お知らせ
お知らせ
CLOSE

数理最適化が実現する次世代のビジネスパフォーマンス(全1記事)

2025.11.27

Brand Topics

PR

数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える [3/3]

提供:Gurobi Optimization Inc.

NFL、Tata Steel、エールフランス、業界を超えた導入成果

先ほどご覧いただいた、Gurobiが影響を与えている業界と活用事例のスライド中で3つの具体的な事例をもう少し深掘りして紹介します。

詳細にご説明する時間は限られていますが、Gurobiは特定の業界に限定されたツールではないという点にご注目ください。おそらくみなさまの企業でも、これらの事例と似たような構造を持つ課題というのはお持ちかと思います。Gurobiはそこでも役に立つと思います。

まず1つ目の事例ですけれども、弊社のお客さまであるアメリカのプロフットボールリーグ、NFLです。非常に複雑な計画業務があります。毎シーズン32チーム、17週間にわたるスケジュールを作成せねばなりません。各試合を特定の時間帯と会場に割り当てなければなりません。

考慮すべきことは多数あります。スタジアムはほかのイベントに使われているかもしれない。スポーツ、コンサートとかにも使っています。チームは効率的に移動しなくてはなりません。

リーグは競技の公平性を確保しなければなりません。例えば1つのチームが続けてずっとアウェイゲームを持たないようにせねばなりません。

テレビ放送のニーズも踏まえる必要があります。ゴールデンタイムのゲームは魅力的な対戦カードでなければなりませんし、そのネットワークも最適な時間帯に最適なゲームが見られるようにせねばなりません。

いろいろな目標があります。視聴者数の最大化、公平性を維持すること、チームの移動負担の削減。そしてシーズンの終盤に向けては、さらにエキサイティングな対戦カードを提供しなければなりません。

この計画プロセスは、長年職人技とも言える手作業で行われていました。計画担当者の方々がボードとスプレッドシートを使って、実際にテストできたのは、数個のスケジュールだけでした。

Gurobiを導入したことで、計画担当者は1万、さらには5万以上の高品質なスケジュールを比較して、そのあとで計画担当者の方が介入して、スケジュールを見直して調整。それによりさらに良くなっています。

そこでは、やはり経験とか直感というものも大事で、このNFLのスケジュール組みには、アートの要素が残っています。ただそれが今、データ、計算、最適化によって支えられています。そしてNFLの各チームファン、放送局にとって、より良い結果につながっています。

では別の業界の事例をお話ししたいと思います。Tata Steelさまですけれども、鉄鋼生産メーカーですね。鉄鋼生産は、異なる品質やコストの原料を組み合わせて、製品を作り出すプロセスです。

そこで重要なのは石炭の種類です。石炭タイプごとに異なる価格、品質の特性があります。課題というのは、異なる種類の石炭を適切な割合で配合しなくてはなりません。実際には組成と鉱物の品質を満たしながら、すべての工場・お客さまの制約の範囲内に留めないといけません。

Tata Steelさまでは、このために新しい計画ツールを開発しました。従来はExcelを使った手作業の計画でしたが、最適化ベースのシステムを導入しました。

結果は、時間をかなり節約することができたのみならず、新しい予期していなかった利益がもたらされました。例えば、今まで想定したことのない新しい石炭配合を見つけることができました。また以前よりも少ない種類の石炭を使って、同じ目標を達成できることにも気づきました。

この事例は、最適化が常に複雑さを追加することだけではないという、良い例かと思ってご紹介しました。数理最適化では、数十億もの可能な組み合わせをすぐに分析できるわけですけれども、そういった状況の中でも、より簡単でスマートな、シンプルなソリューションを見つけることも、私たちのツールでは可能なのです。

最後の事例です。これはエールフランス、航空業界の例です。状況は、フライトスケジュールは一度に決まるものではなくて、何ヶ月も前に計画せねばならない。しかしながら予約は一度に入らず、時間をかけて徐々に入ってきますよね。

フライト日が近づくにつれて、航空会社はどの飛行機を運行するかを決めなければなりません。そのプロセスは「テールアサインメント」と言われます。各航空機は尾翼に記されたの固有コードで識別されていることから、テールアサインと言われています。

テール割り当て(Tail Assignment)は非常に複雑で、いろいろな構成要素があります。燃料、メンテ、また乗務員の空き状況。理想的にはすべてのフライトが一切の空席なしで、可能な限り最小の乗務員で運行できる、またはスムーズで効率的に運営ができるということです。

これは単に飛行機を入れ替えるといったことではありません。各航空機はローテーションがあるので、タイトなスケジュールで特定の空港からまた特定の空港へ移動しています。そこで何か1つでも変更されると、多くのフライトに影響を与える可能性もあります。

エールフランスはこのテールアサインメントを最適化するツールを、Gurobiを使って開発しました。これを使うことで、アサインメントを動的に再度計画を練り直すことができて、結果的に約1パーセントの燃料節約を達成しました。

1パーセントを小さいと感じられるかもしれませんが、これは大きな成果なんです。そして通常であれば、新しい飛行機を購入しなければそういったことは実現できないんですけれども、今回は純粋に既存のフリートをより効果的に運用することで実現できたわけです。

エールフランスにとっては、燃料のわずか1パーセントというのはかなりのコスト削減、そして環境にとっても利益をもたらすことを意味しました。

スモールスタートで始まる最適化導入のジャーニー

今回は大企業の事例を紹介しましたけれども、実際の現場で数理最適化をお使いになる時は、ほとんどの企業ではスモールスケールから始められます。最初の活用事例を特定して、計画システムを次のレベルに進化させるために、ステップバイステップでそのジャーニーを始めていただいています。

そしてほかのイノベーションと同じように、新しいジャーニーを行うには組織的な課題もあるでしょう。まずは最適化の本当の利益を見える化して、それを特に企業のリーダーシップ層に対して共有することが肝心です。

なので今日最後の締めのところでは、その最適化を使ったすべてのお客さまのジャーニーがどのように始まるのかということについて、少しお時間をいただいてお話ししたいと思います。

数理最適化の実際の活用方法は、お客さまごとに異なります。お客さまにとって最も重要なことは、別のお客さまにとってはトップラインではないということですね。

このジャーニーは、最適化が本当にインパクトを与えられる場所はどこかと見出すことから始まります。ここでは、私たちが見るさまざまなタイプの価値創出の要素を構造化して記しています。

これら一つひとつの要素は相互排他的なものではありません。最大のインパクトは1つの単一要素から出てくるものではなくて、これらの組み合わせからくることが多いです。

そうは言っても、ほとんどのビジネスにおける数理最適化を導入する一番の理由は、やはりコスト削減です。適切な計画で、運用のコストを下げることができます。利用可能なリソースをより良く使うことができます。

コスト削減は、ユーティリゼーションの向上だったり、調達コストを下げたり、オーバーヘッドの削減だったり、またセットアップ変更のコストを削減したり、エネルギーの消費量を減らすことができます。最適化をすることで、組織はより少ないリソースでより多くのことが実現できます。

同様に、数理最適化がもたらす重要な価値は品質の向上です。今日、市場がさらに競争激化する中、品質というのは差別化要因です。信頼性と耐久性、モノが単によく機能し、長持ちするということだけではなくて、品質というのはお客さまが期待しているものと実際に受け取ったものの差を表していると思います。

高い品質を提供することこそが、企業が新しいお客さまを獲得して、今の既存のお客さまを維持できる重要な理由の1つです。

あと3つ目の活用事例は、やはり時間削減です。みなさまご存知かと思いますけれども、時は金なりですので、同じ結果を達成する時間が削減できれば、それはキャパシティにも大きな影響を与えます。必要な時間が少なくなると、スループットも上がります。配送時間も改善できます。

多くの時間節約は計画段階でもありまして、計画を手作業でされているところは、自動化された計画をうまく作れば、かなり計画の時間を短縮できます。その新しい組み合わせで計画担当者は、こういった強力なツールを使って、彼らの生産性も上がります。

あともう1つのビジネスバリューは、複雑さへの対応です。我々の世界は日々複雑になっています。考慮すべきことも増えています。意思決定においても、より高いレベルの詳細が必要になっています。

複雑さが増すとツールはその対応に苦労するものです。多くの場合、企業は回避策を設けたり、計画にもっと時間を割いたりします。

数理最適化の重要な差別化というのは、複雑さを処理する能力にあります。数百万の変数を持つ意思決定問題を特定でき、解決できます。それを短時間で瞬間に行うことができます。

基本的には計画よりも高い複雑さによって悪影響を受けず、ベストケースであれば、それらすべての関連側面を、最適化ツールで一度に考慮し、解決もできます。

ブラックボックスを信頼しない時代に必要な「説明できる意思決定」

最後に私たちが提供できるビジネスバリューとして、「正しく説明できる」ということがあります。人々は理由がわからないもの、ブラックボックスを信頼したくはありません。さまざまな意思決定の現状において、結果が正しいだけでは不十分なんですね。

なぜそういった判断になったのか、透明性を持って説明できなければなりません。モデルベースで最適化するということは、まさにそれが説明できるということです。意思決定の状況の形式的な記述を必要とするために、これは自然に透明性がついてきます。

さらに公平性とか規制遵守が求められるビジネス領域では、最適化ツールを使うことで、それを両方とも実証できます。最適性の数学的な証明というのは、理論だけではありません。実践においても、公平性と法令遵守を証明できます。

よくみなさまからおうかがいするのは、こういうプレゼンをすると「いや、ただ我々はNFLとかエールフランスといった企業ではない」と聞くんですけれども、これはジャーニーの始まりです。今回はいくつかの導入事例ということでお話ししました。

ジャーニーの始まりは、スモールスタートで試行し、何が効果的かを確認してください。多くの企業が最初に行うのは、リサーチや探索です。

まずやってみて何がうまくいくか、何がうまくいかないかを見ていただきたいと思います。それを踏まえて、正しい方向への小さな着実なステップを踏んでいただきたいと思います。

具体的なジャーニーのやり方をリスト化しています。私たちもサポートさせていただきますし、パートナーさまと一緒に行ってもいいかと思います。

まずみなさまがジャーニーの中でどこにいるかを評価してください。有望な活用事例を特定していただいて、実現可能性を調べて、潜在力を探って、実際に何が可能かについて仮説を立ててください。

それができたらスモールスタートです。まずはPoC(概念実証)から始めてください。具体的な例ほど力強いものはありません。ステークホルダーを選択することは、ことは、プロジェクト推進のうえで非常に重要です。具体的なPoCや小規模な成功事例を示すことで、関係者の理解と納得を得やすくなり、組織内での合意形成やリソース確保もスムーズに進みます。

多くのお客さまの中では、小規模でもソフトウェアチームを社内に持っていると思います。こういったことは大規模で複雑なプロジェクトである必要は決してありません。

私たちにもぜひサポートさせていただければと思います。御社の社内専門知識を構築するためのリソースも提供できますし、多くのトレーニングマテリアルは無料ですし、我々からワークショップを行うことも可能です。

みなさますべてのジャーニーがお客さまごとに異なります。これからみなさまとお話しさせていただくことを楽しみにしています。今日は長い時間、お聞きくださりありがとうございました。

そして今後、みなさまと一緒にお仕事ができる可能性を心から楽しみにしています。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
スピーカーフォローや記事のブックマークなど、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

すでに会員の方はこちらからログイン

または

名刺アプリ「Eightをご利用中の方は
こちらを読み込むだけで、すぐに記事が読めます!

スマホで読み込んで
ログインまたは登録作業をスキップ

名刺アプリ「Eight」をご利用中の方は

デジタル名刺で
ログインまたは会員登録

ボタンをタップするだけで

すぐに記事が読めます!

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

この記事をブックマークすると、同じログの新着記事をマイページでお知らせします

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

人気の記事

    新着イベント

      ログミーBusinessに
      記事掲載しませんか?

      イベント・インタビュー・対談 etc.

      “編集しない編集”で、
      スピーカーの「意図をそのまま」お届け!