2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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谷本有香氏(以下、谷本):ただいまより「しなやかさの作り方~らしく生きる女性たちのストーリー~」を始めさせていただきたいと思います。私は本日、司会進行役をたまわりました、『Forbes JAPAN』の副編集長兼Web編集長をしております、谷本有香と申します。今日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
(会場拍手)
それでは、私のほうから、今日ご登壇いただくお三方を簡単にご紹介させていただきたいと思います。
まず、私の左手、ジュエリーブランドHASUNAの代表でいらっしゃいます、白木夏子さんです。
白木さんは、2009年の4月に人、社会、自然環境に配慮しました、日本初のエシカルなジュエリーブランドHASUNAを立ち上げられました。そして2011年には「日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー キャリアクリエイト部門」を受賞されていまして、世界経済フォーラム「Global Shapers」、AERAの「日本を立て直す100人」のなかに選ばれています。
では、続きまして、真ん中、坊垣佳奈さんです。よろしくお願いいたします。株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングの取締役でいらっしゃいます。
2006年、株式会社サイバーエージェントに入社されまして、同時に株式会社サイバー・バズの立ち上げにも参画されていらっしゃいます。ブログネットワークなどの広告商材の開発、営業マネージャーを経まして、2010年、株式会社サイバー・バズ取締役にご就任されていらっしゃいます。
そして、その後はサイゲームスに異動のあと、株式会社サイデザイネイションの立ち上げにも参画。2012年には株式会社グレンジ取締役に就任されていらっしゃいます。そして、2013年に株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングの立ち上げに参画。そして取締役にご就任されていらっしゃいます。
では、最後のご登壇者の方をご紹介します。アクセンチュア株式会社執行役員、インクルージョン&ダイバーシティ統括兼金融サービス本部マネジングディレクターでいらっしゃいます、堀江章子さんです。どうぞよろしくお願いいたします。
堀江様は、大学を卒業したあとアクセンチュアに入社されまして、95年にはコンサルタント、99年にはマネージャー、2007年にはマネジングディレクターに昇進されていらっしゃいます。そして2011年からはグローバルのクライアント・アカウント・リードも務めていらっしゃいます。そして、2014年からアクセンチュアのインクルージョン&ダイバーシティ統括執行役員を兼任されていらっしゃいます。
今日は、以上のお三方のご登壇者とともに、このイベントを進めさせていただきたいと思います。
さて、このイベントの趣旨を少しご紹介させていただきたいのですけれども。
みなさんも本当にご存知だと思うのですが、アベノミクスで「女性が輝く社会を作っていこう」、こういったことが旗印にあげられてから、ずいぶん女性を取り巻く環境というのが変わってきたような気がしています。
みなさんもそれを少しずつ、ここにいらっしゃる方はかなりリーダーの方が多いとうかがっておりますので、少し感じている方も多いと思います。
このイベントというのは、女性特有のライフイベントがあり、かなり難しい選択を迫られる場面がたくさんあるのが女性だと思うんですけれども、そんななかで、どのようにしなやかに生きていくのか。しなやかにビジネス、ビジネスだけじゃなくて、ライフ。まさに人生をどのように謳歌していくのか。こういったところを趣旨に今回のイベントを立ち上げさせていただきました。
さて、今日このあと、パネリストのみなさまとともに、トークセッションを2つのパートに分けてお届けしてまいりたいと思います。そして、そのあとはワークショップを開かせていただきます。チームに分かれていただきまして、パネリストのみなさまとともにディスカッションなどをしながら進めさせていただきたいと思います。
みなさま今日お手元に、このようなワークショップの記入シートというものがあるかと思います。今日はこのシートに、このセッションを聞きながら、メモですとか、ご自身の思うことなどをまとめながら進めていただきますと、このあとのワークショップ、お話がしやすくなるのではないかと思いますので、ぜひメモ代わりに使っていただきたいと思います。
このワークシートの裏側にはもう1つアンケートシートもございますので、この会が終わったあとにアンケートのご協力にもお願いを申し上げたいと思います。
そして、このワークショップが終わりましたらば、懇親会。そしてみなさんとの写真撮影なども進めてまいりますので、どうぞ最後までお付き合いいただきますようお願いを申し上げたいと思います。
それでは、さっそくここから40分間に渡りまして、セッションということでトークのコーナーを進めさせていただきたいと思います。
このイベント、「しなやかさの作り方」というタイトルを使っているんですけれども、このお三方にとって「しなやかさ」というのはなんなのか? 実はこのイベントが始まる前に書いていただいたんですが、それをみなさまに最初に共有させていただきながら、このトークセッションをスタートさせていただきたいと思います。こちらになりますね。
お一人おひとり、この「しなやかさ」というものはどんな定義をなされているのか、「しなやかさ」はどういったことを思い浮かべるのかということを書いていただきました。1人ずつ挙げていただきましょう。まず白木さんからお願いできますでしょうか?
白木夏子氏(以下、白木):白木夏子です、よろしくお願いします。私はジュエリーブランドHASUNAを2009年に立ち上げて、今年で8年目に入るところなんです。わたしは「強さ」というものを書かせていただきました。
うちのHASUNAに買いに来られるお客様は、ものすごい美しい人が多いなと思って。企業でマネジメントに関わられている方ですとか、人を統括されている方の起業家ですとか。すごく活躍している女性に選んでいただけることが本当に多くて。あとは、みなさん身なりも、すごくきちんとされてて美しいというのもあり、でもそれだけじゃないなと。
私は創業時はずっと店頭に立って販売していたので、じっと観察させていただいてたんですけれど、「彼女らがなぜ美しいんだろう?」とずっと考えていたら、1つ気づいたんですね。「彼女たちはすごく強いんだ」と思いました。
なにが強いかというと、もちろん仕事を持ってる、家庭を持ってる、家族を持ってる、ほかにも責任を持ってるとか、なによりも「生き方のポリシーを持ってる、この人たち」ということに、まず気づいたんです。
うちのジュエリーは、人や社会や環境に配慮して作っています。例えば、今している指輪は、金(きん)がペルーの社会貢献に繋がるような、「フェアマインド認証」という、フェアトレードのようなかたちで仕入れてくるものだったり。なるべく発展途上国の女性たちや子供たち、その地域にとってよい取り引きになるように、つながっているものを扱っているんです。
こういうものを選ぶということは、どういうものを自分が身に付けるかということに、自分でポリシーを持っていて。それすなわち自分の生き方を知っている、生き方を持っているというので「こういうところに強さがあるな」と思ったんです。しかも、挑むような硬い強さではなく、彼女らはしなやかだと。すごくしなっても戻るようなバネのような強さを持っている。それがすごく印象的でした。
「しなやかとはなにか?」と聞かれたときに、私は「バネのような強さ」というのが出てきて、「強さ」ということで書かせていただきました。
谷本:詳しい話はまた後ほどおうかがいしていくとしまして、じゃあ、坊垣さん、どんな定義をなされたのでしょうか?
坊垣佳奈氏 (以下、坊垣):「多様性を受け入れること」と書かせていただきました。あらためまして坊垣と申します。よろしく願いします。
私はサイバーエージェントという会社で20年やっているんですが、ネット業界は本当に変化が激しくて。日々新しい人が入って来たり辞めたりみたいなことも含めてそうですし。あとさっきご紹介いただいた通り、今までに4つの会社、事業の立ち上げをやらせていただいたので、環境の変化については、本当に毎日の日常ごとのようにこなしながらやってきました。
正直、今日のお話いただいた時に、「私自身はしなやかなんだろうか?」というのは「まだまだだな」なんて思いながら、僭越ながらここに立たせていただいてるんですが。あえて「なにがしなやかさなのか?」と言われたときに、自分が「こうありたいな」と思うというのが半分、「まだぜんぜんなれてないな」と思うところも含めて。
会社に入り新卒時代というか若い頃は、それこそ「強くなりたいな」とか、「こうでなきゃいけない」みたいな思いがすごく強かったと思うんですが、環境の変化を受け入れていくというか、そこに柔軟になっていくことのほうが自分も楽だし、自分が楽になると周りも楽になるというか、そんな経験をしまして、今は「こうありたいな」と思いながら、日々過ごしている感じです。
谷本:ありがとうございます。最後に堀江様、しなやかさをどんなふうに定義されたでしょうか?
堀江章子氏(以下、堀江):アクセンチュアの堀江です。よろしくお願いします。私は「決めつけないこと」とさせていただきました。
私は会社に新卒で入ってもう23年経つのかな。みなさんに年齢がわかっちゃうと思うんですけど。そういう状況なので、入社したての頃とか、今でもそうなんですけれども、「こうじゃなきゃだめだ」とか「こうするぞ」と働いているときこそ、出鼻をくじかれたり、つまらないことで落とし穴に落ちてみたりということがけっこう多くて。
逆に「こんな感じなのかな?」というときに、あまり思い込みとか決めつけが多くない状態で、いろいろな変化とか状況が変わったことに対応できたときのほうが、きちんといろいろなことやりとげることができたりすると思い、書かせていただきました。
谷本:ありがとうございました。お三方のしなやかさの定義がわかったと思います。
お三方はいわゆる「成功している女性」としてメディアに取り上げられたりすることも多いと思うんですけれども、ご自身たちがそもそも「しなやかさ」を持っているのかどうかと。つまりしなやかさというものが、みなさんをキラキラさせたり成功させたりすることにつながったかどうかということに関して、まず白木さんいかがですか?
白木:先ほどお二方のお話を聞いて思ったんですけれど、決めつけないこととか、なにがあってもまずは受け止めて。そして、そこから1回なにかが……。
いろいろ障害が多いんですよね、新しいことを始めようとすると。 あっちから嫌味を言われたり、「女性としてどうか?」とか言われたりとか。とくに私は子育てをしているので、子供にとってどうかとか、とにかく周りがうるさいんですよ。
でも、そういう次々ぶつかってくる隕石みたいなそういうのをドーンとぶつけられても、それをまたポーンって跳ね返すようなそういう気持ちがあって。そういう「しなやかさ」があるというか、もしかしたら「適当さ」なのかもしれないんですけど(笑)。それは自分が強くあれる、しなやかな強さを持ったからこそ、今までやってこれたかなと思います。
谷本:白木さんの場合は、最初に定義されたときに、例えばお客様とかご自身のロールモデルになるような方たちのなかから見出したものが「しなやかさ」であった、と受け取ったんですけれど、ご自身もいろんなビジネスをされながら、しなやかに生きなくてはなかなか成り行かない、立ち行かないところが多かったということですよね?
白木:そうなんですよね。もう全部受け止めてるとやっていけないというか。前まではいろいろちょうだいする言葉ですとか、いろんな人からのアドバイスなんかも全部受け止めて、考えてもう本当に涙拭き拭きやってた時もあったんですけど。
全部受け止めてると、「もう私、壊れる」と思って。いつからか、「いらないことはいらない。自分の受け取りたいものは受け取って選択していく」ということをやり始めたら、ものすごい気が楽になって、やれてるという感じですね。
谷本:坊垣さんにも、うかがいたいんですけれども、例えばご自身がいろんな環境の変化に、すごく激しい業界にいらっしゃるからこそ、自分自身がしなやかでいなければいけないと。
そのしなやかさというのはいわゆる「思考法」であるような気がするのですけれども、それは、例えば人付き合いだとか、そういったところも含めての「しなやかさ」を身につけなければ、今のポジションにはなかなか来づらかったということなんですか?
坊垣:そうですね。やっぱり事業を起こしたり、会社を経営したり。子会社ではあるんですが。そういうことをやっていこうと思うと、どうしても自分が人と相対してマネジメントする立場になっていくわけですね。
そうなったときに、弊社などは新卒の採用がさかんで。私も新卒あがりなんですけれど。1年目2年目のメンバーとかと本当に相対することが多くて。年の差もどんどん出てきますし。それぞれのメンバーの人に、自分が合わせていかないと、本当に伝えたいことが伝わらなかったたりとか。相手に受け止めてもらえないなと段々気づいてきました。
自分のやり方一辺倒でやってると、それこそ前にぶつかるというような状況で。自分がまず心を開いたり、自分が変わっていくことでしか、人を変えられないんだなということに気づきまして。
そういった経験がすごく今につながっているので、おっしゃった通り、人間関係みたいなところとか、そういう「しなやかさ」は、すごく自分のためであり、周りのためなのかな、というのに気づいてきたかなという感じです。
谷本:堀江さんは、このしなやかさに関しては「決めつけないこと」とおっしゃいました。
決めつけないことって、例えばコンサルティングファームの方の言葉ではないんです。なんとなく「この通りにあらなければいけない」ということを、なんとなくロジカルに説明するのが、コンサルティングファームの方の秘訣なんですけども。やはり、なかなかそういうことにはならないって、一筋縄ではいかないということなんでしょうかね。
堀江:たぶん、様々な試行錯誤を繰り返しながら、最終的にロジカルな、筋の通った成果にしていくのは上手ですね。
実際にやってるときは状況は常に変わるし。もしかするとすごく感覚的なことをやる必要があったりもします。プロジェクトやってるときに当然全部自分でできないので、みんながやってるときに「早く助けて」と言って、いろんな人のサポートもらったりというようなかたちで。
実際にやることは、そういう意味では、最初に持っているビジョンのところ、「こんなかたちで仕上げたい」というのは当然あります。でも、そのやり方については、「柔軟」と言うときれいですけど、臨機応変になんでもいろんなやりかたで最善を尽くそう、というのがあるかなと思います。
なので、最終的にはすごくロジカルなんですけど、試行錯誤の過程はそんなにうるわしくないことが多いかなというのが日々の実態かなと思います。
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