2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
Stanford Graduate School of Business Vinod Khosla: Failure does not matter. Success matters.(全3記事)
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司会:これはチャレンジですよ。僕はあなたにお聞きしたいことがあるんです。あなたは適切な言葉を使えない……。何というか、遠慮がないことで有名ですよね。でも、ご自身のウェブサイトでは、偽善的な礼儀正しさより辛辣でも正直な方を選ぶと言っていますよね。そうすることの妥協点とは何なのでしょうか?
ビノッド・コースラ氏(以下、ビノッド):妥協点はたくさんあるよ。でも、僕にとっては明らかなことなんだ。それは人生の早い段階で始まったんだ。
僕は、サンを始める前から成功していたんだ。例えば、僕に更にお金を与えてくれたデイジー(・システムズ)はたった100万ドルか、もしくは父が彼のキャリアで稼いだ総額よりちょっと多いくらいだった。僕は全く違う場所にいたんだ。僕は、誰かが僕にやってほしいと思っていることはやらないんだ。
それと、礼儀正しくいること、それはつまり普通は正直ではないことを意味するんだ。サム・スミスのすばらしい本がある。嘘をつくことに関して書いた本なんだけど、この本はみんなにおすすめするよ。なぜ人間はこんなにも多く、また頻繁に嘘をつくのかが書かれているんだ。
ウェブサイトに載せたスローガンのように、僕は偽善的な礼儀正しさより辛辣だけど正直な方を選ぶよ。だって、それは人々にとって本当の公益にはならないからね。正直さに対して攻撃的にならなくてもいいんだ。僕の場合、誰か嫌いな人がいたら攻撃的になる。でも一般的には、建設的にも正直にもなれるんだ。
僕は辛辣だけど正直な方を選ぶよ。それが目的を果たすことになるからね。もし、建設的な批判だったら、受け手はそれについて何か行動に起こせるけれど、偽善的な礼儀正しさだったなら、多くを失うことになるはずだよ。だからもう1度言うよ。自信を持って言えるのは、辛辣だけど正直な意見を言われた人は、最終的には感謝してくれるんだよ。
ビノッド:僕が有名な小売業者と仕事をした時に、地元の商品のスローガンが出てきたんだけど、それがうまくいくとは思えなかったんだ。彼らの銀行口座には4500万〜5000万ドル入っていたから、誰もが安心していたんだ。むしろ安心しすぎていたように見えたね。僕は創始者たちに、なぜうまくいかないと思えるのかを話したよ。
僕が気にしていたのは、取締役会では僕に同意した他のベンチャーキャピタルが、こういった礼儀正しいことを言ってきたことだ。いいかい、40人のエンジニアたちが3年も4年も人生を無駄にしたんだ。だって、誰も心で思っている正直な意見を彼らに伝えようとはしなかったんだからね。僕は、誰の人生も無駄にはさせないと誓ったよ。
少なくとも、僕はしなくちゃいけないアドバイスはするし、僕が間違っているかもしれないと話すよ。でも僕は、自分が思ってもいないことは言わない。これからもしないよ。それは相当価値のあることなんだ。
でも正直に言うと、人々と敵対するような状況があって……。僕はよく人と敵対するけど、もしその相手がとても内省的だったら、それはすごく助けになるんだ。
ちょうどハーバードビジネススクールから志望者を受け付けていて、仕事の面接をしたんだけど、30分くらい話してから志望者に、君はこの会社に合わないよと言ったんだ。
それからさらに30分が過ぎて、僕はまた彼女に言ったんだ。君と話すことで僕の人生の30分を無駄にするなら、君に今後のキャリアについて僕のベストアドバイスをあげよう、とね。それが僕のしたことだ。彼女は気に入らなかったようだけどね。でも1週間後、彼女は僕にすばらしい連絡をくれたよ。とっても貴重なものだったんだ。
実際には、なぜ僕がこうしたことを好むかと言うと、僕には肩書きがあって、仕事は探していないからだ。誰も僕をクビにはできない。僕は誰かの元で働いたことがないから、これはある意味すてきなことだ。僕が楽しめる道楽や贅沢なんだと思っているよ。
人によってはお金に余裕があったら、ヨットを買ったりするね。でも僕は自分に辛辣な正直さを買い与えたんだ。それは、僕にとっては道楽と言える。僕はそうする立場にない人たちがすることをやってるんだ。否定的な側面もあるが、一般的に建設的な正直さと建設的な批判は、偽善的な礼儀よりもずっと人々の役に立つんだ。
ビノッド:そういえば、僕を呼んだ会社は3年半〜4年後に300万ドルで売られたよ。悲しい話だ。僕はその1年後に呼ばれて、彼に僕の次の投資先の会社で働きたいんだと言われたよ。誰か僕に言っておいてくれればよかったのに、と思った。
司会:あなたが言っているのは、最初にも話が出て簡単に説明のあった、今でもあるベンチャーキャピタルについてですよね。それについて触れたいのですが、具体的に言うと、あなたがサン・マイクロシステムズを始めた1982年と比べて、どんな違いがあるのでしょうか?
ビノッド:もっと人気が出てるよね。起業するのも受け入れられやすい。だから君たちも心が傾いているのなら、その道に入るのは簡単だよ。以前は起業の道に入るリスクは高かった。だって起業の道に入って失敗したら、GEでの仕事には就けないだろう? さらに厳しくなる。
しかし今日では、もし起業をして失敗したとしても、GEは君たちを欲しがるだろう。実際にGEで2年過ごした人よりも、そういう人材の方を好むんだ。100パーセントの事実ではないけど。
でも一般的には、起業で学んだ経験は、例えそれが成功しても失敗しても、貴重な経験だと見なされるんだ。それを経験した異文化理解は、皆が何としてでも欲しいと思うものなんだ。
シリコンバレーを生き延びてきた人々には驚かされてきたよ。フィッシャーマンズワーフのような観光名所みたいなものだよ。「Fortune」誌に載る、500人のCEOは皆そこに来た。取締役会をそこで開き、文化を理解しようとするんだ。それは君たちにとって、本当のキャリア向上になると思うよ。
僕はキャリア構築にはさほど興味がないけどね。君たちがやりたいことに導いたり、それを行動に起こしたりする方に興味が強いんだ。
司会:それが起業家精神なんですよね。ベンチャーキャピタルはどうです? 「TechCrunch(テッククランチ)」のインタビューで、あなたが、95パーセントのベンチャーキャピタルは価値を生み出さない、70パーセントは不利益をもたらすと話したのは有名ですね。
(会場笑)
ビノッド:僕のベンチャーキャピタル繋がりの友人は、皆その発言が大好きだよ。でも、僕は彼らに話したんだ。大きな企業があって、そこの誰かを呼び出して、この男がこの会社を壊していると言ったんだ。いつだって起こることさ。
ベンチャーキャピタルは大きなビジネスになっている。でもそれは専門分野のことなのので、当初は数社しかなかった。セコイア(・キャピタル)はドン・バレンタインと共に始めたんだ。ドンはオペレーターなんだ。
クライナー(・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズ)はトム・パーキンスとユージーン・クライナーが始めた。トムはHPの部門をまとめており、その前は技術者だったんだ。彼らは物事に対して情熱的で、このことは非常に重要なんだよ。
彼は、起業家たちにアドバイスをする資格を得たんだ。彼らは戦いを潜り抜け、経験を得た。起業家たちは難しい状況に立たされた時、アドバイスを求めたよ。彼らは第一線を経験してきたから、直感的に何とアドバイスすればいいのか理解しているんだ。でも、まだ多くの起業家たちはアドバイスをする権利を持ててはいないんだ。
僕は、君たちも起業を経験するべきだと思うよ。少なくとも、何か滅多にないような経験をすべきだ。このルールにはよい例外があるんだ。それは、どのように会社を作っていくのかを起業家たちにアドバイスするという点だ。多くのベンチャーキャピタルたちは起業を経験していないから、馬鹿げたアドバイスをしてしまうんだ。
君たちがビジネススクールを出て、ベンチャーキャピタルに入り、成長して、最終的にパートナーになったとする。君たちは起業をするということがどういうことなのかは、学んでいないんだ。
だから僕の会社にはルールがある。入社した後、3〜4年は働ける。そうしたら会社を去って、起業を経験してからでないと戻ってこられないことになっているんだ。それからようやく、起業家たちにアドバイスを与える権限を持てるようになるんだよ。
皆不満を持っているね。だって、他の会社で働いている同期たちは役員として起業家たちにアドバイスしているんだからね。でもそれが自信を得る経験であって、影響を与える経験をしていただけとは違うんだ。そのお陰で、起業家たちから信用を得られるからね。
ほとんどの場合、僕は役員会には出ないんだ。僕は起業家たちにアドバイスをするだけさ。正直、役員会に出るなんて無意味だよ。
司会:あなたはベンチャーキャピタルに対して、ユニークな戦略をお持ちですよね。あなたは、90パーセント失敗する可能性のある技術だけに興味があるとおっしゃいましたね。でも、もし彼らの成功が急激に社会の基盤を変えてしまうとしたら、あなたはどのようにご自分の戦略を取り入れるのでしょうか?
ビノッド:それは常に一貫したものではないんだ。僕たちは、リスクの低い技術を気にしないからね。同じように投資するよ。
でも、ベンチャーキャピタルはIRRビジネスではないということを知っておいて欲しい。君たちは大きな成功を手にする。GoogleやFacebook、Twitterなどは予想できない。GoProのようなカメラの市場規模を予測できたかい? いや、できないはずだ。
君たちは表計算をすることはできるけれど、僕の会社ではIRRの計算をすることは認めていない。誰もやらないし、誰も見ないんだ。投資をする上で、僕たちはIRRの計算は一切しない。IRRを計算することは、知っていると錯覚することだというのが僕の考えだ。これは大きな会社が得意なことだよね。
君たちは前提を微修正するだろう。僕は表計算上でやりたいビジネスを何でもできるほど、たくさんのビジネスプランを経験したよ。でも、現実は違うんだ。君たちが起業計画を立てるとは思わないが、ビジネスプランとは無意味なものだよ。起業家たちが考えていることの重要点だけを、表面的に見ることも無意味だけどね。
彼らの考えはどうやって生まれたのだろう? 彼らの考えの本質は何か? 僕がビジネスプランに使用する唯一の点が、これだよ。
それで君たちは何をする? 金銭面での条件が欲しければ、オプション価値のある投資をするんだ。もし負ければお金を失うことになるが、勝てば10倍のお金を得られる。
不都合な点といえば、投資に上限があることだ。だから僕たちが投資をする時はいつも、負けることを想定している。それがよい点だね。頭の中に書き留めるとすぐ、それはよい点になる。これが、僕の世の中の見方だよ。
それから、より高いリスクをとったり挑戦したりするんだ。僕たちには、絶対投資しないベンチャーキャピタルがある。なぜなら、僕たちはリスクを取りすぎると思われているからね。それは別にいいんだ。色々なベンチャーキャピタルのスタイルがあって構わないと思う。ただ、僕たちのスタイルとは違うだけさ。より高いリスクを取り、より高い利点を得るということだよ。
失敗の90パーセントは問題ではないんだ。君のお金を100倍にするチャンスが、10パーセント残っているってことだよ。それが唯一のうまくいくことであるなら、いい調子にあると言えるね。
でも、それだけが唯一のよい戦略なわけではないんだ。未公開株は表計算をうまくいかせるものでもないし、そもそも僕は表計算に興味がないからあまり得意ではないんだよね。
だから、僕たちは何をするべきか分かっているんだよ。そういったタイプの投資をしたいという人がやってくると、よくないかな。人の性格と投資のタイプは、ミスマッチにはならないんだ。でも僕たちの美学にとって、そういうのは全部いいシナリオになるし、そのうちのいくつかは僕たちがやることよりもずっといいシナリオになるんだよ。
司会:あなたは先ほど、一緒に投資をするベンチャーキャピタルの学生を採用しているという話をされましたよね。そして、あなたは投資期間を通して、社会通念に対して断固とした考えをお持ちですよね。ネクスジェン、ジュニパー(ネットワークス)など……。私は不思議なのですが、どうやって他の人々をご自分の信念に賛成させるのですか?
ビノッド:人は事実を見た後に、時に行動を起こし、また時には行動を起こさないこともある。時々、実はよく知らないこともある。人々は混乱しているんだ。それはいいことなんだよ。よくあることさ。見てごらん、本当によいことがたくさんあるんだよ。多くのことを受け入れるだろう?
でも、桁違いに悪いことがあるんだ。ベンチャーキャピタルビジネスにおいて僕が尊敬する人物は6人くらいいるんだけれど、その他大勢は個人的には知らないから、批判はしないよ。
でも僕が知っているベンチャーキャピタルビジネスの人間の90パーセントは何の価値も生み出さない。そして僕が心底思っているのは、そのうちの70パーセントは会社の潜在能力を減らしてしまっているということだ。
司会:投資について、引き続きお伺いしたいのですが……。
ビノッド:失敗の中に90パーセントの成功があるんだ。君たちは、彼らを失敗させなくてはいけないんだよ。なぜなら君たちの多くが、大きな取引の中でそこを選択しようとするんだからね。
それはベンチャーキャピタルビジネスでも投資ビジネスでも、とてもハッキリとした区分けなんだよ。全部の区分けではないんだ。資本の保護はそれ以外の区分けの中でとても重要なんだけれど、僕を退屈させるんだ。ジェットコースターのように、高いところは高く、そして低いところは低くとなる方がよりエキサイティングだよ。
今では、リスクをとることは絶対的に必要な条件なんだ。君たち皆へのキャリアアドバイスとして、君たちはお金を稼げるし、地位も築けるよ。それも大きな企業の中でね。でも大きな企業の中では、本当に興味を持てることはほんの少ししかない。
それは突然見つかって、人々に衝撃を与えるだろう。でも誰が小売を作って、そして改革をした? ウォルマートじゃないよ。誰がメディアを改革した? NBCではなかったんだ。YouTubeだよ。誰が空間を改革した? ロッキードではなく、スペースXだ。
僕は20年、30年続く会社から生まれてきたことを考えるのに苦労したよ。それは物事を大きく変えたんだ。答えはとても単純で、システムの先端で起こるとても興味深いことなんだよ。固い殻では起こらないんだ。それは曖昧で、不明瞭で、確信が持てないところで起こらなくてはならないんだ。
市場予測があるならば、それはシステムの先端ではない。もしアナリストたちがレポートを出すなら、それはそのエリアに入っていくものではないんだ。
司会:それについて話していただけますか?
ビノッド:分かったよ。じゃあ、この話が終わったらもう一回聞いてくれるかい?
物事が不明瞭である先端部分で、彼らは時代遅れの進化論者だ。ビジネスか社会の中でこそ、興味深い変化が起こるんだ。そしてそこに行き着き学ぶまで、これから何が起こるのかを知っていると信じるために、そこから離れすぎないようにするんだ。その学びの波の先端には行かない。新しいことが起こる場所でね。
キャリアアドバイスとしては、そこではたくさんの失敗が起こるんだ。人は小さくなるために失敗したがり、巨大化するために成功しようとする。これがオプション価値の性質だよ。失敗すればオプション価格を失うけれど、成功すればオプション価格を得られるんだよ。それが先端で起こることだ。
僕は過去6カ月で、10大自動車企業のうちの3人のCEOと働いたことがあって、よりよい車を作ることについては心配することはないねと言ったんだ。間違いなく今後10年で、フォルクスワーゲンかトヨタは完全に資金繰りに詰まり、車製造だけではなくなるだろう。消費者をマーケティングするという考えではなくなる。
車製造企業は消えると思うよ。IBMのメインフレームの消失と言う意味では、まだ存在しているよ。まだビジネスとしては存在するし、比較的不活発で古い要求を埋めようとしているんだ。今後10年で生産される車は、現在消費者に売るために製造されている数量の半分になることは、ほぼ確実だろう。
僕がなぜそう考えるのかは、時間がなさすぎて今は説明できないね。でもほぼ確実に、だよ。これには自信があるんだ。
スタンフォード・メディカルスクールで講演をしたことがあって、15年か20年でよい医者になりたかったら、僕はメディカルスクールには行かずに数学を専攻するよと言ったんだ。彼らが医学に関して学んだ全てのことは15年で時代遅れになると、これもほぼ確実に思うよ。
だからメドトロニックやDEメディカルに入るか、斬新な事をするか、もしくは失敗する可能性が非常に高い先端を学ぼうとするか、だね。
でも、成功の結果とは必然的なものだよ。多くの人々は人生においても、ビジネスにおいても、成功を収められる可能性がさらに高いところへのリスクを減らそうとするんだ。でも成功の結果とは、不合理なものだよ。成功する可能性を減らすのとは対照的に、成功の結果を増やすんだ。僕の人生の始まりのようにね。
信じてくれよ。ゴールドマンで30年過ごすよりももっと楽しいことなんだよ。ゴールドマンは好きだけれどね。
司会:それは世界の見方を魅了しますね。では、質問をさせて頂きたいのですが。
ビノッド:じゃあ話に戻ろうか。
(会場笑・拍手)
僕はただ流れを見るんだ。でも君は、それについて話してくれと言ったよね。
司会:アナリストと専門家たちについて?
ビノッド:そうだね。チェトラーク教授はバークレーにいた時に、専門家の意見について研究をしたんだ。マッケンジーのレポートを読んだアナリストについてだけれど。ところでベイン(・アンド・カンパニー)とPCGに違いはないからね。
教授は、彼らの予測に20年間従っていたんだ。250人の専門家が出した、2万8000もの個別の予測だよ。どこで、いつ、その予測が作られたのか、どれが成功し、どれが失敗したのかを、彼は分類したんだ。本は、「Expert Political Judgment(専門家の政治的判断)」と呼ばれている。
これらのすばらしい10年間のマッケンジー研究は、AT&Tの数百万ドルのために行われて、携帯電話ビジネスで何が起ころうとしていたのかが分かったんだ。おもしろい話だよ。8万4000の可能なシナリオの中の2万8000の個別の予測を通してだよ。
最高の専門家の平均の正確性は、それがヘンリー・キッシンジャー、トム・フリードマン、マッケンジーなど、君たちの好きな予測者たちであっても、彼の言葉を借りると、大体同じくらいなんだ。猿が投げたダーツ程度のものだよ。
だから、君たちが人生をそういう予測に基づいて動かしていきたいなら、分かっているという幻想を描くのがいい。すばらしいね、がんばってくれ! 君たちはきっと他の誰かが補強してくれた道に従うだろうね。なぜなら、彼らに調査データやベインの予測を渡すことができるからね。
もしくは、君たちは物事が起こり、そして変化する先端を見つけ出すこともできるんだよ。自分が知らないということを知りなさい。それが世界を変えてくれるんだ。
では、リーダーシップの話に戻ろう。それは物の見方の話だよ。心のコンパスを持つということなんだ。君たちの人生にとって重要なポイントだよ。実際にたくさんの中から1つを選ぶということだ。
君たちは信念システムを持っているかい? 他の誰かに言われたことをするのかい? よくわかっていない誰かが書いた「The New York Times」の記事であっても、マッケンジーやG&A Forecastやゴールドマンのアナリストのレポートであっても、君たちは自分の信じることを行動に移せるかい?
とても残念なことだが、ごく少数の人間だけがそれをできるんだ。僕は君たちの内の何人かでもいいから、自分自身を信じられるようにしてあげられればと思っているんだよ。
いいニュースだけれど、5パーセントの人間は社会を変えるのにまるで革新的になる必要がないと、僕は信じているんだ。僕はかつて、すべての社会変化を研究したんだ。単なるビジネスではなくてね。
その研究では10年間を見て……、例えば1940〜1950年に生まれた地球上のすべての人々に向かって「100の主要な場所をあげてみてくれ」と言ったとしよう。それぞれの場所から100人ずつ見つけることができるかい? その10年間で、その年代で、誰が変化をもたらすことができたか分かるかい?
それが音楽であっても、アートであっても、社会科学の研究でも、テクノロジーイノベーションでも、ビジネスでもどんな分野でも構わないよ。100の地域を見つけることはできないだろうね。それにそれぞれの場所で目立っている100人を見つけることもできないだろう。それがどの10年間であってもね。
つまりこれから10年間でも、1万人以下の人々が、社会が考えて行動を起こすことすべてに影響を与えるんだ。君たちは挑戦し、そういう人々の内の1人になるべきだと言いたいんだ。そして、そういう人々は誰もアナリストの予測になんて従わないんだよ。
彼らはただ心のコンパスを持っているんだ。彼らは信念システムの中に自信があって、変化を起こすんだ。僕は、このことに本当に夢中になっているんだ。どんな産業や社会トレンドの方向性を変えるのも、ほんの少しの人間がいればいいんだよ。
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