2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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河本ここの氏(以下、ここの):金曜日の夜のお忙しい時にお越しくださいまして、ありがとうございます。
Vision Questを主宰しております、河本ここのと申します。今回のテーマは「離婚しようと思っていたの」と、夫に伝えてみたら、です。そんな、きわどいテーマなんですけど、罵り合いとか、号泣とかっていうのは、今回はおそらく……。
二村ヒトシ氏(以下、二村):そういうのが、なるべくないように!
ここの:なるべくないように(笑)。
二村:僕、夫婦ゲンカの仲裁に呼ばれたわけじゃないですよね?
(会場笑)
なぜ呼ばれたのか、まだよく飲み込めてない。
ここの:今からちょっと説明させていただきます(笑)。
このVision Questというのは、「Life is full of possibilities(人生は可能性に満ちている)」をコンセプトに、「人はいつでも始めることができるし、いつからでもやり直せる」ということをモットーに、そして「自分の幸せを創り出す事が出来るのは他の誰でもなく自分であるとわかって行動する事」を行動指針に、テーマに合ったゲストの方をお呼びしたり、交流会を開いたりしている会です。
2014年の4月からゆるやかに続けていますが、毎月何らかのイベントを開催していこう決めたのはつい最近です。(会場を指しながら)伊藤綾さん(当時はゼクシィ統括編集長)もゲストに来て下さいましたが、とても人生に前向きで素敵な方たちが集まってくださっています。
このVision Questのサブタイトルは、「『これからどうしよう』の先にある私」です。「これからどうしよう」とふと立ち止まることって、対象は小さなことから大きなことまで、どなたでも必ず、そして日に何回でもありますよね。
私自身にいろんな経験や思いがあって、今回のテーマがそうですが、大きな岐路に立った時に、そこから先どうなりたいかな、どうありたいかなという自分のビジョンやイメージがしっかり持てていたら、きっとなんとかなると思っているんです。
でも、人は得てして過去の思い込みとか囚われに左右されがちなので、そこをなんとなく崩していけるような思いがけない発想だったり、おもしろいアイデアだったり、自由な人だったり、楽しいテーマを出していけたらいいなと思っています。
二村さんにお越し頂いたのは、今回の課題本になっている二村さんの著書(注:『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』、『すべてはモテるためである』)を読ませていただいた時に、私自身が久々にさめざめと泣きまして(笑)。「ああ、自分ってこうだったな」って、強く思ったんですね。すごく心が動いて素直になりました。
それで、以前このVision Questに来て下さり、二村さんとも親しくていらっしゃる川崎貴子さんに「ぜひ二村さんを紹介してほしい。二村さんがVision Questの会に来て頂けたら本当に嬉しい」とお話ししたらすぐに繋いでくださって。「オッケーよ」なんて言われたものの、「きゃぁ、どうしましょう!」みたいな(笑)。
二村:アダルトビデオの監督ですからね(笑)。
ここの:AV監督! どうしましょうと思って、気になりながらもしばらく寝かさせて頂いてたんです。どうしたらいいかわからなくて、でもふと思ったのは、私たち夫婦もいろいろあったんですけど、今、何となく大きな岐路というか、山を超えたというか、超えつつあるというか……。
そんなところを、類まれなる女性性と男性性をお持ちの“両性具有”の二村さんに解剖していただくことで、さっき私が言った、夫婦関係とかパートナーシップでこれから先どうしようと思っていらっしゃる方に、何かヒントになったらいいなと思いつき、こういう会をしてみようと思ったんです。
それを夫に伝えましたら、夫が思いの外「いいよ」って言ったので驚いたんですけど。二村さんにも「ぜひぜひ」とおっしゃっていただいて。
ただ、これまでの私の会は、ゲストの方をお呼びして対談というスタイルだったのですが、今回は私たちが一種の主役ですので、今からご紹介するninoyaさんに、表となり影となり、サポートしていただきながら、会を進めていくかたちにしたいと思います。
ということで、今日はどんなふうに進んでいくのか、私たちもドキドキなんですけども。おそらく皆さん、幸せになりたいというか、何かを求めて今回来ていらっしゃると思うので、その答えになるようなヒントちょっとでも持ち帰ってもらえたらいいなと思って、今日は始めさせていただきます。よろしくお願いします。
改めてご紹介させていただきますけれども、今回いろいろとサポートしてくださり、私も公私ともにお世話になっているninoyaの古越さんです。
古越幸太氏(以下、古越):はじめまして。株式会社ninoyaの古越と申します。うちの会社は、世の中に「らしさ」で選ばれる人と企業を増やすことをミッションに、ウェブマーケティングのコンサルを行っています。
あまり自分たちのよさを伝えるのが得意でない企業さんのお手伝いをするという建て付けで始めているんですけど、全然、自己主張できてるキャラの濃い人たちが会社に集まってはしょっちゅうイベントを開いているという、何屋さんだわからないみたいに言われています(笑)。基本的には、ウェブマーケティングのコンサルを行っています。
今日は、非常にご縁が深い河本ここのさんと、うちの役員をやっている川崎貴子との交流がありまして、このイベントのお手伝いをやらせていただくことになりました。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
ここの:で……、夫です(笑)。
(会場笑)
二村:こんにちは(笑)。
河本晃氏(以下、晃):こんにちは(笑)。
ここの:ちょっと今日はドキドキしているんですけど。いつもユルい会を開催しておりますので。
二村:あがってらっしゃる感じなんですか? ちょっと挙動不審(笑)。
ここの:ちょっとキョドッてますけど(笑)。皆さんリラックスして。
二村:あんたが1番リラックスしろって感じですね(笑)。
ここの:そんな感じでやっていきたいなと思います(笑)。
ここの:そして、皆さんご存知だと思いますが、二村ヒトシさんです。
二村:ご存知じゃない方が多いと思いますけど。はじめまして。
Vision Questのコンセプトは、何ておっしゃいましたっけ? 人生は可能性に……?
ここの:満ちている。
二村:ですよね。僕は「人生は猥褻なことに満ちている」をモットーに……。
(会場笑)
二村:そういうモットーで、つまり性の商品化に携わっているんですが、ここのさんに読んでいただいたような本もなぜか書いておりますので、まだ読んでいらっしゃらない方は、お手に取っていただければと思います。
普段はAVの監督として、女優さんにインタビューするようなことを本業にしていますもので。だから今日は旦那さんが一緒に出ていただかないと、ここのさんと僕がサシではね、ちょっと困ったことになる(笑)。
普段のVision Questだと、ここのさんがゲストにインタビューするんだと思うんですけど、今回はここのさんご夫婦のライフヒストリーのお話をされたいということで。僕はインタビュアーなので、美熟女AVのオープニングみたいなニュアンスになるとまずい(笑)。
(一同笑)
ここの:あやしい(笑)。
二村:お二人とお話させてもらうというのを、僕は今日、非常に楽しみにしていました。これは誰にでも、どのカップルにも起こり得る問題なのだなというのが、事前に打ち合わせさせてもらった時に感じたことなので……。今日はどうかよろしくお願いします。
晃:で、私の自己紹介ですよね。ここのの夫の河本晃でございます。こういう建て付けに登場するのって……。
二村:普通に考えてありえないイベントだと思うんですよね。
晃:ですよね。完全に巻き込まれ系ではあるんですけど、これもひとつの経験かなということで。ただ、一体、今日は何回「すいません」と謝るんだろう(苦笑)。
(会場笑)
二村:僕が夫婦ゲンカの仲裁に入るのが主旨でもなければ、晃さんの懺悔を聞く会でもないですし。多分そういう感じになると、僕も我が身をふりかえり、いたたまれなくなって泣き出すことに(笑)。
ここの:皆さんのなかにもいらっしゃるかもしれない。
二村:男性を詰めて、反省をうながす会ではないんですね?
ここの:ないです。
晃:ですよね。それはわかってはいるんですけど、すでに喉がカラッカラです(笑)。
ここの:お水ね。(水を手渡す)
晃:できるだけ素直にというか、ぶっちゃけて、正味どう思っていましてというお話をしたいなと。実際、ごっつうまいこといってますみたいな話でもなくて、いろいろな問題が日々あるんですね。当たり前ですけど。まあ道なかばのところでやっている様子が共有できて、それが皆さんの何かのお役に立てるといいなということで。
二村:多分どんなことでもそうだと思うんですけど、人間て言葉の動物じゃないですか。仕事とかは基本的に利害関係が違う人と話すので、その時に言葉を使わざるを得ないわけですけども、夫婦のほうがかえって言葉を使えていない。
夫婦に限らずパートナーであったり、肉体の関係だったり、男女に限らなくてもいいと思うんですけど、愛情のある関係というのは。もちろん言葉がなくても進められるケースも中にはあるのかもしれないけど。
言葉にしておかないと、だんだんヤバげになっていくというか、手遅れになるというか(笑)。錆(さ)びついてていくこととか、だんだん血が出てくることってあるんですよね、おそらく。
今日は本当に勇気のあるご夫婦が、言葉にするので皆さん立ち会ってくれってことですよね、インタビュアーはなぜかAV監督ですが(笑)。
ということで、うかがっていきたいと思います。最初に用意してくださったのが、この表なんですが。表というか、年表……? 何年とは書いてないですけど、1つの歴史ですよね。
ここの:約20年ですね。
二村:20年が全6幕の演劇みたいな。6つの場面がある映画のシナリオみたいな感じで。どうしましょう? まずこれの説明からいく? 今日はこれに従って話していくという感じですか?
古越:はい、1コマずつお話をいただこうかなと。
二村:これは、ここのさんが全6幕に分けて、お二人のことを書いてます。1と2の間、2と3の間に、こんなことを思っていたということを「妻から見たオット」に書いて、晃さんに渡したら、晃さんからは……あらびっくり! 情報量にして3分の1くらいですよね(笑)。
ここの:そうです。
二村:これを拝見しただけでも、パートナーシップにおいて、夫というものがいかに自分の感情を言語化して省みていないか、ということが表れていると言ってもいいですよね。
ここの:結果としてそうでしたよね。フタを開けてみたらね。
二村:お前、なんにも考えてないだろ、って話ですよね。
ここの:そう言えるんでしょうかね。やっぱりね(笑)。
二村:ここのさんが宣伝というか、副読本として事前に挙げておいてくださったので、僕の書いた本を読んでる方はいらっしゃると思いますが、僕のAVのファンだという方はいらっしゃらないですよね?(会場から一部男性が挙手) あ、いた! 嬉しい(笑)。
ここの:今は抑えて(笑)。
二村:こういう恋愛とか性について話す時に、男も女もないっていうのが、僕の基本スタンスで。実際、AVの撮影現場にいると、本当に身体的な性別って、あやふやなもだって気がしてくるんですね。
ただ、こうやって社会的な夫、社会的な妻、ジェンダー男性、ジェンダー女性という立場だと、やはり強固ですよね。明らかに、「男」とはこういう生き物であり、「女」とはこういう生き物であるという傾向が出てきてしまう。
僕はAVを撮ってても、いつもおもしろいなと思うんですけれど、よくありがちな話として、男という性に生まれた人が「男性脳だから浮気をするんだよ」とか、「男性脳だからコミュニケーションが下手なんだよ」って言われますけど。
僕は、それは迷信、科学の名を借りた迷信だろうと思っていて。非常に女性的な男性もたくさんいるし、男性的な女性もたくさんいて、それをうまく使ってやってらっしゃる方もたくさんいます。
それと、男性同士の夫婦とか女性同士のカップルもたくさんいて、東京ではだんだん可視化されてきた。ところが、やっぱり2人の人間がペアになると、同性愛のカップルでも、どちらかがジェンダー男性、どちらかがジェンダー女性を取ることがしばしばあるという。
今のは長い注釈なんですけど。そういう意味で、男ってダメだよねって言いたいのではなく。なぜかと言うと、晃さんは会社のお仕事を熱心にやってきたかたです。この年表をちょっと読むだけでもわかる。
でも過去においては、男女関係、夫婦関係って、多くの場合それでシステムとしてはうまく回ってたんですよね。夫は外で仕事をやって、お金を家に持って帰ってくるだけで。
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