もともと肉食だった日本人

渡辺信幸氏(以下、渡辺):私たちは、700万年前、これは午前中の討論会で聞かれたと思います。長尾(周格)先生も詳しいね。原始人食の話になります。700万年前、アフリカで生まれました。

じゃあ、何を食べていたでしょうか? この頃、農薬も肥料もありません。私たちが今ヘルシーと言って食べているお米とか野菜は、すべて農薬(が使われた食べ物)です。

それで、700万年前にアフリカを旅立った人類は、日本までやってきました。つまり世界の人類は、アフリカを出て世界中に散らばっていった。1万年前に1カ所に住み始めました。家畜を飼い始めたんですね。

つまり、人類は、約1万年前に家畜を飼いました。家畜の餌を作るために農業が始まってますね。だから、大昔、僕たちは、肉を生肉で食べてました。火がなかった。

その頃、お米を見つけて食べれたと思います? 米を一粒ずつ外して生で飲み込む、無理です。消化できません。

ですから、この頃は、お米とか麦というのは、ネズミとかスズメのエサだったんでしょうね。僕たちは消化できません。それで、日本人のルーツは、沖縄の人から入ってきました。縄文人っていう人たちがいます。彫りが深い人たち。

もちろん、この人たちは狩りをして暮らしていた。宗田先生もおっしゃいましたね。縄文人は肉を食べていた。肉食なんです。

世界でもまれに見る肉食が禁止された国、日本

ところが、後から朝鮮半島から米の文化が入ってきました。この人たちを渡来人、弥生人と言います。このころからお米を作り始めますけど、肉食の縄文人の人たちは戦争や争いごとがなかったって言います。

つまり、捕まえたお肉というのは、その場で食べてしまわないと腐ってしまいます。だから、お腹いっぱい食べたら、みんなに配ってあげるわけですね。

ところが、お米を作り始めると土地が必要です。だから、土地をめぐって争いが起きますし、米は保存が利きますから、年貢と言ってお金の代わりになってしまう。

従って、お米を食べる文化の人たちと、肉を食べる文化の人たちがいましたが、後から(来た)お米をたくさん食べてた人たちが、いわゆる大和朝廷といって日本が始まります。ここからよく皆さんがご存知な日本の歴史になっていきます。

従いまして、日本という国は、大和朝廷がありましたけど、世界でもまれに見る肉食が禁止の国だったんです。

私が現在働いてる国は肉食です。沖縄県は肉食です。それから、昔々モンゴル帝国というのがありましたが、モンゴル人は世界を統一しました。朝鮮半島までやってきましたから、中国朝鮮は肉食の文化になります。

ところがモンゴル軍が日本に渡ろうとした、元寇ですけどね。台風が来て渡れなかった。従って、日本までは肉食の文化は伝わらなかった。

これが今の歴史になりますから、いまだに肉を食べたら血圧が上がるとか、肉を食べたら体臭が強くなるとか、肉に関する風評というのは、この文化によってかたち作られたと考えていいかと思います。

日本人の寿命を伸ばしたのは食の欧米化

それで、日本人の歴史をちょっと見ますと、日本人の平均寿命の推移です。背の高さ、見てください。縄文時代から弥生時代にかけては狩猟民族、肉を食べていましたから身長が伸びていきます。

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