2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
Udemy講師 佐々木徹氏インタビュー(全1記事)
提供:Udemy
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——佐々木さんはどうしてUdemyでFXの講義をやろうと思ったんですか?
佐々木徹氏(以下、佐々木氏):実はFXで失敗をして3回ほど証拠金を失くしているんです。本当に、何のために生きているのかが分からないところまで追いつめられました。しかしそこが、自分の考え方が甘かったと気づいたきっかけでもあったんです。
毎日早朝から欧米のトレード手法を必死に学び、なんとかパフォーマンスを安定させることができました。けれど、日本国内でのトレード関連情報があまりに不足していたので、自分の知識を伝えるため副業として動画配信を始めました。
ただ、当時採用していたダウンロード式の配信システムに限界を感じていたので、今後販売を続けるにあたってどのようにしていったら良いかと悩んでいました。
そんな矢先の2013年ごろ「FOUNDER INSTITUTE」という、スタートアップを支援する団体の説明を聞きに行った時に、Udemyの無料講義クーポンをもらったんです。せっかくならと登録したところ、あまりの便利さに驚きました。
ログインすればすぐに講義を始められて、次の講義はスワイプするだけ。パソコンで見ていた場合、続きはスマホやタブレットでも見られるのが画期的でした。
日本語翻訳がなされた段階ですぐに簡単なコースを作り、自分の顧客にクーポンを配ってお知らせしました。すると思いのほか好評で、過去の講義もUdemyにアップしてほしいという要望が多く寄せられたんです。
それを受けて、いままでの講義をUdemyに登録し、既存の顧客には無料で、新規の方にもオファーすると大きな反響があったんです。
そして、それまでのダウンロード販売から、Udemyにすべて切り替えました。その後気づきましたが、ダウンロード販売だと自分のパソコンでしか見ませんよね。けれどUdemyではログインすると関連コースが表示されるので、毎回販売チャンスがあることになります。
現在の受講者数は1000人を超えていますが、受講者数が爆発的に伸びているわけではありません。6~7コースを提供して、購入していただいているのが3500講座ほどですので、お一人につきだいたい3つほど受講してくれている計算です。
一度購入してくれた人が続けて買う抵抗感が薄くなったのでしょうね。Udemyならではの特徴ではないかと感じています。
——過去に講師の経験はあったのでしょうか?
佐々木氏:講師の経験はまったくなく、単なる繊維系会社のサラリーマンだったんですよ。ただ、米国の支社に駐在していた時に、WordPressを使ってウェブサイトを作り、Eメールでキャンペーンを打って……という欧米流の効率的なやり方を目の当たりにしていたので、売り込み方は心得ていました。
しかし、講義を作るという意味ではまったくの初めてで、他人の動画を見てどんなソフトウェアを使っているのか調べるところからのスタートでしたね。試しにそういった動画用ソフトウェアをダウンロードして触っているうちに稚拙ながらもだんだんに慣れていきました。
まず最初にブログを作って、YouTubeに無料の動画をアップして、ある程度の人数がフォローしてくれた頃、「これなら自分でコースを作ったら売れるんじゃないか」と思い、2時間くらいの動画を作ってウェブサイトで販売したら、70ドルくらいのコースが10本ほどすぐに売れたんです。
動画編集のソフトウェアは30日間無料ですし、当時使っていたマイクは20ドルくらいの安物。パソコンもその辺にあったもので、ディスプレイもごく小さいものでした。でも「買う人が価値があると思えば売れるんだ」ということが、それでわかりました。
そして、私がサラリーマン生活の15年間で昇給した分を一日で稼いだ結果、世界が変わったんです。こちらに注力したら、自分はどれだけ成長できるのだろう? そう思った時、しんどいとか苦しいという思いは一切なくなり、「自由になるんだ!」と独立を決意しました。
そして一生懸命に動画を配信して、お客様が購入してくれたり、質問に答えて新しい講義を作ったりして、どんどん面白くなって。
それを広げていくうち、ソフトウェアのマネジメントやダウンロード販売の限界などの壁にぶち当たったんですが、その時に出会ったUdemyに、かなり助けられましたよ。
——Udemyの講師となったいまの働き方はどんなスタイルですか?
佐々木氏:サラリーマンをしていた時には細かくいろいろと決められていて、新しいことなんて非常に狭い範囲でしかできませんでした。いまは、自分で好きなこと、新しいことができるようになったことが楽しいですね。
ごく最近わかったことなんですが、ひょっとしたら自分は「自由になりたかった」のではなくて「もっともっと成長したかった」「いろんなことをやりたかった」のかなと思うんです。
私が「自由になりたい」と思ったきっかけは、「あなたの自由度とは、もしいま給与収入がなくなった時に生活できる月数だ」という言葉なんですが、それを自分に当てはめて考えた時に自由度がたったの10ヵ月くらいだったんです。
それでいずれ独立をと決意したんですが、実際に独立をしてから、ここまで数字を伸ばすと決めた目標をクリアして、さてこれから何をしようと考えました。すると、やはり新しい価値を作り出すこと自体が楽しいと気づきました。
成果が売り上げという形で見えるのも嬉しいものです。1年を待たずして総売り上げベースでは1000万円を超えましたが、お金ばかりを追って売ろう売ろうとするとまったく売れず、逆に売り上げのことを考えずに出した記事からの方がぽんぽん売り上げにつながるんです。お金の不思議なところですね。
佐々木氏:それはさておき、不自由さの中にいるとまるで振り子のように自由が欲しくなります。そして私が手に入れた自由は、平日の昼間、好きな時間に必要なトレードができたり、子どもが熱を出しても家にいてやれたり、ジムに行こうと思ったら時間を決めて行けたりする……どれも素晴らしいことです。
しかし、やはり自分が新しく作ったコースで問題解決をしてくれる人がいて、その手応えが分かるのがいちばん楽しいのかもしれません。誰かのためになることをしていると自分も楽しくなるんだなと気づきました。
不安ももちろんあります。いまはおかげさまで売れていますが、お客様と直接対面しているわけではありませんから、明日売れなくなったらどうしようとか、もしサーバが落ちてデータが飛んだらとか考えてしまうことがあります。
そんなことは杞憂でしかないのですけれど、やはり心配性なのでそれは抜けませんね。しかし、サラリーマンでも会社がいつまで存続するかわかりませんし、そこが潰れた時に自分に何が残るのか、という不安の方が大きかったんです。
両者を比べた時に独立する不安の方が小さく感じましたし、どうせなら不安は自分でコントロールできるところに置いておきたいと思いました。
——自社サイトでやれば直接の収入になる中、コストをかけてUdemyを使う理由は。
佐々木氏:1日に使える時間が8時間ほどしかない中で、自分だけでシステムまでやろうとすればその時間のほとんどをシステムに回さなくてはなりません。しかし、本来お客様にとって価値があるのはシステムではなく自分の作った講義のはずです。
システム面をバックアップしてくれるUdemyがあることで、自分の講義を充実させて価値を高めることができ、結果的にトータルで売り上げが増えていると感じます。
また、副業でUdemy講師をやろうと考える人もいるかと思いますが、そういう人にこそUdemyはおすすめしたいですね。
お客様の登録をしてくれて、課金を代行してくれて、コンテンツを配信してくれる。余分なことを一切せずにコンテンツだけ作れば良いという状態であれば、恐らく私自身もスタートがもっと早かっただろうと思います。
——集客のコツは何かありますか。
佐々木氏:私はトレーディングをやる人に向けてかなり深く掘り下げているので、いらない人にとってはお金をもらってもいらないものですが、必要な人には本当に必要なものです。このような何かに特化した講座であれば、第一には有望な見込み客を作ることでしょうか。
自分のブログなどでファンを作り、その人たちに何度もメールや無料の記事を書く。講義を受講してくれている人から質問があれば想定以上の答えを返し、受講していない人にも有用な情報を無料で提供する。
そして、「佐々木さんのウェブサイトに来れば、他では手に入らない貴重な情報が手に入り、購入後にもメンテナンスができていてフォローもしっかりしてくれる」と思ってもらえるよう、いわゆる満足度を高めていきます。
そうしておくと、新しい商品を出した時にあまりいろいろ言わなくても購入してもらえる。私はそれを目指しています。
佐々木氏:いまのマーケティングの主流は一見さんや購入意欲が乏しい客をいかに取り込むかというのが発達してきているので、自分のやり方は古い面があるのかもしれませんが、ある程度の結果は出していると自負しています。
例えば自分の経験で言うと、講義以外のところで「ログインとはなんですか?」という予想もしなかった質問が飛んでくることがありました。
けれど、そこでしっかりと丁寧に教えて差し上げると、とても助かったと感謝され、ログインしてすぐに他のコースも購入してくれたことがあったんです。
日本では「教材販売」「情報販売」と揶揄されることがある業界に近いのは事実ですし、過去にインターネットでそういったものを購入して失敗した人もとても多いんです。そういった方々は騙されたくないと警戒しているし、購入後のフォローがあるなんて露ほども思っていません。
そこで、レクチャーに付随した「ディスカッション」という、Udemyのインタラクティブなところを活用して質問が来たらきちんと答え、それが受講者の間でシェアできるとなると、とても感動してもらえます。
それが世の中のスタンダードならば違うのでしょうが、いまはそうではありません。その差だけでも「価値」になっている。そこが面白いところであり、ちょっとしたコツでもありますね。
——最近は「Udemyで売れるコースを作る」というコースを配信していますね。
佐々木氏:このコースを作ろうと思ったのは、例えば、妻のママ友から聞いた話で、パートをしたくても年齢制限でダメとか、土日に働けないとダメとか、働きに出ても託児所代ですべて消えるとか。時間と場所の制約でやりたいことをやれないという人がとても多いのを知りました。
いまの仕事を辞めずに新しく副収入を作りたい方や、在宅スキマ時間で始められるビジネスを探している方、知識・経験を発信したいが、準備が面倒であきらめた経験のある方などにおすすめしたいです。
Udemyなら、コースさえちゃんと作ってしっかりオファーできれば、そこが全部クリアできるんです。レジ袋の折り方だって欲しいと思う人がいるかも知れない。ドリンクのキャップで作るおもちゃでも、5分でできるマジックでも、なんでもいいんです。
私の場合で言えば、トレードでお金をいっぱい失くしたという痛い経験をしながら、どう乗り越えてきたかは私しか持っていないコンテンツだから、それを形にしました。
失敗の経験は誰でも持っていますが、その乗り越え方は自分にしかできなかった独自のもの。それを形にすれば、自分が解決できたことなのだから、他の人の問題も解決できる可能性が高いです。
そういうコースを作れば、過去の痛みを価値に変えられるんです。自分の負の面は実は「宝」なんですよ。私の好きな言葉に「運命がレモンをくれたら、それをレモネードに変える努力をしよう」というものがあります。
レモンというのは、欧米で中古車のハズレを引いた時に使ったりするんですが、デール・カーネギー氏のこの言葉は「レモンを引いたら普通の人は諦めてしまい、自己憐憫に陥って成功している人を罵る。しかし知性のある人は、レモンが自分に何か教えてくれているのかもしれない、これをレモネードに変えるにはどうしたら良いか?を考えて成功する」ということを教えてくれる言葉なんです。
また、本田健氏の著書「ユダヤ人大富豪の教え」には、「自分の収入は世の中の解決した問題の総量である」という言葉がありました。
つまり、問題を解決してあげられる度合いと、解決してあげられた人数を掛け合わせた数字が、自分の収入として返ってくるということです。私は、これを信じてみようと思い、これまでやってきて、この2年ほどで人生がガラッと変わりました。
どんなに優れたコンテンツを作っても、紹介する文章を読まれなければ誰にも買ってもらえないし、買ってもらえなければ作った価値を届けられない。買ってもらうためには、セールスページを読んでもらわないといけないし、読んでもらうためには見つけてもらわないといけない。
つまり順序で言えば、お客様の目に止まり、クリックしてページを読んで価値を納得して、買ってもらう、となります。価値のあるコンテンツを作るのが最初で、次に売り方や価値を伝える方法、次に見つけてもらう方法。
私はマーケティングのプロではありませんが、そこには一定のルールがあることが私自身の経験からわかってきました。そのノウハウをお伝えするコースでして、これからUdemyを始める人には、私のしたような試行錯誤や苦労は飛ばしてもらおうというのが狙いです。
幸い、Udemyで講座を開いている日本人で一番コースを売っているのが私だったので、自分なりに見つけてきたやり方を皆さんにお伝えできたら、いまから始めようとする人もスピーディかつ効率的に、入りやすくなるのではないかと考えました。
自分の痛みを「コース=価値」に変えることでお金を手に入れて幸せになる講師がいて、そのコースで問題解決して幸せになる受講生がいて、プラットフォームを提供しているUdemyが幸せになり、提携しているベネッセも幸せになる。
買う人も売る人も、伝える人も幸せになる、そんな、みんながうまく行く関係が実現できると私は信じているんです。
私の作ったコースで成功例が増えれば、やろうと思う人が増える。その結果として、はじめに申し上げた「時間と場所の制約」で苦しむ人がたくさんいる中で、それを解決できる人がこのコースで何人かでも増えてくれたら嬉しいですね。
——どういう人がUdemyの講師に向いているのでしょうか。
佐々木氏:これはズバリ「始められる人」、これに尽きます。
私が昔、「インターネットでサイトを作って、ノウハウを販売しようかと考えている」と何人かに話したところ、「僕にはそんなことできない」、「そんなことは無理だ」、「成功するわけがない」。そんなことを言う人ばかりでした。
そういう人に「動画のチュートリアルを作ってオンラインで販売」と言っても、恐らくほとんどの人が「売れたらちゃんとリターンがある」ということがイメージできないのではないでしょうか。
まずそれが最初にあって、仮にイメージできたとしても「これをやればお金になる可能性がある。では具体的に自分でコースを作って……」と、始めるところまでいける人はさらに少ないんです。
しかし、世の中に1000のニーズがあった時に、始める人が3人しかいなければ、その3人が1000の利益をすべて持っていってしまうんです。始めた者勝ちなんですよ。
また、ニーズを探るためにじっくり市場をリサーチするよりも、Udemyならばコースを作ってオファーする方が断然早いです。ニーズがあるかどうかすぐにわかるのですから。
それに、価値を決めるのは買う人です。例えば砂漠で死にかけている人のところに水を持って行って、50万円で買いますかと聞けば、お金を持っている人は買うでしょう。
しかし、東京のど真ん中で50万円の水は絶対に売れない。極論ですが、50万円という金銭の価値ですら場所や状況で変わってしまいます。
佐々木氏:ただそこで、実際に求める人のところに行って「買いますか?」とオファーすることができるかどうか、そのアクションを起こせる人が適性を持っている人だし、絶対必要な条件とも言えますね。
抵抗感はあると思います。動画を作るのは大変ではないかとか、自信がないという人も多いでしょう。しかし、その抵抗感のおかげで始める人が非常に少なく、先に始めたごく少人数が始めていない人の利益を全て持って行っている状況です。
内容が優れていれば多少稚拙であっても売れると私自身が実感しましたし、コンテンツをUdemyで販売する最大の利点は「リスクがないこと」。
普通のビジネスなら、フランチャイズでは資金が必要になりますし、銀行からお金を借りて設備を整えたり、寝る時間を惜しんで働いたりなどするでしょう。
しかし、Udemyならば動画を作るのに学ぶための数時間を使って、動画を作りセールスコピーを書いてオファーするだけ。慣れないうちは1ヵ月くらいかかるかもしれません。しかし、それで失敗して売れなかったとしても、失うものは手間と時間だけなんです。
一方で、売れればいきなり人生が変わる。リスクよりリターンの方がはるかに大きいのだからやってみればいいじゃないか、もし迷う人がいれば後押しができたらいいなと思います。
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