日本の包丁は外国人に大人気

生田よしかつ氏(以下、生田):包丁なんかは外国人大好きなんだよね。

正能茉優氏(以下、正能):そうなんです。

生田:市場の包丁屋で外人が買ってくんだよ。それで、全部それに名前入れてあるの。そうしたら、大喜びで買っていくの。

平政明氏(以下、平):ジョニーとか。

生田:そう。ジョニー。

山本峰華氏(以下、山本):ジョニー(笑)。

生田:そういうの入れてあげるの。

:へー。そうですか。

生田:それで大喜びして持って帰る。

:そうだよな。日本刀をはじめとして……。

生田:刃物は本当に世界で喜ばれる。だから向こうの板前さんなんかは、包丁だけ買いに来る人が結構いる。だから何本も買っていくんだよ。

サンタにもらった粋なプレゼント

:木屋って知ってる? 俺たち江戸っ子の間では、包丁って言えば木屋でさ。

生田:そうだね。木屋だね。

:今、鰹節を削るやつが売ってないんだよね。スーパーとかでは。

生田:かんなひっくり返したような。

:あれなんかは木屋とか行かないとないよ。

生田:そう。

:それで、やっぱりメンテナンスもあるから。

正能:刃のメンテナンス。

:そうそう。

生田:鰹節削るのなんか知ってる?

山本:知ってます。

正能:知ってます。

生田:本当? やったことある?

山本:サンタさんにもらったことある。

生田:誰に?

山本:サンタさんに。

生田:サンタさん?

:(笑)。

生田:サンタさんが鰹節削るのくれるの?

山本:(笑)。

生田:何で?

山本:すごいの。粋なサンタさんですね。

正能:そうなんですよ。

山本:粋なサンタさんですね。

生田:そうなの? お前もしかして、いまだにサンタがいると思ってるの?

正能:いや、思ってないです。さすがに。

:長靴に「鰹節削りが欲しいです」って願ったんだ。

生田:何でサンタがくれたの?

正能:何かその鰹節って、開けたときにフンってにおいするじゃないですか。

生田:フンだって(笑)。

正能:においするじゃないですか。あれの香りが、削りたてはもっといいって話を聞いて、欲しくなっちゃって。

生田:あんた、おもしろいね。今度ちょっと市場来なさいよ。

正能:(笑)。

生田:いや、市場はおもしろいよ、そういう感性持って見たら。

:ワンダーランドだね。

生田:でもいいことだな。本当にそういうのを伝えなきゃいかんよ。削ったときは全然違う。

正能:違いますよね。

:だからそれを、若い人たちに伝えるために、かわいくプロデュース。だからこれ削ったら全部ハート形で出てくるとかね。鰹節が。

生田:うわー。かわいい。

:いやいや(笑)。

正能:かわいい。

:いらないね。

生田:でも出汁とったらぐちゃぐちゃだけどね、当然ね。

:(笑)。

生田:でも、実は鰹が減ってきてるんだよ。

正能・山本:ふーん。

生田:今、魚減ってるんだよ。

正能:へー。

山本:そうなんだ。

生田:だからこれもちょっとあとでな。ちょっとお説教すっから。

正能:わかりました。教えてください。

生田:はい。

:今やってますよ、水産資源管理。今日なんか副大臣室で朝から2時間会議。

生田:ありがとうございます。

:小泉政務官も入り、やってますよ。

広島の特産品をプロデュースするなら?

生田:そうか。県はまだ2つ? 長野と岩手。

正能:夏に広島でやります。

山本:広島で。

生田:広島どんなことやるの?

正能:レモン特集です。

生田:レモン?

正能・山本:はい。

正能:国産レモンの。

生田:レモンのお菓子?

正能:レモンの生産量が一番高いのが広島県で。

生田:広島。

正能:そう。

:国産レモンね。

正能:はい。

:ほら、ポストハーベストの問題があるんだよね、レモンっていうのは。収穫してから色を付けたり、ワックスかけたりっていうのがあって。よくアイスティーでレモン入れちゃうじゃん? あれ絶対に良くないの。

生田:良くないのね。

正能:そう。

:国産は外側塗ってないんだよ。だから色味は悪いんだけど安全っていうことでいいんだよね?

正能:そうです。

:でも俺、広島だったらやっぱり生ガキ入れてもらいたいな。

正能:(笑)。

生田:カキは苦しいだろ。

:生ガキと、もみじまんじゅうと、お好み焼き。

生田:ただ自分が好きなやつ。広島って言ったら『仁義なき戦い』だよ。俺なんかは。

:あー『仁義なき戦い』と。

正能:知らない(笑)。

:あと広島カープと、マツダと、奥田民生と、Perfume。

正能:奥田民生(笑)。

生田:あれ広島なの?

:広島県知事の顧問だからね。

生田:おー! そうなんだ。広島……レモンの何? どういうお菓子なの?

正能:レモンのケーキとか、レモンのラスクと、あと『れもんげ』っていうレモンの風味を楽しむお菓子があって。

山本:メレンゲ。

生田:メレンゲで『れもんげ』っていうんだ。

生田:いや、だけどよく調べたね。

正能:ひたすら広島県について調べて。

山本:お菓子めっちゃ詳しい。

生田:すごいな。瀬戸田レモンっていうんだ。

正能:そうです。

山本:瀬戸内?

:瀬戸田。

山本:瀬戸田レモンの『れもんげ』。

生田:へー。

:でもあそこの瀬戸内海の四国側と本州側のあの辺は、おもしろいのいっぱいあるよね。

生田:魚介類も入れて。

正能:いや、入れたいなと。

山本:入れたいです。

生田:魚介類ちょっと相談しようか、おじちゃんと。

山本:やりたい。

生田:よし! じゃ、とりあえずうちのマグロ売ってくれ。

山本:マグロ売りたい。

:マグロと鰹とで何か。

生田:赤身セット。

:赤身セット(笑)。

山本:赤身セット(笑)。

:かわいくない!

山本:(笑)。

生田:何でそういうこと言うの。

:かわいくねえよ、全然。

生田:かわいくねえな。「やっぱり薬味はニンニクだね」なんていうようじゃ、もう駄目だね。すいません。

:いやいや。

生田:いや、おもしろい。

大企業は安全地帯?

:彼女たちは大学時代からやってて、ちゃんと就職したんですよ。そこが偉いと思わない?

生田:会社に入ってんの? 

:もう若いから、調子に乗って「起業だ」とか言うじゃん。起業はいいんだけど、ちゃんと会社に入って、さらにこれもやってるってとこが、すごい現実的だと思わない?

生田:起業しても、今、商品持たない商売やる奴ばっかりじゃないか。

山本:そうなんですよ。水着とかね。

生田:こうやって商品を持つとか、商品を開発してものを売るっていう商売。これ大事なんだよ。

山本:うん。

正能:そうですよね。

:すごい大手企業にちゃんと入ってる。だから大企業のほうが偉いと思うんですよ。大企業って、すぐアルバイト禁止とか、副職禁止ってやるわけ。でもやっぱり大企業からスピンアウトして、起業してくれる人が増えないと、起業増えないんで。

だから僕は昨年、自民党のベンチャー政策まとめたときも、安倍総理に経団連で言ってもらおうと思ってて、副職禁止とかアルバイト禁止って外してくれと。その仕事に支障がなければね。

生田:それ、思い切った提案だね。

:でもわかりやすいでしょ?

生田:いいと思うよ。

:大きな会社で働きながらハピキラをやってるというのが、この人たちがちゃんとしてるっていう……。

生田:すばらしいね。だけど俺、そうやって企業に勤めながら何かやってる奴を見ると、「この野郎お前、安全地帯にいながらこんなことやりやがって」って必ず文句言っちゃうんだよ。

正能:安全地帯にいると思ってます。

生田:開き直ってやんの、この野郎。

正能:(笑)。

:「何か問題でも?」みたいな。「安全地帯にいて何が悪いの?」みたいな。

生田:そうだよね。

:それはしっかりしてるでしょ?

オリジナルの商品開発

生田:でも商品開発っておもしろいよな。

正能:すごくおもしろいです。

生田:オリジナルの商品なんかも提案してつくらせたりしてるの?

正能:この焼酎とかは、まずカボチャをもらって、「何にする?」って聞かれて。

生田:え? 最初あなたたちがつくったの?

正能:お酒いろいろ飲んで、酔っ払いながら「これがいい。あれがいい」って。

生田:すごいね。自分で商品開発したわけでしょ。

正能:そうですね。酒造の人たちと一緒にやってるんですけど。だから若い人が飲むっていうと、自分が飲めるかどうかがすごい大事なので。

生田:そりゃそうだね。

正能:プロはやっぱり強くて、はっきりした味が美味しいって言うんですけど、私たちはプロに言わせると「ぼやけた味」が飲みやすい(笑)。

生田:だから俺たちも、天然のマグロが美味しいと思ってんだよ。だけど養殖のマグロが美味しいって言われると、がっかりしちゃうんだよね。だけど今、世の中養殖のふざけた味が美味しいって言われちゃってさ。

:(笑)。

生田:それもショックなんだよ。

正能:悲しいですよね。

生田:悲しいよ。だからお前たちには本物を食わしてやっから、おじさんが。

正能:ありがとうございます。

生田:明日おいで。

正能:行きます。

生田:食わしてやる! 食わしてやるよ。

山本:展開早い(笑)。

生田:よし。

:いいですか? そろそろ終わりで。

生田:いいですよ。もう時間過ぎちゃった? いや、でもおもしろい! 頑張ってね。

正能・山本:ありがとうございます。

生田:俺もちょっと協力するわ、何か。

正能・山本:ありがとうございます。

制作協力:VoXT