キツツキの脳が1200Gの衝撃に耐えられるのはなぜ?
生き物が持つ驚異的な能力を解説

How Is That Not Killing You?

キツツキが脳震盪を起こさずに木をつつき続けられるのはなぜでしょうか? あるいは、凍えるような寒さの海を泳ぐ魚が凍らないのはなぜ? そしてマングースやラーテルといった動物が蛇の毒を物ともしないのはなぜでしょう? サイエンスチャンネル「SciShow」が今回解説するのは、生き物が持つ驚異的な死を回避する能力です。人間や他の動物では絶対に耐えることのできない過酷な状況を乗り越えられる仕組みを見てみましょう(SciShowより)。

氷点下でも凍えて死なない方法

ハンク・グリーン氏:動物番組を観ていると、動物がありえないほど冷たい水の中を泳いだり、木に頭を叩きつけたり、毒蛇に噛まれたり。

僕だったら、カフェイン不足で起きる頭痛に不満を言う時みたいに泣き叫ぶと思います。なぜ彼らはそれでも死なないのか。それをお教えします。

動物たちがどのように死を防いでいるのか、変わった3つの例をご紹介します。1つ目は、凍えても死なない方法です。南極大陸周辺の海の水温は、氷点下だと言われています。

海水は塩分を含むので、ゼロ度以下でも液体のままなんです。しかし海水の氷点が低いとは言っても、魚は浮いている氷粒子を飲み込んだりしています。魚は寒さに敏感な動物なので、この死にそうな体内凍結プロセスを乗り越えています。

では魚はどうやって凍ることなく生き延びることができるのでしょうか。彼らは車と同じように、不凍剤を使っているんです。ただ魚の場合は、自らそれを体内で生成しているんですが。

シラウオのような種は、血中に現れる結晶に付着させる不凍タンパク質(antifreeze proteinsまたはAFP)を生成しています。これらの結晶とタンパク質を結合することによって氷点を下げたり、氷が成長するのに必要な温度を下げたりしているんです。

魚の血しょうが凍るのには、通常よりも約2.2度低い温度が必要で、スノウフリー(雪ノミ)のような虫とは異なる構造のAFPを持っています。

動物の不凍剤は、集中的な進化の産物だということを示しているんですね。

キツツキの脳が1200Gの衝撃に耐えられる理由

2つ目は脳へのダメージを防ぐ方法です。キツツキは硬い物質に対して、1日に1万2千回、1秒間に平均20回頭を打ち付けることができます。

このとき1,200Gがかかっていますが、人間はたったの5Gで意識を失ってしまいます。ではなぜキツツキの脳は、それでもぐちゃぐちゃになったりしないのでしょうか?

彼らの頭には衝撃吸収剤が入っているんです。脳を取り巻く骨は柵状織と呼ばれる、スポンジ状で厚くてレースの格子のようなものからできています。

これは保護網のような役割を果たしています。

またキツツキの舌は頭頂からぐるっと一周して、舌骨にぴったりとフィットしています。この叉骨のような形の骨もぐるっと一周して、頭を打ち付ける際の衝撃を吸収するのを助けています。だから脳に衝撃が加わらないんですね。

それだけでなく、彼らは超絶なまぶたも持っています。キツツキが木を突っつく直前に、瞬膜(まぶたとは別に水平方向に動く膜)が眼球を保護するために出てくるんです。

マングースに蛇の毒が効かない理由

3つ目は、コブラから身を守る方法です。危険なラーテル(honey badger)の、悪名高い映像を観たことがある人も多いと思います。

ラーテルは隣人であるコブラに殺されずに食ってかかりますが、なぜコブラはこいつらを殺せないんでしょうか?

なぜかははっきりは分かっていませんが、何が起こっているのかは、マングースとの関係性から分かります。有毒な動物と聞いて思い出すかもしれませんが、ヘビの毒の効き方にはいくつか種類があります。

神経毒は犠牲者のアセチルコリン受容体に働きかけ、神経系に大惨事をもたらします。

しかしマングースは特殊な糖鎖を分泌し、これが受容体を毒から保護してくれるんです。

驚くべきことにこの糖は、毒の分子を弾き返してくれるんですね。

このように、動物は驚異的な死なない術を持っているということがお分かりいただけたと思います。

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