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オフラインからオンライン動画へ!C Channelが描く未来のメディアの理想像(全2記事)

目指すは世界、C CHANNELが描く新時代の動画コミュニケーション

日本テレビで数々の人気番組を世に送り出してきた三枝氏が、新しい舞台として選んだのはモバイル動画。目指すのは、グローバルメディアNo.1の座。「C CHANNEL」のこれまでと目指す先について、解説されています。

「グローバルメディアNO.1を目指す」

三枝孝臣氏(以下、三枝):ここからはC CHANNELという新しいサービスの取り組みについてご説明をしていきたいと思います。みなさんもぜひ、モバイル端末をお持ちの方は、アプリストアからアプリをダウンロードしていただいて。

これはダウンロードしてほしいからというわけではなく、見ながら聞いてもらうのが一番わかりやすいので(笑)。見ながら聞いていただければと思います。

C CHANNELのテーマカラーはイエローです。C CHANNELを作ろうと思ったきっかけは、「グローバルメディアNO.1を目指そう」と。

そういう意味でいうと、実はテレビって、日本テレビですらエリアは関東地区しかない。日本全国に出すためには、ネットワークされた地方に地方局さんがいらっしゃって、しかも海外に出すためにはものすごく大変。

それがインターネットになると、全世界に同時に配信できるということで、我々としてはグローバルを目指してやっていこうというところです。

ブランド名のC CHANNELですが、コミュニケーションチャンネルということで、動画を使ってコミュニケーションする。

モバイルということで、正直あまりじっくり見てもらえると思っていません。移動の間にチョチョッと情報を取ったり、少しおもしろいコンテンツを見ると。

やはりじっくりなにかものを見るということだと、やはりまだリビングで見るようなことで、コンテンツの方向性はぜんぜん違うと思います。

高品質を保ちつつ、スピーディに大量に

そういう意味でいうと、いわゆるコンテンツビジネスとか映像ビジネスが大きく伸びる時というのは、撮影機材とそれから受像機材に同時に新しい革命が起きた時に伸びるんじゃないかと思っています。

1つは、映画の時にはいわゆる映画館というところに人が行って動画を見るという時代。それがテレビジョンというものが生まれて、受像機が家の中に入ってきた。テレビカメラができて、それで映像を家の中で見る時代。

それが今度はiPhoneのおかげで、カメラとそのiPhoneでものが撮れて、しかもそのデバイスで映像が見られる。しかも、それを持ち運べるというように進化した。

なので、映画からテレビというのと同じくらいの大きいインパクトでモバイルの映像カルチャーが生まれるんじゃないかと思っています。

現場の映像業界というのは、僕がいた業界ですけれども、これはいい意味でとにかくみなさん一生懸命作られていて、スピードが遅くて、人が関わることが多くて、しかもそのぶんコストが上がるということで、こういったことだと今のモバイルの環境では生き残れないなと思っています。

なのでC CHANNELは、高品質でスピードが速く大量にモノを作るということで、オープンスタジオ。原宿の裏に小さいスタジオを持って、働いている女の子たちが自分たちで動画を撮りにいって、自分たちで編集をして、短い1分の動画に集約して自分たちで出すということをやっています。

時代にマッチするのは縦動画

日本のカルチャーを世界に伝えようということで、日本ならではというよりも、日本の女の子ならではのところにフォーカスしています。

なぜかというと、PCはちょっと男っぽいカルチャーだと思っているんですけど、やっぱりモバイルになったとたん、女の子がグーっと、ギークっぽくない感じでものを伝えるようになっていくというところで、いったん女性にフォーカスしてやっていこうと。

尺の問題はさっき申し上げた通り、やっぱり1分ぐらいが適尺なんじゃないかと。

今うちの動画でいうと、だいたい45秒〜1分くらい。それでも若干長いかなという印象があります。おそらく見る環境、それから見るデバイスによって尺はどんどん変わっていくんじゃないかなと思います。

あともう1つ、縦動画というのをやってみました。これは、僕が情報番組とかニュースにいた時に、感じていた問題があります。投稿が来ると必ず縦動画なんですね。なぜ縦なのかというと、縦で撮るということがスマホの場合は生理的に一番気持ちがいい。

なので、縦で撮って「あ、しまった。横で撮らなきゃ!」とか。僕らも事件事故があったらすぐに撮ってこいよと言われるんですけど、最初縦で撮っちゃっていて、「やばい、やばい」という事態が起こり、横にする。「じゃあ、無理しないで縦で撮ろう」ということになりました。

これは意外と親和性がよくて、Snapchatなんかは完全に縦長になっちゃいましたけど、これから縦動画というのもキーワードとしてあるんじゃないかなと思っています。

考えてみると人の体も縦だし、顔も縦だし、人間の顔も縦長。Facetimeも縦なので、縦というのは意外とキーワードとしてあるかな。

ただ、一番縦のつらいところは今までのコンテンツが使えないというところです。アーカイブが使えないから全部オリジナルを作っていかなければいけないというのがちょっと大変です。

媒体とのタイアップ、広告導入も

4月にローンチしてから現在までですが、今みなさんがダウンロードしていただいている閲覧アプリと、カメラのアプリを作りました。カメラのアプリというのは、ここで撮影して編集が完全にできるアプリケーションです。

なので、僕らはクリッパーと呼んでいるんですけれども、ビデオクリップを作りに行っている女の子たちが撮りに行って、その情報を出すというメディア設計なんですけど。その子たちは自分たちのAndroidなりiPhone端末上で編集して上げています。

第一フェーズは動画ブログということで、いわゆるブログの動画版を作ろうとして、身近な情報をあげるということをやりました。「自分たちの身の回りのことはこういうことですよ」と言って動画を上げる。

第2フェーズとして、提携タイアップモデルを作って、いろんな媒体と一緒に提携をしました。あるいはタレントさんと提携をする。あとは地方にも同じビジネスモデルを持っていって、地方の人たちが地方のエリア情報をあげていくということで、考え方としては東京がキー局になって、それからローカル局から情報が上がってくるような設計です。

第3フェーズとして、ネイティブの広告モデルを1月から導入しました。これはいわゆる我々のほうで製作して、広告をつける。今のところ10社さんくらい広告を出稿いただいています。

比較的広告業界的にも、モバイルの動画広告はどうなっちゃうんだろうというのがあると思うので、わりと注目してご出稿いただいているという感じです。

2015年秋には個人投稿もスタート

第4フェーズは、チャンネルコミュニケーションということで、さまざまなチャンネルを立てて、テーマチャンネルを作って、そこに動画を投稿する。たとえばスイーツチャンネルでは「私、こんなスイーツがおいしかったよ」と言って、「かわいい」「おいしい」と、そのチャンネルのなかでコミュニケーションができる。

これがどんどん広がっていくと、動画のコミュニケーションに、新しいコミュニケーションがうまれるかなと思います。

そのために第5フェーズとして、個人投稿によるコミュニケーションをしました。実は9月までは我々が公式に許可をした方しか動画を配信できなかったんですけれども、11月からは個人で投稿できるということです。

僕がおもしろいなと思ったのは、個人投稿はなにが出てくるかわかんないですよね。11月のなかばくらいに、ダリアさんという女性がものすごく上げまくっていて、“ダリアジャック”みたいなことが起こったりとか。そういう予期しないものが出るのでおもしろいなと思って、今、様子を見ています。

第6フェーズとしては、海外展開ということで、いま中国、タイと提携を結び韓国、台湾、で新規にサービスを開始している状態です。

伸び率としては、おかげさまで動画の視聴率数が伸びてきていて、本当は1,000万再生くらいを目標にしていたんですが、先月くらいに2,000万回再生までアクセスが上がったということで、順調に伸びております(2016年2月末時点での総再生数は5000万再生を超えています)。

日本初の世界メディアに

これからはコミュニケーションに予算をどう使っていくかがテーマとなっています。

なので、C CHANNELというのは、1分という動画を使った新しいコミュニケーションを世界で同時にスタートして、日本初の世界メディアを目指すということでやっております。

一瞬だけみなさんに動画をお見せしたいなと思っているのですが、今インターネットにつなぎます。皆さんもご自分のモバイルでやってみていただくのが一番いい方法なんですけれども。

本当は、これはWebのコンテンツじゃないんです。たとえばいろんなジャンルがあるんですけれども、これはミュージシャンの秦(基博)さん。

ビデオクリップを縦で独占配信でやってみようということで、エンターテインメントコンテンツという意味でも、後ほど見ていただけるといいと思います。

たとえばこうやって、個人の動画を上げる、それから女の子の動画を上げる以外でも、こうやってエンタメネタみたいなのも大きく広げて、新しいカルチャーがモバイルから出てくればいいなと思っております。

後ほどタラタラ見ていただくのが一番おもしろいと思いますので、ぜひご覧いただければと思います。

ということで、時代が変わりコミュニケーションのあり方が変わるなかで、なにがコミュニケーションを満たすコンテンツなのかが問われる時代ということで、やはり我々としてはコンテンツが一番大きい意味合いを持っている。

それは我々が作るコンテンツだけではなくて、投稿をしてもらうコンテンツ、そういったものも含めて、コンテンツをどう新しく設計して、モバイルのなかで動画カルチャーを作っていくかということが、これから重要になってくると感じています。

ということで私のプレゼンテーションは終わらせていただきます。後ほどみなさんといろいろお話させていただければと思います。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

再生回数と併せて見ている指標は?

司会:三枝様、ありがとうございました。せっかくですので、三枝様になにかご質問がある方は挙手をしていただければと思います。「こういうところを聞いてみたい」という方はいらっしゃいますか?

質問者1:貴重なお話をありがとうございました。

三枝:いえ、とんでもないです。

質問者1:いろんなプラットフォームが増えてきて、自前のサイトだったりアプリだったりができて、動画再生、もしくは動画サービスの指標をどうしていくかがすごく課題になってきているんじゃないかという気がしています。

自分もFacebookページやInstagramで動画配信をやっているんですけれども、たとえばFacebookでも、表向きには3秒以上の再生回数でも、動画を配信している人たちにとっては30秒以上の再生の数値も取れているとか。

きっと今いろんな会社さんによって、発表してもコンテンツの基準がバラバラだと思うんですけれども、C CHANNELさんの場合、いろんなプラットフォームに動画を出されているじゃないですか。

先ほどの再生回数というのにどういう基準を作られているのかということと、クライアントさんに対して説明されている時に、こういう標準を作っていくみたいなことを考えてやっているのかなど教えていただければと思います。

三枝:僕は、再生回数だと思います。それ、×(かける)どこまで見てもらえるか。ご承知の通り、動画はパッと再生されて1カウントですぐに流れていってしまう。実はこれはコンテンツとしてパワーがないということなのです。

一番重要なことは、再生回数が一番のKPIであると同時に、どこまで再生されたのか。30秒なのか、50パーセントまで再生されたのか、80パーセント再生されたのかという再生完了率が一番大きいところだと思います。

我々としては、ともかく回数と。なぜかというと、自社のプラットフォームでやれるのが一番いいんですけど、実はプラットフォームは関係なくて。

コンテンツがいろんなところでシェアされて、回って、最終的に戻ってくればいいということで回数と、どこまで見られたかということが一番です。

クライアントさんにも同じことを言っていて、やっぱり回数掛けるそのネイティブアドがどこまで見られたか。

あとこれは僕らサイドの感覚ですけれども、やっぱりインターネットのクリック広告ってどんどん値段が下がっているじゃないですか。僕は、これは二度と繰り返してはいけないなと思っています。

やっぱり動画というリッチなコンテンツに広告をつけていくという意味で、ともかく値崩れさせない。逆にいうと、テレビよりも金が取れるくらいになっていかなければと思うので、そこはみんなで頑張らなければいけないところだと思います。

質問者1:ありがとうございます。

オリジナル撮影アプリを作った理由は?

司会:ありがとうございます。ほかに質問ある方。では、最初にあげていただいた方からどうぞ。

質問者2:とても勉強になりました。今アプリをインストールしてみたんですけれども、これって女性の人しかアップロードできないというのはあるんですか?

三枝:実は、男性もアップロードできます。今みなさん、男性の方が多いじゃないですか。アップロードしていただいてもそれは消されないですから(笑)。

(会場笑)

三枝:ただ見え方としては、その人の動画をフォローしないと、自分の動画にどんどん出てこないような設計になっています。

質問者2:あと気になったのが、広告がいくつか入ってくると思うんですけど、こういう広告に今の段階で応募したいとか、出稿したいという場合、簡単に出稿できるんですか?

三枝:簡単に?

質問者2:たとえば、Twitter広告だったらそのまま広告を出したりできるじゃないですか。

三枝:そこまではまだやってないです。どちらかというと枠広告モデルで、考え方としては雑誌とかテレビの広告枠に近いですね。ワンパッケージで、今でいうと月に4本の動画を毎週1本ずつ配信してパッケージでいくらということです。

質問者2:わかりました。ありがとうございます。

司会:そろそろお時間なんですが、もし最後にいらっしゃれば、最後の1名の方。

質問者3:お話ありがとうございました。撮影アプリを作られたというお話があったんですけれども、今いろんな動画アプリが出ているなかで、どういう経緯で独自の撮影アプリを作ることになったのかということと、UXやUIで試したものがあれば教えていただきたいと思います。

三枝:オリジナルのアプリを作った一番大きい理由は、そのあとにテキストデータも入力できるんですね。そのまま動画を生成しただけだと、サイトに反映しない。

テキストデータと一緒になって上げられるということと、撮影の仕方やどういうものを上げるかによって、プラットフォームを選べるようになったり、曲も選べるようになったりして、いわゆる違法楽曲がくっついてきたりすると面倒くさいので、そういったことがあって事前に準備しました。

質問者3:それは本体のアプリとは分けてということですか?

三枝:そうです。実際、本体のアプリでも簡単に投稿ができるんですけれど、今でも複雑な動画を編集しようと思ったらそちらのアプリを使っています。

質問者3:ありがとうございます。

司会:三枝様、ありがとうございました。みなさま、今一度大きな拍手をお願いいたします。

(会場拍手)

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