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カドル(Cuddle)を新しい人脈形成ツールとして活用する可能性〜既婚者ビジネスパーソンの新たなネットワーキング戦略〜(全2記事)

2025.09.24

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「結婚後の孤独感を家庭や職場以外の誰かと分かち合いたい」 既婚者100名調査で判明した人脈形成の課題 [2/2]

提供:Third Hub株式会社


経営者・医師・弁護士が多い「ビジネス目的」利用者の実態

──ところで、率直にお聞きしたいんですが、現在のカドル利用者の中で、明確に「ビジネス目的」や「仕事関連の人脈作り」を目的として利用されている方はどの程度いらっしゃるんでしょうか?

渡辺:これは興味深い質問ですね。カドルは本来、既婚者が家庭や職場以外で安心して交流できる「ソーシャルプラットフォーム」としてスタートしました。なので、利用目的の中心は家庭や育児の悩み共有、趣味・価値観の合う友人探しなんです。

ただ、実際の利用状況を見ると、一定の割合で「ビジネス」や「仕事関連の人脈形成」を意識している方もいらっしゃるのも事実です。

──具体的にはどのような職業の方が多いんですか?

渡辺:ユーザー層を分析すると、男性では経営者、医師、弁護士、上場企業勤務の方が多く、女性では専業主婦に加えて看護師や保育士などの専門職、さらに最近は20代後半から30代の若年層女性の利用も増えています。

こうした分布を見ても、ビジネス経験や専門キャリアを持つ利用者が一定数含まれているのがわかります。

──実際にビジネスにつながった事例もあるんですか?

渡辺:ええ、「再就職活動中にアドバイスをもらって就職先が決まった」「紹介を受けて、家庭と両立できる働き口を見つけられた」という声も寄せられています。

つまり、主目的は生活や趣味を起点とした交流なんですが、結果的にキャリアや仕事に結びつくケースがあるということですね。

──それはおもしろいですね。従来のビジネス交流会やLinkedInのようなサービスと比較して、カドルならではのメリットはあるんでしょうか?

渡辺:一番大きな違いは、「既婚者同士だからこそ持てる共感や理解」がベースにあることだと思います。一般的なビジネス交流会やLinkedInは、職業やキャリア中心のつながりが軸になりますが、カドルの場合は「結婚している」という共通の立場からスタートできる。これは単に属性が同じということ以上に、お互いの状況や悩みに自然と理解があるという安心感につながります。

──確かに、その安心感は大きそうですね。

渡辺:それに、既婚者は誰もが時間を強く意識していますよね。家庭や育児を優先しながら限られた時間で活動しているので、アプリ上でのやり取りもその事情が前提になります。

相手も同じ制約を抱えているからこそ、「短いやり取りでも十分伝わる」「夜遅い返信でも気を悪くしない」といった、無理のないコミュニケーションが成立しやすいんです。

──それは実用的ですね。他にも特徴はありますか?

渡辺:「家族を持つ者同士の信頼関係」も大きなポイントです。結婚生活を送っていること自体が、一定の責任感や安定感の象徴と見られる部分があって、初対面でも心理的な信頼のハードルが低くなる。これはオフラインの交流会やオープンなSNSにはない独自の強みだと思います。

そして最後に、「ワークライフバランスを重視する価値観の共有」が自然にできる点ですね。既婚者の多くは、キャリアの成功だけでなく、家庭や人生全体のバランスを大切にしています。そうした価値観を共有した上でのネットワーキングは、単なる仕事のつながりを超えて、長期的に信頼できる協力関係につながりやすいと思います。

「ママ友・パパ友」を見つける同性マッチング機能の価値

──先ほど少し触れられた同性マッチング機能について、詳しく教えてください。これがビジネス目的での利用においてどのような役割を果たすと考えていますか?

渡辺:同性マッチング機能は、前提として「ママ友・パパ友」など、既婚者の生活を起点とした交流をより多様化するために導入しました。でも、実際に運用してみると、ビジネスの場面でも非常に価値が高いサービスになっていると感じています。

──具体的にはどのような価値でしょうか?

渡辺:同性同士だと、ライフスタイルや育児、夫婦生活の中でのさまざまな制約に対する理解が共有されやすいんです。だから、本音で仕事やキャリアについて相談しやすくなる。

特に、マッチングした相手が同業界だった場合、業界内の情報交換やメンターシップの場として非常に有効なんです。同じ立場の同性だからこそ、経験談やノウハウを率直にやり取りできる安心感があります。

──実際にそうした事例もあるんですか?

渡辺:ええ。同性同士でマッチングした方から、「同業種だけど立場が違う方とマッチングして、見識を広げることができた」という声をいただいています。

つまり、同性マッチングは育児や家事などの家庭相談はもちろん、ビジネスのネットワーク形成にも一役買えるサービスだと感じています。

──メッセージのやり取りの中で、「仕事の相談をしています」「業界の情報交換をしています」といった報告は実際に受けているんですか?

渡辺:はい、定期的に報告をいただいています。カドルはあくまで既婚者のソーシャルプラットフォームなんですが、育児や家庭の相談で親密度を深めた後に、自然とビジネス的なつながりに発展するケースもあります。

例えば、産休中で復職を検討している方が、同じように復職した経験のある方からアドバイスを受けたり、ご主人の転勤で転職を考えている方が、希望する業界で働く方に相談したりという具体的な事例があります。

──それは心強いですね。地域を越えたつながりも生まれているんですか?

渡辺:そうなんです。登録者数が80万人を超えた(2025年9月時点)こともあって、最近は地域を越えたつながりも活発になってきました。既婚者同士の相談しやすい環境が、住んでいる場所に縛られずに拡大しつつあると感じています。

利用者のみなさんに共通しているのは、「家庭や仕事を両立している、もしくは真剣に両立を考えている立場同士だから安心して話せる」という点ですね。

──同性マッチング機能はいつ頃からスタートしたんですか?

渡辺:2025年5月にリリースしました。リリース開始から同性マッチング機能はママ友探しのツールとして非常に需要が増加しており、女性会員が急増している一つの理由となっています。今後も既婚者同士の話しやすい環境をこれからも提供していくことで、より多くの方の悩み解決につながると考えています。

(後半につづく)

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