AIを扱う上で本当に大事なのは「データのクオリティ」
菊地:さて、この後はPROACTIVE事業本部の副本部長である志村より、プロダクトの具体的な進化についてお伝えいたします。志村は入社以来25年にわたり、大手企業向けのシステム開発の最前線を経験してきました。現在はPROACTIVEの製品責任者を務めています。みなさまの半歩先の未来を支える最新の進化を紹介できると思います。それでは、志村さん、よろしくお願いします。
志村尊氏(以下、志村):みなさま、こんにちは。PROACTIVE製品責任者の志村です。先ほど菊地からあったように、AIは経営者や現場に寄り添うべき存在であると思っております。

最近、たくさんのAIエージェントが台頭していると認識しております。今日はAIを扱う上で本当に大事なことをお話ししたいと思っています。
大事なのはデータのクオリティに尽きると考えております。最近のLMMは、インターネット上にある日本語の文章を大量に学習して、それっぽい答えを返せるようになってきていると認識しています。
でも、本当に価値のあるアウトプットはどれほどなのでしょうか。どれだけのデータ量があっても、クオリティが低ければ意味がないと思っています。ノイズの多いデータでAIを動かしても、結局は期待外れの動きをするのではないかと思っています。

今日私が一番伝えたいのは、「良いAIとは利用するデータのクオリティが大事だ」ということです。AIは人のように考え動く存在として期待されています。まるで人間のように私たちの代わりに判断し、提案してくれる存在です。

しかし現実には、やはり思ったほどじゃないなと感じる場面も少なくありません。質のいいものもあれば、悪いものもあります。だからこそ信頼できるAIが前提となります。その信頼を支えるのは、やはりデータのクオリティだと思っています。
現場負担を減らす「ERPエージェント」が描く業務の未来
志村:ここで、私たちのPROACTIVEを作るに至った思いを動画にしました。ぜひご覧いただきたいと思います。よろしくお願いします。
【動画再生】
男性、女性:叶えたいのは、どんな未来だろう。
女性:彼女はとある女性経理マネージャーだ。データや資料にミスがないか何度も確認する日々。月末は作業が終わらず、子どものお迎えに遅れてしまうことも。彼女と子どもの未来は幸せだろうか。
男性:そしてもう一人、経営者の彼。従業員の顔を見て思うことがある。このまま日本だけでビジネスをしていて良いのか。変化が激しい世の中でずっと同じ事業をしていて良いのか。彼の心が晴れる日は来るのだろうか。
女性:一度しかない一人ひとりの人生がある。
男性:彼らのために我々ができること。
男性、女性:それは未来を待つのではなく、作っていくこと。
女性:AIが経費精算や申請、承認業務を自動化。チャットを依頼するだけでどこでも処理が完了。
男性:AIダッシュボードが複雑なデータとひと目でわかりやすく。AIがリスクや予測を示し、経営判断のスピードを高める。
女性:あらゆる企業活動が可視化され、最適な答えをインタラクティブに導くERPの実現へ。
男性:ERPエージェントによって、あなたの業務を助けるパートナーがいつでもいるような安心感を。
女性:我々は願っています。どうか彼女の笑顔でいる時間が増えますように。
男性:どうか、彼の進む道に光が差しますように。
男性、女性:どうかあなたが幸せになりますように。夢ある未来を、共に創る。
【動画終了】
信頼できる外部データ×自社データでより深い経営判断と精度の高い業務改善を実現
志村:ありがとうございます。AIの価値、それは突き詰めれば、時間とコストをどれだけ減らせるのかということだと思っています。例えば8分かかっていた作業が2分で終わる。1日かかっていたレポートが15分で完成する。

これは単なる効率化ではなく、経費削減そのものです。同じ成果をより短い時間で少ないリソースで出すことがAIの価値というふうにも考えています。
一方、AIのもう1つの価値はアシスタント機能です。多角的な視点から示唆を与え、気づきをもたらしてくれる存在です。でも、そのためにはクリーンで信頼できるデータが欠かせません。

個人がSNSなどに載せたデータと公的機関のデータでは信頼性がまったく違います。PROACTIVE AIは、多くのクリーンなデータと連携します。例えばJPXさんとの連携もその一例です。JPXさんは、上場企業の財務・業績などの一次データを扱っていて、半ば公的な性格を持つものになります。
私たちはJPXさんのように正しいデータを持つ組織と正式に連携し、ERPの中にある自社データとを掛け合わせることで、より深い分析を可能にしていきます。

例えばPROACTIVEのデータと同業他社の財務状況を比べてみる。あるいは仕入れ方法を業界平均と比べて意思決定を行う。そうした比較と示唆をリアルタイムでデータを返す。これが私たちの目指す姿です。

同じように気象庁のデータを使えば天候と販売データの相関が見られます。

経済産業省のデータを使えば、業界全体の需給度トレンドの判断が可能です。出所が明確で信頼できるデータを組み合わせることで、AIの判断の質が変わります。

また、医療、地政学、ニュースなどのデータも重要です。信頼できるデータをお持ちの会社さまと取り組みを進めてまいります。PROACTIVEでは、そうした信頼できる外部データに加えて、顧客購買情報や設備データなど現場で得られるデータも活用してまいります。これらも組み合わせることで業務改善の精度を高めていきます。
AIは人手不足時代の生産性を支える“インフラ”
志村:AIについては「本当に役立つのか」という声を聞くこともあります。実際AIがうまく機能しているのは、画像認識や品質チェックなどまだ限られた領域でしかありません。でも、働き手が減る中でAIは労働を支える存在にならざるを得ないと考えています。

AIが経済を下支えし、社会の生産性を維持していく。そこにAIの本当の役割があると私たちは考えています。
お客さまのニーズは本当にさまざまです。「多少バグがあってもいいから早くリリースしたい」という方もいらっしゃれば、「安心して長く使えることが最優先」という方もいらっしゃいます。でも、どちらにしても最後に求められるのはクオリティです。

クオリティがあるから信頼できる。信頼できるからこそ、安心してコスト削減や効率化を進められる。僕はそこに私たちの価値があると思っています。だから私はデータのクオリティにこだわって挑戦を続けていきたいと考えております。これからもPROACTIVEの挑戦、どうぞ応援よろしくお願いします。ありがとうございました。
AIネイティブなERPで実現する“半歩先の経営DX”
菊地:志村さん、ありがとうございました。私たちPROACTIVEは、先ほど申しあげましたように、7,500社さまのさまざまな経営計画をご支援させていただいております。その中でできてきたベストプラクティスおよびそこから生まれたノウハウを基にして、データの正規化やクオリティの高さを着実に担保できるERPが出来上がっています。
そことAIを掛け合わせることによって、クオリティの高い示唆、そして経営効率化といったものが実現できると考えています。ぜひみなさま、自社の課題と未来像を重ね合わせていただければと思います。
ここでみなさまに大事なお知らせがあります。現在最新版の会計システムをご利用いただいているお客さまに向けては、2026年1月よりPROACTIVE AIを無料で開放します。みなさまのPROACTIVEの環境でもAIが活用できます。先ほど志村が紹介した世界をぜひご体感いただければと思います。
■デジタルオファリングサービス「PROACTIVE」とは
PROACTIVEは企業の経営課題と、さらにその先の社会課題の解決を視野に入れたデジタルオファリングサービス。
SCSKが積み重ねてきた知見とAIの知性を融合したAIネイティブなERPをコアに、企業における各領域の業務課題も、業界ごとに特有の課題も、最適なカタチでワンストップ解決。
膨大な社内外データを元に、業務の効率化・自動化から高度な経営判断まで、企業の意思決定を深く・速く・確かなものへと進化させます。
AIが考え・先回りし・提案する。ビジネスを変えるのは、PROACTIVEです。
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