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生成AIが切り開く数理最適化(全1記事)

2025.12.24

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鉄道ダイヤの最適化に学ぶ、生成AI活用 複雑なビジネス課題をチャットボットで前に進めるポイント [1/2]

提供:Gurobi Optimization inc.

今や生成AIは、事例を学習するだけではなく、正しい答えを出す能力も徐々に獲得しつつあります。Gurobi Japanが開発したAIチャットボット「Gurobot」は、煩雑な制約条件を整理し、最適な解決策へ導くパートナーとして活用が広がっています。本記事では、鉄道ダイヤの最適化を例に、生成AIがどこまで問題解決に寄与できるのか、その最前線をお届けします。

生成AIが切り開く数理最適化

乾伸雄氏:Gurobi Japanの乾と申します。本日はお忙しいところご来場いただき、どうもありがとうございます。

私の発表のタイトルは「生成AIが切り開く数理最適化」です。内容としては、AI技術の背景、弊社で開発しているチャットボット「Gurobot」の説明、そして最近試した「こんな会話ができます」という例を紹介したいと思います。

簡単に自己紹介させていただきます。私はGurobi Japanの前身のオクトーバー・スカイに約12年前に入社して以来、ユーザーサポートとコンサルティングに携わってきました。

今日はコンサルティングのお話も多かったと思いますが、要件を聞いてPoCを行い、本開発のシステムを作るというコンサルティング業務を行っています。

弊社のエキスパートチームからは、私の他に3名来ています。後の懇親会などで声をかけていただけると幸いです。それでは発表に移りたいと思います。

生成AIの「正しい答えを出す能力」は向上しつつある

まずAIの現状についてです。これはスタンフォード大学が出している資料で、米国食品医薬品局が認証したAI搭載の医療機器の件数の推移を示したものです。

ここ10年ほどで認証された機器がドッと増えています。医療機器ですので、AIがいいかげんな答えを出さず、正確な答えを出さなければいけません。その意味で、AI技術の正確性が高まってきているのではないかと思います。

これは、何か問題を与えて生成AIにプログラムを書かせた時に、そのプログラムがプロフェッショナルなプログラマーから見てどのくらいの正答率なのかを示したグラフです。

これを見ると、だいたい50点から60点の間に点数が入っています。プロのプログラマーの視点なのでかなり厳しい評価だと思いますが、おおむねこのくらいの精度ということです。普通のプログラマー、たぶん私のようなプログラマーよりは、かなりよくプログラムを書けるのではないかと思います。

こちらの図は、大学の数学のコンペティションに出た問題を生成AIで解かせた時の正答率を示したものです。点線のところが人間のレベルになります。2024年から人間のレベルを上回ったということで、単に事例を学習するだけではなく、正しい答えを出す能力も生成AIがだんだん身に付けていることを示しているグラフだと思います。

私見ですが、数理最適化は、まず問題を解く数式にすることと、それをプログラム化するところがあります。生成AIによる問題解決とは相性がいいのではないかと思います。

私もあまり読むのが上手だとは思いませんが、普通のプログラムは、かなり読むのに時間がかかることがあります。一方、数理モデルは基本的に数式を書く部分がプログラム化されているので、人は、その数式がプログラムの中で正しいかどうかを判定すればよいということになります。

そういった意味で、生成AIが数理最適化のプログラムを書き、それを人間がチェックするという流れには適しているのではないかと考えています。

数理最適化をチャットボットでサポート

そこで、Gurobotです。今日も何回か話が出ていますが、GurobotはGurobi社で開発しているチャットボットです。後で使い方などは説明いたしますが、「Gurobi Optimizer」全般に関する質問に答えられます。

特徴として、このGurobotを利用するには「Gurobi User portal」というページでアカウントを登録していただく必要があります。「もう使わないから」ということでアカウントを削除した時点で、みなさまとGurobotとの対話履歴も削除されるので、安心して使っていただけるのではないかと思います。

また、Gurobi専用のクラウドサービス上でGurobot自体を提供していますので、安全性は確保されていると考えていただいてかまいません。これについては社内でも議論があったと記憶しています。

あるチャットボットでは、データの秘匿性が保持されないのではないかという問題がありました。今回Gurobotが採用しているフレームワークでは、チャットボットのモデル自体をGurobi専用クラウドサービスの中で提供しているので、安全性が担保されていると思います。

Gurobot自体はGurobi User portalと連携しています。みなさまはライセンスを管理するためにGurobi portalを使われることが多いと思いますが、ライセンスだけでなくナレッジベースとも連携しています。

Gurobiはナレッジベースの数がかなり多いです。ナレッジベースと連携しているので、何か質問をすると「ナレッジベースのこれを参照するといいですよ」という回答を得ることができます。

ナレッジベースはたくさんあるので、自分が必要としているナレッジベースを探すのはなかなか大変ですが、その部分をGurobotがサポートしてくれます。

もう1つ特徴的なのは、私たちエキスパートチームが「Zendesk」というサポートツールを通じて、みなさまの質問に回答している点です。Gurobotの対話履歴を、そのまま私たち人間に転送できる機能を持っています。

最初から「こういうことを聞きたい」と書かなくても、Gurobotとのやり取りの内容をこちらで見て、お客さまに迅速に回答を差し上げることができます。

その他に、Gurobiの機能をかなりよく学習しています。GurobotのAPIに対する質問や、主にPythonなどのプログラムのサンプルコードを生成したり、数理モデルを提案したりと、幅広い質問に対応できるものになっています。

「Gurobot」の使い方

これは生成AI間のベンチマーク比較です。生成AIのモデルはいくつかあり、ここでは4つほど挙げています。それぞれのベンチマークは、大学生レベルの教養の問題、数学の問題、コーディング能力などで見ると、この資料ではこのような点数付けが載っています。

Gurobotは、単にGurobiのプログラムの質問だけでなく、幅広い質問に答えられるようになっています。入力は日本語で問題ありません。日本語で質問していただければ、幅広い質問に回答できるものになっていると思います。

Gurobotの使い方です。Gurobiのポータルサイトに行くと、上のほうにログイン画面が出ます。ここでサインインしてもらいます。まだアカウントをお持ちでない方は、アカウントを作っていただくことになります。

ログインすると、このような画面が出ます。これは私のページですが、Gurobotのアイコンがここにあります。これをクリックしていただくと、Gurobotとの会話が開始されます。

Gurobotとの対話画面は基本的にテキストです。他のチャットボットだとExcelシートをアップロードできたりしますが、Gurobotはテキストを入力して会話する形式になっています。

例えば、ここでは「Gurobiが提供しているデモを教えて」といった質問を打ってみます。そうすると、このような画面で、けっこう長い説明が出てきます。「短く説明して」と書けば短く説明してくれると思いますが、「Gurobiのデモにはこういうモデルごとのデモが用意されています」という内容と、「どこにアクセスしたらいいのか」といった情報が出てきます。

先ほどのKnowledge Base(ナレッジベース)へのリンクも、こういったかたちで表示されますので、必要に応じて参照していただければと思います。

また、人間のエキスパートに質問したい場合には、ここに「サポートリクエストを作成する」というボタンがあります。ここを押してもらえると、人間のエキスパートにつながるかたちになっています。

そのため、Gurobotを最初に使う時には、Gurobi portalでアカウントを登録していただき、そこから進んでいただければと思います。

実際にGurobotはどんなことに使われているか

Gurobotがどのような対話に使われているのかについてです。これは調査期間が2日間と短いのですが、ユーザーさんがどのような会話に使っていたかをまとめたものになります。

一番多いのはライセンス関係です。例えば「私の持っているライセンスはこういう用途で使えますか?」といった、ライセンス周りの質問が一番多いです。

その次に多いのが技術的な質問です。「この機能にはどういうパラメーターがありますか?」「これをやりたいのですが、どのパラメーターを使ったらいいですか?」といった質問が2番目に多いものになります。

今日は特に、モデル構築について焦点を当てたいと思います。モデル構築に関する質問は、このグラフでは他の項目と比べるとちょっと少ない感じがしますけども、「こういう問題はどうやってモデル化したらいいですか?」といった質問をされているお客さまもいらっしゃいます。

この比率は、私たちが(実際に)受ける質問とだいたい同じような印象です。特に相手はチャットボットですので、人間のエキスパートに直接質問するのは少しためらうけれど、気楽に質問したい時にすぐ利用できます。そういった場面でぜひGurobotを使っていただければと思います。

質問の回答について、もっと深く聞きたいことがあれば、人間のエキスパートに質問を投げていただければと思います。

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