残酷な評価社会を生き延びるメソッド

おっくん氏(以下、おっくん):ていうことで最後。

山田玲司氏(以下、山田):ここでばっさり終わってYouTubeに上がるのも切ないじゃん。ていうかYouTubeだけで見るのよやめろよお前ら! まあいいや。アイドルって究極的に他者の評価で自分の価値を決めるっていうすごいハードな仕事だと思うんだよ。

だから(千葉麗子は)そこの本質に気がついたから、ハイオッケー、終わりっつって辞めてるんだと思うんだよ。酷い評価社会、残酷な評価社会。同じ服着させられて、誰が一番かわいいですかってやる悲惨な話だよね。

千葉麗子氏(以下、千葉):商品だよね、やってる現役の子たちは。

山田:ここで、じゃあ「私、◯◯があります」って言った時に、「キレる踊りが踊れます」っていうんじゃだめじゃない。そこで麗子の生き方って活きてくると思う。

要するに「ガジェット得意です」とか、「ヨガやっちゃいます」とか。「どっか行っちゃいます」とか。だから「この人ってこういうところがあるよね」っていうのがいかに多いのか、それを増やしてくっていうことがけっこう大事だなって。これからの時代。

大内ライダー(以下、大内):中には首吊って死んじゃう人もいるし。病んじゃう人もいるわけじゃないですか。

山田:そう、残酷すぎんの。挙句に「坊主になります」みたいなことになってくわけよ。

おっくん:そこに!?

山田:あれ掟があるわけだよ。掟に背いたわけだよ。だから禊だよ。でも他にやり方があったはずなんだよ。でもそれができないくらい追い込まれてたってことだよね。

おっくん:だって自分が悪いんだよね。

千葉:ま、自業自得になってしまうけどね。

山田:それはまた別の話なんだよ。この仕事やってるからって恋愛しないって話もまた別の話じゃん。だからそういうことを突っ込んで話すのもおもしろいとは思うんだけど。

全部ゲームだと思えばいい

おっくん:麗子さんはこの現役時代、恋愛はしてたんですか?

千葉:してます、バリバリしてますよ。

大内:(笑)。良いフリですね。

おっくん:じゃあそれ後(有料放送)で。

山田:一応の結論としては、俺は全部ゲームだと思えばいいんじゃんって思うわけ。そういうゲームに参加してるって思って、自分自身とは切り離したほうが良いと思うんだよね。

自分が演じてる役、キャラクターをやってるって。それを評価してるんで、私本体の評価とは違うんですって。

これ角川春樹さんが言ってたんだけど、「俺というコマを俺が操っているゲームをしてるんだ」。そう、さすが。角川春樹、素晴らしい。

おっくん:でもそこに、切り離された本当の自己に悩むっていう人もいるわけじゃないですか。

山田:アバターっつって演じてるっていう風にすれば、舞台上の私について批判されてるって考えれば。

おっくん:じゃあなんでこっち(アバター)の自分がめっちゃ評価されて、こっち(本当の自分)が評価されないのか、みたいなジレンマもあるじゃないですか。

山田:まあそいうのもあるよね。でもそういうゲームなの。これは究極的に言うとすべての対人関係に対して言えることなんじゃないのって思う。人前に出るって。

おっくん:ペルソナのね。

山田:ペルソナのショーだよね。それでチラッチラッと本当の顔が出ちゃう前田敦子のおもしろさみたいなのにみんな入るわけよ。そこの複雑さがあるわけ。

だから「ああ、この子演じきれてない?」みたいなのでドキドキするわけ。ていうのもあるよね。っていうさ。

あともう1個、ジャニーズ問題なんだけど。ジャニーズばかにできないなと思うわけ。男が見ても、やっぱりこういうやつ来たら飲み会盛り上がっちゃうと思わない?

おっくん:確かに僕もある焼肉屋に行った時に隣にすごい特徴的な、聞いたことあるしゃべり方をする人がいて。なんと長瀬で。「わ!? 長瀬いるーっ!」って(笑)。ちょうど俺と、ラジオの人と、志磨遼平と三人で焼き肉行ってて。いや〜長瀬感動したな〜。

山田:あの人たち、プライベートでも評判良いよね。

おっくん:そう! 全然変わんないの。

千葉:良い子だよね。本当に。

山田:長瀬君はとくに業界で評判が良いってみんな言ってる。

千葉:麗子ね、最初上京した高校に入った時は、2個上の学年に中居くんとキムタクがいたから。同じ学校の中に。

山田:同じ学校だったの?

千葉:そうそう、代々木上原の。いや、すっごい、良い子だよ。

おっくん:……わからん世界ですな。転校したら中居くんがいるって。いや、どの学校にも中居くんみたいなやついそうだけど。

山田:いるいる(笑)。基本的にあと後半でやりましょうね。