2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
10 Ridiculous Scientific Names(全1記事)
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マイケル・アランダ氏:1700年代半ばまで、生物を識別するのに私たちが使っていた名前は混乱していました。その当時、多くの学名は種を識別しながら説明しようとしていたんです。なかには12語の長さにもなったものもありました。
1753年、カール・リンネという名前の植物学者が、今日まで私たちが使っているシンプルな2語システムを展開してこの問題を解決しようとしました。
すべての種には一般名、つまり私たちが属名と呼ぶものがあって、その後に種小名や種名が続きます。
彼は、すべての種に独自の分類があって、みんながそれを使うことに同意する限り、その名前がなんであれそれはあまり問題ではない、と主張しました。そういうわけで、現在では、新しい種に名前を付けることに関するルールはそんなに厳しくありません。
もしあなたがそれを見つけて名前を付けることになったら、ラテン語のアルファベットが使ってあって、かつ攻撃的な名前じゃなければ、本当になんでもありなんです。
だからもしあなたが新しい種をたまたま発見して、お気に入りのサンドイッチやゲーム・オブ・スローンズのキャラクター、子供の頃のペットの名前なんかにちなんでそれに名前を付けたいと思ったら、たぶんできるでしょう。
でももしあなたが完璧な種の名前を思いつくために本当に悩んでいるんだったら、いくつかのアイデアを紹介しましょう。
種に名前を付ける方法の1つは、気の利いた翻訳に詩的なひらめきを添えてやることです。
たとえば、塩を好むバクテリアのラテン語名の意味は「むなしい旅人」です。
それは2年間も宇宙空間を生き抜いたことでその名前を獲得しました。2009年に、研究者たちはそのバクテリアのサンプルを国際宇宙ステーションに、いやもっと正確に言うと宇宙ステーションの外に送ったのです。
サンプルはすべて真空空間にさらされて、太陽光線から守られたものもあれば、一部守られたもの、そして完全にさらされたものもありました。
太陽放射をめいっぱいにあびたバクテリアは全部死んでしまいましたが、一部守られたもののなかには生き残ったものもいて、完全に守られたバクテリアはほぼ全部生き残ったのです。
次に骨を食べる鼻持ちならない花として知られる、オセダックス(Osedax mucofloris)というのがいますが、まさにその名の通りのやつなんです。
オセダックスはどことなく花びらのようにも見えるし、使用済みのティッシュのなかにあるもののようにも見える、ピンク色をした海産の虫です。こいつらは大西洋の海底にあるクジラの死骸の中に住んでいて、そこでメスたちは鯨の巨大な骸骨の骨の中に自分を固定しているんです。
そこでオセダックスは自分の皮膚を通して吸い込めるようにするために、骨を溶かす特殊な酸を分泌します。というのはオセダックスには口も胃腸もないからね。そしてオセダックスは本当にこの骨のなかでくつろいでいるんです。
オセダックスは骨の端から花のようなひだの羽を外に出して、酸素を集めます。長い管のような卵管も外に出します。研究者たちは、オセダックスが水中に受精卵を射出してばらまくために卵管を使っているんじゃないかと考えています。
もしあなたが説明的な翻訳をしたくないなら、一般的な語呂合わせや単なる言葉遊びを試すといいでしょう。
どういうものかというと、研究者たちが小さくて茶色と黄色のキノコムシの新種を識別したときに、彼らは「congealed(凝固した)」あるいは「jellied(ゼリー状の)」を意味するラテン語gelatusにちなんでゼリー(Gelae)という名前を付けました。
これは、その小さな丸いムシが粘菌を食べるがゆえにその生涯のほとんどの時間を粘菌の上で過ごすから、まあ筋が通っていると言えるでしょう。
研究者たちはそれから、その種の5つを、ゼリー・ビーン、ゼリー・ベリー、ゼリー・ドーナッツ、ゼリー・ロール、そしてゼリー・フィッシュと名付けたんだ。おそらく、なんとでも名付けることができたって理由でね。
一方、もし名付けられるのを待っている新種があるなら、ただ有名人にちなんで名付けるなんてこともできるんです。
ドイツの昆虫学者でありクモの専門家であるピーター・イェーガーが、2008年にマレーシアのクモの新種を識別して、異足類デヴィッド・ボウイ(Heteropoda davidbowie)と名付けたのがそれだ。
そのクモは大きくて、明るい毛の色をしていて、とてもすばらしいんです。『アラジン・セイン(デヴィッド・ボウイのアルバムタイトル)』と大して変わらないくらいにね。
デヴィッド・ボウイは体長15~25ミリメートルほどにもなり、身体全体が黄色、オレンジ色、赤色の毛で覆われています。
デヴィッド・ボウイはイェーガーに名付けられた200を越える種のうちの1つで、有名人の影響を受けて付けられたのも最初ではありません。イェーガーが取り扱っている種の多くは、珍しく、絶滅の危機に瀕していて、容易に見過ごされるものです。
彼はその生息地である島に約500ほどのデヴィッド・ボウイしか残っていないと推定しています。そしてそれらに派手な有名人の名前を付けることで、独自の大見出しがつき、保護活動に人々の注意をひくことになるかもしれないと願っているんです。
『ジギー・スターダスト(デヴィッド・ボウイのアルバムタイトル)』がやろうとしたのと同じことだと言えますね。
有名人にちなんで新種に名前を付けてその功績をたたえる研究者もいれば、ある種とある有名人の間の注目すべき類似点にふれようとする研究者もいます。
2011年、学芸員であるブライアン・レッサードが、古い博物館のコレクションからそれまで知られていなかったオーストラリアのウマバエの新種を類型化し始めたとき、濃い金色の毛で覆われたハエのすばらしい下腹部にあっという間に魅了されました。
なんて魅力的なお尻なんだ、と彼は思いました。それをこう呼ぶ人すらいるかもしれない……「悩殺するようなお尻(ブーティリシャス)」。
それで彼はそのウマバエをまさにクイーン・ベイその人にちなんで、ビヨンセ(Scaptia beyonceae)と名付けました。
お尻が金色であろうがなかろうが、ほとんどの人々は世界に4000以上の種がいるウマバエをありがたいとは思わないでしょう。なぜならおそらくウマバエに刺されると本当に痛いし、ウマバエがあなたたちの目の周囲をブンブン飛び回り続けているのは本当にうっとうしいからです。
でもウマバエは実は地球に暮らす人々にとても役立つんです。
成長したウマバエは重要な受粉媒介者で、花蜜を常食として花粉を運んで回ります。
メスしか刺しませんが、そのほとんどが吸血産卵性で、つまりウマバエのメスはまず栄養価の高い血のスナックを食べないと適切に繁殖できないということ、そして彼女が自分の身を自分で守っていることをあなたたちは責められないということです。
ビヨンセもそのことについていくつか歌にしていますね。
次は古生物学者のデヴィッド・レッグの話をしましょう。
彼は5億5百万歳のロブスターのような化石の前方についているはさみのような突起物を見て、すぐにエドワード・シザーハンズのことを思いました。
新種のクートネイチェラ(Kootenichela)は、その化石が発見された場所、ブリティッシュ・コロンビアのクートネイ(Kootenay)国立公園、並びにその動物の最も際だった特徴である、ラテン語で「はさみ」を意味するチェラ(chela)から来ています。
そして種の名前デッパイ(deppi)は、その映画で指がとがったスターを演じたジョニー・デップ(Johnny Depp)から来ています。
体長4センチほどのクートネイチェラ・デッパイ(Kootenichela deppi)は比較的小さく、浅い海底に沿って餌を捕ったりあさったりするのにその大きなはさみを使っていたのでしょう。それは元来、今私たちの周りにいる節足動物の先駆体なんです。例えばカニやサソリ、あとクモやムカデなんかの虫もそうですね。
さて、もし有名人の名前を付けるのはちょっと趣味じゃないっていう人は、お気に入りの架空のキャラクターにちなんで新しく発見された種の名前を付けることもできますよ。
科学好きの人たちはよくSFを楽しむから、『ハリー・ポッター』、トールキン(『指輪物語』の著者)、そして『スター・ウォーズ』なんかのファンの世界がすでによく使われているのは、びっくりすることじゃないでしょう。
例えば、J.K. ローリングに影響を受けた、ゴキブリカリバチの一種のA. ディメンター(Ampulex dementor)を見てみましょう。
このカリバチには、アズカバンのフードを被った看守が犠牲者たちの魂を吸い取るように、その餌をゾンビにしてしまうという魅力的な習慣があるんです。
タイ原産のディメンターカリバチは、胃の中でゴキブリを刺して、技術的には動けるものの自分の体をコントロールすることができないという状態にしてしまうマインドコントロール毒を注射するんです。
そうするとカリバチは簡単にゴキブリを運んで行って食べてしまうことができるというわけです。まさに死喰い人だけがふさわしい運命をまっとうするんですね。
2007年に、古生物学者たちがモロッコで調査を行っていて、化石化した頭蓋骨の断片を発掘し、新しい巨大な肉食恐竜を発見しました。その断片は主に頭蓋骨の上部でしたが、眼窩を含んでいました。
彼らはそれをサウロニオプス(Sauroniops)と名付けましたが、研究リーダーのアンドレア・カウの言葉によると「物理的にはそのどう猛な目だけで知られる捕食者という発想が、私にサウロンを思い出させたんだ」という理由らしい。
オタクって最高じゃない?
化石から、その動物には大きな歯があって二足歩行をする恐ろしい存在で、おそらくT-Rexと同じくらいの大きさで、まさにちょうどサウロンのように恐ろしかったということがわかるようです。もっと化石が発掘されないと確かなことは言えませんけどね。
幅広で分厚く、前頭に目立つ塊があるサウロニオプスの頭蓋骨は、その地域の二足歩行をするほかの恐竜とは少し異なって見えます。
研究者たちは、オスはその頭部の塊を使って、古き良き頭突きでもって女の子たちを争っていたのかもしれないと考えています。今やサウロンは人気を誇る唯一のホビットの敵じゃなくなりましたね。
ほかにも、スマウグっていうピッタリの名前をつけたもらった種がいて、それには8つの中型のアフリカのヨロイトカゲのグループが含まれます。
ヨロイトカゲ科のメンバーとして、スマウグはしっかり武装された体、ワイルドに鱗で覆われたしっぽ、そして大きなとげで有名です。
つまりちっちゃな竜ですね。
スマウグ種は食虫動物で、生きている子供を産み、同種の分類のほかのメンバーよりも大きいんです。スマウグは深く狭い岩の割れ目や、狭い地下の巣穴で暮らすこともあり、それがその名前をよりふさわしくしていますね。なぜならトールキンはおそらくその竜であるスマウグを、穴を押し分けて進むことを意味するドイツ語にちなんで名付けたに違いありませんからね。
何層にも意味があるんですね!
そして最後に、『スター・ウォーズ』を引き合いに出さないとおもしろい名前の話は終えられません。私が一番大好きなのはもちろん、ハン・ソロしかいませんね。
キャラクターじゃありませんよ。いや、キャラクターと言えるかもしれないけど、実際の種のことです。
それは三葉虫の一種で、とても古い、絶滅した海生節足動物が化石化したものです。その公的な学名がまさにハン・ソロなんです。研究者のサミュエル・ターベイは、彼の友人が『スター・ウォーズ』のキャラクターにちなんでなにか名前を付けてみろよ、と彼を挑発したことを認めています。
でもその名前は実に巧みです。
1つには、その化石は中国の湖南省で発見されており、ハン族は巨大な中国の民族集団です。
その動物はたまたまその科で知られる唯一のメンバー。だから「ソロ」というわけです。
三葉虫は多様で広く分布しているから、もしあなたが1つ発見したら、カーボン冷凍されたハリソン・フォードと同じくらい良い状態で保存されていると思うよ。
これらは巧みでおもしろい名前を持った種のいくつかの例に過ぎません。だからもしあなたが自分で種の名前を付ける機会があったら、クリエイティブになることを恐れちゃダメですよ。
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