CLOSE

第3限 なぜ僕は高校生で会社を作ったのか 先生:小幡和輝さん(全3記事)

「高校生が遊びで会社をやるな」と批判も 元ひきこもり高校生が社長になった理由

サイボウズが開催した「高校生のための夏の1日授業 OUR VISION CAMPUS〜ハタチまでに学びたい未来のつくり方」。3限の先生は、高校生社長として多くのメディアに取り上げられた、現役大学生の小幡和輝氏です。10年近く引きこもりだった経験を持ち、一日のほとんどをゲームに費やしていた少年が、人との出会いを通していかにして起業したのか。出会いは人を大きく変えると、強く想い始めた原動力と、実際にいままで活動してきたことについて紹介しています。年の近い高校生たちに向けて、「大切なことはチャレンジすること」と力強く語りかけました。 

高校生が社長になってみた!

小幡和輝氏(以下、小幡):みなさん、おはようございます。 会場:おはようございます。 小幡:小幡和輝と申します。今日は和歌山から来させていただきました。早速、ちょっと1つ、みんなに質問をしたくて。ぶっちゃけ、僕を一番楽しみにしてたっていう人、挙手を。 

(挙手数人) お前ら空気読めよ(笑)。はい、頑張ります。今日は和歌山から朝早くバスで来て、とんぼ返りで帰ります。そんな感じで普段は和歌山でいろいろしていまして、今日はその話をみんなにしていきたいと思います。 まず一番最初。僕からメッセージ。ぜひみなさん「チャレンジをしてください」。今日はもうこのチャレンジっていうのをすごい大事に、話していきたいと思うので、ぜひこれはみなさん、まずは心に残してもらって、話を聞いてもらえたらと思います。 改めて自己紹介いきます。小幡和輝と申します。現在、和歌山大学の観光学部2年生です。みんな年が近いので、いろんな話ができるかなと思ってます。 趣味はゲームとか漫画とか、結構家で引きこもって、普段はそんな感じのことをしております。 今日はどんな話をするかっていうと、自分は会社作ってて社長をしてます。普段はゲームとかしてオタクな感じなんですけど、一応社長をしてて、そんな話も今日はしていけたらなと思ってます。 これ僕の机の上と部屋ね。これは一部なので、もっとまだまだいっぱいあるので。これ、こっち端見えちゃうからね。こっちは僕の趣味の範囲だから。 じゃあ会社。イベントづくり。うちはイベントを作る会社をやってます。今日みたいな、こういうイベントをしたりとか、例えばライブ作ったりとか、イベントってテーマでいろんなことを、和歌山でやらせてもらってます。 

名は体を表す。「和輝」の意味は?

今日は僕の名前を覚えてもらいたい。小幡和輝という。(字の)色変わってますよね。平和の和と輝く。もちろんこれは、意味があります。 まず一つ、和の中で輝くと書いて和輝と読みます。これは結構僕の今の活動に、響く部分がありまして、イベントを作ってて、やっぱり僕は、前で喋ったりとか、輪の中で輝いてる部分って、実際すごいあって、名前っていうのは結構自分の活動に響くんだなっていうのを、思ったりとか。それからもう一つ。「和歌山を輝かせる」と書いて、和輝とも読みます。 (会場拍手) ありがとうございます。やっぱり、名前は、自分のことを表すというか、これはぶっちゃけた話、実はこう思ってやってたわけじゃなくて、最近親に聞くと、そういう意味で付けたんだよっていうのを知って「おー」みたいな。最近ちょっと自分自身、感動しております。 そんな感じのことをしてるんですけど、みんなたぶん東京の人やと思うので、じゃあ和歌山どんなとこなんやと。こんな感じですね、和歌山。シャッター商店街。こんな感じのところで、僕はイベントをやってます。これは平日とか、土日もこんなかな。普段こんな感じ。 

 

平日やのに、人いないし暗いし、シャッター閉まってるみたいな。和歌山のど真ん中のところが、こんな感じに今なってます。こういうところで僕はイベントを作って、和歌山を盛り上げていきたいなって思いで、いろいろやってます。 

実は10年以上引きこもっていました

ちょっとここから、僕の昔の話に入っていくんですけど、今でこそ大学行きながら、いろいろやってるんですけども、昔からそんなわけじゃなくて。これはいじめのデータなんですね。 

7分に1回いじめは発生してて、4人に一人は、いじめられた経験があると。そういうデータなんですけど。何で僕が今、こういうことをこの場で出したのか。もちろん意味があります。 ちょっとみなさん、心を強く持ってみてください。これ僕なんですよ。ここ笑っていいところですよ(笑)。 

 

昔からそんなに、僕自身いいことはしていなくて、引きこもりでした。いじめられてました。3歳から引きこもりというか、不登校が始まり15歳まで。中学出るまでほとんど学校行ってません。 そのときずっとゲームやってたので、それでゲーム好きなんですけど、最初からあまり人と会うのが好きじゃなくて、ずっと家で引きこもってゲームばかりしててみたいな。 たまには学校に行くんですけど、学校に行けば、休みがちなのでいじめられる。ズル休みしてるみたいに。 で、家で引きこもり、ゲームして、そんな感じでずっと生活してて、結局中学校卒業するまで、ほとんど学校に行きませんでした。 中学校に2回しか行ってない。卒業式も行ってないし、修学旅行も行ってないし。2回っていうのは、親に無理矢理連れて行かれた2回だけ。 そんな感じの人生を十何年間歩んできて、じゃあ何で今こういうふうにしてるのと。そこの話になるんですけど、高校は行きました。 

定時制高校で出会ったすげえ彼が僕を変えた

家の目の前に定時制の夜間高校があって、親が高校はせめて行ってくれというところと、僕も何か高校は行かなあかんのかなというところと。 家の目の前に夜間があって、夜間だったら、そういう子たちが集まってるから行けるかなっていうところで行きました。本当に嫌だったけど、教室入ったら、何か蕁麻疹出てくるみたいな、トラウマがあるから。 でもそこですげえ子に出会った。本当にすごかったんだけど、その子は学校行って部活やって、生徒会やって、アルバイトやって。音楽が好きで空いた時間に、自分でライブ作ったりとか、いろんな活動を、とにかくいろんなことをしてた。 悔しかったんだよね。何か彼見て。年変われへんのに、何でそんなできるのみたいな。彼みたいになりたいなとか、彼に勝ちたいなとか、そこで思うようになって、じゃあちょっと自分自身頑張ろうかなって。 彼の手伝いをしたいとかっていうふうに、ちょっと自分自身、そこでチャレンジ。動き出そうと思ったと。それが5年ぐらい前かな。自分が16歳ぐらいのとき。 そんな感じで今に続いていくというところで、そういうふうに彼の手伝いをしていく中で、いろんな人に出会ったりとか、いろんなイベント作ったりとか、そういうことがすごく好きになってきて、これを仕事にしたいなと。 自分でそのときから、もう会社作って、今から本気でやりたいなと思って、自分で会社を作って、今に続いていくと。 何でやってるのかっていうと、自分自身が、そういう彼にたまたま出会って、彼の影響を受けて、すごい人生自分自身変わったので。だから今度は自分自身が、そういうことをしたいなと。 僕を見て、頑張ろうかなって思ってくれたりとか、僕が作ったプロジェクト、イベントを通じて、ちょっと人生変わったりとか、今度は自分がそういうのをしたいなって。そんな思いで、今いろんな活動をしてます。

最初のお客さんは5人だけ

ここからは、僕がどういうことをしてきたのかっていうのを、ちょっとずつ紹介していきたいなと思います。僕はイベントを作る会社をしていると、さっき紹介しました。なんですけども、イベントって、難しいですよ。 

 

なかなか上手くいかないもので、これ、お客さん5人ぐらいしかいない。今日はみんな、お客さん来てくれる。これがやっぱり一番大事で、どんなにいいものを作っても、人が見てくれなきゃ意味がなくて。 今日は例えばみんなインターネット見て申し込みしてくれたりとか、何か情報見てやと思うんやけど、いろんな方法があるね。チラシ配ったりとか、インターネット発信したりとか。やっぱりいいもの作っても、人が来なきゃいけないと。 で、一発目大失敗したと。これ、150人、200人ぐらい入る会場借りてやったのに、お客さん5人みたいな。ガラガラ。 大失敗みたいな感じで終わりまして、もう、みなさんに「すみませんでした、すみませんでした」みたいな感じで謝り続けたのが、第1回目のイベントでした。 何で失敗したんかなって、すごい考えたね、僕なりに。ずっといろいろ考えた。結果として僕は、これやと思った。一人です。 僕は一人でやってたのね。友達がいなかった。引きこもりやったのと、友達がいなくて、でもやりたい思いはあるから、とりあえずやったけど、やっぱり大失敗した。 これじゃあかんと。TwitterとかFacebookとか、何かネットを使って、和歌山のいろんな学生、高校生とか、大学生とか、専門学生とかに、片っ端から声をかけて。 「何かこんなのやろうとしてるんだけど、知らせてくれや」みたいな。Twitterとかを使って、インターメッセージをして、もちろん、みんながみんな反応しなかったんやけど、一部の子から返ってきて、「何かおもしろそう。一緒にやりましょうよ」みたいなのが入ってきて、どんどん人が集まってきたと。 たくさんの仲間と一緒に、今度はイベント作ることができて、こんな感じで、右のほうが一緒に作った仲間たちなんやけど、「みんなでライブしよう」って言って、だいたい、出演者とか運営者だけでも、100人近くの学生が集まってくれて、お客さんは400人ぐらい集めて、ライブをしました。これは、自分なりにやり切ったな。大成功したと思ってるんだけど、でもやっぱり仲間は大事だなと。 

一人でできなくて、仲間と一緒にやるって、すげえ大事だなと実感をして、これが第一歩のスタートになって、ここからいろんなことをやり始めたという感じです。 

和歌山城をジャックして5,000人の学園祭を開催

ここから少しずつ紹介していくと、例えば、この前文化祭をやりました。みんな文化祭は楽しいよね。文化祭嫌いな奴あまりいないと思うんやけど。 文化祭っていう、みんなが恐らく楽しいだろうって、共通のワードを使って、いろんな学校から学生たちが集まる。そこで、学校を超えた繋がりを、僕は作りたいなと思って、文化祭っていうのを通じて繋がる輪。 文化祭を通じて、いろんな出会い、気付きがあるようなプロジェクトを起こしたいなと思って、和歌山の学生をいっぱい集めて、一緒に文化祭をしようと。そういうイベントをやりました。 このときは、めちゃくちゃ集まってきてくれて、主催者側だけでも、だいたい500人ぐらい、学生が実行委員会作って、1個の学校より多いんじゃないかみたいなぐらいの実行委員会になって、和歌山城、お城を借りて。 実はこのお城っていうのは、さっきの「ぶらくり丁」っていうんだけど、シャッター商店街のど真ん中にあって、その近くで、これだけのお客さんが集まることで、何か中心市街地盛り上げられたらいいなって思いもありながら、やったりしました。 このときはめちゃめちゃお客さん来てくれて、和歌山城借り切って、城ジャック、城フェスみたいな感じでやって、だいたい5,000人ぐらい集めて、文化祭をやりました。超楽しかったんやけど。 そういうことをいろいろ和歌山でやってて、学生のイベントを通じた繋がりだったりとか、そういう地域の盛り上がりだったりとか、そういうのをテーマに、いろいろ活動をしてます。 ここからはザーッと説明していくんですけど、あとはやっぱり、こういう授業的な、セミナー、講演的なやつもやっぱりやっていきたいなと思ってて、みんなたぶんLINEやってるよね。 ほとんどの子がLINEやってると思うんやけど、上の人はLINE作った人。森川(亮)さんって人なんやけど、LINE作った人を和歌山に呼んで、来てもらって。 和歌山の人に対して、やっぱりLINEって日本だけじゃなくて世界中で有名なサービスで、そういう、日本から生まれたとか、どういうふうな思いで作ったのとか、そういう話を和歌山の人にしてもらうって、すごい大事だなと思ってて、和歌山から何か世界に通用するようなサービスを、新しく作りましょうみたいなテーマで、喋ってもらったと。そういうのを、この前やったりとか。 

ホリエモンも呼んでみた

みんな高校生やから、ちょっとわからないかもしれないけど、堀江さん。ホリエモンって知ってる? 良かった。 僕、大ファンで、実は。和歌山に来てほしいなと思ってオファーをして、実際来てくれたんやけど、ちょっとここで、さっきのチャレンジってワードが出てくるんだけど、堀江さんに、これオファーした方法。 よく言われるのは、「どんなコネクション使ったんですか?」みたいな話をされるんやけど、別に何のコネクションもなくて、Twitterでメッセージして、来てもらったっていうのが正直なところなんやけど。 Twitterに堀江さんアドレス書いてるのね。自分のアドレスを。何か仕事があったら、ここに連絡してくださいって。で、そこに企画書作ってメールして。 

 

そしたらマネージャーから電話かかってきて、交渉して、「やりましょうか」っていう感じで決まったんやけど。そんな感じで、できちゃう。このとき僕は高校生やったんだけど、みんなとたぶん一緒の年ぐらいのときに、これやったんやけど。 例えばさっきの森川さんもそうで、森川さんのネットのブログを見て、すごいこの人素晴らしい人やなと。素敵やなと思って、森川さんのイベントに、僕自身、講演観に行って、改めて話聞いて。 「あ、すげえな」と思って、その場で直談判して、Facebookでメッセージ送って、来てもらった。和歌山に。そういう流れなんやけど。そんな感じで結構、僕はいろいろそういう感じでやっちゃいます。 でも、このときの堀江さんのときは本当に大変で、改めていろんな人に応援してもらってるなって、僕自身、実感しながらこれはやったんやけど。堀江さんのほうのライブのとき、いろいろ条件っていうのがやっぱりある。 このときの条件は、「お客さんを500人集めてください」っていう条件。結構大変。500人。無料じゃなくて、しかもチケット有料で、3,000円。500人。どうする? みんな。 500人集めてください。しかも時間は1ヶ月半しかない。悩んだよ、僕。でも、やりたかったから、「やります」って言っちゃった。 

「やる」と言ったからには…手売りでチケットを売りさばく

いろいろ相談をして、結論として、辿り着いた結果としては、全部手売りしました。チケット。そんな感じで、駅前でずっと立って、チケットを売り続けました。500枚。 マフラーしてるから分かると思うけど、超寒かった。2月ぐらいで、雪降りながらやっとったんやけど。 全部手売りをして、全部これを写真撮って、Facebookに上げて、「こんな人、買ってます」みたいな感じで、「あの人も行ってるんだ」「この人も行ってるんだ」っていうのを、ちょっと話題にしようと。 和歌山で、堀江さん来るの、もちろんおもしろいけど、高校生が駅前でチケット売ってるんだみたいなのをトレンドにしようと思って、全部手売りを、このときはしました。 

 

いろんな人が、本当に応援してくれて、今でも本当に感謝しきれないんやけど、超寒かったから、いろいろ差し入れくれたりとか。それだけじゃなくて、例えばなんやけど、この人4回買いに来てくれたね(笑)。 1回目買ってくれて、「友達呼んできます」って、友達買ってくれて、今度また買ってくれてみたいな。最終、友達も「ボランティアでいいのでスタッフします」とか言ってくれて、すごい助けてくれたんやけど。 すげえ応援してくれました。とか、この人は1回で10枚とかね。いっぱい買ってくれた。この人、50枚ぐらい、たぶん買ってくれた。この人一人だけで。本当に、いろんな人にめちゃめちゃ応援してもらったなと思ってて。 和歌山のいろんな人に支えてもらいながら、自分自身できたなと、これは本当に思ってます。若々しいね、今思うと何か。 で、実際集まったと。何とかね。高校生、頑張りました。500枚。堀江さんと喋って、このときは自分自身「あー、頑張ったな。よかったな」と。 これで結構、いろんな人が認めてくれた。やっぱり高校生で会社を作って、ほとんどの人は批判されました。特に本気で会社やってる人は「遊びか」と。 「こっち命かけてやってんねん」と。「遊びで高校生がやるな」みたいな批判もたくさん受けつつだったけど、「じゃあ、これできますか? あなた」みたいなことを言ったら、「できない」と。 「すごいね」って。結構このときはいろんな人が、これで認めてくれて、そこから今の自分の仕事に、だいぶ繋がってるって、正直あります。まあまあ儲かりました(笑)。 

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

  • リッツ・カールトンで学んだ一流の経営者の視点 成績最下位からトップ営業になった『記憶に残る人になる』著者の人生遍歴

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!