの勉学の場において、みなさんが沈黙させられ、いじめられ、議論を封じられることは、あってはなりません。

(会場拍手)

イスラエルと世界の安全保障のリーダーに

反ユダヤ主義は、アメリカ、ヨーロッパ、どこであろうと、文化的な社会にあってよいものではありません。

イスラエルの合法性、安全保障の拡張、経済的連携、同盟の段階の上昇が可能か否かは、安定したユダヤ人の民主主義国としてのイスラエルの未来と、アメリカの世界のリーダーとしての責任を、個人として真に認識した人材を、大統領に選出できるか否かにかかっています。

今夜みなさんは、地域と世界各地へのアメリカが果たすリーダーシップについて、さまざまな大統領候補から、多種多様な見解をお聞きになると思います。未来を語る外交政策の中には、同盟国と手を取るのではなく、侮辱するもの、敵対国を打ち負かすのではなく、勢いづけるものもあるかと思われます。

イスラエルと世界の安全保障のためには、アメリカは尊敬すべき世界のリーダーであり続け、世界の秩序を守り促進することに責任を持つ必要があります。イスラエルを孤立させ、攻撃するものを阻止することのできるアメリカであり続けるのです。ほかの選択肢はありえません。

そうです。信念のぶれない大統領が必要なのです。交渉のさじ加減で、月曜には中立を宣言したのに、火曜にはイスラエルを支持し、水曜にはどちらになるかわからない、といった大統領はいりません。イスラエルの安全保障は、交渉のさじ加減で左右するわけにはいかないのです。

私は、イスラエルの病院の病室で、テロリストの爆弾により、体も人生もぼろぼろにされた男女の手を握り、脚や腕、時には頭にも残ってしまった榴散弾の破片について、医師が語るのを聞きました。

だからこそ私は、イスラエルの安全保障や国家の存続について、アメリカは中立たりえない、と強く思うのです。住宅街にロケット砲が雨あられと降り注ぎ、民間人が道で刺され、自爆テロリストが無辜の市民を狙う限り、中立ではいられません。交渉次第で見過ごしてよいものなどは存在しないのです。

それが理解できない人間は、アメリカ大統領にはふさわしくありません。

イランに対峙するだけの力とコミットメントがあるか

我々が次に直面する選択は、我々を脅かす敵、とくにイランに対峙するだけの力とコミットメントがあるかどうかということです。

我々は長年、イランの核兵器保有という、実在する危機に向き合ってきましたが、イスラエルの崩壊を目論む過激派政権は、存続してきました。だからこそ私は、外交の力で、制裁を用いて打撃を与え、イランを交渉の席に着かせるよう努力してきましたし、核開発の停止を求める合意を強く支援してきたのです。

今日、イランの濃縮ウランはすべて過去のものとなり、何千という遠心分離機は止まり、ブレークアウト・タイム(注:核爆弾1個を製造する期間)は延び、新型の検知法により、欺瞞を検知し抑止できるようになっています。その結果として私は、アメリカ、イスラエル、そして世界が、より安全な場所になったと信じております。

しかしながら、昨年にブルッキングス研究所でのスピーチで述べた通り、「信用と確認」では不十分です。我々のアプローチは、「不信と確認」でなくてはなりません。

この合意は、強い強制力、強力な監視、侵害に対する明快な報復、イランが地域に対し行う侵略行為に対峙する幅広い戦略でなければなりません。忘れてはならないことは、シリア、レバノンからイエメンまで、中東のどこの紛争にも、テヘランの指紋がついていることです。

イスラム革命防衛隊とその代理者は、イスラエルを脅かすために、ゴラン高原に拠点を構えようと試み、パレスチナのテロリストに資金を調達しています。レバノンでは、ヒズボラが、イスラエルの主だった都市に砲撃を打ち込めるよう、より高度なロケット砲と砲兵とを増やしています。

今夜、みなさんは、他候補者からイランについてさまざまなレトリックを聞くと思いますが、「テヘランに責任を取らせる」と言葉で話すことと、実行するのとでは、大きな違いがあります。次期大統領は、グローバルな協力体制を束ね、少しでも合意に相違した場合には、きちんとした処罰を与えなくてはなりません。

法的、外交的な構造を維持し、必要があれば、すべての制裁を元通りに戻さなくてはなりません。私が大統領に選ばれたなら、イランが核兵器を研究、開発し保有する動きが少しでも示された場合には、アメリカは即座に行動し、必要があれば武力をもって制止することを、イランの指導者たちは知るべきです。

ISISは叩き潰す必要がある

直近の弾道ミサイル実験のような、イランの挑発行為もやはり承服しかねる事態であり、断固として速やかに、さらなる制裁を加える必要があります。

これらのミサイルには、このような語句が印字してあります。以下に引用します。「イスラエルは歴史のページから消されるべし」。これらのミサイルは、イスラエルはもちろん、中東に駐在している何千何万もの米軍兵士をも直撃する可能性があります。これは深刻な危機であり、真剣な対応をしなくてはなりません。

アメリカは、テロリズム、武器の密輸出入、人権侵害、サイバー攻撃などの不正行為に資金を提供しているイランとイスラム革命防衛隊に、現行の制裁を続行し、さらなる制裁を課すべきです。また、イランの牢獄に不当に投獄されている、ロバート・レヴィンソンを始めとするアメリカ市民の返還請求を続けていくべきです。

我々はイスラエルやほかのパートナーたちと協力して、イランからヒズボラへ流入する資金と武器の流入を断ちます。アラブ連盟がヒズボラのすべてをテロ組織に指定すれば、ヨーロッパをはじめとするすべての国際社会は、同様の措置を取るべきであり、今すぐにそうするべきです。

(会場拍手)

同時にアメリカは、イラン国内の、開放を求める声にも耳を傾けるべきです。

現在、最高指導者が采配を振るい、強硬派は権力の掌握に余念がありません。しかしイランの国民には、よりよい未来があるべきです。彼らは声を外部に届けようとしています。イランの国民には、アメリカは敵ではなく、イランにポジティブな変化をもたらす努力に支援を惜しまないことを知ってもらいたいのです。

もちろん、アメリカとイスラエルが対峙する脅威は、イランだけではありません。両国は、ISISをはじめとする過激なジハーディストの脅威に対して、共に立ち上がらなくはなりません。

伝えられるところによれば、シナイ半島のISIS系集団が、ガザに侵入してハマスと手を組む試みを進めているとのことです。土曜日には、イスタンブールで、ISISにつながりがあると考えられる爆弾テロで、複数のイスラエル人と他国籍の人が死傷しました。死亡した被害者のうち2人は、アメリカとイスラエルの二重国籍者でした。

これは国境なき脅威です。だからこそ私は、ISISに対しては、空爆、地元の国の兵力と共闘する地上戦、新兵を招集し宣伝を行うオンラインへの攻撃という作戦に出ました。ISISに対するゴールとは、封じ込め作戦ではありえません。ISISは、叩き潰す必要があるのです。

イスラエルとパレスチナの和平のために

3番目の選択です。交渉により和平を保つのか、2つの国の国民のためのゴールを永遠にあきらめるのか?というものです。

多くの挫折はありましたが、私は安全の保障された平和は実現可能であり、それはイスラエルにとって唯一の、強いユダヤ人の民主主義国としての長期存続の道だと考えるのです。

進んで平和のパートナーとなってくれるような国の存在すら疑わしい、と多くのイスラエル人が考える、現状のような空気のなかでは、事態が進展するのは難しいと感じるのは当然のことです。しかし無作為は選択肢にはありません。

イスラエル人は、ユダヤ人のための平和な母国を、当然手に入れるべき人々です。パレスチナ人は、平和と尊厳をもって、自国をうまく統治することに専念すべきです。交渉によって得た二国間の合意だけが、これらの成果を上げることができるのです。

また、より広域のコンテキストで考えると、イスラエルと主だったアラブの国々の利益を転換すれば、イスラエル・パレスチナ問題の進展を促進できるのです。イスラエル人とパレスチナ人は、イスラエルとアラブ諸国との間に、よりよい協力関係を築くという貢献ができます。

こういったことがどれほど困難か、私にはよくわかっております。2010年に私が議長を務めた、ネタニヤフ首相とアッバス大統領との、たった3回の会談を開催することが、どれほど困難であったかを、よく覚えております。しかし、イスラエル人とパレスチナ人は、和平への希望を失ってはいけません。もし失ってしまえば、後々の状況がつらくなるだけです。

我々は、信頼を取り戻すポジティブな行動を取って、事態の進展を創出する機会を探すのです。先日行われた、イスラエルとパレスチナの財務相による、パレスチナ経済増進を目標に掲げた建設的な会談や、イスラエルとパレスチナの権威による、日常の安全保障の協力体制などが挙げられます。

同時に我々は、和平を遠ざける原因となる行動を、強く非難しなくてはなりません。テロリズムは、決して奨励、祝福されるべきものではありません。子供たちは、学校で憎しみを教えられてはなりません。未来に有害です。

一人ひとりが加害を行わず、居住区に敬意を払うべきです。アメリカには、和平を維持するにあたり重要な役割があります。大統領として、私は直接会談を継続します。ここではっきりさせていただきたいのですが、国連安全保障理事会を含む外部者が、解決策を強要することには、断固反対します。

価値観を刷新し、時には戦い、守らねばならない

我々が直面する選択はもう1つあります。場合によってはもっとも重要なものかもしれません。アメリカ人、そしてイスラエル人として、我々は、両国の関係の根源をなす、民主主義という共通の価値観を、持ち続けることは可能でしょうか?

我々はどちらも、自由のもとに生きるすべを探し、自由を貴ぶ移民と亡命者が、平等、寛容性、多様性の原理の元に建国した国家です。これらの価値観により、イスラエルとアメリカの両国は、世界の国々に光を投げかける、栄えある存在とみなされています。

これが、両国の同盟の根源であり、多くのアメリカ人がイスラエルに対し、深い感情的なつながりを覚える要因だと思います。私もそれを感じます。

だからこそ、アメリカはイスラエルとイスラエルの行く末に、中立的な立場でいられないのです。なぜなら、アメリカはイスラエルの物語のなかに、自らの姿を見出すからです。それは自由と民族自決のために戦う人々の物語です。

例を挙げればきりがありません。世界でもっとも大がかりで、華やかなものの1つである、テルアビブのゲイ・パレードを見てください。非寛容に冒された地域に、このような自由の砦が築かれていることに感嘆を禁じえません。イスラエルの政治のあり方について、力強い、時には騒々しいまでの討論がなされ、我々はあたかも母国アメリカにいるような気持ちを抱くことができます。

もちろん、何十年も前にイスラエルの首相を務めた女性、ゴルダ・メイア(注:任期1969年―1974年)を覚えておいでの方も、いらっしゃるでしょう。そして、なぜここアメリカで、同じことの実現にこんなにも時間がかかっているのか、不審に思っておいでのことでしょう。

しかし我々は、前世代が築いたものの上にあぐらをかいているわけにはいきません。すべての世代は、それぞれの価値観を刷新し、時には戦い、守らねばなりません。

今日、アメリカとイスラエルの人々は、それぞれの社会のモラルの根源を揺るがす、非寛容と過激主義に直面しています。

中立、沈黙は偏見を助長する

しかし民主主義の社会には、多様性があります。しかし今年アメリカで聞かれる選挙演説は、まったく様相が異なります。暴力を肯定し、白人至上主義者の前でおずおずと振舞い、1,200万人の移民を一斉検挙し国外追放を要求し、宗教を理由に難民を送還するよう主張し、アメリカへのイスラム教徒の入国を拒否するよう呼び掛けています。

アメリカ史には、暗黒の章が存在します。1939年、セントルイス号で到着したユダヤ人は入国を許可されず、ヨーロッパに送還されました。アメリカには、もっとましな対応ができたはずであり、アメリカの責任として、市民が声を上げることもできたはずです。

偏見を目撃したら反対してください。暴力を見たら、糾弾してください。いじめを見かけたら、立ち向かってください。

水曜日の夜、世界中のユダヤ人は、プーリーム祭(注:ユダヤの賢女エステルの故事にちなむ祭)を祝います。子供たちは、悪事を前に沈黙を拒否したエステルの物語を学ぶでしょう。声を上げることは、とても困難でした。エステルは幸せな人生を送っていたのですが、すべてを投げ出す覚悟で、声を上げました。

しかしモルデカイ(注:エステルの義父)がエステルに諭したように、危険が迫った時には、それぞれに果たすべき役割があります。力と影響力のある者には、正しいことを行う特別な責任が伴います。

エリ・ウィーゼルがノーベル平和賞受賞時に述べたように、「中立は、犠牲者ではなく、弾圧者を助ける。沈黙は、迫害される者ではなく、迫害者を勇気づける」。

ですから友人のみなさん。偏見に対して、中立、沈黙は守らないでください。アメリカとイスラエルを偉大な国家にした、共通の価値観を守っていきましょう。

アメリカとイスラエルの友情を育み、両国の次世代に手を差し伸べることに、力を注ぎましょう。そうすれば、両国の絆はより深く、強くなるでしょう。両国は共にあることで強くなり、寄り添って未来を臨むなら、両国の最高の日々が行く手にあるのです。

ありがとうございました。

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