ゲストは株式会社Waris代表・田中美和氏

ふくだ峰之氏(以下、ふくだ):みなさん、こんにちは。

伊藤ようすけ氏(以下、伊藤):こんにちは。

ふくだ:今日もよろしくお願いします。

伊藤:はい、よろしくお願いします。素敵なゲスト。

ふくだ:今日も、イケてる女子。

伊藤:株式会社Waris代表取締役CCOでいらっしゃいます。田中美和さんです。

(会場拍手)

田中美和氏(以下、田中):よろしくお願いします。

ふくだ:最近CCOとかCEOとかCなんとかって、なんか難しいね。

伊藤:難しいっすよね。CCOってなんでしたっけ。

田中:チーフ・コミュニケーションズ・オフィサーの略ですね。

伊藤:チーフ・コミュニケーションズ・オフィサー。なるほど。田中さんはご自身で会社を立ち上げられたんですよね。それが2012年。

田中:失礼しました。すみません、2013年です。

ふくだ:2年前。

伊藤:2年前です。

田中:そうですね。ちょうど2年前です。

伊藤:つい最近でございますが。この株式会社Warisはいったいどういう会社なんでしょう。

日経BPから独立して人材紹介会社を起業

田中:ハイスキルなワーキングマザーと企業とをマッチングする、そんな人材紹介の会社になります。

伊藤:ハイスキルなワーキングマザー?

田中:はい。働くお母さんですね。

伊藤:しかも、ハイスキルだと。

田中:ハイスキルなんです。

伊藤:なるほど。これを企業とマッチングする会社。人材の発見をされてる会社という解釈でよろしいでしょうか。

ちょっと経歴を拝見しましたところ、もともと日経ウーマンという、働く女性をターゲットにした雑誌の編集にずっと携わってらっしゃって、その後この株式会社Warisを立ち上げられるんですけど、そもそもどうしてこの会社を立ち上げられたんですか。

田中:そうですね。

ふくだ:そもそも、なんで日経BPに入ろうと思ったの? まずそこからいかなきゃ。

伊藤:そこから聞きますか。

田中:ありがとうございます。

伊藤:今日、丁寧ですね! ふくださん。

(会場笑)

ふくだ:常に丁寧ですよ。

田中:なぜ日経グループの出版社に入ったかというと、人が何かアクションを起こすきっかけづくりに携わりたいなと思ったのがきっかけですね。

自分自身も非常に雑誌が好きで、それを読んだことで「ここへ行ってみよう」とか、「こんなことをやってみよう」とか、そんなことを考えてる大学生だったので。ぜひ自分も誰かの何かを始めるきっかけづくりに携わりたいなと思って。

伊藤:誰かの背中を押してあげる仕事に携わりたいと。

田中:そうですね。あとは子供の頃から文章を書くのが好きでしたので、雑誌の記者、日経グループで(働く)という道を選びました。

働く女性の取材を通して気づいた社会問題

ふくだ:日経BPで何をやってたんですか?

田中:主に『日経ウーマン』という働く女性向けの雑誌がありまして、そちらを担当していました。

伊藤:『日経ウーマン』って(読者層は)だいたい30代ですか? 20代ですか?

田中:いわゆるアラサー世代ですね。

伊藤:アラサー世代。

田中:30歳前後。

伊藤:前後の方々のことはだいたい取材を通じてだったりとかで。

田中:はい、どっぷりと。

伊藤:だいたいわかるわけですね。そのライフスタイルだったりとかいうものは。

田中:そうですね、仕事に始まって、プライベートの恋愛とか結婚とか、そういったものも女性のキャリアには大きな影響を及ぼしますので、取材してきました。

伊藤:その取材をされてる中で、どうして独立をして働くお母さん方の人材派遣の会社をつくろうと思われたんですか。

田中:そうですね……。取材を通して、日本という国はまだまだ女性がキャリアを継続することが非常に難しい国なんだなという気づきがあったんですよね。

伊藤:ふくださん。この時点で何かいろいろ言いたいことありますよね。

ふくだ:これはやっぱり、取材を通じてっていうのは実際に生で生きている女性の人たちがいて、彼女たちが一体何を思っているのかという。そのニーズって、残念だけど僕ら男が自民党で議論しているのとはちょっと違うところにあるんじゃないかなって気がしててね。

田中さんはきっと(働く女性が)本当に思ってるところが何なんだっていうことが、わかったんでしょうね。だから独立したんだと思うんだけど。

仕事の内容はこれから聞きますが、田中さんがやっているようなことを政策としてやってないからね。

伊藤:どういう意味ですか?

ふくだ:田中さんが今ビジネスモデルとしてやろうとしていることって、政策的ニーズもあるわけじゃない。政策的なニーズがあって、実業としてやられる人がいればいいんだけれど、(国会議員が)政策的なニーズを掌握していないから。

伊藤:なるほど。

ふくだ:だからやっぱり僕ら……ちょっとずれちゃってるのかもしれない。田中さんが日経ウーマンにいながら、どれくらい人と会ったんですか。

田中:実際お会いした方もいらっしゃいますし、膨大な量のアンケートをとって、それを取材に生かしてましたので、そういったものを含めると、3万人以上の女性の声に接してきたんですよね。

伊藤:結構な数字だな。そんな数字をご覧になりながら、一番何が問題となってたんですか? 女性が活躍していく上で。

ふくだ:そこなんだよね。

高度経済成長期から続く「日本の働き方」

田中:そうですね。やはり働き方のフレキシビリティの問題かなと感じました。正社員で、フルタイムで残業もそれなりにするというのが日本のベーシックな働き方のスタイルですので。

それですと、なかなか出産ですとか、子育ての事情で働くことを続けられる方がやっぱり少ないなと感じたんですよね。

伊藤:フレキシビリティがないと。

田中:そうですね。まだまだ、硬直化しているのかな。あとは長時間労働の問題ですね。

伊藤:ああ、そうですか。長時間労働の問題。

ふくだ:これは男も女もあるんだろうけど、「結局資源が無い国だから、長時間労働じゃないと日本の経済は成り立たないんだ」っていうのが日本の高度経済成長期からの合言葉だったんですよ。

僕らもそれを信じてずっときたけど。振り返ってみると、「本当にそうなのかな?」と。なぜならば、例えば僕が担当しているフィンランドとか、エストニアは資源が無いけど、それなりに豊かな生活してたりするでしょ。

長時間労働バリバリみたいな……ぜんぜんそんな感じじゃないよね。そうすると、単に生産性が低いのを長時間にして、穴埋めをしたにすぎないんじゃないかなって思い始めてるんですよ。

伊藤:なるほど。それは本当におっしゃる通りで、残業長くしてると何か仕事してるように見えちゃうんですよね。会社の上司の方々からすると。

その上司の方々、いわゆる中間管理職の方々がそういう生き方をされてきたがゆえに、ついついやっぱり自分たちの部下にもそれを求めちゃうというか。僕もそうでした。上司が帰らないと、帰れなかったですもん。「お先でーす!」って言えなかったです。

田中:その一言が言えないんですよね。

伊藤:「お先です」言えないですよね。そうなんですよね。

ふくだ:だからそこが日本の経済の生産性が低いって言われているゆえんで、第2次産業は生産性高いんですよ。

本当にテクノロジーを思いっきり上げてるから、日本の第2次産業の生産性ってめちゃくちゃ高いんです。

だけど、1次産業と一番人数の多い第3次産業の生産性はとにかく低いんですよ。だから長時間になってしまう。長時間になればなるほど、女性は働きにくい。実は男も働きづらいと思うけどね。

サービスの登録数は1400人・400社

田中:それはありますよね。やっぱり介護の問題などもありますし、介護になってくると、女性だけの問題ではなくなってくるので、そこに葛藤を感じてらっしゃる方は少なくないと思います。

伊藤:じゃあ、女性が結婚・出産を経た後に、自分の今までのキャリアを生かしにくい世の中を何とかしなきゃいけないということで、会社を立ち上げられたということでいいですか?

田中:そうです。女性3人で創業してまして。ちょっと珍しいと言われるんですけれど、共同経営をしています。

伊藤:この3人はどうやって集まってるんですか?

田中:友人の紹介でたまたま出会ったんですけれども、私は女性のキャリア支援がやりたかったので、そういう話を周りに言ってたんですね。

そうしたら「同じようなことを言ってる人がいるよ」って言われて、紹介されたのが、共同経営者の米倉と河というんですけれども。出会って意気投合しまして、「何かやろうよ」ということで。

伊藤:その3人で立ち上げられて、先ほどお伺いしたら、もうすでに登録されてる方が1,400人いて、企業も400。

田中:400社ほどお付き合いしています。

伊藤:そのマッチングを今実際にされているわけですね。例えば登録されている1,400人の方々の属性というか……どういう方が一番多いですか?

田中:そうですね。まず年齢からいうと30代が中心です。平均年齢が38歳。4大を出られて、事業会社ですとか、コンサルティングファームなど総合職でご入社されて、営業ですとか、企画ですとか、マーケティングとか、いわゆる総合職のお仕事をしてきたような方たちですね。