会議費用の虚偽記載疑惑について

舛添要一氏:先日発売の、週刊誌の掲載記事につきまして、マスコミ各社から問い合わせがありますので、この件から始めたいと思います。事務所で事実関係を確認しましたので、以下の通りに説明したいと思います。

まず、今回報道されている事実関係につきましては、これからご説明申し上げますけれども、その前に今回このようなご懸念をいただいているということにつきましては、誠に不徳のいたすところと恐縮しております。

ご心配いただいているみなさまには、心からお詫び申し上げます。

そしてこの機会に、都民をはじめみなさまからいろいろなご意見をいただいていることに対しましても、真摯に受け止め、今後の政治活動や都政運営に関して、しっかりと心がけてまいりたいと思います。

そこで、調査内容でございます。順次お話いたします。

まず、ホテルの会議費用についてご説明申し上げます。グローバルネットワーク研究会、これは以下研究会と申し上げます。これは、平成26年に解散しております。

平成25年の1月3日、これは支出額が23万7,755円でございます。および平成26年1月2日、この支出額が13万3,345円。この各支出につきましては、いずれも同ホテルの宿泊していた部屋において、事務所関係者らと会議をしております。

平成25年につきましては、これは直前の総選挙が平成24年12月26日に行われました。その直前の総選挙結果の総括、それから平成25年7月に予定されている参議院選挙への対応について。

翌年の平成26年につきましては、その直後に出馬表明をすることになりました、東京都知事戦への対応につきまして、会議を行っております。

ただ、会議をしていたとはいえ、家族と宿泊している部屋を利用していたこと、ご懸念を招いたことにつきましては、反省をしております。

今後同様な状況があるとしたら、誤解を招かぬように、別途会議に使用する部屋を借りるなどしたいと思います。

以上の観点から、この2件の会議費につきましては、収支報告書の訂正・削除をしたうえで、返金することといたしました。

一部飲食費「政治活動に利用したことが確認できない」

次に、飲食代につきましての、ご説明を申し上げます。まずイタリア料理店については、平成25年に研究会1件で、平成26年に泰山会で2件のイタリア料理店における飲食代について、記事で指摘されております。

記事では、世田谷区にある自宅近くの飲食店での飲食代であることから、家族とのプライベートな会食の支出ではないかとの指摘であります。

たしかに自宅の近くであり、家族も利用していることは事実でございます。他方で、政治団体の事務所の近くでもありました。

このイタリア料理店が打ち合わせに便利であることから、事務所関係者との会合でも使用しているところでございました。

報道されている研究会の1件、泰山会の2件につきましては、事務所関係者との会合で利用しております。

ただ、平成25年6月1日の支出につきましては、今回あらためて確認したところ、政治活動に使用したことまでが確認できませんでした。

そこで6月1日の支出につきましては、収支報告書の訂正・削除をしたうえで、返金することといたしました。

続きまして、回転寿司店についてでございます。報道されている回転寿司店は、たしかに私が役員をしております会社の湯河原の施設の近所にある店でございますので、そこを訪れた際に、同店を私的に使用したり、家族で利用することはあります。

他方で、施設に来た事務所関係者らと、同店を利用して打ち合わせをしていることも事実であります。

事務所で今回確認したところ、研究会の平成24年および平成25年3月の利用につきましては、事務所関係者との打ち合わせや会合にかかる支出でございまして、収支報告書に計上したことは法律上問題がないと考えております。

ただ、平成25年4月の支出につきましては、あらためて確認しましたところ、政治活動に利用したことまでが確認できませんでしたので、収支報告書の訂正・削除をしたうえで、返金することといたしました。

続きまして、天ぷら屋さんについてでございますけれども、研究会の平成25年の2件、および平成26年1件の天ぷら屋における飲食代については、私の個人の飲食代が誤って計上されていることを確認いたしました。

そこでこの3件、合計5万2550円につきましては、収支報告書の訂正・削除をしたうえで、返金することといたしました。

以上、私的に利用した飲食代が誤って含まれていたことが、今回の事務所調査で判明いたしました。

当時の経理担当者によれば、いずれの飲食店も私が政治活動で利用している飲食店であったことから、私の個人の飲食代であるとは思わずに、誤って計上してしまっていたようでございます。

購入した事務用品、額縁、書籍代「法律上問題ない」

続きまして、平成25年に千葉県内のアウトレットで購入した事務所用品についてのご指摘でございますが、たしかにアウトレットで小さな事務所用品を入れるのに便利なポーチを購入しておりました。

このポーチは日常の政治活動の際に携行しているカバンに入れて使用しておりました。収支報告書に計上することに、法律上の問題はないものと考えております。

続きまして、世界堂につきましての言及でございますけれども、まず世界堂への支出についてのご指摘がございます。

私は海外交流の仕事が多くて、国会議員時代も、知事になってからも、議員外交、都市外交を積極的に進めてまいりました。

そこで海外の方と交流を行う際に、書や浮世絵などの版画などをツールとして活用しております。世界堂における支出は、そのような書や版画、リトグラフなどの額装に関わる費用が大半でございます。

版画などは、金額的にはわずかなものばかりでございますけれども、額装することで非常に見栄えがよくなるものでございます。

また、私は書道をやっておりまして、よく海外の方から揮毫(きごう)してくれということを頼まれます。これを額装して、政治団体の費用として計上しているところでありまして、法律上の問題はないものと考えております。

私が美術品に興味があるとの、過去の雑誌記事を紹介しておりますが、美術が私の趣味なのは事実であります。

しかし、国際交流に使うものと、自分のコレクションは明確に分けてございます。したがって、一部雑誌で言われているように、政治資金で財テクをしている事実はございません。

それから、書籍代の話が出てございました。平成26年に、合計1万3,680円を私の自著の購入費として支出しているとの指摘がありましたが、これはそのとおりであります。

この本は私の都政に関する基本的な考えを記したものでありまして、都外の方などに、都政を理解していただくための資料として配布するために購入したものでして、法律上なんら問題はないと考えております。

以上、週刊誌に報道された件につきまして、事実関係について、ご説明を申し上げました。

私的な支出が誤って計上された経緯

今回の報道を受けまして、事務所にて収支報告書を確認させていただいたところ、いくつか私的な支出が誤って計上されていましたことが、判明しましたことにつきましては、心からお詫びを申し上げます。

今回、会計責任者などのチェックが十分でなかったことから、いくつか訂正をすることになりましたことにおきましても、心からお詫びを申し上げます。

収支報告書の訂正すべき点は、早急に訂正すべしと、事務所に指示したところでございます。

長年の秘書経験を持っている真面目な会計責任者に収支報告書の作成を任せておりました。今までは収支報告書の詳細については、十分な把握をしておりませんでした。

しかし、今回報道されました、事実関係の確認作業を通じまして、不適切な点がいくつかあったことをふまえまして、今後は政治資金に精通した専門家にチェックをお願いしたいと言っております。

そして、その専門家は事務所とは関係のない、第三者を考えております。今後、このようなことがないように、以上の考えを事務所に伝えまして、適切な指示への検討をしたまででございます。

最後に、冒頭にも申し上げましたけども、今回の報道におきまして、都民のみなさまにご迷惑、ご心配をお掛けし、たいへん不愉快な思いをさせましたことにつきまして、かさねて心からお詫びを申し上げます。

私の不徳のいたすところでありました。深く反省いたしまして、二度とこのようなことがないようにいたします。

また、ホテルや飲食店をはじめ、多くのお店の方々に多大なご迷惑をおかけして、本当に申し訳ございませんでした。

これからは東京を世界一に都市にするんだと。そして、2020年オリンピック、パラリンピック、東京大会を史上最高の大会にするんだと。

この大きな目標に向かって、全力をあげて努力をして、都民のみなさまの信頼を回復していきたいと考えております。私の説明は以上でございます。