「かなり聞きにくいことを代わりに」元エンジニアCAと企業担当の連携価値
平山:じゃあ続いて佐藤さん。企業担当という立場から、入社前後のギャップをなくすという意味では、どんなことをされてるんですか。
佐藤:そうですね。うまくまとめられないんですけど、個人的に大事にしてるのは、私が企業の現場の方々とお会いして情報を集めて、その情報をいいことも悪いことも候補者さまに、面接対策のタイミングでお伝えしていたりしますね。
平山:なるほど。良いことも、悪いことも。
佐藤:そう。悪いというとあれですけど、なんかこう私が実際に現場のエンジニアの方々と話して「この人、本当にサービスのこと好きなんだな」だったり「技術好きなんだな」だったり、楽しく働いてるなという人ってけっこう話せば伝わってくるじゃないですか。
でも中にはそうではない方もいらっしゃるわけで。……ってなると「本当にこの企業さまを推薦していいのかな、推していいのかな」って思ったりすることもありますし。
逆に候補者さま視点だと、私が面接対策に入って必ずする質問がいくつかあって。「理想のエンジニア像ってなんですか」「それを思った理由はなんですか」「エンジニアやってて喜び、やりがいを感じた瞬間ってなんですか」「それってどうしてそう思いますか」みたいなことを質問しています。それによって、そのエンジニアの方の志向性みたいなものが見えてくる。
2つに分けると、それがプロダクト志向なのか、もしくは技術志向なのかみたいなところで。Sansanさまに限っては技術をより伸ばしていくというのも大事ですけど、やっぱり技術を手段として使ってSansanのプロダクトをどう伸ばしていくかってことを考えることが、すごく重要だったりもします。
なので、そういう思いを持っていなければ、もしかしたらこの企業じゃないかもしれない、他の企業のほうがいいかもしれない、みたいな話はけっこうしますね。ただ、お二人はもうピンポイントというかなんかSansanさま以外ないんじゃないかなということで、もうごり押しをずっとしてました。
平山:本当ですか(笑)。ありがとうございます。でも今の話、けっこう意外です。悪いところというか、ひょっとしたら合わないかもしれない、ギャップが出るかもしれないって。僕も人事担当として(そういうところを)すごく大事にしているので、面接とかでもそういうことはできるだけオープンに伝えるようにしているんですけど。
意外だったのが、マイナビエージェントさんで、しかも佐藤さんの企業側の担当の方が候補者の方の適性って言うんですか、エンジニアとしての思考をちゃんと聞いてマッチングしていること。
佐藤:あ、でも、これは私だけではなくって、マイナビの企業担当はかなりもうそれくらい企業さまに入り込ませていただいて、情報収集をして、それをお伝えしていくことはしていたりもする。
ただ、キャリアアドバイザーがそれをできていないというわけではなくって、2つの視点で向き合うことによって、やっぱり見る角度が変わってくると、見えるものも変わってくるので。そこで良し悪しというのはあんまりこの企業は良くないよということって少ないとは思うんですけど、そこはけっこう大事にする。それが入社前後のギャップをなくすことにつながってくるのかな、とは思っています。
平山:なるほど。ありがとうございます。キャリアアドバイザーの天野さんの視点から見た合う・合わないももちろん見るし。
天野:そうですね。
平山:企業側を見てる佐藤さんも合う・合わないを見て、また二人ですり合わせしながらアドバイスしていく。
天野:そうです。そうです。やっぱり横の連携がすごく強いエージェントかなとは思っているので、そこは大事にしてますね。
平山:なるほど。ありがとうございます。
AI時代に求められるのは「意思決定経験」と「AIを使いこなす能力」
平山:それではお時間も、そろそろ残り10分ぐらいになってきたので、今日のタイトルの本題にもあるこんなテーマでちょっと4人からお話しいただきたいと思うのですが。
エンジニアとして成長し続けるための次のステップというところで、特に今、生成AI中心にエンジニアに求められる役割も変わってきていると思いますし、当然それによって転職市場とか大きく変わってくると思うんですけれども。
なんか次のステップ、いわゆる成長というところも含めて、今転職活動とか、もしくはキャリア、さらになんかステップアップしたいって考えられてる方に、ちょっとそれぞれの立場からアドバイス、コメントいただきたいと思うんですけれども。じゃあまずは石川さんからお願いいたします。
石川:はい。アドバイスになるのかわからないんですけど、私の考えとしては、AIは今後絶対、仕事で使っていくものだと思っています。その中で何かを作るとか何かを調査するとか、壁打ちの相手というところは、すごいAI使いやすいなって思う反面、何かを決定するというところはなかなか人間から離れないんじゃないかなって、すごい思っています。
なので、キャリアを築き上げる中で、この仕事においてこの重大な意思決定をしたみたいなところを積み上げていくと、今後につながりやすいのかなと考えています。
平山:確かに意思決定は人間がやる仕事だと。この意思決定の経験を積み重ねるのが成長だと。ありがとうございます。じゃあ続いて坂尾さん、いかがでしょう。
坂尾:はい。そうですね。AIを使用した業務が一般化してきている中で、AIをただ使うんではなくて、価値のあるアウトプットにしていくために重要なのはAIを使っている人の能力だと思っています。
それはどういうことかというと、AIをどう使うかによってまったくアウトプットが変わってくるのは、技術者として何をAIに与えるかなんですよね。与えるものは自分の中にある経験だったり、知識なので。まずそれを、AIがあるから勉強しなくていいというわけではなくて、むしろAIを使って今まで以上に学習を加速していって、そういった技術を身につけていくということと、それを転職活動の中でどうアピールしていくかというところだと思っていて。
アピールに関しては、「こんなことができます」というだけじゃなくて、やっぱり何か見えるものがあるといいと思います。AIを使って例えばアプリケーションを作ってみたとか、そういう何か目に見える成果物というものを出していくと、企業からすると、「AIは本当に使える人材なんだな」ってことがわかるので、かなり採用につながるのかなと思っています。
平山:ありがとうございます。AIを使う側の能力とか腕が大事だと。ちなみにAIを使うための腕を上げていくために、こういうことやるといいよというのは、先ほどモノを作るというのもありましたけど、その手前のインプットみたいなのもなんかあるんですか。
坂尾:私がしているのは、今までだったら書籍だったり、インターネットを使って何か学んでいくことが多かったんですけど、そこにAIを絡めていくのが重要だと思っていて。
AIに、例えばアシスタントのように横に置いておいて、学習する中でわからないことはすぐ尋ねて。今までは学習を進めるために調べるというコストがかかった行為だと思うんですけど。それをAIにさせることで、そこのコスト・ハードルが下がっていくので、それによる学習のスピードアップは可能なのかなと思っています。
平山:勉強するところも、今までだったら本とかだったけど、そこをAIを使いながら自分に知識入れていって、自分の力を上げて。その上でAIを使って物を作ってみるみたいな。こういうことをやると、企業からも評価されやすいし、エンジニアとしての腕も上がるぞと。なるほど、ありがとうございます。
「知的好奇心を止める会社は変えるべき」エージェントが語るAI時代の成長戦略
平山:ではちょっと立場を変えて、天野さんないしはマイナビエージェントさんの立場から見て、なんかこのAI時代、エンジニアに向けたアドバイスみたいなものがあれば、ぜひお願いいたします。
天野:私もアドバイスという大層なものはできないのかなとは思っているんですけど、やっぱり市場観を見ていると、AIにとって変わってしまう仕事っていくつかあるのかなと思っていて。やはり単純作業はAIに変わってしまいがちなので、例えばコードを書くのみとか、そういった作業って、もうドンドン取って変わってしまうのかなというのは肌でも感じているので。
そこからのステップアップというか、どの方向でもいいとは思うんですけど、もう少し上流のほうにいくにしても、別の技術の知見を身につけてそれを組み合わせるのでもいいとは思うんですが。
なんかそのあたりの知見を深めたりとか、ステップを上げていったりとか、そういった方向性での転職を考えられると、エンジニアとしての市場価値ってところも高まってくるのかなとは思いますね。
平山:AIを使う側、使いこなす側というんですかね。
天野:そうですね。使われるじゃなくて使いこなすほうに。
平山:使われるじゃなくて使いこなして、ちょっと上流にいくみたいな。
天野:……というキャリアを目指していただけると、より良いのではないかなと思います。
平山:なるほど。ありがとうございます。では最後に佐藤さん、お願いいたします。
佐藤:はい。エンジニアとして成長し続けるための次のステップ、AIを絡めて、というところだと、個人的には知的好奇心だったり興味を持ち続けて、かつそれを行動に移すことが、次のステップにつながるのかなと思っています。
なので、その知的好奇心だったり興味というものを「持つな」だったり、持つことを否定されている環境にもし身を置いているのであれば、そこの環境を見直したほうがいいかもしれないです。もしそういうのを持てていないってことであれば、じゃあどうやったら持てるのかなというところを考えなければいけないと思います。
逆に、もうそういうのに興味を持っている、知的好奇心を持っている、AIを使っているという方であれば、それをどのように難易度の高いものを使ってやっているところがあるのかを探すことが、次のステップにつながるのかなとは思います。
平山:ありがとうございます。知的好奇心ですね。
佐藤:そうです。なんかよく、私が見るエンジニアの方たちが「知的好奇心」って言ってるので、ちょっと真似していってみたいなと思って(笑)。
平山:(笑)。
佐藤:かっこよく言っちゃったんですけど、そこかなって思いますね。
平山:なるほど。確かに自分が知的好奇心を持ってチャレンジするということと、あとは万が一その自分が働いている職場が知的好奇心を止める、ブレーキをかけるようなところだったら変えたほうがいいかもね、と。
佐藤:そうですね。なんかそういう環境であった場合には、我々にでも相談していただければ、どうすればいいのかという答えに近づける、そのアドバイスみたいなものはできるかもしれないですし。
平山:そうですよね、佐藤さんなんか、「知的好奇心が高い会社はここだぞ~!」みたいなのがいっぱいあるわけですね。
佐藤:そうです。Sansanさまをはじめ、いろんな会社さんがあるんで。
平山:ということでみなさん、ぜひ転職活動に迷ったらマイナビエージェントさんに相談いただけると、知的好奇心に溢れる会社をたくさん紹介していただけます。また、Sansanもログミーもエンジニアをたくさん募集していますので、ぜひキャリアに迷った方がいらっしゃいましたら、マイナビエージェントさんに登録して、Sansan、ログミーの話も聞いていただきたいなと思います。
ということで、まだまだみなさんのお話をおうかがいしていきたいところなんですけれども、お時間となりましたので、本日のセミナーはここまでとさせていただきたいと思います。ご覧のみなさま、ありがとうございました。
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