家入一真(以下、家入):これ、目が退化してその代わりに電波を出すんですよね?

シモダテツヤ(以下、シモダ):はいはいはい。なるほどね。

地獄のミサワ(以下、ミサワ):いや、それは興味深いですけど、未来の姿でしょ? これ、俺と関係ないじゃないですか。

シモダ:え、もっと関係性を出していきたいですか? じゃ、手紙書く? ドゥーガル・ディクソンに。「もっと関係を持ちたいです、日本人のミサワです。日本に住んでます」。

家入:(本を確かめつつ)この人スコットランド人です。

シモダ:スコットランドに手紙書いたれ。

ミサワ:スコットランド人? スコットランド人って時点で、俺じゃないってことに気づかないといけなかったんじゃないんすか?

シモダ:はぁ。

家入:この本のイラストを使っていきたいなと思って。

ミサワ:使っちゃダメですよ! いや、こいつのイラスト使っちゃダメでしょ!

シモダ:何で?

ミサワ:いやいや、これ、ドゥーガル・ディクソンのだからです。

シモダ:ドゥーガル・ディクソンにお金を払ってさ、イラスト使用料を。払うんでしょ?

ミサワ:いや、払わない。

シモダ:これ、ミサワのホームページのさ、

これの右側(シモダが描いたミサワタッチの絵)だけ消して、この人の画入れたら?

ミサワ:もうドゥーガル・ディクソンのホームページじゃないですか!

家入:これは誰の画ですか? 余分に持ってきてる……。

シモダ袋を余分に持ってきてる秀ちゃんだ、それ。

ミサワ:いや、俺は秀ちゃんを人として描いたつもりですよ。

シモダ:それ、なんか袋を余分に持ってきてますもん。あーすごい。

ミサワ:いや、すごいはすごいですけど。これ完全に、地獄のミサワの画じゃ……。

ミサワ:(顔を寄せてくるシモダを振り払って)何さっきからちょこちょこ顔寄せてくるんですか!

家入:あとはもう一冊、本を持ってきてて。これは素材集の本ですね。ホームページを作る際には、やっぱ全部素材を一から全部作ってたら結構手間がかかります。それで、ポイントポイントでフリーで出てるやつが結構あるんで、それを使って時間を短縮。

ミサワ:それはホントにいいかもしれないですね。

家入:これ、おむすびがいっぱい載ってるんですよ。ホントにね、こんなたくさん種類のおむすびが載ってる本ってなかなか無いですよ。

シモダ:ラッキーですよ、これ見つけられたの。

家入:これビックリします! 紀伊國屋で見つけたとき。

シモダ:これむちゃいい本! なんか海苔の貼り方もね、色々あって。

家入:クリエイティブですね、これね。

シモダ:こんなんいっぱい用意して、何かこういうのやってます、みたいな感じで。

家入:そうですね。

シモダ:これ、すごいいいと思う。

家入:これとか(ページを開いておむすびの絵を見せて)、すごいシンプルですよ、これ、ほら。

シモダ:あぁーいいなぁ! そのおにぎり! 

家入:おにぎり・オブ・おにぎり!

ミサワ:(本を手にとって)ちょっといいですか?

家入:(ミサワを無視)ロード・オブ・ザ・リング!

ミサワ:なんか……えっ、これは・・・・・・全部おにぎりですよね?

家入:100個載ってます。

シモダ:100個載ってる。

ミサワ:『いつものおむすび100』。

シモダ:おなじみのやつ。

ミサワ:いやいや、初めて見ましたけど。

シモダ:どのおにぎり使いたい?

ミサワ:……どのおにぎり使いたい?

家入:選んでいーよ。

シモダ:どんなおにぎり使うか。

ミサワ:あのー、おにぎりはあんま使いたくないです。

シモダ:なんで? いっぱいあるよ? 社長が、こんだけおにぎりあったらおにぎり嫌いのミサワも一つくらい気に入るおにぎりあるやろ、と。

ミサワ:いや、おにぎりはそこそこ好きですよ? 

シモダ・家入:(笑)。

ミサワ:食べたいのもちょこちょこありますよ。だけど、ホームページには使いたくないです。

シモダ:おにぎり、好きなの?

ミサワ:そこ食いつくんですか? (シモダ、ミサワの首を押さえてカメラの方に向ける)…ちょっと何すんすか。

シモダ:でも確かに、ちょっとおにぎり好きそうな感じやな。なんかおにぎりを好きそうな顔してますよね。

家入:して。もっと。

ミサワ:おにぎり好きそうな顔をしてって、なんすか?

シモダ:おにぎり好きそうな顔を。

ミサワ:毎度ちょこちょこ顔芸やらせますけど……多分、見てる人の反応、たいていスベってると思いますよ。こっちには分かんないからアレですけど。

シモダ:じゃあ、スベんないやつで。……はい、おにぎり好きそうな顔。「宇宙船」!

ミサワ:……あのー。今これにもあんまりツッコミ入ってなかったじゃないですか? ただヘンな顔させられて……。

シモダ:文句言うんだったらタメ口でいいよ。

家入:そうだよ。

シモダ:タメ口で言うて。言いたいことあるんやったら。ここの現場は対等ですから、みんな。

家入:そう。やっぱり第1回目の時も言ったけど、受注・発注の関係にはなりたくないし、年齢の差とか役職ってか地位の差、お金を持ってる持ってないとか、そういうのはいいじゃないですか。

シモダ:「仲間」。ミサワの好きな言葉。

家入:一緒にいいものを作っていきたい。

ミサワ:……いやいや。全くこっちが気にしてなかったことをフォローされるような形になったから、あぁーってなってたんです、今。

家入:まあね、それは素材集なんで。

シモダ:そういう感じですよ。……そんなこんなでやっていきたいと思うんで。とりあえず次回楽しみにしようか。この素材を全て盛り込んで、なおかつ、ミサワはちょっと気に食わんかったみたいやけど「すんません家入さん! すんませんシモダさん! 俺間違ってましたよ。やっぱいいっすねえ、おにぎり」。

ミサワ:おにぎり? いや、もうなんでもいいですけど、そういうふうにさせてくれるならいくら使ってもらっても大丈夫ですよ。おにぎり。

家入:いや、分かりますよ、その心持ち。僕もお願いして出来上がるまで不安なことってやっぱりありますから。家とか。でも最終的にまとめちゃうんすよ。

ミサワ:なんだかんだいってプロですもんね。

シモダ:そうです。

ミサワ:じゃあ。

家入:任せてもらえればいいおむすびのサイトを作ります。

シモダ:すっごいおむすび。

ミサワ:……おむすびのサイトじゃない。いいおむすびのサイト作って欲しくない! いい「地獄のミサワ」の公式サイト作って欲しい。

シモダ・家入:(笑)。

シモダ:米が気に食わん?

ミサワ:米じゃない。

家入:形状?

ミサワ:形状じゃない。

シモダ:具?

ミサワ:具じゃない。

シモダ:握り手?

ミサワ:握り手じゃない。おにぎりじゃない!

シモダ・家入:(笑)。

ミサワ:地獄のミサワ。地獄のミサワの公式サイトを、っと……ここ、確認しときましょ!

家入:はいはいはい。

ミサワ:俺が作って欲しいのは、イラストレーター・地獄のミサワの、公式サイト! そこだけ、そこだけ守ってもらえればあとはもう。

シモダ:……今、(要求)何個でました? 8個?

ミサワ:8個も言ってない。

シモダ:1、2、4、5、7……。

ミサワ:数字の数え方違う。

家入:えー、(中指を半分折り曲げて)10?

シモダ:10、10、10!

ミサワ:(家入と同じく、中指を半分折り曲げて)これの瞬間、10にはなんないです。……ホントにお願いします。

家入:まあ、でもね、これが4回目だっけ? じゃない、関羽じゃない、ガスでもない。ましておにぎりでもない。ようやく分かってきましたね、俺たち。

シモダ:見えた!

家入:見えた! 広がってきた!

シモダ・家入:いぇーい! (ハイタッチする)

ミサワ:絞られてきた?

家入:消去法で。

シモダ:消去法でね。

家入:世界中のありとあらゆるものを消去法で消していって、最後に残ったのが……。

ミサワ:もう1個に絞ってもらって大丈夫ですよ! 地獄のミサワのサイトだってところに。

シモダ:地獄のミサワを押し出せばいい! 今までの中で気に入ったやつってあった?

ミサワ:気に入ったやつは……前回のトップページの

これ(中学生時代&黒タイツ姿のミサワ)が入ってないような形にしてもらえれば、だいぶいいんじゃないかな、と。

シモダ:ほーお、分かりました。じゃあ、次回はそれで。

家入:クライアント様の意向を汲んで。

シモダ:汲んでやりましょうか。

家入:じゃあ、そういうことで。

ミサワ:お願いします。

シモダ:そういうわけで、第4回地獄のミサワ公式ホームページの会議の方、終わりたいと思います。じゃあ……(再度、ミサワの首をつかんでカメラに向ける)。

ミサワ:何すか?

シモダ:はい、おむすび好きそうな顔。ジャングル編。