2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
提供:サイボウズ株式会社
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青野慶久氏(以下、青野):次は信幸プロテックの村松さんにお越しいただきたいと思います。大きな拍手でお迎えください。よろしくお願いします。
(会場拍手)
村松直子氏(以下、村松):よろしくお願いします。
青野:どうぞおかけくださいませ。これはユニフォーム?
村松:はい、そうです。当社のユニフォームです。
青野:そうですか。今日はお越しいただきましてありがとうございます。まず、信幸プロテックさんのご紹介から始めたいんですが、本拠地は岩手県で、盛岡市の南側にある紫波郡矢巾というところ。岩手県はすごく広いですけど、真ん中のやや南ぐらいになるんですか? ほぼ真ん中?
村松:ほぼ真ん中です。
青野:でも今、事業としては岩手県全域をカバーされているということで、すごいですね。もともとはお父さまが創業されたということでよろしいですか?
村松:はい、そうです。
青野:そこに村松さんが旦那さんを見つけてきて戻ってこられたと。それもすごく計画的だったとお聞きしましたけども、その認識でよろしいですか(笑)。
村松:そうですね、すごく計画的です(笑)。
青野:計画的に旦那さんを連れて継ぐつもりで戻ってこられて。でも、その時はまだ会社はかなり小さかったわけですよね。
村松:その頃はまだ十数人から20人いるかなという規模でしたが、今は43名の社員がおります。
青野:3倍に増えたということになるわけですね。空調設備の施工・保守ですから、社員の多くの方々は基本的にITはあまり得意ではない、サービスマンの方々をイメージすればよろしいですか?
村松:そうですね。ITの得意・不得意は各自あるんですけど、どちらかと言うと、もうスマホだけを見ながら行動するというかたちです。
青野:スマホを見ながら、みなさんが現場に行かれて。そこに村松さんが入ってこられてデジタル化を進めていくわけですが、どういうことから取り組まれたんですか?
村松:私は元々、通信業界におりまして。本当に中小企業に1台からパソコンを導入するという仕事をしていたので、そのあたりはわりとノウハウがありました。それで、パソコンを各自にというところまでは順調にいきました。
青野:まずパソコンを配って、次はどうされたんですか? どのへんからシステム化しようかなとか。
村松:(創業後)10年ぐらい経った時から、パッケージソフトで顧客管理をするようになっていたんですが、やはりサーバー容量に限界が出てきたり、出先でスマートフォンからお客さまの情報や今日のスケジュールを見たいというニーズが出てきました。
それに合わせて新しい仕組みを探している時に、kintoneを教えていただいたという流れですね。
青野:それがkintoneに出会われたきっかけなんですね。空調設備は基本、個人と法人向けがあると思うんですが、法人向けが中心ということですか?
村松:売上規模で言うと、法人が8割ぐらいで個人が2割。物件数で言うと個人のほうがずっと多いんですけれども、両方に対応させていただいています。
青野:なるほど。そうすると、たぶん設備も求められるものがぜんぜん違うでしょうし、個人の方もいらっしゃるのであれば、相当顧客数も多くて、なかなかパッケージでは対応が難しい感じなんですかね。
村松:そうです。
青野:それでkintoneはどういったきっかけで見つけられたんですか?
村松:いろいろな身近の詳しい方に相談したんですが、紹介いただいたのがシステムに仕事を合わせていくというタイプのものだったので、人員も対応する能力も限られる中小企業では、ちょっと難しくて。どうしようかなと思っている時に、同業の方からkintoneを教えていただきました。
私たちは2017年から働き方改革に着手していたんですけど、仕事の棚卸しをして、仕事にかかっている時間などを全部洗い出した時に、「IT化でここに打ち手を持っていくと絶対に効果が出るな」というところも見えてきたので、それに合うものがないかと考えた時に、やはりkintone一択となったのが選んだきっかけですね。
青野:村松さんは基本、戦略的ですよね。
村松:いえ。でも、働き方改革は本当にスタッフが中心になって取り組んでくれて、私は「みんながんばって」と一緒にやっていたぐらいなんですけど。その中で、やはり「IT化したらどこが一番効果が出るか」ということが見えてきたのが大きかったですね。
青野:なるほど、おもしろいですよね。デジタル化しようというのももちろんありながら、働き方改革をやろうと思ったら仕事のボトルネックが見えてきて、「システム化しないと働き方改革ができないじゃん」という気づきを得られたということなんですか?
村松:そうですね。
青野:なるほど、それでkintoneをやってみましょうと。アプリケーションは、村松さんが自らお作りになられたんですか?
村松:そうです。たぶんみなさんが始められる部分だと思うんですけど、まず顧客の台帳から。受付、機器の管理、進捗履歴の管理という4つを流れるように最初は組みました。
青野:もう基幹システムのど真ん中みたいな感じですね(笑)。受付というのは「ここを工事してください」という依頼が来た時に、それをリストにするようなものですか。
村松:そうです。
青野:機器の管理は法人向けや個人向けの空調設備などで、進捗はプロジェクト管理的なものですね。
村松:1件1件の進行状況が今どうなっているかが見られるアプリということで、4つのアプリを最初に作りました。お客さまに時間をかけたいんだけど、事務処理で時間がかかってしまっていたので、そこから始めたという感じですね。
青野:だいたいシステムのイメージは湧いておられたんですか?
村松:前のパッケージソフトの中身もありましたし、私もずっと電話を受けたりしていて、流れも把握できたので。
青野:なるほど。「こんな感じかな」ということで作ってみて、効果はどうでした?
村松:結局、どこで成果が出るだろうというのがわかってはいたので、時間としては80パーセント以上、90パーセント近くの削減になりました。
青野:すごいですね(笑)。
村松:年間で27日の業務時間削減になりました。測ってみたら、けっこうな成果が出たなと思っていました。
青野:また、そのあたりをちゃんと測っておられるところがすごいですよね。
村松:そうです。やはり働き方改革をやっていて、数字で伝えるのが一番伝わりやすいなと思ったんです。「こんなに良くなりました」と言うよりも、「何日、何分、いくら削減できました」と言うほうがすごく伝わるなと思ったので、数字は意識していましたね。
青野:数字を意識して、みんなに「この仕事がこれぐらい楽になったよ」と言うと大喜びするという感じですか。
村松:そうだったところもあり、そうでないところもありという。
青野:仕事が減ったらみんなうれしい感じじゃないんですか?
村松:1つあったのは、サービスに回る社員から「通知が来すぎてうっとうしい」とか。「なんかわからないけど、とにかく使いにくい」と言われまして。私は「数字的な成果が出ているのに、なんでこんなことを言われるんだろうな」と思ってすごく悩んだんです。
よくよく聞いてみると、彼は彼で本当に会社のエース級の人で、逆に自分の仕事をシステムに載せてどんどんいいシステムにしたいと思ってくれてたみたいなんですけど。私が最初に作ったシステムはサービスマンが入力する仕様にはなっていなくて、「とにかくこちらが顧客情報を入れるから見てね」という仕様になっていました。
そこを(サービスマンが自分で)やろうとすればするほどうまくいかないイライラがあったりということで、そういう反応になってしまったようです。使う側を意識しているつもりができていなかったということに、すごく気づかされる事件がありました。
青野:なるほど。効率は上がったけれども、喜んでは使ってくれていない。
村松:そういうことです。
青野:どうして喜んでないかと言うと、ちょっと押し付け感があるというか、システムとしては正しいかもしれないけど、現場の人が気持ち良く使えるところまではいっていないという感じ?
村松:そうですね。「見せられている」という感じで、「参加できるシステム」になっていなかったんだなと、今となっては(思います)。
青野:なるほど。今、ちょっと本質的なところに来ましたね。でも「せっかくいいシステムを作ったのに、ごたごた言わずに使えよ」と思いませんでした(笑)?
村松:いや(笑)。
青野:だって効果が出ているんだから、頭にきますよね。
村松:でも、本当に最初にガツンと言われたことで、「成果は上がっているからいいでしょ?」という姿勢にならないで、「どこが悪かったんだろう」と考えられて、今があるのかなと思いますね。
青野:僕だったらちょっとけんかになると思いますけど(笑)、そこで受け止めて「じゃあどこを改善すればいいんだろうな」と思った時に、どうされたんですか?
村松:ちょうど私がシステムをガンガン作り込んで、それが終わった頃にうちのスタッフも「こういうのができるんだ」と思って、ちっちゃなシステムからいろいろなアプリを作り始めていたんですけど。
やはりスタッフは、作ったシステムを「こういうのはできないかな」「こういうのは困ってそうだな」という現場の目線で見て困りごとを解決する、という作り方をしていたんです。それを見て私はすごく反省しまして。全体を俯瞰して「こういうのを作ってござい」という言い方をね......。
青野:(笑)。
村松:なんて言うんでしょう、「全体を見渡して作ったんです」と言うよりも、現場目線で展開していくほうが社内では喜ばれたり、人の悩みに答えることができているんだなというのを見て、そこでかなり反省したところがありますね。
青野:現場の意見を聞きながら作っていくって「ああすればいいんだ」という。
村松:そうですね。そういうふうに教えられたと。
青野:今日はスタッフの方がいらっしゃっているんですね。お話を振ってもいいですか? じゃあ、ちょっと待ちかまえていてくださいね。
村松さんは現場の方が作っておられるのを見て、「お話を聞きながら作るスタイルがいいな」と思ったということなんですけど。どんな気持ちでアプリを作っておられたのか教えていただけますか? もしよろしければお名前もお願いします。
藤村:信幸プロテックの藤村と申します。よろしくお願いいたします。
青野:ありがとうございます。お願いします。
(会場拍手)
青野:ちょっと現場開発者のご意見を教えていただけませんでしょうか。
藤村:はい。kintone導入当時、専務に一生懸命アプリを作っていただいていたんですが、やはり現場から「こうしてほしい」という要望がたくさん来まして。
それをどうにかしたいなという希望が大きくなるにつれて、「こうしたい」というものをどうしたら載せられるのかと考えた時に、実際に専務が作ってくれたアプリを見ながら、どこを改善したらいいかを考えながら、アプリの設定から始めました。
青野:ということは、専務が作ったアプリを見て独学でされたということなんですか?
藤村:そうですね。実際に使ってみたら、すごく簡単な操作でできたので、そこをちょっと改善することができました。
青野:「このフィールドをちょっとこっちに持っていってみよう」みたいなところから。すごいですね。もともと情報系にお詳しかったんですか?
藤村:いえ、ぜんぜんやったことはないです。初めてでした。
青野:そうですか。作ったアプリを使ってもらって、みなさんの反応はいかがでした?
藤村:「すごく使いやすい」という言葉をいただきました。
青野:おお、すごい。それはやはり、みんなの意見を聞きながら作っているからですかね。
藤村:そうなんですかね。でも、やっていてすごく楽しいというか、「設定して良かったな」という働きがいを感じることができましたね。
青野:「みんなに喜んでもらっているな」みたいな。いや、すごい。ありがとうございます。すばらしい。
藤村:ありがとうございます。
(会場拍手)
青野:村松さんのジュニアがこうやって成長して(笑)。すばらしいですね。
村松:そうですね。私は最初にガンガン仕掛けるのは得意なんですけど。
青野:(笑)。
村松:耕して花を咲かせるところはぜんぜん得意じゃなくて、そこを補っていただいているので、すごくいいチームができているなと思います。
青野:でも、両方大事かもしれませんね。現場の意見ももちろん大事ですけど、やはり全体のビジネスを俯瞰して業務を設計していくことも、基幹を作るにはとても大事ですし。
上から言ってやっても難しくて、やはり現場は現場でいろいろなニーズがあるので、それをまた拾ってあげていく感じですかね。いい流れですね、すばらしいです。今アプリを作られている方は、社内に何名かいらっしゃるんですか?
村松:社内に今もう1人いるので3人です。
青野:3人体制で。みなさんは別に情報系のプロではなく?
村松:まったくないですね。
青野:まったくですか(笑)。それで困った時は外部のパートナーさんも使われるんですか?
村松:そうです。今日も本当に、たくさんのパートナー企業さんのブースを回らせてもらっているんですけれども。いろいろなプラグインを使ったり相談させていただいたり。ただ相談させてもらうこともけっこう多いんですけど、すごく助けていただいています。
あとはユーザー同士でもすごく話ができる関係性があるので、その中で「どうしてる?」と聞いたりしながら、お互いに教え合うこともけっこうありますね。知っている限りでも、岩手県で(kintoneを)使っていらっしゃる会社さんがけっこう多いので、特に集まったりはしないんですけど、「こういう時どうしてる?」と聞かれたり聞いたりしながらやっています。
青野:すごいですね。パートナーネットワーク、ユーザーネットワーク。そう言えば、東北のkintone熱は熱いですよね。
村松:そうですね。昨日もグランプリをいただきました。
青野:昨日も東北の後藤組さんが優勝されて、しかも東北から仙台予選のメンバーも応援に来られていたとか。東北はユーザーのみなさんが団結していますね。
村松:はい。多いとか多くないという以前に、けっこうつながりがあるかもしれないですね。
青野:へえ、おもしろいですね。面積が広いのに。
村松:(笑)。そうですね。
青野:岩手県だけでも四国ぐらいの面積があるそうなんですよ。僕は四国出身なんですけど(笑)。
青野:また、働き方改革にも取り組んでおられるということなので、そのあたりもちょっとお話しいただきたいんですけど。ホームページを拝見させていただきましたら、まず出てきたのがオフィスの写真で、すごいなと思ったんです。
空調設備の施工会社という言葉から想像するオフィスとはまったく違う、IT企業のような職場を作っておられるようですけれども。あれも村松さんのアイデアでされたんですか?
村松:ブランディングのチームを作ろうとか、ブランディングの発想から会社の社屋を設計していこうという、とっかかりの流れは作りましたけど。どんなテーマカラーでどんな社屋を建てるとか、どんな働き方ができるオフィスにするかといった内容に関しては、いろいろな部門から出向いている社員のアイデアですね。
青野:みなさんのアイデアで。評判はいかがですか?
村松:すごく良いです。
青野:働く人たちも、それで働くのが楽しくなったりしますし、採用にも有効だったりしますよね。
村松:そうですね。ご多分に漏れずというか、本当に何年か前までは、(求人に)お金をかけても誰も来ないような状況がずっと続いてたんですけど。新社屋を建てる前年ぐらいからは、学校推薦の方を紹介していただいて、小さな会社なのでもうそれで充足する状況が続いていて、ほぼ採用にコストもかかってないです。
青野:すごいですね(笑)。採用コストもかけずに必要な人が採用できて、順調に従業員数も伸びていて。
村松:そうですね……良いことばかりでもないんですけど。例えば、会社のことをすごく知って来てくれるわけじゃなくて、学校から紹介されたというかたちで来てくれる方も多いので。そこはもう入ってからいろいろお伝えしたり、わかってもらうことも必要なんですが、採用という面ではすごく恵まれているなと思います。
青野:ちょっとみなさん、こういう会社が存在するんですよ。すごくないですか? 地方で空調設備を施工されている会社さんで「採用に困ってない」と言ってみたいですよね。今時ありえない。それは新社屋やデジタル化、働き方改革などがワークして、応募してくださる方も増えていると。定着率もいい感じですか?
村松:そうですね。おそらく学校の先生は、定着率が良くて離職率が低いというところを一番重視してるのかなと感じます。
青野:学校からしたら「あの会社どう?」と勧めても、定着してくれなかったら、やはり次に勧めにくいですものね。紹介して定着して気持ちよく働いてたら、また次の方を紹介しようかなと。良いサイクルですね。「うちも真似したい」という感じで、オフィスに視察に来る人はいらっしゃるんですか?
村松:(新社屋は)去年できたんですけど、コロナ禍だったので大規模な視察会はできなかったんです。見たいという方をイベント的に受け入れていたら、オフィスイベントを32回やっていまして。みなさんに見ていただく機会ができているのも、時間を作れているから。もっと言えば、kintoneのIT化によって生まれた時間を使えているからなのかなと思います。
青野:いやぁ、すごいですね。それでまた(新社屋を)見に来て、信幸プロテックさんの名前が売れて、ビジネスも発展していくと。すごく良いサイクルですね。
村松:はい。ただ間違えちゃいけないのは、やはり現場が昨日も夜間まで稼働してくれていたり、休日も働くというサイクルの中で、お客さまとの約束をしっかり守ってくれるサービスマンがいればこそ、そこに活きるシステムがあり、時間が生まれていて。
そういうサイクルが回っていることは忘れちゃいけないなと思って、そこをサポートするようなことを考えたいなと思っています。
青野:すばらしいですね、現場のこともしっかりお考えになられて。そろそろ時間なんですが、もしよろしければ今後の抱負などもお聞かせいただければと思います。信幸プロテックさんとして「こんな会社にしていきたい」というビジョンをお持ちですか?
村松:たぶんその質問があるんだと思って(笑)。
青野:ご名答です(笑)。
村松:けっこう時間をかけて社長と話したりもしたんですけど、私たちは、人数を増やして拠点を増やすという規模の拡大は今あまり考えていなくて。それよりも、今ある器をどのぐらい良いものにしていくか、会社として良いかたちにしていくかというところに興味があるということを考えています。
さっきも言いましたけど、まず1つはkintoneのサービスやサイボウズさんのサービスの根本に、優しさみたいな部分がすごくあるなと思っています。パートナーさんやユーザー会に助けられながら仕組みができているんですが、その中で、例えば社内で働きづらい環境の人がいたり、現場にボトルネックがあったら、システムを触れる人が察知してサポートするという柔軟な体制を、仕組みとして毎日回していければと思っています。
村松:もう1つは、例えば社長の方針が変わって「こういう事業をやるぞ」「こういう体制にするぞ」と言った時に、「もう準備はできてるので、いつでもどうぞ」と言えるようなバックオフィス体制を作っていきたいなと思っていました。
青野:変化に強いバックオフィス体制。
村松:そうですね、それができることが本当に良さだなと思っています。日々みんなが組み立てていって、今日も明日もシステムが強くなっていくことが良さだと思います。
青野:いやぁ、すごい。昨日、星野リゾートの久本(英司)さんがいらっしゃって、あそこは久本さんが入られた時はまだ施設2つぐらいの小さな会社だったんですけど。どんどん発展していく中で、おっしゃっていたポイントが「変化できる組織にしていくことが僕たちの目標なんです」。まったく同じ視点でいらっしゃって、ちょっとびっくりしました。
村松:やはり中小企業にとって一番大事だと思うのは、環境もどんどん変わっていくので、今日も明日も少しずつ変われるところが本当に強みだなと思っています。
青野:なるほど。今はまだ変化していくために課題に感じておられることってあるんですか?
村松:システムに関わらずなんですけど、年々サービスに出向く者が技術的なところをキャッチアップしながら、知識をつけて対応していくところがやはり難しいなと思っています。
「今身につけるべきことは何か」「こうなっていくのがあなたのキャリアアップとしてすごく有効だよ」ということを示せると、本当はもっと伸びるのかなと思ったりしますね。
青野:なるほど。変化し続ける組織を作るには、やはり新しいことを学び続ける組織を作る。そんな視点を持っておられるということですね。
村松:持てればいいなと思っています。
青野:ありがとうございます。大変勉強になります。そろそろお時間となりましたので、このあたりで締めたいと思います。最後にDXにこれから取り組まれるみなさまに、何かアドバイスがあればいただけませんでしょうか(笑)。
村松:アドバイス(笑)。みなさん、たぶん「誰だ?」「何が出てきた?」と思ってると思うんですけど。本当に田んぼの中のちっちゃい会社なんですけど、そこでもできることはいっぱいあって。できることをやっているうちに、いろいろなことで注目いただいたり、お仕事をいただいたりという良いサイクルができてるなと思います。
取り組まれているみなさんも、今からという方も、一歩一歩でも毎日変化していっていただければ、会社はどんどん変わるなということを実感しています。ぜひ同じことを実感して、一緒に成長していきたいなと思います。
青野:村松さん、今日はありがとうございました。大きな拍手でお送りください。
村松:ありがとうございました。
(会場拍手)
青野:またたくさんのヒントをいただきましたね。やはりシステムは正しく動いてるだけじゃダメなんだなと。一人ひとりが働く人たちのことを想像しながら改善していくことが大事なんだなと。また、変化し続けるということですよね。変化し続けるために学び続ける。まさに中小企業が生きていくための、DXの本質を教えていただいた気がいたします。
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