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「イケてる女子と地方を売り込め!」ゲスト:面川真喜子さん(全4記事)

「女性の活躍」がクローズアップ 生きづらさを感じる男性社員はどう乗り越えるか

自民党が放送するトーク番組CafeSta(カフェスタ)。火曜日の17時は、「イケてる女子と地方を売り込め!」をテーマに、司会のネットメディア局次長・ふくだ峰之氏とナビゲーターの伊藤ようすけ氏が、ゲストと一緒に地方創生や社会問題について語り合います。今回のゲストには、株式会社白金経営企画室代表取締役・面川真喜子氏が登場。面川氏は、自身が教える学生たちの就職への意識や、起業してビジネスを立ち上げる女性たちの例から、今の時代に求められているロールモデルについて考えます。また、伊藤氏は政府主導で進められている「女性が光輝く社会」への過渡期にあって、社内で生きづらさを感じる男性の声を代弁しました。

経済環境を背景に保守化する学生たち

ふくだ峰之氏(以下、ふくだ):先ほど、学生の方を教えてるだとか(おっしゃってましたけど)。(これから)日本の女子が歩んでいく道みたいなもので、こういう感じだったらいいんじゃないの、というのは何かあります?

伊藤ようすけ氏(以下、伊藤):それ、ぜひ聞きたいですね。特に若い学生の方に接している中で、何か感じられてることというのが(あるのではないかと)。

面川真喜子氏(以下、面川):(若い学生たちは)ますます保守的ですからね。

伊藤:なるほど。若い人たちが。

面川:はい。

伊藤:それがやっぱりマジョリティですか? 僕、若い人接してて、何がマスなのかがたまにわかんなくなっちゃうんですけど、やっぱり保守的になっている傾向というのは間違いないですか?

面川:全般的にかなり保守的ですね。さっき、「就職もしないで、(考え方が)バブルですね」とおっしゃいましたけど、結局景気が良くないと、「就職しない」という選択はなかなか取りにくいということなんじゃないかと思います。

リーマンショック以降の学生の毎年の就活状況を見ていると、たった1年の生まれの違いですごい違うんですよ。今年の4月の卒業生はすごく良かったんです、就活が簡単という言い方は変ですけど、楽だったんですね。

でも、去年までの子は相当苦労してるんですよね。だから、その辺の差がたった1年で出ちゃう経済環境に彼らの考え方も左右されてるんだと思います。

だからバブルになればいいという話じゃないんですけど、もっと景気が良くならないと自分からリスクを取って何かをしようという人があんまり増えないんじゃないかなという気はします。

自ら起業する女性のパターン

伊藤:そんな中で、普段接している若い女子の方にしぼった場合ですけど、どういう生き方を目指してるんですかね? それもやっぱり保守的? 女子の保守的って、どういうことになるんですかね?

面川:私が接してる女子の方って、みなさんそれなりに起業されてる方が多いので。

伊藤:学生の方もですか?

面川:学生はもちろん違いますよ。もちろん違うんですけど、20代後半から30代ぐらいだと、だいたい起業されてる方が多いです。この人たちは、世の中のために自分がどう役に立てるかということを考えていて、ビジネスを立ちあげる方が多いんですね。

自分も含めてなんですけど、周りの仲間を助けられるようなビジネスを立ち上げたら、けっこううまくいっちゃったという人がいたりとか。それから、あとは女性だと職人っぽい方もいらっしゃるんですね。新しいやり方とか考え方をつくって、それをもとにしてサロンをやってらっしゃる方とか。

例えば、人間の顔の左右のバランスって年々悪くなるんですよね。それを、顔の筋肉を整えることで、バランスを元に戻すメソッドを12年間かけて考えてつくってらっしゃる方とかもいらっしゃいます。

だから、夢を追いかけて起業する方と、ご自分の技術を磨いて起業される方という2通りに分かれるような気がします。

伊藤:なるほど。そういう意味では、なかなか(若い女性が保守的かどうかという)結論は出にくいですけど。

ふくだ:これは結論が出ないよ。面川さんだって、日本の中での先進事例だから。大昔からこういう(起業している)感じだというのは。

面川:大昔。

(会場笑)

ふくだ:いやいや、そういう意味じゃなくて。

面川:いいですよ、大昔で。

ふくだ:だから、安倍総理が女性が「(女性が)光り輝く(社会)」という前から、輝いてたわけよ。だけど、ここまで女性に光を当てて社会の中にって言い出した内閣は過去にないわけよ。何党だろうが、自民党の中でもないの。初めてここまでクローズアップしてきて、政策が整えられてきました。

だからさっき言ったように、次のステップは制度とか本人の思いとか実力とかいう、その次の議論に入っていく状況になる。

面川:そうだと思います。

ふくだ:急にそこには行かないよね。まず制度論がきっちりあった上で、その次に。順番的にはこれから。だから、今日は結論が出なくても、みんなが考えるきっかけになればいいんじゃないかなと思います。

「女性が輝く社会」に必要な議論

面川:私がちょっと不思議だなと思うのは、今ネットの社会って本当に不思議なことがいっぱい起きてますけど。

たいして有名でもないというか、「この人、何してんだろう?」という人が、実は超有名人だったりして。その人が開くセミナーに100人ぐらいバーンと集まるというのが珍しくないので。

そういうとこに来てるのって、やっぱり女性が多いんですよね。だからもしかすると、単に起業して社長になるだけが女性の新しい道ではなくて、「ぜんぜん違うやり方もあるのよ」というロールモデルになるような人がいっぱいいて、その人たちを政治の部分で応援するのかどうかわからないですけど。だから「こういう生き方あるよ」というのを教えてさし上げるのもありなのかなという気はしてますね。

ふくだ:例えば今、自民党のCafeStaの議論で盛り上がってるけども、こういう議論が居酒屋だとかで女性同士、男性同士、あるいは男女でも、「これから女性が輝く社会って重要なんだろう」とか、「保育園つくり過ぎじゃないか」とか、いろんな議論があって良くて。それが飲みネタになるぐらいでいいんじゃないかと思う。そもそも、今までそんなこと飲みネタにならなかったでしょう?

伊藤:そうですよね。

ふくだ:飲みネタになるだけ、進化してるんじゃないかなと思う。

面川:確かにそうですね。

ふくだ:だって「保育園、保育園」って言われて、横浜はどんどんつくっちゃったわけ。それでどんどんつくったら、保育園が定員割れを起こしちゃった。

最初は入るだけで大満足だった人が、だんだんぜいたくになってきて。「自分が送っていける駅の近くがいい」、「もっと駅の近くにつくってほしい」と言って、駅の近くにつくる。

そうすると、駅からちょっと便が悪いような保育園が定員割れを起こしてきて。それで、(多くの人が)「駅の近くに入りたい」とリクエストしている。そうすると、待ってる人が待機児童難民みたいになっちゃって。「いやいや、あっち(の保育園)行けば入れますよ」って言っても入らないわけ。トータルで言うと、横浜は人数よりも定員のほうが多いんですよ。こういう問題を(どうしていくか)。

伊藤:選ばなければ、(待機児童の問題は)解消されてると。

ふくだ:入れます。だけどそういう問題も、ようやく(制度が)整備されてきたからこそ議論ができるわけ。

面川:確かにそうですね。

ふくだ:例えば「あんまりぜいたく言わないで、ちょっと遠くでも入ってよ」とか。今までその議論すらできなかったから。

男性から見た、女性の活躍推進社会の生きづらさ

伊藤:そうですね。それと僕、この問題のときに思うのは、それをもちろん「女性が輝く社会」とはっきり言った内閣は今までなかったし、そのことに関しては全く否定しないんですけど……男性がかすみますよね。会社に行って、サラリーマンのやつらとしゃべってると、やっぱり「働きにくくてしょうがない」って言うんですよ。

面川:具体的にどの辺が?

伊藤:何て言うんですか……管理職のポストなんかも、数的に男性のなり手が少なくなるわけですよ。それから、セクハラやパワハラの問題だったり、文句の1つも言えなくなるわけじゃないですか。腫れものにさわるような接し方しかできないわけですよ。男性の立場からすると、それも問題だなと。

(会場笑)

ふくだ:そうだね。

面川:でも世界的に見ると、アメリカはもともとそういう「人種やら何やらに配慮した会社にしなさい」って言われてやってるじゃないですか。

伊藤:もちろん、僕がまだ慣れてないだけだと思うんですよね。男性側もそういう女性がどんどん活躍することに慣れてないから、今がちょうど過渡期だとは思うんですけど、そういうこともあるんだということを、ちょっと声を大にして言わせてもらいたいと。

(会場笑)

面川:気持ちはすごくわかります。仕事相手として、女性と男性とどっちがやりやすいかというと、私の場合は圧倒的に男性です。女性の方とあんまり仕事をしたことがないんですけど、女性の方で気持ちよく仕事できることって意外と少ないかな。

伊藤:こういうこと言っちゃったら、もう昔の人間って言われるんだろうな。僕はサラリーマンだったときに、女性の部下がいると本当にダメでしたね。

面川:えーっ! 今だから言えるぶっちゃけ。

伊藤:今だからぶっちゃけられるのは、何か腹割って話せないんですよ。何かあれこれ聞けないでしょう?

面川:どこら辺まで腹を割ろうとしてるんですか? 腹の割り方にもよりますよね。

伊藤:僕が前いた会社はお菓子の会社だったので、女性社員がいっぱいいるわけですよ。女性がものすごく活躍してるんですけど、いざ自分の部下になると何か……。

面川:意識しちゃう。

伊藤:極端な話をすると、「もうちょっとやれよ!」って言えないんですよ。「何か事情があるのかな?」とか、いろいろ考えちゃうんですよ。

(会場笑)

面川:それは女性が女性を見てもそうですよ。

職場と働き方が変わる過渡期をどう乗り越えるか

伊藤:そうですか。最後俺のグチになっちゃいましたけど、過渡期だからこそそういうことがあるということを言いたかったんです。

ふくだ:いろんな意味での過渡期で……。だけど、そういう問題が顕在化したことだって安倍政権がいろんなことをやった結果だから。僕はやっぱり、この過渡期を乗り越えていくと次の時代が見えてくる。

最初の話に戻っちゃいますけど、だからこそ自民党の限界を乗り越えなきゃいかん。それにはやっぱり女性の議員をもうちょっと増やして、この自民党の限界を乗り越える、このプロセスの中に今みたいな議論が解決していく道筋があるんじゃないかと思うんですね。

伊藤:そうですね。

ふくだ:僕はそうあってほしいなと思う。

面川:でもそうですよね。例えば、職場が禁煙になったのも、女性の数が増えたからじゃないかと思うんですよ。

伊藤:そうかもしれないですね。

面川:そうなってくると、やっぱり女性が入ってきたことで環境が変わって。その中で企業の中では女性がぶいぶい言わせてる会社もけっこうあったりとかして。

そういう会社は、たぶん女性の生き方や何やらというのが制度である程度決まってきてるんだと思うんです。就業規則やいろんな会社のルールが整っているんだと思うんですよ。一方、そこがまだ進んでないところ、女性の進出があんまり進んでいないところはまだまだ男性優位のルールや慣習が残ってるということなんじゃないかなという。

伊藤:そうでしょうね。おっしゃるとおりだと思いますね。

面川:だけどそれを変えるのは、やっぱり女性に「いいからやってよ!」って言われても、「ちょっと待ってください」というのは(男性の)本音では大きいですよね。そこだって否定できないでしょう?

伊藤:そこも否定できないですね。

ふくだ:女性がぶいぶい言ってる会社とか、女性がぶいぶい言ってる政党っていいな。僕、そういうとこ入りたいな。そういうのいいと思う。

(会場笑)

ふくだ:女性に優しい政党とか、そうじゃないのよ。女性に優しいとか優しくないとかそういうことじゃなくて。当たり前に女性の議員がいるという。そこは当然きついことをお互いに言い合うし、やっぱりそういう状況になってほしいと思う。

伊藤:そうですよ。そういう意味じゃ、やっぱり過渡期なんですよ。

面川:今、(視聴者からのコメントで)男性のほうが会社に忠誠心があるって書いてあったんですけど。それは、会社の中でローンを組まされてるじゃないですか。それは嘘でも忠誠心がなきゃ働けないですよ。

伊藤:まあ、それもありますね。

面川:女性はそこがないので。すごいドライじゃないですか。最近使わないけど、男性が自ら社畜って言ってたじゃないですか。私は最初見たときに、すごい言葉だなと思いました。「社畜。なるほど!」みたいな。あれを書けている男性の気持ちといったらもう……。

伊藤:ローンを組んだとたんにみんな人が変わりますからね。

ふくだ:でも、「持ち家政策」というのは戦後だから。高度経済成長期のときに、どうやったら会社に勤めてる人が一生懸命会社に忠誠心を持って、年功序列の世界の中で生きていくかというときに、持ち家政策というのは高度経済成長期のときにマッチングしてたんだよね。だけど、今持ち家政策って言われたって困っちゃうでしょう?

伊藤:そうですよね。

ふくだ:そういう感覚ないしね。今日もおもしろかったですね。面川さん、今日はありがとうございました。

面川:とんでもないです。勝手なこといっぱい言っちゃいました。

ふくだ:だって僕らはゲストから聞く側だからね。なので、この番組ではこうしたイケてる女子とイケてる地方を積極的に応援をして、1つのロールモデルみたいなものを見せていけたらいいなと。

伊藤:そうですよね。発信していくことにこの番組の意味がありますよね。

面川:楽しかったです。

ふくだ:どうもありがとうございました。

面川:どうもありがとうございます。

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