あなたが楽しいことはなんですか?

第3章のエピソードは「情熱を取り戻す」ということです。

マンガのなかでは、お仕事を失ったシングルマザーの方が出てくるんですが、実は介護士を目指していて、介護の仕事をしたくて憧れを持っている。でも、私には資格がないからうまくいかないんじゃないかっていう悩みを持った方なんですね。

マンガでわかる お金と引き寄せの法則

でも、なぜかやっぱりそこにみちるさんが神出鬼没に出てくるんですね。女性がリンゴかなにかを転がして「あ~! リンゴが~!」みたいなところを、みちるさんが拾ってくれるんです(笑)。

(会場笑)

それからなぜか公園でカウンセリングセッションをするんですけれど(笑)、いい人ですね。そんななかで、シングルマザーの女性は、「そっか、やっぱり私やりたいんだ」ってことに気がつくんですね。なにがあってもこのことだけは忘れないでいる。「私、この仕事が楽しいんだ。やっぱりやりたい」って。

なぜ介護かというと、彼女はお年寄りと接することが大好きだったんです。例えば、お年寄りが1人寂しく施設とかに入っても、笑顔にしてあげたい。笑顔にできたらすごく楽しいだろうなって。

彼女は以前にそういうところでアルバイトをしたことがあって、その時に「あぁ、楽しい」って思ったんです。例えば彼女がお花を飾ったりすると入所者さんがすごく喜んでくれて、「あぁ、こんなふうに私は人のことを元気にできるんだ。これが仕事になったらうれしいだろうなぁ」って。

一度は断られるも施設からオファーが

本にも書いたとおり、このエピソードには実在のモデルの方がいます。本当にマンガのとおりです。近くに新規オープンの介護施設ができて、「新しく施設ができるんだ。でも私、資格がないから……」って思ってたんですね。

でも、諦め切れずに悶々とされていて、私のところにご相談に来られたんです。それで、その方のエネルギーを見たら、もう「やりたくてやりたくてしょうがないんです!」「だって、介護職楽しいから。お年寄りを元気にしたいから」っていうのが見えて、もう答えが出てたんです。

なので、もうそのまま、マンガと一緒です。「もうトライしてください」ってアドバイスしました。

彼女は職員を募集してるかしてないかわからないのに、その施設に「空きはありませんか?」って電話をかけました。「私、資格がないんですけど」って。でも最初、1回目の電話をかけた時は「すみません」ってお断りされました。

それで、後日です。1週間か2週間ぐらい経った時に、施設から電話がかかってきて「実は欠員が出たので、よかったら働きませんか?」と。

最初の電話に対応した方が、その女性の電話応対の感じがとってもよかったので覚えていたんだそうです。それで、お名前と電話番号を控えていたんですって。

もちろんその時点では「いっぱいだからすいません」ってお断りしたんですよ。でもそういう形勢逆転が起きて、その方は採用されました。最初はパートさんとして働かれて、それこそ毎日楽しい楽しいって過ごされていました。

パートで生活はギリギリだけど、「本当にやっててよかった、やっぱりこれが好き」って思いながらやっていたら、入所者さんからもすごく信頼を得て、所長さんからも信頼を得て、「よかったら社員でやりませんか?」というかたちで正社員になって、今はその施設全体の監督者のようなトップになっています。

情熱は生きる魂の力

最初はぜんぜん資格もなくて、「本当にここで働けるのかな?」なんて自信もなかったのに、今となってはそこでバリバリ働いています。そんな感じ。

要するに、「これやりたい!」「これが好き!」っていうものをちゃんと取り戻したということです。

もちろん人間って、感情とかそういうところが萎えちゃってたりすると、なにが好きかわからなくなるんですよ。だから急に「好きなものをやってください。それを思い出してください」って言われても、感情が不安定だったり感情が不足を感じていたら「そんなの無理」ってなります。

だからそこでも嘘をつく必要ないんです。できない時はできないでいいんです。今はないんだったら、ないでいいんです。必ずあとで取り戻せます。どんな人でも、これ(情熱)がない人はいないんです、本当は。

「情熱」って、一言で言うと生きる力です。魂の力です。「私は生きるぞ!」って言ってるということ。もしかすると「私は生きた心地しないんだけど……」って思うかもしれないですけど(笑)。

でもみなさん、今日だって朝起きて顔を洗って、ちゃんと洋服を選んで、ちゃんと電車に乗ってここまで来させているじゃないですか。それって「もういいや。私の人生終わった」ってなってたら絶対やらないんですよ。ごはんも食べさせてきたでしょ? そういうことです。

生きるっていうエネルギーを、ちゃんとみんな持ってるんです。だけど感情が萎えてたり、へこんだりすると、それはわからなくなります。どの人もそうです。

太陽はいつでも上にある

でも、どんなに曇りの日でも、大嵐の日でも、その上に太陽が照ってるでしょ? 太陽はいつでも上にあるんです。嵐で見えないけど、でもあります。

だからみなさんも一時、(情熱が)見えなくなっちゃうことはあるけど、でもあるんです。そのためにも、ちゃんとこういうことをやっていくんです。

そこでいきなりハイジャンプしようとしないこと。「私が情熱を感じるものってなんだろう。見つけなきゃ。やらなきゃ」って。「がんばって見つけなきゃ!」って、それこそがんばっちゃうんです(笑)。

でも、それでは見つからないです。それは自然に出てくるものだから。「わ~、楽しいな」「やってて支障ないな。不自然じゃないな。なんか自然にできちゃうな。ワクワクするな」って、勝手にやっちゃうものです。

感情が重い時って足かせがついてるような状態で、こんなんなって足を引きずってるんですよ。そんな足かせがついてる時に「がんばるぞ、情熱!」みたいにハイジャンプすること、それは無理。どんな人でも無理です。逆に飛べない自分を責めちゃいますから。それがまた自分への拷問になります。

だからそうじゃなくて、自然に取り戻す。それは、正直に生きることなんです。本心。さっき言ったように、自分に嘘をつかない。楽に生きる。そういうことです。

お金は汚くて悪いもの?

次は、「豊かさへの罪悪感を開放する」です。ここに当てはまる人も多いと思います。

第4章は旦那さんがリストラに遭って、パートで働いていた主婦の方が「お金がない……」「お金がほしいけど、どうやって手に入れればいいんだろう」「あぁ、私には無理」と悩むエピソードです。

でもよく見たら、彼女には小さい頃からお金に対する罪悪感があったんです。お金が介在して悲しい思いをしていたとかね。そういうことは実際、本当によくあるんです。

みなさんもいろんなお金に対する罪悪感や、お金に対するなにかいやな感情があるかもしれないけど、それってどこから来たと思いますか? オギャーって生まれた時には持ってないんですよ、どの人も。

「お金って汚い」「お金は悪いものだ」「お金を稼ぐ人間には悪い人間しかいない」とか「お金をたくさん持つといいことは起こらない」とか。お金にまつわるネガティブ感情みたいなものがあるでしょ?

それはどこから来たかというと、やっぱり周りからなんですよ。大概は親です。うちもそうですけど、お金をさわるたびに「お金は怖いんだよ。お金は本当にあなたの人生を狂わせるんだよ。だから気をつけないといけないんだよ」って、こんなにちっちゃい時から言われていました。

罪悪感を持っていると散財してしまう

今思えばなんのためにって思うんだけど、なぜかというと、親もその前の世代から同じように言われてるんですよ。だから「お金には気をつけないと」って教えるんです。

でもそういうふうにやってるとやっぱり楽しく生きられませんから、心が萎えてくるんですね。「はぁ……」って。それで、萎えてるから感情が満たされなくて、結果第1章のところに戻るんですよ(笑)。なんか散財しちゃうんです。罪悪感を持っていると、逆に散財するんですよ。

「お金は怖い。お金は厳しくきっちりやらなきゃいけない。お金は、お金は……」ってやってるほど、変なところでお金が出ていきます。それで、「あれ? 私、なにも特別使ってないし、貯金しようと思ってすごく出費を抑えてるはずなのに、なんかなくなるんですよね」みたいな。

それは感情が萎えてるからなんです。罪悪感を持って自分を罰して、「お金はダメだよ。汚いよ」とかやってたら、そうなっちゃいます。だからこれもちゃんと取ってあげなきゃいけないです。

ちなみこれに該当する人って、どのくらいいますか? 

(会場挙手)

「悪い」と思っているものは入ってこない

お、ありがとうございます。そうなんです。でも、なんとなくわかりますでしょ? お金に厳しく、厳しい目を持てば持つほど、なぜかなくなっていくんですよ。

引き寄せの法則でいうと、「ない」が「ある」になってるというのがあてはまるかな? 

「お金は悪い」の「悪い」を「ある」にしちゃうんですよね。「お金は悪い。お金は悪い」っていう感情があると、悪いものだから入ってこなくなるんですよ。「あっちいけ!」とか「来るんじゃない!」って。

だって、お金のことを最初から悪い悪いって思ってるんですから、避けるんです。だから結局入ってこない、というところがあります。

「私なんて……」と思っていませんか?

最後は「自己肯定感を上げる」こと。これも大事です。

お金プラス豊かさの原則的なところです。第5章は私の本当に私のリアルストーリーなんですよ。今みたいに「お金は汚い」って思わされていたりとか、自尊心も低かったんですね。

なぜかというと、心ない言葉で責められたりとか、いじめられたりする。やっぱり子供って無抵抗だから、全部吸収しちゃうんですね。さっき言ったみたいに、オギャーって生まれた時には、「私なんて……」って誰も思ってないんです。

だけど大きくなるにつれて、気がついたらできてますよね。「私なんて……」っていう感情。ありますでしょ? そのエネルギーが結局自分の価値を低めちゃうんですよ。「私なんて……」の先には「価値ありません」って言ってます。「価値がない」って言っちゃってるじゃないですか。

だから、そうすると人間のエネルギーの身の丈として、ここ(自分の今の身の丈分)しか入ってこないんです。私という人がもらっていい額、私という人が存在していいエリアのものごとしか入ってこなくなります。

どんどん自己肯定感が低くなって「私なんて、私なんて、私なんて……」と言っていると、どんどん天井が低くなっていきます。身の丈が、ちょっと窮屈になってきます。

本当に豊かになりたければ、「私なんて」と思う癖をやめなきゃいけないんです。これをやっていればやっているほど、どんどんキツくなってくる。

人生を楽しくまっとうするためにお金がある

特に、「お金は悪い」というのと「私なんて」っていうのをダブルで思ってたら、悪いから入ってこないし、「私なんて価値がないです」だから、どんどん入ってくるものも少なくなって、気がついたら本当に「なんで節約してるのにこんなにお金が減るんだろう?」となってしまったり、あとは収入も減ってきます。

なんか会社の業績が不振で、ボーナスがカットされちゃったり。節約してるはず、使わないようにしてるんだけど、なぜか入ってくるものが減って、出ていくものが増えるみたいな。これでしんどくなります。

そんなことをするんじゃなくて、やっぱりこれもエネルギーのレベルで起きていることだから、自己肯定感をちゃんと上げてあげること。さっき言ったみたいに、生まれた時に「私なんて価値ありません」なんて思って生まれてきてる人は1人もいませんから。みんな価値があります。ここに存在しているということは、みんな意味があってきているんです。

この人、この体、この人格を使って一生をまっとうしましょう。どれだけ楽しいことを得られるかなっていうのをちゃんと目的としてきています。そのためにお金があるんですよ。

3次元というのは、ここで人間として物体として生きて、よりよくこの人を生かすために、もちろん仕事という経済活動をしてお金を稼いで、そのお金で生活を作っていく、食べていくという原則というか流れのなかで生きています。

「私、生きてる!」

これが生きる目的ではなくて、自分を生かすということ。

「私、生きてる!」って感じるためにお金を使うんです。究極を言ったら、そこが全部の目的なんです。これ(「私、生きてる」)を感じるために私たちはそもそも存在していて。これ(「私、生きてる」)をまっとうするために使うものとしてこれがあります。

「私、生きてる!」っていう喜びを感じることが目的だから、引き寄せの法則は、この喜びに反応します。本にも書いたとおりです。「楽しい」「生きてる」って感じていると、そのエネルギーにいろんな引き寄せが働きます。

引き寄せの法則というのは、川の流れのようなものです。いわば万有引力のようなもので、ここにあります。有無を言わさず、好む好まないに関わらず、私たちはそのなかに生きちゃっています。

だから、もしお金を引き寄せたい、豊かになりたいと思うのであれば、これ(「私、生きてる」)が原則です。この流れに入っていきます。「楽しい」「私、生きてる」「私は大丈夫」、こういうものをちゃんと見てあげる。

「これをやらないで死んじゃったら、逆になんのために生まれてきたんだろう?」って思いませんか? だから、これが基本。

今、残高がいくらあろうが関係なく、収入がいくらかも関係なく、今生きているなかで、今の自分をこの状態(「私、生きてる」の状態)にさせてください。これがすべての答えです。これをやりさえすれば。豊かさは入ってきます。

いろんな癖も出るけれども、その中で1個1個気づきながら外していく、外していく、外していく。そして、波動で、自分の本心に従って生きると流れが起きます。お金の原則は、そんな感じなんです。

「こうしなければならない」から抜け出すには

それではここからはせっかくみなさんに来ていただきましたので、質問を受け付けたいと思います。はい、ではどうぞ。

質問者1:私は第2章にとっても反応してしまいました。本心でこうありたいという理想はあるんですけれども、どうしても頭で「こうしなければならない」って考えてしまうことが自分の癖のようで、すごく理屈っぽく考えてしまいます。

素直にその感情を楽しめばいいのに、「どうしたらそういう感情になるんだろう?」とか頭で考えてしまう自分がいます。

みちよ:ありがとうございます。今おっしゃっていただいた質問に該当する人たぶんいっぱいいると思います。「私はいつもこういう理想を描いているのに叶わない」とかね。

たぶん、昭和のエネルギーにいっぱい浸っている人は、目的意識で生きちゃってるんですね。社会生活でなにかするときって、必ず「目標を立てましょう」と言われます。

「この目的に対して、階段を一段一段上がっていってここに行きましょうね」って。

学校もそうじゃないですか。大学受験でここに合格したければ塾に行って勉強して、数学ないし英語ないしを克服して、いい点取ったら入れるよみたいな。3次元ってそういうふうに、段階を経て答えを出すという世界でもあるから、それが普通になっているんです。

でも、引き寄せの法則にはそれは実際には当てはまらないんです。それをやっちゃうと、今みたいに「目的を作りました。でも階段を上がらないとここに行けませんよ」っていう現実しか来ないんです。からくりとして。

要は、「これ、階段何段あるんだ?」って。どこかのお寺の百段階段じゃないけど(笑)、「一体あと何段上ればお寺に着くんだろう?」みたいな、それを作っちゃってるんですよ。

なにも考えずに遊んでみることの効果

そういう方は頭を使うことが優先になっているので、今はそんなことを一切忘れて、もう引き寄せも忘れてください。そして、遊びに行ってほしいんです。

「今日はもういいや、1日何もしない。出かけてこよう」って。「行った先でやることを決めよう」って。

要は目的を作らないで過ごしてみてほしいんです。今日はふらふら近所を歩いてみよう。歩いてみたら、ニューオープンの新しい喫茶店がある。入ってみようかなってランダムに入ってみたら、なんかおいしそうなケーキセットがあって、リーズナブルだなーと思って食べてみた。おいしい、みたいな、そういう感じ。

目標を設定して、このためにはこの階段を上るんだという考えの方だと、「今日はこの喫茶店に行ってこれ食べるよ」というのを先に決めているかもしれない。旅行に行く時も「ここに行って、見るのはこれとこれとこれ」ってスケジュールを決めて、「ここで30分拝観、そこから徒歩15分だから、ランチはここで」って。

それも楽しいといえば楽しいんだけど、それだけだとやっぱりエネルギーとして「きっちり目標を立てて階段を上らないと現実化しません」になるから、先にこっち(喜びを感じること)をやるんです。だから、今言ったみたいに、極端に言うと遊んでほしいんです。

もうなにもしなくていいから、引き寄せも忘れて遊ぶ。逆にそういうふうにして遊ぶと、エネルギーが楽になって「あぁ、私はこれでいいんだ」って。「だって私、今ここで喜んでるよ」って。実際、エイブラハムの引き寄せの法則でも、ちゃんとこういうことは書いてます。目標設定じゃなくて、ここ(喜びを感じること)を先にやるんだよって。そんな感じです。

「なくす」ことはできません

質問者1:ありがとうございます。では、自分が持っている「考えてしまう癖」をなくすためにはどうしたらいいですか?

みちよ:「なくす」じゃないんですね。なくしても、ここ(本心)にあるから。

質問者1:あっ、そうだ~!

(会場笑)

みちよ:「そういう癖があるんだな」って、見てあげてください。「出ちゃうんだ、そうだよね」って。3次元で生きてるから、社会もそうだったし、家族もそうだったし、教育もそうだったからそれは仕方ないよって。

なくそうとしたり、抑えこんだりしないでください。そうすると心がいじめられちゃって、感情が萎えますから。「頭で考える癖が治らないのはいけない。いけない、いけない」ってすると、ここがまた萎えてきます。

質問者1:体を先に動かすというのが先ですかね?

みちよ:それもそうですね。体で発散するとか、感情をホッとさせてあげるみたいな。そんな感じです。ありがとうございました。それでは、ほかにご質問ありますか?

周りにどんな人がいても関係ない

質問者2:私は銀座のクラブでアルバイトをしているんですが、今働いているお店は毎月お給料が遅れたり、払わないということがあるんです。お客様は豊かでいい方ばかりなのに、お店のオーナーはカードを止められていたり、お金がないんですね。

引き寄せの法則で、「お金がない。お金がない」ってオーナーに着いていくと自分までお金がなくなるような気がするし、有名な経営者のお客様をお店にお連れするのも申し訳なくて、もう縁を切ったほうがいいのかなと思ってお店をやめようと思っているんですが、それは正解なんでしょうか。

みちよ:ありがとうございます。実はそのような場所でも引き寄せの法則というのは働いています。でも変な話、お金がないオーナーのところにお金がある人が来て、むしろそこでどうにか回ってますよね? たぶん新規さんがそういうところに来るんですよ。

ご自身で「私はここはもういいや」って思われて、それを卒業のサインかなとお取りになるのであれば、それはそれでいいと思うんです。

その人のせいでこちらもそういうふうになってしまうんじゃないかというのは、実はないんですね。周りにどんな人がいても、「いや、私はここでもなんかやっていけてるから大丈夫」とか、そういうものがあれば、それでも大丈夫なんですよ。

ただやっぱり支払いに滞りが出ているとか、そうだったらもうここは卒業のサインと取っていいと思いますね。

自己肯定感を上げる=傲慢になる!?

はい、それではほかにご質問はありますか?

質問者3:私は自分の自己肯定感が低いことが問題だと思っています。でも、自己肯定感を上げていくと自分がどんどん傲慢になってしまうんじゃないかと思ってなかなかうまくできないんですが、どうすればいいでしょうか。

みちよ:ありがとうございます。今の質問はとってもいい質問です。私たち日本人は、「自分のこと大好き」とか「自分のことを大事にする」ということを止められてきた国民なんですよ。自分のことを褒めちゃいけない。よく言っちゃいけない。謙遜、遠慮、「いやいや、とんでもございません」って。

「私、大丈夫だもん。自信あるもん」と言うと、「お前は本当に傲慢なやつだな」と言われてしまう。だから、自己肯定感が上がりにくいんです。自己肯定感って、本当は一言では言い表せないぐらい大きなものなんだけど、実際それを上げようとするとすごく苦しいはずなんですよ。

逆に、もう「傲慢になっちゃうかもね」ぐらいの感覚でやってください。実は「傲慢かも。傲慢かも」「自己肯定感を上げたいけど、傲慢かも」って言っていると、引き寄せの法則で「お前、本当に傲慢なやつだな!」っていう人を引き寄せます。

だけど、同じように「私はそれでいいから大丈夫だもん」って、本当の自己肯定感で「私、好き」ってやってたら、「君、なかなかいいねぇ」っていう人が来るんです。それも引き寄せなの。だから、今はその傲慢の殻を破ってください。今考えてる2割増しぐらいで傲慢になってください(笑)。

(会場笑)

自分の感情に寄り添ってあげることからはじまる

みちよ:ありがとうございます。じゃあ最後お1人、お願いします。

質問者4:深く傷ついていたりトラウマがある場合、なかなか自己肯定感を上げたり、感情を満たすことが難しいと思うのですが、その方法があれば教えてください。

みちよ:ここまでのステップでトラウマが全部消えるかというと、そうではないと思います。でも、1個1個、ご自身の感情を見てあげてほしいんです。どうしても、そこからです。

要はさっき言ったみたいに、重りを足につけたまま「お金を引き寄せたい」「幸せになりたい」と言ってハイジャンプしようとしても、できない自分をまた責めちゃうんですよ。それで、余計にそれがトラウマになっちゃいます。「やっぱり私はできない人なんだ」となってしまう。

じゃなくて、傷ついたご自身の感情に寄り添ってあげてほしいんです。それが自己肯定感を上げるんですよ。

「誰かが味方になってくれないと」「誰かがこの傷を癒やしてくれないと」「誰かに怒りを訴えないと気が済まない」じゃなくて、もうこれは私の人生だから。「いろんな経験をして、イヤな目にも遭ったけど、これ(喜びを感じること)をやりに来たんだよね」って。じゃあここから先の人生は、これに目を向けてあげようって。

ここに行きたいんだ、喜びたいんだ、幸せになりたいんだって。「でもそんなことできないよ」って言ってる自分が出てきても、「いいよ、それで」って見てあげる。要は本心に嘘をつかないことです。もう、全部認めるの。

自己肯定って、ポジティブに思うことだけじゃなくて、「こんちくしょー!」っていう自分が出ても、「いいよ」って、YES。「あいつ、むかつく!」が出ても、YES。「○○さんだけが幸せになって許せない!」って嫉妬がムラムラなっても、YES。全部、YES。これが自己肯定なんですよ。

みんな誤解しています。自分のことをポジティブに捉えて、いつもポジティブシンキングでいることが自己肯定感を上げると思われていますけど、そうじゃなくて、どんな自分でもYESって言ってあげることで、だんだん変わってきます。

でも結局、答えはここ(喜びを感じること)にしかないから。1個1個やってあげてください。すっ飛ばさないで、端折らないで。1個1個の感情をちゃんと見つめてYESってやってあげると、必ず人間は元気になっていきます。

はい。少しお時間押してしまって申し訳ありませんでしたが、お話しさせていただきまして、ありがとうございました。あとでまた、個別に、サイン会とかでもお話しできればと思います。本当にどうもありがとうございました。