マリファナは脳の一部を活性化させるものではない

君たちをかなり面倒な問題にかかわらせることになる、非合法の精神活性化合物についての番組をすることになったんだ。

今日、僕たちはデルタ9テトラヒドロカンナビノールについて話そうと思うんだ。これは、アサ科の植物の中の主要な生物活性物質、もしくはマリファナとして知られているものだよ。

これがそうだよ。

その分子はマリファナではないんだ。君たちがこの化合物についてどう思おうが、どんなに身近なものと感じていようが、THCはカンバビノイド受容体という脳の中の受容体を結びつける力に影響をおよぼすということは否定できないね。

その作用は結合が起こった後に始まり、カンバビノイド受容体の柱は大麻によって刺激を受けるように設計されているように思われてしまいがち。でも実際は違うんだよ。

受容体はニューロンにあって、化学物質によって活性化するんだ。これは神経伝達物質と呼ばれ、基本的にはニューロンが互いに伝達し合うようになっているんだ。カンバビノイド受容体は脳のあらゆる部分で見つけることができる。

THCは脳の働きを妨げるものである

カンバビノイド受容体は、脳が幸福なときや、考えるとき、記憶、協調、時間知覚について働く時に起こるんだ。普通、こういった受容体は大麻によって活性化することはなく、アナンドアミドと呼ばれる化学物質によって活性化するんだ。

アナンドアミドは伝達物質ではなく、神経細胞の間で短期結合をするという重要な役割を果たすんだ。それは脳が物事を忘れるという重要な役割も果たしているんだ。

普通の生活では、僕たちはすべてのことを覚えていることはできないから、これはとても便利な能力だよね。それと、喜びの感情を引き起こすのと同様に、僕たちの摂食行動を調節しているように思えるね。

アナンドアミドは、内なる至福を指すサンスクリット語から来た美しい言葉だ。アナンドアミドはチョコレートにも含まれるものなんだよ。アナンドアミドとTHCは共に同じレベルの化学物質に属し、カンバビノイドと呼ばれているんだ。

僕は、アナンドアミドはそういった活性化した受容体を結合し、THCは君たちの脳の一般的な機能を妨げるものだと考えているんだよ。君の脳が今、薬物と戦っているとしたら、THCは他のニューロンとの伝達をめちゃくちゃにしているんだ。

ニューロンは他のニューロンにしなければならないことを伝える必要がある。例えば、電話番号を覚えるとか野球のバットで野球ボールを打たなきゃいけないということをTHCはニューロンと結びつけるんだけど、その伝達は失敗する可能性が高い。それにその人自身もその事を覚えていられないか、もしくは野球が嫌いなんだ。これが、簡単だけどTHCが脳に与える影響だよ。

大麻がTHCを生み出すのはなぜか?

でも更に疑問があるよね。

一体どうして、植物がこんなものを作ろう決めたんだろうってね。マイケル・ポーランは、もしそれが植物に何か良いことをしないのであれば、植物は大きな犠牲を伴う複雑で異常な分子を作ることも、生産を続けたりすることもしないと言っているんだ。

誰も、なぜマリファナがTHCを生み出すのかをよく知らない。THCは紫外線放射を吸収するのにとても優れているという理論がある。だから、マリファナは時には上層に育つので、そういった紫外線放射を吸収する能力を必要とするという可能性はある。

また、THCは抗生物質の特性を持っているから、植物の中にあるという可能性もありえる。研究で分かったことだけれど、THCは抗菌効果があるんだ。

そして、3つめの理由としては、僕が一番気に入っているんだけれど、他の動物たちもこういったカンバビノイド受容体を持っていて、葉を食べる虫たちもそれを持っている可能性があるんだ。

それでTHCはその虫たちに薬を食べさせて、彼らに美味しい植物をどこで見つけたのかを忘れさせようとしているのではないかという説だよ。それはきっと、君がカブトムシだったなら「僕は昨日美味しい植物を食べたんだけど、どこで見つけたのか覚えていないんだ。午前2時にセブン・イレブンの前で、チートスを食べ終えたと思うんだけど」という感じだろうね。悪くはないね。

モンタナのマリファナ通りを車で走っていると、そこの人々はとても陰湿な感じで、いつでも生気もなくダウンタウンあたりを歩いていて、きっと誰かが隠しているものに興味を持っているんだろうと思うんだ。

彼らは誰かのうちの裏口の美味しいマリファナをどこで見つけたのかもわからないんだ。彼らはただ偶然にまたそれを見つけることを願い続けているだけなんだ。動物は薬を与えられている。僕はTHCのサインがどんなものかは知らない。