2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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記者:琉球新報のアラガキと申します。日本語で失礼します。沖縄では新しい米軍基地を作ることに反対する抗議運動が起きております。その運動をする市民に対する弾圧がひどくあります。
また先程のヘイトスピーチやヘイトクライムというのが市民に襲いかかっています。さらに沖縄の新聞2誌に対して、「政権の政治家が潰したほうがいい」というような圧力発言もあります。
そういった沖縄の表現の自由に関する状況について、印象とご意見をお願いします。
デビッド・ケイ氏(以下 デビッド):ありがとうございます。沖縄の問題について、そして抗議活動などについて具体的にお話をうかがう機会がありまして、私は日本に来る前にも個人的に調査をしてきました。
日本政府に対しても懸念をお伝えしています。例えば基地建設予定地周辺での海上での抗議活動、そして陸上での抗議活動に参加している人たちへの過剰な圧力などについて、警察庁、海上保安庁などと具体的に話をする機会がありました。
両方の機関に対して、私たちはこれからもこの問題を追求して、監視していきたいとお伝えしました。
そして、具体的なヘイトスピーチや圧力などについても聞く機会がありました。とくに沖縄のメディアなどに対する圧力についても聞きました。
これは非常に重要な問題と認識しております。まだ私たちはじゅうぶんな情報を入手できているとは思わないのですが、これからも包括的にフォローしていくためには、沖縄のコミュニティのみなさん、そして日本政府とも対話を続けていきたいと思います。
我々のほうからも懸念を伝えていこうとも考えております。では、次はそちらの男性。次にそちらの女性お願いします。
司会:あと10分位くらい残っております。この後フライトがあるそうで時間通り退出されます。短くお願いいたします。
記者:アオシマと申します。今日はどうもありがとうございました。日本語で質問させてください。
1つは特定秘密保護法ですが、変えるべきだとおっしゃいましたが、具体的にはどの点を変えるべきだと思っていらっしゃいますか?秘密の範囲が広くなりがちだ、という点でしょうか?それともジャーナリストの問題でしょうか?
2つめは日本の情報公開法について調べられましたでしょうか?改正する必要などは感じられているでしょうか?以上です。
デビッド:この特定秘密保護法はいくつかのアプローチが必要であると思います。今回予備的なレポートを出させていただいておりますけれども、その中でもいくつかのポイントを上げております。
まずは情報のカテゴリーの定義です。秘密と特定するそのカテゴリーが非常に幅広いと考察を述べております。
政府、とくに内閣の調査室がこの定義をできるだけ具体的にしようと取り組みをなさっているわけです。しかし、その取り組みは評価いたしますが、まだまだ秘密という定義が比較的幅広いところが問題だと思います。
これから秘密の定義を透明性の高いかたちで規制を設けて、明確に定義をする必要があると思います。
次は内部告発の保護に関して、公益通報者保護法ですけれども、これも情報開示に関するところが問題であると思います。
情報公開制度について、私はエキスパートではありません。しかし、公益通報者保護法、それから特定秘密保護法について、こういったものが複数あることによって、とくにジャーナリストの皆さんは苦しい立場になると懸念しています。
つまり、「何か報道してしまうと法律的に罰せられるのではないか」「記事の書き方によっては刑事的に罰を被るのではないか」というような懸念が出てくるわけです。そういったところを排除していく必要があると思います。
安全保障は確かに例外になると思います。しかし、より一般的に考えると、今申し上げた3つの法律があることによって、それだけでじゅうぶんジャーナリストの皆さんには暗雲が立ち込めるような心配になるわけです。
記事を出すたびに弁護士のチェックを受けるならば別かもしれませんけれど、そういったことがない限りは「こういう記事はやめておこう」といった抑止力が働くのではないかと思います。
センシティブな、デリケートな話を書くのは、公益のためといってもなかなか書きづらいのではないでしょうか。
記者:どうもありがとうございます。またお会いできて光栄です。言論・表現の自由を守る会の事務局長の垣内つね子と申します。私は看護師でもございます。79年から看護師として働いております。
2003年から、政府を批判するビラを配布した市民が次々と逮捕されていったわけです。まるで白バラのグループの、逮捕されて5日後に処刑された、あのミュンヘン大学の若者たちと同じようなこと……ただ、処刑はされません。
地裁、高裁、最高裁、大きな事件で6事件のうち無罪を勝ち取ったのは、現在私たちの代表を務めている堀越明男さんただ1人です。6事件のうち5事件は、最高裁で有罪になっているわけです。
そして外務省がこれ作った……。
司会:すみません、質問はありますか?
記者:はい、国際人権規約を79年に批准しているわけですが、この時に個人通報制度も早期に批准しましょうと、当時自民党政権下で全会派一致で決議を上げているのですが、いまだにどの個人通報制度、自由権も社会権もできていますし、子供の権利もございますね。それですが、全く批准しておりません。
ですから欧州の状況、欧州はこれよりもっと厳しい欧州人権条約が生きております。個人通報制度もあります。しかし、日本がないがゆえにね……。
司会:質問をお願いします。すいません、時間がないのでお願いします。質問ください。
記者:ですから、この、話している時にごめんなさい。あの、ほんとに、あの……。
司会:わかりましたけれども、記者会見ですよ。
記者:この、プロジェクトピースナイン。まだ日本は個人通報制度を批准していないがゆえに、人権鎖国状態である。民法も刑事法も、江戸時代なんだと。鎖国をするためには個人通報制度を批准するしかないんです。
司会:それは……。
記者:その重要性と、そして参政権が必要だと、日本国民が正当に選挙された国会の代表を通じて行動し、日本国憲法全部はそこから始まっているのですが、この……。
司会:申し訳ございません。それはスピーチですか? 質問じゃなくてスピーチですよ。
記者:だから、参政権がいかに必要なのかということを、国連のトップの方たちが来日し……。事務局長に質問しても「問題があるんだったら裁判起こせばいいでしょう」とおっしゃるんです。司法三権……。
司会:もう、次の方にいきましょうか。
記者:あのー三権……。
司会:すいません、すいません、もう大丈夫ですよ。質問来ないので。
記者:いえいえ、ですからそのためにケイさんは……
デビッド:1つ、私のほうから発言させていただいてもよろしいでしょうか。チラシについての話があったので、それについて少しコメントさせていただきたいと思います。
本日飛行機の時間もありますので、他の方も質問できるように私のほうから答えさせていただきたいと思います。
先ほども申し上げたように、政治的なキャンペーンに関する日本の法律のことなんですが、他の法律なども合わせて個人が政治的な、例えばチラシを配ったりするような活動を制限されているようなことがあります。
例えばピザ屋さんはチラシを自由に配れるかもしれないですけれども、政治的なチラシを配れない状況があると思います。最高裁判所などでもそういったケースがいたということも聞いております。
それについて懸念をすることもあります。政治的なキャンペーンなどの制限、制約も深刻なものがあるのも認識しています。
そして、個人のそういったようなことがあるとも認識しています。政治的なキャンペーンなどに関して、もっとオープンにすべき。そして、そういった活動がもっと自由に表現できるような環境を作ることも重要だと思います。
司会:では次の方お願いします。あと2つほど質問をお受けしたいと思います。質問の方なるべく短めでお願いいたします。
記者:今回のプレスカンファレンス、ありがとうございます。朝日新聞のキタノリュウイチともうします。匿名で答える記者が多かったという話ですが、これは記者側が匿名を希望したのか、それとも内容のためにケイさんご自身が匿名でという条件でお話を聞いたのか、これが1点です。
それから、慰安婦問題についてのコメントがニュースリリースの中にあります。これは歴史問題について発言をする市民が多いんですが、それを政府がどのような態度で歴史問題に対処していうかというところが問われているのではないかと理解したのですが、そのことについてコメントお願いします。
デビッド:ご質問2つでしたね。時間半分しかないのでごめんなさい。1つめの質問ですね。ジャーナリストの方が匿名でお願いしますとおっしゃってきました。彼らは匿名でなければ情報を非常に出しづらいとおっしゃっていました。ジャーナリストの皆さん、慣れていらっしゃいますよね?
そういった風に、守られるということについては、やはり彼らは確認をしたいわけです。それは非常に基本的なルールの1つであると思います。
2つ目のご質問ですけども、我々のフォーカスはもちろん、慰安婦をふくめる歴史的問題について非常に幅広い皆さんの関心があるというふうに考えています。二国間問題、それから韓国との問題等いろいろ関心事等あると思いますけれど、我々はとくに、教科書問題について関心を持っております。
現状の我々の理解を申し上げると、まず中学校。中学の中で、義務教育として日本の歴史、つまり日本史をやるわけですよね。それが高校になると世界史という選択肢もあるそうです。
日本において、日本史が義務教育となっておりまして、その教科書の中で慰安婦に関するじゅうぶんな議論がなされていない、非常に限られた情報が提示されていると話を聞いたんです。それに関して、我々今回の訪日の中で文部科学省の皆さんと会いまして、ほんの数日前のことですけれども。
文科省の皆さんから教科書を承認するプロセスを教えていただいたんですけれど、それは非常にいい会議だったんです。文科省とのミーティングはとても良かったんですけれども、説明された教科書承認のプロセスに政治的な影響力が及んでいるということを感じました。政治的な意図が教科書に反映されていると感じたんですね。
なので、今考えていることは教科書は適切に歴史を反省する必要があるということです。慰安婦に関しては非常に恥ずべき歴史ではあります。この歴史をしっかりと事実として教科書に記述するべきであって、その記述に対して政治的な影響力を及ぼすべきではないと考えています。
慰安婦というのは1つの問題ですが、それをふくめるすべての歴史問題について同じ考えを持っています。文科省の話の中からもう1つ情報がありまして、なぜそういう影響がないのかという事を説明してくれたのですが、それでも私の懸念は残りました。今もうしましたとおりです。
今回出したレポートは予備的なレポートでありまして、国連の人権理事会に対する完全なレポートを2017年に出す予定です。その中で、さらに詳しい情報は出していきますけれども、この教科書問題に対しては改善の余地ありと今のところ考えています。
つまり、教科書の承認委員会、あるいは承認委員のメンバーの選択に関するプロセスの改善の余地が必要なのではないかと考えております。
司会:ありがとうございます。本日は同時通訳を通しての会見になっているのですけれど、今回中継をする予定になっていたのですけれど、技術的な理由から残念ながら中継はできておりません。
しかし、後日こちらの会見の映像をYouTubeのほうにアップしていく予定なっておりますので、またYouTubeのほうをご覧になっていただければと思います。本日は「記者クラブ制度を廃止すべきだ」「日本には反差別法が必要だ」「日本はインターネット上の自由のモデルである」というような事がありました。
また、日本におけるメディアの自由に非常に深刻な脅威があるというような話がありました。これはどういうふうに今日のニュースなどで放送されるのか非常に楽しみにしていきたいと思います。また、ネット上のバッシングも期待したいと思います。
ケイさん、本日たいへんお忙しい来日中にこちらにお越しいただき、また報告をしていただきありがとうございます。もう1度大きな拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
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