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元ガリバーMaaS事業責任者が語るDX新規事業開発 社内起業を成功に導く“ステークホルダーマネジメント”とは(全2記事)

2023.04.18

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社員4,600人はほぼ営業、エンジニア採用は至難の業… 元ガリバーMaaS事業責任者が説く、「ビジネスモデルDX」の実践法

提供:株式会社ベネッセコーポレーション

ますます需要が加速するDXをテーマとしたセミナー「元ガリバーMaaS事業責任者が語るDX新規事業開発 社内起業を成功に導く“ステークホルダーマネジメント”とは」が開催されました。本講義には、DX分野でUdemyを代表する人気講師である、カーマンライン代表取締役兼上司のシェアリング「シェアボス」代表・岡村直人氏が登壇。前編では、自動車流通業界が大きな変化にさらされる中、ガリバーで取り組んだDX推進の工夫や苦労について語りました。

元ガリバーMaaS事業責任者のDX論

岡村直人氏:本日は「社内企業を成功に導くステークホルダーマネジメント」をテーマに、60分弱お話しさせていただきたいと思っています。自己紹介なんですが、(私のキャリアの)特筆すべきところはエンジニア出身だということだと思います。

最近、いろいろな会社の新規事業を支援しているんですが、ITやエンジニアリングが関わらない新規事業はほぼ見かけない状況なんですね。なので、その新規事業のチームメンバーにエンジニア出身者や、そのシステム開発がわかる人間がいるのが、今の時代、非常に重要になってきていると感じています。

では本日の流れなんですが、最初は「私とDX」ということで、私が新規事業開発をやっていた時の、どういうところでどういうプロセスで事業開発をやって、どういう結果になったのかのポイントをお話ししていきます。この部分は何回か別の講演でも話したことがあるので、ご存知の方もいるのかなと思っています。

そのDX全体の流れや、人材調達のオプションという部分は、企業文化と事業開発みたいな部分です。次のセクションが、「DX組織の類型」で、DX組織における人事の役割や、DX組織のパターンといった部分をお話ししていきます。いろいろな企業のパターンがあるので、実際落とし込む時はいろいろなパターンがあるんですが、概論ということでさらっとした説明になっています。

「ステークホルダーマネジメント」の概要

次は「ステークホルダーマネジメント」ですね。ステークホルダーマネジメントに関しては、正直私もいろいろ見てきた中で、確たる理論はそれほど確立しない状況なのかなと思います。各社各様の文化や人間関係があって、その中でみなさん空気を読みながらやっているのが実情だと思ういます。

『PMBOK』というプロジェクトマネジメントの教科書ですが、最近だとあまり重視されていないところもあるんですが、重要度の分析の突出モデルや、権力の関心度グリッドがあるので、こういったところの説明をします。また人材配置のポイントみたいな部分ですね。責任者と執行者を分けたほうがいいよといったところですね。

次はステークホルダーの中でもIRですね。投資家といった部分は、特に大企業になってくると非常に大事なポイントになってきます。特に中小企業やオーナー企業の場合は、比較的距離が近いので大丈夫なんですが、大企業でやっていく場合は、IRでのステークホルダーマネジメントも、ある程度やっていく必要があるので、そこの概論ですね。

次のセクションが、「DXリーダーの求められる能力」ということで、昨今人材不足が非常に叫ばれていて、DXリーダーがなかなか採れないことが起こってきますけど、どういった能力が必要なのかや、それらの人材の確保といった部分。どう採用していくかに関して、さらっと触れていくかたちです。

このようなテーマで、かなり短い時間の中でトピックが多いので、それぞれ流していくようなかたちで、概論を説明していけばと思います。

自動車産業を取り巻くDX事情

まず「私とDX」というお話からさせていただきます。他の講演でも何回かお話ししたことがあるので、聞いたことがある方はご容赦ください。

私がガリバーという会社で新規事業の責任者をしていたとき、当時は売上高3800億円ぐらいで、店舗数480店舗、社員数4,600人ぐらいの企業でした。私がやってたのは2016〜2018年ぐらいなんですが、自動車産業を取り巻く環境として、サービス化と自動化という波が来ていたんですね。

新規事業は、市場環境が安定している時よりも、市場環境の変化が激しい時のほうがアップサイドですね。(新規事業に取り組む)機会が多かったり、その変化が激しかったりすると、いろいろな業界から新規参入が増えてくるので、新規事業をやらないとシェアを奪われることがあって、市場環境の変化が激しいほど、積極的に取り組んでいくことになると思います。

2016年当時は、サービス化や自動化が起こっていました。GoogleやAppleが自動車産業に参入し、中国のBaidu(百度)、Alibaba(阿里巴巴)、Tencent(騰訊)などが車を作り始めました。まだ技術発展途上ですが、自動運転技術が現れたりして、自動車環境がどうなるかが非常に議論された時代でした。

アメリカではUberが出現し、ライドシェア(サービス)も非常に出てきたのがこの頃ですね。そういった時に、短期の目線で見ても新規事業は進んでいかないので、合っているかどうか正確な予測は難しいんですが、ひとまず長期の見通しを作ることが大事です。

車業界は私の専門ではなかったんですが、さまざまな文献や、専門家のインタビューを通して2040年までの長期の見通しを、なんとなくこんな感じかなと思って作っていました。

大きく変化する市場環境下で重要なこと

外部環境の変化にさらされた組織。ここはガリバーというより一般論の世界がどうなのかというと、先行きの不安から悲観論が広がったり、「うちはもうダメだ」「GAFAにやられて日本は終わりだ」など多様な意見が出てきます。

「IoT投資を増やすべきだ」「新規事業をやるべきだ」、保守派と改革派の対立が自然と起きてきます。「成長性の低い既存事業への資源配分をやめて、新規事業に投資せよ」と改革の方は言いますし、もちろん保守派の方は、「新規事業に投資なんてうまくいかないんだから無駄だ。既存事業へもっと投資せよ。注力せよ」と言って、社内が混乱してきます。

まとめて言うと、過剰な不安や将来に対する多様な見通し、個々の社員の独自の解釈というかたちですね。一言で言うと、会社の中にさまざまな意見が出てきて混乱すると。こういった時に重要になってくるのが、経営や経営陣、オーナーといったトップの役割ですね。

こういった時に何が正しいかという議論してもあまり意味がなくて、ここで経営・リーダーがまずやるべきなのは、「急速に変化する市場環境に対する社員の見解・解釈を整え、方向性を示して足並みを揃える」という、船長としてのリーダーシップを発揮することが大事であると言われています。

昨今、こういうトップのメッセージや舵取りは、安定的な市場環境の時と変化が激しい市場環境の時、会社が混乱になっている時なので、また違ってきていると言われています。

安定的な市場環境についてですが、自動車産業は100年続いたと言われていて、フォードのT型からずっと拡大してきたんですが、こういった安定的市場環境におけるビジョンやメッセージは、客観的な情報に基づいた正確な分析や数値など、過去の情報に基づいた精緻な未来予測が非常に重宝されます。昨年対比何パーセントや、昨年のデータをもとに来年を予測するといった部分ですね。

ミッション・ビジョン策定の落とし穴

一方で、変化が激しく予測困難なデジタル時代のビジョン。急に新しいビジネスが勃興してきたことや、見たこともない技術が出てきた時などに求められるメッセージや経営ビジョンは「現状どうなっているのか。自分たちは何をすべきか」の大まかな定義と指針。「それらに意味を与え、説得力のある言葉で語りかけるストーリー」であると言われています。

先ほども出てきましたけど、社員の解釈を揃えていくことが、非常に重要になってきます。最近、ミッションやビジョンが非常に活発になってきていますけども、それはこのような変化が激しいため、自分たちの軸足をきっちりしなければならないという背景に基づいてやっています。

逆にこのミッション・ビジョンを作っても、それらがこの変化の激しい時代を乗りこなすための道しるべになっていない。北極星になっていない。浸透が進んでいないとなると、単なるお題目だけになってしまってまったく活用されません。この部分に陥っている企業が多いので、けっこう注意すべき点だと思います。

環境変化が激しい時に、そういった状況で導かれる合理的な戦略。企業は合理的なもの。個人の意図や感情では動かないので、私がいた環境ではどういうことが言えるかというと、長期的に自動車という産業はどうなるのかわからない。Uberのようなライドシェアが一般的になって、所有しない時代になるのか、自動運転の時代になるのかはわからない。

ただ、自動車の流通がどうなるかはわからないけれども、人々が移動したいという需要自体がなくなることはないだろう。そうであれば、長期的には自動車、ハードウェアの売買事業そのものではなく、利用者、つまり「移動需要」にフォーカスすることが重要なんじゃないかと言えるわけですね。

車のサブスク事業推進の試行錯誤

そういった背景から車のサブスクリプションサービスの「NOREL」が生まれまして、これは2017年にスタートしたんですが、ネットでの販売になります。月額定額でいろいろな車に乗り換えて、3ヶ月で別の車に乗り換え可能。保険料や税金等の諸経費込みというサービスです。

現在は、ガリバーからガリバーの子会社に移管されて、別の会社で事業のスタイルを変えながら運営されているサービスです。2017年に立ち上げて、2020年の5月に子会社化し、第三者割当により3.7億円の増資をして、成長している状況です。

ここで強調しておきたいのが、2015年ぐらいから企画の構想が始まって、2016年にローンチし、2017年立ち上がりに苦戦しました。そのあとターンアラウンドして子会社化ということで、新規事業は早くて5年ぐらいかかるんですね。

多くの会社の新規事業を見ていると、1年で単月黒字、3年累損損益回収みたいなプランを立てている会社さんが、けっこう多いように見受けられます。ただ、大手企業でやる新規事業でも独り立ちするまで5年くらいはかかる点や、新規事業の中では大成功と言える部類のマザーズ上場企業も、上場まで平均に10年半ぐらいかかっています。

また上場の直前まで、もしくは上場しても赤字の会社もいるのが大半です。そういうことを鑑みますと、1年で単月黒字、単年度黒字、3年で累損損益解消みたいなものを、あらゆる新規事業に適用するのは、もちろん可能な事業モデルもあるんですが、経営のタームが短いのかなと思います。

ただ一方で、会社側の理由として、その株主が短期の利益を求める。またジョブローテーションというか役員の任期交代で、社長が3年や5年、あるいは10年で入れ替わるとなると、どうしてもその任期中に、結果をある程度出すことになるので、その新規事業の期間を短くすることは、会社上をやむを得ない部分もあるんですが、現実問題としてこのくらいのタームで見ていくことをご承知おきいただければなと思います。

異なるビジネスモデルへの舵切りの難しさ

ここまでターンアラウンドが成功したんですが、やってみると非常に大変です。ガリバーは流通の会社で、4,600人の社員はほとんど営業マンなんですね。これで新規事業をやろうとするとエンジニアが必要になるんですが、エンジニアが採用できません。

採用したとしても、そのエンジニアが居つくため、能力発揮するための文化や、評価するための評価制度もない。エンジニアがどれくらいのスキルレベルなのかを測るのは、けっこう難しいんですよね。

また採用競争力。これ人材作用のところで詳しく述べますけれども、採用競争力が非常に厳しくなっています。新規事業には基幹システムなどが作れるエンジニアを採用したいと思って採用活動をするんですが、モダンなエンジニアってなかなかやってこないんですね。非常に採用に苦労しました。

また、仕入れて売るビジネスから、サブスクリプションという違うビジネスモデルにシフトするところで、株主や経営陣への説明説得はものすごくハードでした。特に、経営陣やマネージャーは、過去の成功体験をもとに新しい事業の決裁を取るので、今まで経験したことのないビジネスは、頭でわかってもなかなか意思決定が難しいところがあり、そこのコミュニケーションは非常に苦労しました。

また、大企業が新規事業をやると、社内アセットを使わないといけなかったり、どうしても人件費を安く済ませないといけなくて、開発スピードが速いベンチャーにかなわなかったりします。対抗するためには社内のデータやシステムなどと新規事業がきっちり連携していかないといけない。

しかし、多くの会社では社内のシステムが古く、モダンなAPIなどがないので連携が非常に大変です。既存事業や部門との摩擦軋轢、当然あります。調達・物流・店舗など、人との連携には膨大な調整が必要になります。また、これはガリバー特有なんですが、保険業法や自動車関連法規などのリーガル面のリスクも大きいです。

そして車とはいえ、巨大なアセットを扱いますので、車を数百台数千台と保有しようとすると、バランスシート上に数十億円、数百億円という資産が簡単に乗っかってきてしまいます。それらを会社としてどうケアするか、オフバランスするのかも非常に調整が大変でした。

いろいろありまして、1年間ありとあらゆることをやり尽くしました。組織の再編、採用や流通経路の開拓、社内調整など。それでなんとか軌道に乗せるまでに成長した経験を持っています。

DX推進のケーススタディ

私の経験上、どういうことをしてきたのかを、さらっと説明させていただきます。こういったデジタルビジネスを、既存と非デジタルの会社で立ち上げるためにやること。ビジネスモデルのDXのために必要なことですね。

これは網羅性というよりも私がやったことなので、1つのケーススタディとして聞いていただきたいんですが、まず予算取りですね。どんな新規事業でも予算がないと進めません。でも一方で、現実問題として非常に多くの会社さんが、予算をつけずに新規事業をやっているんですね。

予算のつかない新規事業は、スピードが非常に遅いのと、途中で頓挫する可能性が非常に高いです。このための予算取りは最初の時点で絶対に必要です。この予算をつけずに新規事業やっている会社さん、人件費だけで新規事業やろうと思っている会社さんは、今すぐここは改めたほうがいいんじゃないかなと、個人的には思います。

予算取りするためには事業計画、ROI、費用対効果が見込めないと、その予算はついてきません。事業計画を作り、多くの企業が成長していないなかで、どこかの予算を持ってくるかたちになるんですね。当然、予算を取られたところから大反対が出てきますので、それをなんとかするための社内根回しをします。大きな予算をつける場合は、ステークホルダーや株主にもそれを宣言しないといけないので、IRを見ていく必要があります。

予算が取れたら、次に組織作りをやっていきます。先ほども出てきましたけど、エンジニアやマーケターのような新しい人材。あとはUXデザイナーという職種も近年注目されていますけど、そういった人たちを評価するための人事づくりや採用。既存社員の再教育などが必要になってきます。

採用競争力の強化も含めて、採用にどうしても1〜2年かかります。なので、短期的には業務委託人材で賄って、中期的には社内の組織、社員を再教育し、長期的には採用する時間軸の違う採用をミックスでやるんですが、これらをやっていきます。

事業開発の基幹システムとの連携ですが、大企業の新規事業は既存システムのアセットを使えないと非常に脆くて弱いので、ここの部分をつなぎ込んでいく。デジタルマーケット・PRをやって、内製化していきます。社員だけで体制を作るのはなかなか難しいです。

特に必要な数のエンジニアやIT人材を確保するのは難しく、また採用して始めてしまうと、うまくその新規事業が立ち上がらなかった時に、その人たちをどうするのかという処遇の問題が発生するんですね。

採用したんですが、新規事業がうまくいかなかったから「はい、辞めてください」ということには簡単にはいかないので、最初に必要な人材を完全に内製で作るのは諦めて、ある程度社内人材を入れた流動化した組織で回して、うまくいきそうだったらそれらの人材を徐々に内製化していくという、そのミックスでやるのがいいと思っています。

DXは「ビジネスの型」を重視せよ

次は「DXはビジネスの『型』の刷新」というところですね。ガリバーでは「ビジネスの型」という言葉をよく使います。世の中でいう「成功の方程式」みたいなものかもしれません。まず新しいことをする時は、トライ&エラーを繰り返し「型」を作る。いきなり最初から新しいことがうまくいくわけではないので、「こうやったほうがいいんじゃないかな」「ああやったほうがいいんじゃないか」という試行錯誤を、まず最初にやるんですね。

試行錯誤をやっていく中で最適解が出てきて、この「ビジネスの型」ができると誰でも再現しやすくてスケール可能になる。新人に教育したり、動画の教育にしたり、オリエンテーションに入れるような感じですね。

みなさんの会社にも、基幹事業にはスケール可能な「ビジネスの型」がきっとあるんじゃないかなと思います。DXは、このデジタル以前に完成した「ビジネスの型」を、デジタル前提でリデザインする仕組みなんですね。

近年は技術革新によって、世の中は大きく変わってきたと思うんですが、インターネットの技術の普及は、たかだか10〜20年の話なんですね。産業革命で大きく社会のパラダイムが変わってきたと思うんですが、DXが必要なのは、旧モデルのフィジカルの時代のデジタルがまだなくて、ITがない時代に完成した「ビジネスの型」です。

例えば、今日の講座の主催であるベネッセさんでしたら、紙の時代に作られた最適なビジネスの流れやビジネスモデルを、デジタルの時代に合わせて再デザインしなきゃいけない。ここでみなさんが苦しみながら乗り越えていく。

例えば、リクルートのような求人雑誌の会社さんや、ベネッセさんのような通信教育の会社さんはデジタル化しようとすると、最初は通信教育だと、通信教育の紙の情報をただそのまま電子化するところから始めるんですね。

紙をデジタルにしたんですが、体験自体はぜんぜんデジタルじゃないんですね。その流通形式やビジネスモデル、デジタルが使えるインタラクションやデータ連携みたいなところはぜんぜんできていない。

そういったその試行錯誤を試しながら、今は子どもチャレンジが非常にデジタル化して伸びていますけど、これはそのデジタル自体におけるマーケティングや、システム、サービスのその最適解を、ベネッサさんが発見しながら伸びている。その最初の部分のこの試行錯誤を、がんばって乗り越えてリデザインしていかないといけないので、DXの新規事業の重要なポイントなのかなと思っています。

これを歴史上かつてない早さでやっていかなければならないんですね。近年はサービスの展開がグローバルで早くなっているので、相対的に世界が小さくなっていく。

こういう状況の中ではじっくり競合がその動きを見たり、調べてやっていくよりも、ベネッセさんの例のように、試行錯誤しながら現場の中でトライ&エラーして、「型」を見つけていくのが非常に求められている時代だと思います。

なぜ「三位一体の改革」が必要か

次は「三位一体の改革」についてお話しさせていただきます。DXで特に内部革新をやっていく。例えば、社内のプロセスのDXや、組織のDXをやっていく。その時に、DXをITの問題だと誤解している会社さんが非常に多いんですね。

実はITの問題だったら、そのITのソリューションを導入すれば解決しているはず。ERPを刷新すれば解決しているはずなんだけども、多くの会社さんがDXに非常に苦労している。あるコンサルティング会社の調査だと、その成功率は5パーセントだと言われているんですね。

ITの問題だったら導入すれば解決するはずなのに、なぜ多くの企業がDXに悩むのかというと、その人の問題と制度の問題をまったくケアしないからです。

ITツールを導入したんだけど、その使い手である人の教育やリテラシーの問題をまったくケアしていなかったり、プロセス、仕組み、業務システム、業務フローが紙の時代のままだったり、古いままだったりします。

なので、みんな入力が面倒くさくて忘れちゃって、結果的にデータも貯まらず、業務改善もされず、再利用もできず、うまくいかないかたちになってしまう。こういう会社さんが非常に多いんですね。

内部革新やDXの組織改革は、人の問題、制度の問題、ITツール・ソリューションの問題を三位一体で改革していくことが非常にポイントになってきます。

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