夢が叶う2冊の手帳

司会:皆さん、今日はようこそいらっしゃいました。私、ディスカヴァー・トゥエンティワンの編集部の千葉と申します。今日はよろしくお願いします。

今日は2016年の手帳刊行記念といたしまして、安藤美冬さんと池田千恵さんのスペシャルトークイベント「手帳で理想の人生をデザインする方法」を、これから9時まで、8時半までお話と、それから質疑応答とサイン会までやらせていただこうと思います。私が司会と進行を務めさせていただきます。

早速お二人をお呼びしたいと思いますので拍手でお迎えください。安藤美冬さんと池田千恵さんです。どうぞ。

(会場拍手)

司会:では、お2人にそれぞれの簡単な自己紹介と、手帳はこんな手帳ですっていうことを一言おっしゃっていただけますか?

安藤美冬氏(以下、安藤):皆さん改めましてこんばんは。

一同:こんばんは。

安藤:安藤と申します。ディスカヴァーさんからは3年前に『冒険に出よう』という処女作を出版させていただきました。それから去年、初めて手帳をプロデュースさせていただいたのが、この『20代のうちにやりたいこと手帳』なんですが、おかげさまで2年目も生き残ることができてちょっとホッとしています。

20代のうちにやりたいこと手帳 2016

去年も池田千恵さんとこの場でトークショーをさせていただいたんですけれども、先ほど打ち合わせの場所で、お互いにこの1年の間に叶ったことを、それぞれシェアをさせてもらって、私自身もすごくワクワクしてます。今日もいろんな話ができたらと思いますので、皆さん楽しんでいってください。よろしくお願いします。

(会場拍手)

司会:はい、じゃあ池田千恵さん。

池田千恵氏(以下、池田):池田千恵と申します。本日はありがとうございます。私の『朝活手帳』は2010年に初めて『朝活手帳2011』を出させていただきまして、おかげさまで6年連続出させていただいております。

朝活手帳 2016

手帳としては朝専用手帳ということで、朝4時から朝9時までしか書けないという、かなりエッジが立った手帳だと思うんですけども、そのおかげで朝専用のサブ手帳ということで、例えば美冬さんの手帳と一緒に2冊持ちもできるんですね。

あとは、家に置いておいても使える、早起きができるようにするための手帳を、プロデュースさせていただいてます。

で、美冬さんとのつながりなんですけども、一見、20代手帳と朝であんまり関係ないのかなと思われがちなんですけども、実はさっきまで打ち合わせしてたのですが、手書きで書いて夢を叶えるっていうところですごく共通点があって、すごくおもしろかったので、ぜひ皆さんにもシェアをして、お伝えしたいなと思ってますのでよろしくお願いします。

安藤:よろしくお願いします。

(会場拍手)

「未来予想リスト」で妊娠、引越しが叶った

司会:ではお掛けいただいて、トークステージのほうに早速入りたいと思います。今楽屋で、お二人でかなりお話が盛り上がっていた感じだったんですけれども、今おっしゃったように、書いた夢は結構叶っちゃうっていうのが、お二人自身にあったっていうお話を早速お願いしたいと思います。

安藤:ぜひ千恵さんから。

池田:そうですね。まず叶ったのが、実は私妊娠してまして。

一同:おめでとうございます。

池田:来年の1月末に生まれる、妊娠8カ月なんですけれども、それも叶ったんですね。叶ったというか、私年齢としては41なんですね。

安藤:え、そうだったんですか?

池田:そうなんですよ。

安藤:1つ上ぐらいだと思ってた。

池田:結構いい年でして、40超えると出産の可能性って5パーセント以下って言われてるんですね。ただ去年まではすごく迷っていて、子供がいる人生っていうのがなかなかイメージつかなかったんですけれども、でもそれが今年になってやっぱりほしいって思って。朝活手帳って目標も「未来予想リスト」っていうところに毎月書けるんですね。

で、その未来予想リストに完了形で「第1子妊娠しました」って書いたら、おかげさまで数カ月後に妊娠したんです。

安藤:すごい。

池田:そうなんですよ。あとは、今事務所を乃木坂に移転したんですけれども、その乃木坂の事務所も「日当たりが良くって、理想的な事務所が見つかりました」と書いたら、事務所が見つかったりですとか、そういうふうにちょっとした願いを、宣言して書くと叶うっていうところをすごく感じました。

こういう話をすると、すごくスピリチュアルな感じがすると思うんですけども、実は少し違っていて、自分で書くことによってコミットメントするというか、「ああ、こういうものがほしいんだ」と明確化して、自分のなかに宣言する感じがするんですよね。

例えば子供を妊娠したっていうことも、「私は妊娠したいんだ」っていうふうにわかって、それを友人に言うようになったら、不妊治療のすごくいいところを紹介してもらったり、不動産屋のいいところを紹介してもらったり、そういう感じで、すごくいい流れが来てるなと思っています。

安藤:そういうことが1年間の間に次々叶ってるわけですよね?

池田:そうですね。

夢を叶えるポイントは「気軽に、考えすぎずに直感的に」

安藤:そのポイントをぜひ聞きたいんですけども、完了形で書いたっていうのがすごくおもしろいなと思っていて、その時っていうのは、もう叶ったつもりになるところまでやるんですか? それともわりと気軽な気持ちで「妊娠した」みたいに。

池田:わりと気軽。

安藤:じゃあそこに念を込めなくても。

池田:そう、念を込めすぎると(笑)。

安藤:あんまり良くないみたいな(笑)。

池田:例えば何か、「できたらいいな。できたらすごい楽しい」みたいな感じで、すごく楽しい気分になって書いとく。で、書いてる時は「いや、ちょっと無理かもしんないけど、でも私こうしたいんだよね」みたいな感じで、わりとゆるめに書いておくっていうところが結構ポイントかなと。

安藤:でもそれは私もすごく共感するところで、よく「夢に日付を」じゃないですけど、もう絶対にそのやりたいことが叶ったイメージをして、すごくエネルギーを込めることが大事だとおっしゃる方もいらっしゃると思うんですけど、私はわりとそこに雑念が入るんですよ。「叶うわけないよな」とか「これ結構難しいかもな」って。

ただ、そういう自分でも思ったことを叶えてきたので、この『20代のうちにやりたいこと手帳』を作る時は、すべてのその人間関係、仕事、お金、すべての入口である20代に基本的に向けていこうと思って、気軽に書いてもらう、そういうフォーマットを作りたいと思ったんですね。

池田:ガチガチじゃなくてね。

安藤:まさに20代のうちに、やりたいことリスト、やめることリスト、会いたい人リストってすごいカジュアルに、そこには「夢に日付を」みたいな気合以前に「気軽に、考えすぎずに直感的に書きましょう」ってアドバイスと共に、羅列してもらいたいなと思ってるんです。

池田:そうですね。だから思いついたホワっとしたことでいいから、書くことって結構大事かなって。何か具体的すぎると、ちょっと叶わなかったら「だめだった」って落ち込むような気がして。ホワッとモワッと(笑)みたいな感じに。

あの、美冬さんも何か実現したことがあるって。

手帳に書いて実現したこと

安藤:そうですね。私の場合は『朝活手帳』でもいろんな項目あるじゃないですか。自分の未来予想のメモだったりとか、あとは日々のやめること、断捨離……。

池田:そうですね。色分けするというところですね。

安藤:断捨離するものを色分けする部分とかもありますけれども、私もこの手帳のなかではいろんなポイントを作ってるんです。まず1つは、自分の人生を3年ごとに計画しようということなんですね。

池田:ホップステップジャンプ。

安藤:そうまさにホップステップジャンプで、例えば千恵さんは、お子さんを持たれることを、1年前はまだコミットしてなかった……。

池田:してなかったですね。

安藤:その想像もしてなかったと同じで、でももう妊娠8カ月で、もうすぐお生まれになる。今ってキャリアも人生の計画も1年先が読めないぐらい、いろんなことが早く変わっていくし、私たちの気分もそれだけ、いい意味ですごく移ろいやすかったりするので、5年、10年後の、長期、中期計画っていうのはあまり意味がないと思ってるんですね。

ただそうすると、人生がコンパスのない船と同じで、ある程度コンパスと目的地を設定しないと、途中途中にすごく不安になったり「あれ、私一体何をやりたいんだっけ?」ってことが起きがちなので、中期というか「石の上にも3年」の3年という単位で、まずは3年間でどうなりたいのかと、かなりざっくりと設定をして、1年ごとにその夢に向かって、できるだけ具体的にポイントを作りましょう。書き出しましょうという事をやってます。

そのなかで私が叶ったことっていうのが、ちょうどこの手帳の2015年版を去年出させていただいた時、製作が2014年なんですけれども、ちょうどその14年に1年目として「3年後は海外で仕事をしたい」と。

まだその当時は、9割5分以上日本で仕事をしていたんですけれども、お金はまだ日本円にせよ、仕事の比率をできるだけ海外をベースに上げていきたい。取材をするとか講演をするとか、海外で何かビジネスをやるとか。でも具体的な何をやるかとか、方法はまだ決まってなかったんですが、とりあえず手帳製作と同時に書き出してみたんですね。

そしたら、2015年、次々に海外のオファーが来て、例えば「セブ島の留学本を東洋経済から書きませんか?」とか、「タイで起業家に向けて講演しませんか?」とか。

最近、内閣府から『世界青年の船』という事業で、「10カ国の青年たちに起業とかビジネスのレクチャーをしてほしい」っていうのがどんどん来て、来年1月2月ずっと海外に行くんですけど、実際に数えてみると45パーセントぐらい今海外にいて。

池田:すごい! 去年も同じようなトークショーをやったんですけど、去年読者の方から「美冬さん来年の目標なんですか?」って聞かれた時に「海外の仕事を増やしたい」とおっしゃってて……。

安藤:そうです。もう半分もいっちゃったんです。

池田:それがすごく印象深かったんですけど、本当にそんなに叶っちゃったんですね。

安藤:はい。だから今20パーセントぐらいが地方で、海外が45パーセントで東京が35パーセントぐらいなので、一番海外が多くなっています。さらに言うと、つい2週間ぐらい前に、とは言ってもまだ自分の取材とかで仕組み化されていないというか、単発の仕事が多かったので何とかこれをレギュラーで海外に行けるベース、経済的にもスケジュール的にもできないかなと思っていたら、実は2週間前に、やりたいと思っていた分野からオファーをもらったんですね。

池田:おおーすごい!

安藤:だからそれがもし本当に実現したら、毎月アジアに行くことになりそうです。来年の3月からって今相手側と交渉してるんですけれども、叶うんだなと思いました。ね、本当に叶いますよね? 

書くことでアンテナが立ち、情報が入ってくる

池田:あと私もお話聞いてもう1つ思い出したんですけども、新しい仕事をしたいと思っていて、企業に入って働き方を改善したい、朝の時間を有効に活用したい、そういう思いを持って起業というか株式会社を興したんですね。「株式会社 朝6時」っていう。

その立場で、会社のなかに入ってアドバイスをしたい、とある役職をしたいって思ったんですよ。ただ私のレベル的には、数カ月前は「いやいやそれは思ってても、きっと10年後ぐらいに責任ある立場になってからじゃないとできないよな」とか思いながらも、でもやっぱりリストにはその役職を書いたんですね。そしたら。

安藤:なった?

池田:なったと。

安藤:なりましたと。

池田:過去形でなりましたと書いたら、2週間ほど前に前職のとあるパーティーで、「池田さん、池田さん」って呼ばれて、「そのポスト興味ない?」っていきなり声をかけられまして。

安藤:それをやりたいって口に出して宣言していたわけではないんですよね?

池田:宣言してたわけじゃないんですけども……。

安藤:手帳に宣言をしていたんですよね?

池田:手帳に宣言をしていたんですね。ただ自分のレベル的には、その役職はすごく遠いもので、絶対に自分の実力じゃ無理だと思いつつも一応書いたみたいな感じ。でも「興味ある?」って呼ばれた時に、ここに書いてなかったら「興味あります」って言えないくらい自信のないポストだったんですよね。「いやいやそんなの無理でしょう、私には」みたいな。

だったんだけど、書いたことによって自分にコミットできていたので、「興味あります!」って言ったらトントン拍子に進みまして、今選考過程にあるっていう……。

安藤:すごい!

池田:ところまで行っちゃったんですね。だからそこってすごいなと思って。

安藤:あと、千恵さんの話でおもしろいと思うのは、人は知らないこととか、想像できないことを叶えることはできないと。

池田:うん、そうですね。知らないですからね。

安藤:知らないことはイメージできないわけだから、そこでそのポストを「いやいや無理でしょう」って思いながらも書いて想像してみるっていう。

池田:キーワードとしては持ってるんですよね自分のなかで。

安藤:それできっとアンテナが立つんでしょうね。

池田:そうでしょうね。

安藤:スピリチュアルな、願いが叶うとかっていうだけじゃなくて、多分その書いたことで……。

池田:書いたことで、それに対する情報とかがいっぱい、新聞でも目に入るし。

安藤:わかるなあ。

池田:じゃあこれになるためにはこういうものが必要なんだってどんどんわかっていく。まだ具体名言えないからすごいモヤっとした説明になってしまうんですけども、書くだけでアンテナが立って行動力もつくし、すごくいいですね。

海外のアンテナ、海外で発信して、海外でやりたいって言ったから、「じゃあ美冬さんがやりたいんだからオファーしてみようか」みたいなところもありますしね。

「書く」ことが、海外へのチャレンジを後押ししてくれた

安藤:そのオファーをしてくださった方は10年前からの知り合いで、ずっとお付き合いがあって、ひと回り上の女性なんですけれども、私がすごく尊敬してる方で。ただ彼女は店舗とかいろいろ持ってるような形態のビジネスをされている方なんですが。

自分の右腕と言うか、日本では社員さんもいらっしゃるんですけども、海外に進出していく時の右腕を、探すというよりは自分のこだわりのなかでやりたいっていう気持ちがすごく大きくて、伴走するパートナーを探してるって話は聞いたことがなかったです。

でもその10年間ずっと、こういう人と一緒に海外に出られたら、ものすごくおもしろそうだなって、自分が力を貸したい、この人のためにやってみたいなっていうのは常々思ってはいたんですけども、気恥ずかしさと「自分は選んでもらえないだろうな」みたいなものがあり、言い出せなかったんですね。

「香港、バリからオファーがあってね」っていう話があっても、「これ私できそうだな」って思うんですけど、気恥ずかしさもあって言えなかったんです。

ただ今年の『20代のうちにやりたいこと手帳』の9月に書いたんですよ。そもそもその2014年、2015年、2016年の3年間で海外に出るっていうのが、私の3年計画の目標なんですが、実際2014、2015は単発の仕事だけでした。レギュラーの仕事は2016年に見つけようっていうのは前から決めていて、まだそれは見つかってなかった。

でも焦らなくても、そういう話が来るんじゃないかとは思っていたんです。それで、もうすぐ3年目になるこのタイミングで、改めてその女性に会った時に、「今度はタイに進出するかも、っていうかオファーが来てるんだけど、日本の仕事で忙しすぎて、ちょっとエージェントって話じゃないんだけど、その間に入ってくれる人をそろそろ探してみようと思うのよね」と言われた時に「ここにいい人材がいますよ」って。(笑)

池田:「いまっせ!」(笑)

安藤:アピールを必死に、眼力で「ここにいるよ」って話をしたら、「そういえば美冬ちゃんがいるわね」ってことになって。

池田:念力みたいな。

安藤:あれはもう眼力です。ガン飛ばして(笑)。で、改めてあなたにお願いしたいこと、つまり右腕にお願いしたいことをまとめとくからって、23日にお時間をいただけることになったんです。それで自分がちゃんとコミットできるかどうかを、「その時に率直に話してちょうだい」と言ってもらえて、今すごいドキドキワクワク。

池田:すごいですね。

安藤:ドキドキして熱まで出ちゃって(笑)。

池田:うれしくて知恵熱が。

安藤:そうですね。

司会:すごいですね。素晴らしい。

制作協力:VoXT