2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
ラッシュジャパンの困ったをASTERIA Warpで解決しました(全1記事)
提供:アステリア株式会社
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菊地雄大氏(以下、菊地):それでは、「DevFes 2023 Winter」を再開させていただきます。
ここからは、ユーザー事例講演の3つ目になります。ラッシュジャパン合同会社 IT部部長の研谷剛士さまより、「ラッシュジャパンの困ったをASTERIA Warpで解決しました」と題しまして、ご講演をいただきたいと思います。まずはこちらをご覧ください。
福島良次氏(以下、福島):この度は、DevFesをご視聴いただき誠にありがとうございます。アステリア株式会社 営業の福島でございます。
本セッションでは、「ラッシュジャパンの困ったをASTERIA Warpで解決しました」ということで、ラッシュジャパンさまをお招きして導入事例についてお話をうかがいます。
では、本日お話しいただくラッシュジャパンの担当者さまをご紹介します。ラッシュジャパン合同会社 IT部部長 研谷剛士さま、どうぞよろしくお願いいたします。
研谷剛士氏(以下、研谷):よろしくお願いいたします。ご紹介にあずかりました、ラッシュジャパンでIT部を統括しております研谷剛士と申します。本日はよろしくお願いいたします。
今回のお話で出てくるようなアプリケーションの部分や、インフラを全体的に見るポジションで働いています。ラッシュにはかれこれ8年近く在籍し、私が今まで働いてきた中でも一番長い在籍期間になっていますね(笑)。
福島:(笑)。なるほど。さっそく本題に移っていきたいと思いますが、まず本日のお話の流れのご紹介をお願いいたします。
研谷:はい。まず弊社のご紹介を軽くさせていただいて、次に今回ラッシュジャパンの「困った」の背景をお話しし、目的と選定のポイントやシステム概要、そして導入効果と今後の展開の順番でお話しさせていただきます。
福島:ありがとうございます。では、ラッシュジャパンさまをご存じの方は多いと思いますが、会社のご紹介からよろしくお願いいたします。
研谷:少し動画を見ていただこうかなと思います。
これはYouTubeで公開している動画ですが、弊社のことが端的にまとまっているので紹介させていただきました。
動画にも出てきましたが、弊社は100パーセントベジタリアンに対応した、新鮮な野菜や果物を原材料に使って、ハンドメイドでスキンケア、ヘアケア、バス製品などを製造販売している会社です。高級な野菜や果物を包丁で切ったり、煮たりして、他の会社にはない、カラフルで香りも独特な化粧品を製造販売しています。
研谷:また環境や社会貢献活動にも力を入れています。スライドの左下に100パーセント動物実験をしない製品開発とあります。ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、化粧品を作る過程では当たり前のように動物実験が行われています。
例えば(化粧品を)ウサギの目に入れて影響を見るといった実験をする化粧品会社もありました。そういった動物実験を一切しないことがラッシュの特徴です。
そして、下段の右から2番目にパッケージフリーとあります。ラッシュでは商品にラッピングがされていないことに気付かれると思います。薬事法で定められた成分表示はシールで商品に貼り、それ以外は基本的にネイキッドでの販売を心がけています。
一部の液体の製品などはボトルやカップで販売していますが、それらはショップで回収して再利用するなど、製品の製造も販売も環境への配慮を心がけています。
福島:ありがとうございます。では、実際にASTERIA Warpを検討された背景をおうかがいさせてください。
研谷:ラッシュでは数年前から、MicrosoftからGoogleのプラットフォームへの移行をグローバルで進めています。
その中でeコマースサイトのリニューアルを期にDWH(データウェアハウス)も、GoogleのBigQueryに移行することが決定し、それに伴って国内の会計や在庫管理システムとBigQueryの連携が急務になったことがASTERIA Warpを検討した1つの要因になります。
また、そのタイミングがコロナ禍でeコマースの市場が爆発的に伸びたという背景もあります。
自社で運営するeコマースサイトだけではなく、外部のショッピングモールにもどんどん進出をしようという経営方針もあって、LINEギフトさんへの出店が決まり、出荷や在庫、会計システムとの連携が必要になったこともありました。
福島:ぜひ具体的な課題についておうかがいできればと思います。
研谷:今お話ししたBigQueryとLINEギフトさんとの連携が必要というところですが、まずBigQueryはデータの取得をスクラッチ開発(パッケージなどを利用せず、オリジナルのシステムを開発すること)すると処理が複雑化してタイムリーなメンテナンス性が低下するという懸念がありました。
一方のLINEギフトへの出店では、外部のサービスと社内の出荷、在庫、会計システムのデータ連携を新たに構築する必要がありましたが、社内に開発の経験値がないため時間がかかりそうだという課題感がありました。
福島:ツールを検討しなければいけない中で、ASTERIA Warpだけでなくいろんな候補があったかと思います。ぜひ、ASTERIA Warpの選定ポイントをお聞かせください。
研谷:3つありまして、まずBigQueryと連携する専用のアダプターがあり、必要なデータを簡単に取得できるところですね。2つ目はノーコードで直感的に操作しやすく、内製で開発運用ができること。
3つ目が、導入から開発運用までの支援をワンストップで提供してくれるキーウェア(ソリューションズ株式会社)さんというパートナー会社を紹介いただき、手厚いサポートを受けることができたこと。この3つがASTERIA Warpを選定したポイントになります。
福島:ありがとうございます。選定の中で他の製品のご検討もされたのでしょうか。
研谷:先ほどもちょっとお話ししましたが、スクラッチ開発も1つの選択肢としてはありましたが、時間がかかるのでちょっと難しいかなと思っていました。
アステリアさんの検討と並行して、競合製品の方ともお話をさせていただいたんですが、「ぶっちゃけた話」として競合さんのアドバンテージが何かあるかをお聞きしたら、「別にないですよ」みたいなこと言われたので。「えっ」と思ってですね(笑)。
福島:そうなんですね。
研谷:それでアステリアさんのお話をもっと聞いてみようと思って。実は弊社は最初にASTERIA Warp Core+というエディションを導入していました。ただCore+だと(機能的に)足りないと思っていたんですね。そこで上位エディションのASTERIA Warp Standardのお話を聞かせてもらい、「これならいけそうだ」と判断しました。
福島:システム構成図を用いて、実際の連携の流れを簡単にご紹介いただけますでしょうか。
研谷:左側が、公式のオンラインショップとBigQueryの連携フローになります。
データベースなどはグローバルの管轄になり、世界中から入ったお客さまのオーダー情報はBigQueryに集約されます。
ここからBigQueryアダプターを使って日本のオーダー情報を取得して、出荷や在庫管理システム、会計システムに反映させる。こういった連携になります。
右側のLINEギフトの連携に関しては、ASTERIA Warpを使って、REST API(2つのシステムがインターネットを介して安全に情報を交換するために使うインターフェイス)で情報を取得して、出荷システムや会計システムとのデータ連携を行います。在庫管理は逆にシステムのステータスをLINEギフトに反映させるなど、双方向で連携しています。
福島:ありがとうございます。いろんなフローを連携されていますが、習得はどのようにされたのでしょうか。
研谷:習得は、先ほどお話ししたキーウェアさんからアドバイスを受けたり、講習やトレーニングを受けさせてもらいまいした。あと、弊社にASTERIA Warp Core+を入れた時のメンバーが1人おりまして、そのメンバーに使い方を聞いたりしながら開発をしました。
1つ言い忘れてましたけど、この両方のシステムを作ったのは私なんですね(笑)。「なぜIT部長がこんなのを作ってるの」と思うかもしれませんが、それぐらいの人でも(開発が)できるという(笑)。
福島:いろんな方が使えて、習得もできるという中で、気になるのはやはり効果ですが、こちらはいかがでしょうか。
研谷:ビジネスの中でこのシステムがどのように貢献しているかというところですが、まず公式のオンラインショップやLINEギフトから1日1,000件以上の注文を受けています。
直近で言うと、弊社は実店舗もオンラインショップもクリスマスシーズンが繁忙期で、1日3,000件の注文が入りましたが、その注文数を自動で処理した実績が出ています。
(スライドの)2番目に記載しましたが、LINEギフトさんからの注文は手作業でやっていたらまったく追いつかないほどの、想定を大幅に超える数でしたが、遅延なく、迅速に対応できました。やはりこれは導入して良かった最大のポイントかもしれません。
福島:ありがとうございます。
研谷:3つ目は、ノーコードで開発できることですね。スムーズに、本当に短期間で各連携処理を作成できましたし、運用が始まってから気軽に手を加えられるところも非常にいいと実感しています。
福島:ありがとうございます。今後の展望などもお聞きできればと思います。
研谷:LINEギフトさん以外の他のECサイトさんとの連携にもすでにASTERIA Warpを活用していますが、今後さらに連携を拡大しようと話を進めています。
他にも活用できるポテンシャルを非常に感じていまして、既存システムのリプレイスの際は、データ連携はASTERIA Warpに集約しようと前向きに検討している状況ですね。
福島:導入の効果や今後の展望などいろいろなお話をお聞きし、ご視聴のみなさまにもお伝えできたのではないかと思います。
本日は、ラッシュジャパンの研谷さまにお話をいただきました。研谷さま、本日は本当にありがとうございました。
研谷:はい、ありがとうございました。
菊地:研谷さま、誠にありがとうございました。ここからは、事例動画に出演いただきましたラッシュジャパンの研谷さまにご登壇いただきたいと思います。研谷さま、それではよろしくお願いいたします。
研谷さま、動画のご出演、誠にありがとうございました。
研谷:ありがとうございました。
菊地:(動画)再生中もいろいろとご質問がSlackに来ていますので、いくつかお答えいただければと思います。まず「Core+のいまひとつだった点を聞きたい」というご質問をいただいています。
これはおそらくLINEギフトとの連携でURLトリガーが必要になったことも大きかったかと思いますが、そのあたりいかがでしょうか。
研谷:そうですね。そこも課題としてありましたが、もう1つ、Core+だとサブフロー化(フローの分割)ができないというところがあります。メンテナンス性も含めて、IT目線でStandardのほうがいいのではないかと考えて、Standardに切り替えました。
菊地:なるほど。開発する上で必要な機能がStandardだったということに加えて、運用保守の面からもStandardのほうが適しているというところでお選びいただいたということですね。
研谷:はい、そうです。
菊地:この運用保守に関するご質問も来ています。先ほどお見せいただいたフローに関して、ご自身で開発されたというお話がありましたが、現在の運用保守の体制はどんな感じでしょうかというご質問をいただいています。
研谷:運用保守はメンバーにお願いしたり、万が一メンバーで対応できない場合は作った私が対応する感じになっています。保守面も非常に使いやすいツールだと思います。
菊地:誰でも触れるという利点を活かされているというところですね。
先ほどの連携図で、注文情報をBigQueryに集約されているというお話がありましたが、なかなか聞かない例かなと思いまして。BigQueryを使う利点はどういったところにあるのでしょうか。
研谷:今回の背景として、「Googleのプラットフォームを使っていくぞ」というのがまずラッシュの方針としてありました。その中でデータを蓄積して、分析するところまで考えるとBigQueryが一番使えるだろうと判断し、BigQueryアダプターを使ってデータ抽出をしています。
菊地:単に注文情報を入れておく場所だけでなく、その後の分析等で使うことも見据えて、Googleのプラットフォームの中ではBigQueryという選択肢だったというところですね。
研谷:そうです。
菊地:ありがとうございます。BigQueryアダプターの利用について、「何かつまずいたところや、解決が必要なポイントはありましたか」という質問をいただいています。
研谷:BigQueryアダプターを使った接続については、最初にキーウェアさんにつなぎ方などのポイントのサポートをいただいて、その後はすんなりいきましたね。
菊地:アダプターを利用して、接続、認証のところまではパートナーに手伝ってもらい、そこからの開発はご自身でされたというところですね。ありがとうございます。
まだまだ質問をいただいていますが、お時間の都合上、いったんこちらでQ&Aは締め切らせていただきます。
その他のご質問に関しては後ほど研谷さまにご回答いただき、共有させていただきます。研谷さま、本日はお忙しい中ご登壇いただきありがとうございました。
研谷:はい、ありがとうございました。
(会場拍手)
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