2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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イセオサム氏(以下、イセ):とにかく「100万再生を出すには、まずこれ(テンガマン)からやってみよう!」というのがありました。
僕らはこの問題意識から入ったんですけど、毎月ViRATESというメディアをやっていると、いろんな会社から「こんなバイラル動画を作ったんです。だから記事にしてくれ」みたいな話がくるんですね。
それは企業さんもそうですし、最近はご当地のPRだったりとか、観光地の動画も受けます。
ただ、なかなか編集部の目には止まらなくて流れていくんです。ほとんどのメディアがそうだと思うんですけれども、結果的にバイラルしない。なぜか?
これも僕らは追求しているんですけれども、よくある理由が1個目は企画がおもしろくない。ただ単におもしろいんじゃなくて、インターネット的におもしろいかどうかというのが1つあるかなと思います。
2つ目は質が低いからというのがあるんですけれども、質はあんまり関係ないかなと思っていて。
もう1つはプロモーションしていないからということ。これはけっこうあるかと思います。そこそこおもしろいものを誰かに載せてくれと言ったって、だいたいみんな載せないわけですよね。そこら辺が、わりと考えられないなと思うんですけれども。
7つぐらいコツがあると思ったのでこれを1個1個お話ししてみたいと思います。
まず1個目なんですけれど、「インターネット的におもしろい」企画を考えるというのがあります。テレビだとやっぱり流れてきたものを受動的に見る。先ほどの三枝さんの話にもありましたけれども、こういったものだと思うんですよ。
Webは見たいものを能動的に選んで見ていく。少なくともこれを選んでクリックしたり、スクロールしたり、そういうのがありますので、ここにはまるようなもので、それプラス突っ込みどころがあるとかインターネット的におもしろいということです。
2つ目なんですけれども、シェアされる理由を考えられるかどうか。
「なぜ人はシェアをするのか?」というのを、Twitter、Facebookが流行ってからここ5年くらいずっと考えていたんですけれども。一言でいうと人間の感情が、ある一線を超えたときに自分以外の誰かに言いたくなる。こういうことを僕らのチームではキーワードとしてやっています。
どういうことかというと、普通におもしろかったら「ハハハ」と笑って終わっちゃう。なんですけれど、すっごくおもしろいことがあるじゃないですか。「今日こんなことがあって、こうでしたね」というのは、人に言わないとなかなか始まらない。
そうなって初めて人と会話が生まれたり、コミニケーションになっていくので、こうやってバズが生まれるんですよね。なので、誰かに伝えたいなと思うくらい人を動かさなければいけないんですよ。
喜怒哀楽はどれでもいいんですけれども、めちゃめちゃ笑ってるとか、怒ってるとか、悲しいとか、感動するとか。こういったものの度が超えるというのが1つポイントかと思っています。
3つ目は、ファンとのコミュニケーションなんですけれども、これはバイラルにつながるものだと思うんですが、記事を直接シェアしてくれるだけではなくて、誰かがシェアして、それをまた次の友達がシェアしてくれて、という横の連鎖が起こってくるんですね。
これをFacebookとかTwitterでウォッチしていて、どこが震源となっているのか、どのように連鎖するのかということをもとに運営側でフォローするというのをやっています。
4つ目は、メディアともコミュニケーションするということで、僕らも「ViRATES」というメディアを持っていたんですが、当然それだけだとパワーが足りないわけです。
いろんなメディアさんが僕らの動画コンテンツを載せてくれれば、より広くインパクトがあるということで、あらゆるところに当然うちらも「こんなの出しましたよ」とアプローチしてきました。
テンガマンは、国内外を含めて100メディアくらいに載せてもらったんですけれども、これは一つひとつリスト化して「こんなの出たよ」「ここがおもしろいよ」「あなたのメディアだったらこれをこう書くといいんじゃないか」というふうに国内外にアプローチしてきました。
PR会社さんがよくやっている仕事だと思うんですけれども、コンテンツを作る側がやったほうが俄然伝わるので、これはなかなかオススメかなと思います。
これはけっこうコアの部分で大事なんですけれど、どういうプラットフォームに対して配信していくかということです。
動画配信できるメディアって、今ほとんど全部みたいになってると思うんですけども、YouTubeとかニコニコが大きいと思いますが、TwitterもFacebookも一気に動いてきていますし、インスタとかLINEとかMixChannelもありますし、C CHANNELもどんどん入ってくると思います。
「自分が見せたい人はどこにいるか」を考えて、例えばFacebookであれば そこにYouTubeのリンクを貼るんじゃなくて、ダイレクトに載っけちゃうとか。
そういうアプローチでユーザーが見る環境にあったものを投稿していくことを考えています。
僕らはまだこれを縦動画にしてないんですけれども、おそらくどこかで縦にすると思います。ユーザーが見る画面が縦であれば、縦にするという考え方でやっております。
テンガマンの場合は、主にYouTubeとニコニコでやったんですけれど、海外はYouTubeが多くて、当然国内はニコニコのほうがやや多いくらいですかね。というのも、突っ込みどころが満載の作り方をしたんですよ。なので、コメントを見ながらみんなで書いて楽しむといった視聴方法が一番おもしろい。
あともう1個。長期的な面も含めますが、トラフィック構造を考える。バイラルに関しては、7月21日に公開しなければいけなかったので、今回は瞬発力でいったんですけれども、じわじわ人気が出るコンテンツであって、今のところYouTubeは得点が高いんですね。
Facebookは一発でバズらなかったら、ほぼ埋まってしまうというのがあるんですけれども、ハウツー動画などの検索に強い作り方とか、ファンを持ちやすい動画とか、こういったものはじわじわ出てくるなと思います。目的によりHHH戦略というのはあるんですけれども、これは後ほど説明します。
あとは日本だけでYouTubeの100万再生というのはたぶん無理じゃないかと思ってて。というかそんなに見てないと思うんですよ。
ただ数を狙うとか本当にグローバルを意味するのであれば、当然海外に向けてローカライズしていくことが必要になってくると思います。
絵とか音だけでわかるものであれば、とくにこれはいらないんですけれど。例えばドラマとか、こういったものは完全にグローバルにしていくというのを今回はやりました。
(スライド)左上のサイトを多言語化することもそうですし、右側のYouTubeに字幕を全部つけることもそうです。
プラットフォーム対応では中国だけYoukuに対応するとか、YouTubeのコメントも二言語で表示するということをやっていました。
この作品にしては、やり過ぎなんですけれども、あくまで実験なのでとことんやってみようということでこういう対応となりました。
今回の言語は、英語と日本語、あとは中国語というかたちでやりました。ほかの国の人は英語でごめんなさい。こんな感じで実験をしております。
振り返ってみますと、先ほどのGoogleさんが提唱する「HHH戦略」を聞いたことがある方はいらっしゃいます? いらっしゃいますね。ありがとうございます。
最近メディアでも出てきていると思うんですけれども、コンテンツを3種類に分けたときに考えられるやり方で、YouTubeの動画は3種類に分けられる。
一番上はHEROというかたちで、ユーザーの注目を一気に集めるようなバイラル動画です。
真ん中はHUBのHなんですけど、これはブランドのファンに対して定期的に配信するコンテンツですね。YouTuberとかはこのやり方に近いんじゃないかと思います。
最後はHELPというのがわかりやすいかと思うんですけれども、コアターゲットに対してハウツーとか、例えば「コーヒーの入れ方」とかで検索してデジタル動画とか、役に立つ動画みたいなのとか。こういった3種類に分けるといいんじゃないかとGoogleさんがおっしゃっています。
これに合わせて僕らがやった3つのことは、一番最初のメディアにハウツー動画をつけることがいわゆるHELPですね。
ファン向け動画を大量生産するというのは、固定ファンをどんどん増やしていくということなので、これはHUB的なやり方かなと。
上2つはけっこうコツコツ型で僕らは向いてないので、バイラル動画をやるというのはHERO的なやり方ですね。
これは当然、毎回当たっているわけではなくて、当たる時もあれば外れる時もあり、3割ぐらい当たればいいんじゃないかなと思っております。
狩猟社では実際の動画プラス、企業さんの動画を作ることもやっていまして、今のHERO、HUB、HELP。プラス広告用のデバイスに合わせてパッケージ化して、動画の制作をやっています。
HEROは、テンガマンみたいなバイラル動画とか。
あとHUBはYahoo!さんがアプリ用に使う動画を作ったり、HELPはやっぱりベルメゾンさんです。千趣会さん。千趣会さんが阿部祐二さんを使って、こういうのをやったりとか。
これはイオンさんですね。イオンさんが台湾に向けてLINEで流すんですけれども、プロモーション動画をやりたいということでこちらの動画を作ったりとかしています。
こんな感じで、3つのH(HHH戦略)、けっこうな量をやっていたので、あらゆるものに対応できるようになったかなと思っております。
僕らの特徴は、これまでの動画制作会社はテレビとかCMの制作でハイクオリティーに作るというところが多かったと思うんですよ。
右下にクラウドソーシングの会社がいっぱいいると思うんですけれども、こういった(会社を使って)低単価でいっぱい作っているというところがある。
僕らはけっこうハイブリッドに近いなと思っていて、クリエイターはテレビとか映画出身が多いと思うんですけれども、その我々がバイラルを科学してインターネットに合ったものを作るというような作り方をしています。
Webとその上の世代の両方で認め合うというのはけっこう難しいなと思っていて、コンテンツ側の人はどうしてもコンテンツ命だし、Webの人は面倒くさいことをしたくないと思っていて、この2つを両立できるようにやっていきたいなと思っております。
まもなくプレゼン終了なんですが、ここからどのポジションに入るかというのを現在検討しているところでございます。
毎年言われる、「来る来る詐欺」の2015年の動画元年はどうだったのかと振り返ると、この2つは確かにきたんじゃないかと思っていまして、1つは動画広告ですね。
動画のアドネットワークもそうですし、一部のクリエイティブ広告とか、バイラル動画というプロモーションも方法としては確立したかなと考えております。
左下は、10代向けのYouTuberは圧倒的に人気を得て、広告商品としても成り立っています。Hikakinさんとかは1動画で100万再生とかしているので、めちゃめちゃすごいメディアになったなと考えております。
右下が空いているんですけども、ここが来てないなと。僕らが一番好きなところ、コンテンツですね。
海外だと当然NetflixとかHuluとか、僕のおじさんもアメリカで使っているくらいなんで、こういうふうに普及していくということなんですけれども、なかなか日本に来ないなと思って。
これが今年だと僕は読んでたんですけれども、ちょっと早かったです。おそらく来年以降来てくれるんじゃないかなと思います。2 、3年ぐらいかかる可能性もあるなと思っています。
これを探していき、コンテンツで一気に勝負する、それプラス、プラットフォームで何かやるという選択を考えるかもしれないという状況ですね。
最後に告知を2つだけさせてください。1つ目は、主旨とはあまり関係ないんですがもう1つやっている「ボケて」というサービスで、動画のメディア枠で広告枠の販売を開始します。3月に販売開始になるので、もし興味ある方は声をかけいただければなと思います。
これまで多く出していないのと固定ファンがけっこういるので、いい商品になるんじゃないかなと思っています。
もう1つ、好評だった、「テンガマン2」が12月24日に公開されます。昨日朝から晩までロケしていて疲れているんですけれども、ここから1週間で編集して仕上げますので、みなさん楽しみにしていてください。
今回『スターウォーズ」が公開されるということで、その要素と、ここにある『バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムスリップとかが入って、前作より3倍ぐらい大変になってしまったんですけれども、かなり力が入ってますのでお楽しみにしていてください。
100万再生は出したいなと思っていますので、頑張っております。こんな感じですね。
というわけで、この後お話もできると思いますし、FacebookやTwitterなどでもお声掛けいただけたらうれしいなと思っております。どうもありがとうございました。
(会場拍手)
司会:イセさん、貴重なご講演をありがとうございます。ぜひイセさんに質問してみたいなという方がいましたらお願いします。
質問者1:お話ありがとうございました。最後に出ていた動画広告とYouTuberと、まだきてないと思われるコンテンツのところもあると思うんですが、もしコンテンツというところをお考えになった場合、次はいわゆる映画的な2時間だとか、テレビ番組的な1時間だとか、はたまた短尺動画のほうが見られるみたいなのがありますけれども、『世界の車窓から』みたいな3分とかのミニ番組でいうと、どのあたりをやってみたいと思いますか。
イセ:尺でいうと、当初はアプリをやっていたこともあって勝負だと思ったんですよ。
3秒とか10秒とか、あるいは30秒とかあったんですが、やってみて最近意外とそうでもないなと思い始めてまして、けっこう外で見るとパケットが大きかったりするんですけれども、家では究極に暇な人が多いじゃないですか。
テレビを1時間見られる人がけっこういるので、別にWebで1時間見てもいいなと思うんですね。すごく感動させるところがあったらやっぱり1時間見たほうがいいし、やっぱり2時間の映画でもおもしろいですから、意外と三枝さんよりは長くやろうかなと思っています。
ただ、なにかを知るような情報は短くて、コミュニケーションのネタになったほうがおもしろいなという感じですかね。
質問者1:ありがとうございました。
司会:ほかに質問したい方はどうぞ。
質問者2:動画の制作単価とか、それに対する価値みたいなものってどういうところが難しいとか思われますか。
イセ:単価は今Webで出回っている安い動画って、例えば30万で作ってくれというのが多いじゃないですか。それはそれで、それなりのクオリティに仕上げることができます。
ただ、例えば100万再生が出る動画であれば、1再生10円とかで考えたら1000万円くらい出てもいいですよね。
というのも、テレビのCMのマーケットが2兆円あるので、それがスライドしてくると考えるとだいぶあるじゃないですか。そういう考えで今は安いなと思っています。
質問者2:ありがとうございます。
司会:ほかにもう一方。
質問者3:今日はありがとうございました。先ほどの7つのコツのところの、メディアともコミュニケーションするというお話で、社で作ったコンテンツをほかのメディアさんに「こんなのできましたよ」と案内をしていったときに、どんな反応をされるのかとか、どんなふうに採用されて実際に使ってもらえるようになるのかとか、もう少し詳しくお話を聞きたいなと思います。
イセ:僕らもメディアをやっているので、リリースを受ける側なんですね。毎日大量に、明日こんな商品が出ますとか、今日これ出ましたとか、イベントに来てくださいとか、いっぱいくるんですよ。
なので、そこの感覚をつかんで、例えばねとらぼさんだったらどういう情報が欲しいのか。ねとらぼのユーザーはどういうものを求めているのかというのを考えます。そこに合わせて投げる。
だいたいこれって作った瞬間にわかるんですよ。僕がねとらぼの編集長だったら載せるので(笑)。完全にメディアと、それを待っているユーザーのことを考えて投げますよね。
質問者3:ありがとうございます。
司会:ありがとうございます。お時間がきているので質問はこちらで最後にさせていただきます。イセさん、改めましてありがとうございました。みなさま今一度拍手をお願いします。
(会場拍手)
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