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NRF 2025 APAC徹底レポート NRFで見えた小売の未来:グローバルリテール最前線と日本へのヒント(全2記事)

2025.08.27

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洋服のデザインが1週間→数秒に ものづくりの常識を変える「製品ライフサイクル」最前線 [1/2]

提供:セントリックソフトウェア株式会社

2025年6月にシンガポールで開催された、アジア最大級のリテールカンファレンス「NRF 2025 APAC」。同イベントに出展したセントリックソフトウェア株式会社が、最新のAl搭載ソリューションから注目のリテールテックトレンドまで解説します。前編では、変化の激しい小売で「製品ライフサイクル(PLM)」を最適化する方法を紹介しました。

約2万の小売ブランドで活用されているソリューション

橋永重弘氏(以下、橋永):お時間になりましたので、進めていきたいと思います。実際にブースでCentricのソリューションをご紹介したんですが。それこそ今はみなさん生成AIに関心を持っているので、我々のようなエンタープライズソリューションにどう組み込まれているかというところをご紹介できたらと思っております。

あらためて、セントリックソフトウェアの橋永です。じゃあテレサ、自己紹介をお願いします。

テレサ・ジャン氏(以下、テレサ):セントリックソフトウェアのソリューション統括マネージャーのテレサ・ジャンと申します。よろしくお願いします。

橋永:NRF(全米小売業協会:National Retail Federation)には、我々はAPACグループとして出展をしております。日本からも参加しましたが、香港やシンガポール、タイやベトナムなど、さまざまなチームのメンバーが参加して、展開していました。

NRFのツアーみたいなものもあって、主催者の方が10名、20名のグループを連れてきて、そこでご紹介をするようなコンテンツもあります。今回は日本語になっていますが、その中でどんな説明をしたかというさわりもご紹介していければと考えております。

会社案内について1枚1枚は説明しませんけど、いろいろな業界にCentricのソリューションが使われているというお話をしています。一言でご紹介しますと、商品企画の領域に強みを持っている会社でございます。

今約2万の小売ブランドにグローバルに使われておりまして、スタートはファッションの領域ですが、食品やコスメ、スーパーマーケットと、かなりの多くの領域にご活用いただいています。

こちらは一例として、我々のお客さまの一覧をご紹介しています。ファッション、ハイブランド、スポーツ、そしてコスメ、スーパーマーケットですね。スーパーマーケットに関しては、各国の1位・2位レベルの大手のお客さまにご活用いただいています。

商品としては、もちろん食品も衣料品もありますし、自社で開発をするものもあれば、バイイングのような領域もサポートさせていただいています。ここから少しだけ内容のほうに入っていきます。

「製品ライフサイクル」の最適化を支援

橋永:もともと我々(の事業)は「製品ライフサイクル」と言われている、PLMという領域です。商品や製品のライフサイクルというと、このようなものを見られた方がいらっしゃるんじゃないかなと思います。実際に製品のローンチから、最終的にはディスコン(製品やサービスの製造・販売・提供が中止になること)になって、次の製品に置き換わっていくようなところですね。

考え方としては、プレシーズンとインシーズン。例えば春夏なら、準備があって準備したものを実際に(販売して)、その季節に応じて売上が上がっていく。秋冬でも同様で、一番寒い時に向けてどういうふうに値付けやプロモーションをしていくかというお話があるかなと思います。

詳細はご説明しませんが、こちらがどのような業務があるかというところです。一番最初にどのような売上目標を持って商品の品揃えをして、実際に出来上がったものを市場に投入してと。

特に難しい話じゃないんですが、小売業であれば、みなさん業種を問わず、このようなことをやられているんじゃないかなと思います。シーズン性の強いものと、そうでないものがあるかと思いますが、そこに対してソリューションを提供している会社です。

左からご説明しますと、市場の分析や世の中で今どんなことが起きているのかということですね。そして、売上計画や財務計画、マーチャンダイジング計画を立てた上で、実際にどのような品揃えをして、商品を作っていくか。

さらに市場投入した後は、価格の最適化や在庫の最適化といったことですね。最後は、実際に売上はどうだったのか、シーズンが終わった時にマーケットの動向を振り返ってみます。

売上が読めない時代の小売業界の課題

橋永:今回は、大きく4つのソリューションをご紹介したいと思っています。1つ目がマーケットインテリジェンス、市場の分析ですね。今世の中でどのような商品が展開されていて、どのような値付けで商売されているかといったお話になります。

2番目は、ちょっとここでは説明しないんですが、AIを使ったファッションインスピレーションのデモンストレーションをご紹介させていただいて、「これがもうリアルに、ソリューションとして提供されているんだ」というところをご理解いただければと思います。

3番目のPLM(製品ライフサイクル)は、「小売向けのPLMってどういうものなんだろう?」というのが、まだマーケットになかなか知られていないところがありますので、さわりをご紹介させていただきます。

最後にプランニング。やはり売上がなかなか読めなくなっていますので、「MD計画をどういうふうにしていったらいいんだ?」というのが、どのお客さまと話しても、かなり関心の高いところなんですね。なので、このあたりの領域をご紹介していければと考えています。

ここからは、弊社のテレサにバトンタッチしながら、製品のデモ、ソリューションの紹介を一緒に進めていければなというふうに考えております。あと、横に逸見(光次郎)さんも林(拓人)さんもいらっしゃるので、適宜気になるところがあったらご質問いただければと思います。

逸見光次郎氏(以下、逸見):そうさせていただきます。

どれを・いつ・どのタイミングで・いくらで売っていくか

テレサ:よろしくお願いします。ここまでが簡単な会社紹介とソリューション紹介なんですが、Centric Japanのソリューションがフォーカスする業務は大きく2つあります。

1つ目は商材なんですね。PLM(製品ライフサイクル)だったら、よく自動車や組立系があるんですが、創業当初から私たちがご支援するお客さまの領域としては、消費財にこだわりがありまして。

なぜかと言うと、非常にトレンドを追いかけていかなければいけないところがありまして、消費者のニーズもシーズン単位や国によってもぜんぜん違いますし、そういったマーケットフォーカス、事業フォーカスの商売をしているお客さまを支援したいという思想があります。

そして、対象とする業務の領域は、簡単に言うと、商品のGo to Market(市場進出戦略)。少し英語の単語が入っているんですが、上市(新しい商品やサービスを市場に出し、販売を開始すること)ですね。要は商品のアイデアから、市場を把握して、どんなものを売っていくのか、作っていくのか。

そこからはどんどん商品の開発や仕入れなど、全体の品揃えを作って、最後のラストワンマイルでお客さまに届けていくといった、販売に直結している部分をいかに早くしていくかというところは、大きなミッションとして持っています。

本日いくつか紹介している商品のソリューションの中でも、いかに早く市場の情報を把握して、それを商品のアイデアにし、実際にものづくりに回して、開発、調達していくか。最後に、「どれを・いつ・どのタイミングで・いくらで売っていくか」という意思決定までを、データに基づいて加速していく一連のところをテーマとしています。

高まる「多品種・少ボリューム」へのニーズ

テレサ:先ほど、理事の林さんのセッションでも話があったキーワードで、非常にヒントとしてもらえたのが、パーソナライゼーションのところなんですね。

弊社のお客さまの中では、特にファッションが多いんですが、ホームファッションや家具もあって、マーケティングと販売のパーソライゼーションはどんどん進めていると思います。究極的な話、目指しているのが商品の(パーソナライゼーションの)ところです。

逸見:そうですね。

テレサ:プロダクトアウトで、お客さまごとにパーソナライズしていくだけじゃなくて。そもそも個々のお客さまに合ったものを作っていくといったところは、靴でしたら、例えばナイキやアディダスが考え始めていますし、家具は半分カスタマイズとかも。

逸見:今オーダーの思想って、けっこうありますものね。

テレサ:ですね。やはり、一人ひとりに対するものづくりといった需要が高まってきています。ものづくりのスピードを(速めていくというのも)、いよいよさらに生産性や効率を求めてきているからなんですね。

日本のお客さまの話でいきますと、例えばアパレルの会社さまがコレクションを作って、お客さまにプッシュしているんですが。

BtoBの事業を増やしていきますと、さらにカスタマイズした需要などが多くなってきている中では人が足りないので、同じ体制でも事業の拡大に対応しきれないといった課題に直面しています。そこで、Centricのソリューションを使って、とにかく加速していく、効率化していく。

逸見:引き継がれたExcelとか、いっぱいありますからね。

橋永:そうですね。やはり共通しているのは、どんどんサイクルが早くなっていて、セグメントが細かくなっているので、多品種・少ボリュームというのを早く回していかなきゃいけないということですね。

そうすると、ある程度のルールや、自動化と言うとちょっと「本当に自動化できるんかい」という話になるんですが。全部を1個1個マニュアルで見ていくとか、ベテランの勘と経験に依るようなものが、ある意味対比にあります。

それを現実的に、何か機械に任せるだけではなくて、人間と機械が、もしくはシステムが、どうやって一緒に仕事をしていくか。そんなプラットフォームだとご理解いただければなと思います。

逸見:まさにそうですよね。

AIの画像認識技術で、人と同じようなタグ付けを可能に

テレサ:そして、AIもそうだったと思うんですが、本日は今ここに表している一連の業務を加速していくために、どう技術を活用できるのかというところで、いくつかAIの技術を使ったソリューションの特徴をご紹介していきたいと思っています。

まず、市場の情報を把握するところの加速ですね。「Centric Market Intelligence」というソリューションになります。こちらは、競合他社のEC上に載せている情報を、AIで弊社のロボットがクローリングしてきて、それを1つのデータベースで体現しているソリューションになります。

みなさんが他社サイトを見ていく時は、よくマーチャンダイザーなどが分析を行っているんですね。例えば、他社がどんな靴を売っているかというと、ソールがゴムだったりフォームソールだったり、(他社が売っている)お洋服のかたちだったり。

弊社のソリューションは、AIの画像認識技術を活用しています。AIがデータを取っていく時、人間と同じようなタグ付けができるようになりますので、デザイナーやマーチャンダイザーの目線と同じように、意味のある(情報を取ってきます)。

逸見:商品開発の目線というところですよね。

テレサ:そうなんです。意味のある情報を取ってきて。しかもこちらはグローバルで、各国の1,000以上の小売のサイトから、大量の商品のデータを毎日更新しています。

例えばどういったものが見えているかというと、日本であれば、みなさまがよくベンチーマークにされている伊勢丹やジャーナルスタンダード、無印良品などを取ってきています。

しかも、アパレルだけではなくて、家具やホームファッションの情報とか。そして化粧品ですね。メイクアップでもそうですし、消費財のシャンプーも、日本のよくあるリテールのところから、とにかくまずたくさんの情報を取ってきています。

個々の情報に関しては、どういった商品なのか、色展開やスケール、バリエーション、価格といった情報が入ってきています。

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