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ウェルビーイング調査結果とTeamSpiritプロダクトビジョン発表会(全1記事)

2022.08.18

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会社に不満を感じる社員、4割が自社で「1on1なし」 部下のウェルビーイングを高める、理想の上司の向き合い方

提供:株式会社チームスピリット

「働き方改革プラットフォーム」を提供する株式会社チームスピリットが、プロダクトビジョン発表会で、同社が実施した「ビジネスパーソンのウェルビーイングに関する実態調査」の結果を発表しました。全国のIT・コンサル企業に勤める一般社員800名を対象としたインターネット調査で働き方における志向性や上司との理想の関係性について尋ねることでわかった、1on1の頻度とメンバーのウェルビーイングの関係や、人的資本経営につながるエコシステム強化の取り組みについて、同社の荻島将平氏と白須礎成氏が語りました。

ビジネスパーソンの「ウェルビーイング」に見る、世代や企業規模の差

荻島将平氏(以下、荻島):私から「ビジネスパーソンのウェルビーイングに関する実態調査」の結果を発表します。

まず、「現在勤めている会社への満足度について教えてください」という質問に対し、全体の55.5パーセントが「勤めている会社に満足している」と回答しています。

ただ世代別に見ると、少々差が出ています。26歳以下のZ世代は全体の平均よりも6.1ポイント高く、27〜40歳のY世代は全体の平均より2.5ポイント低いという結果が出ました。

次に、「現在勤めている会社に満足している」と回答した方に、その理由を選んでいただきました。

1位は「働きやすい環境が整備されている」で、62.6パーセントでした。2位が「ワークライフバランスが保たれている」で半数の50.9パーセント。そして3位が「心地の良い人間関係がある」です。まさにウェルビーイングの要素と言えるもので、環境面に加えて心理的、社会的な良好さが会社への満足度につながる結果になりました。

3問目は、1問目の「現在勤めている会社への満足度について教えてください」という質問で「満足していない」「どちらかと言えば満足していない」と答えた方に対し、会社への不満足理由を選んでいただきました。

65.1パーセントと、圧倒的な1位が「給与・待遇が良くない」。2位は「働きやすい環境が整備されていない」で3割強。そして3位が「ウェルビーイングな状態にない」で、4人に1人の25パーセントが選択しました。金銭面や環境面に加えて、ウェルビーイングな状態にないことが不満足の原因ということです。

ウェルビーイングな状態にないという回答をされた方に関しては、所属企業の規模別で差が見られました。299名以下の中小企業に比べて300名~999名の中堅企業のほうが19.7ポイント高く、そして1,000名以上の大企業は中小企業より14.6ポイント高い結果が出ています。規模が大きい企業で働く方ほど「ウェルビーイングな状態にない」ことを不満足の理由に挙げる傾向があるようです。

4問目は、「総合的に見て、現在の自分にとって良いと思える会社で働いていると思いますか」という質問です。

こちらは半数以上、2人に1人以上の方が「自分にとって良いと思える会社で働けている」と回答しました。一方で「自分にとって良い会社で働いていない」と思う方が13パーセントほどいます。

企業規模別に見ますと、「自分にとって良いと思える会社で働いている」という回答は、中小企業で半分の50.2パーセント。中堅企業はそれより少し多くなって54パーセント。そして大企業はさらにもう少し多くなって62.7パーセント。企業規模が大きくなればなるほど「現在の自分にとって良い会社で働いている」と思う方が多いという傾向が出ています。

「自分にとって良い会社で働いている」は、「納得感を持って働けている」という言葉に置き換えられます。自分でウェルビーイングの度数が高いと考える人が大企業に多い傾向にあることが、調査の結果に出ています。

1on1の頻度とメンバーのウェルビーイングの関係

荻島:5問目はセグメントを2つに分けています。5-①は、先ほど「自分にとって良い会社で働いています」と回答された方に、「あなたが所属する会社もしくは部署における、上司との1on1ミーティングの頻度について教えてください」という質問です。

こちらは「半年に1~3回程度」が最多で、6割以上の方が少なくとも半年に1度は1on1をやっているという結果が出ました。

その一方で、「自分にとって良い会社で働けていると思わない」、要は会社に不満足と回答した人の4割が、「1on1がまったく行われていない」と回答しています。1on1をやっていない会社さんにおいては、従業員の方に「自分にとって良い会社で働けていない」と思われる傾向が高くなっているということです。

1on1がすべての理由ではないとは思いますが、1on1を切り口にした調査でこのような結果になったことから、やはりウェルビーイングと1on1に何かしら関係があるのではと考えられます。

5問目を世代別に見たのが5−②です。

1on1が「月に1度以上行われている」と回答した方は、一番若いZ世代で33.7パーセントと、全体平均よりも13.8ポイント高くなっています。一方、1on1が「ほとんど、もしくはまったく行われていない」と回答した方は、43~59歳のX世代で28.6パーセントと、平均より4ポイント高くなりました。

ここで回答したX世代の方は、冒頭に申し上げたとおり、部下を持ってない、いわゆるプレイヤーの方になります。つまり、同じフィールドプレイヤーでも、Z世代のほうが1on1を行われているという結果が出ています。

6問目は、「1on1ミーティングでは勤務状況のデータを使ってマネジメントが行われていますか」という質問です。

ここで聞いた勤務状況のデータは、例えば弊社のサービスTeamSpiritなどで集計するような勤務時間や業務工数、有給取得などを指しており、こういったデータを使ってマネジメントを行っていますか、という質問になります(※TeamSpiritの詳細は後述)。

こちらは、「十分活用されている」、もしくは「一部活用している」という方が50.9パーセントと約半分という結果になりました。さらに細かく見ますと、「自分にとって良い会社で働けていると思いますか」の質問で「そう思う」と回答した方々に関しては、59パーセントの方が「活用されている」と回答しています。

「自分にとって良い会社で働けている」と思う人ほど、上司による1on1ミーティングが実施されていて、その際に「どれぐらい休んでいる?」「これぐらい休まなきゃいけないよ」「長時間労働になっていない?」といった勤務状況のデータに基づいたマネジメント・対話が行われている傾向があると言えます。

部下の「ウェルビーイング」を高める3つのポイント

荻島:最後の7問目は、「自分らしく幸せに感じられる状態(ウェルビーイングな状態)で働くために、上司の行動・姿勢で役立つものについて、当てはまるものを3つ選択してください」という質問です。

1位が「傾聴してくれること」、2位が「目標達成のサポートをしてくれること」、そして3位が「前向きであること」でした。

特筆すべきは、次点の4位に「部下の成功・幸せに関心を持ってくれること」が入ったことです。これらを踏まえて、部下のウェルビーイングの向上には、メンバーの意見を聞く「傾聴」、そして「目標達成へのサポート」「前向きな姿勢」の3点が寄与していると言えそうです。

そして「部下の成功と幸せに関心を持ってくれること」も上位に挙がっていますので、上司が一人ひとりの部下の成功や幸せに関心を持って傾聴すること。そして、部下の成功や幸せに向けて、アプローチの仕方などを共に向き合うこと。この2つが、従業員目線から見たウェルビーイング向上につながると推察される結果になりました。

調査結果をまとめますと、冒頭申し上げたとおり、「ビジネスパーソンの働き方における志向性や、上司との理想の関係性」についての考え方を明らかにして、そこに向かうための示唆を提供したいということが、この調査の目的でした。

1点目は、会社に満足していない人は、その理由に「ウェルビーイングが感じられない」を挙げる人が一定数いるということ。2点目は、現在勤めている会社で納得感を持って働けていない人は「1on1ミーティングをやっていない」、もしくは頻度が少ない傾向にあります。逆に言うと、1on1ミーティングをやっている人のほうが満足している人が多かったということです。

3点目は、従業員のウェルビーイングの向上ですね。上司が「前向き」で「傾聴」してくれて、そして「目標の達成をサポートしてくれる」ことを期待していました。

ここまで、チームスピリットの調査結果の発表をさせていただきました。

メンバー各人の状況に合わせたマネジメントの難しさ

荻島:続いて、チームスピリットのプロダクトビジョンの発表に移らせていただきます。前半でお話ししたウェルビーイングについて、チームスピリットがどういうかたちで関連し、どういったソリューションを含めた提供ができるかを、プロダクトビジョンと合わせてお話しします。

「1日に8時間、人生の3分の1を働く時間とする場合、働く時間の充実度はその人の人生の質に大きく影響する」と書きましたが、ウェルビーイングとは人生全体の幸せです。ただ、働く時間が1日8時間なら、働く時間の充実が人生の質に大きく影響すると言えます。すなわち、働く時間を幸せにすることが大変肝要です。

ただ、ウェルビーイングな状態の内情は一人ひとり異なります。時短で働く人、家族の時間を大切にしたい人、逆にもっとメキメキ働きたい、自己実現のためにはいくらでも働きたいという人。本当にいろんな方がおり、各自の状況や性格・状態その他を正確に把握して、一人ひとりに合わせたマネジメントを行う必要があります。

今まではかなり学術的なことも含めてお話ししましたが、私はエバンジェリストとしていろんなお客さまと実際にお話をしていますが、「そんなことはわかってるよ」と言われるのが正直なところです(笑)。「1on1やったほうがいいですね」「はい、わかってます。やります」「やったけど、意味なかったです」という反応です。

大企業の人事部長の方からは、「1on1を始めてから上司はただの御用聞きになった」というお話もありました。エンゲージメントを高めようと思って1on1を始めたけど、「ご機嫌どう?」という御用聞きになってしまい、「そんな1on1はやっても意味がないよね」というお話でした。

真面目にやりたいというお客さまもいらっしゃったんですが、マネージャーはみなさん忙しく、一人ひとりと向き合える時間が非常に限られる。なので一人ひとりの状況に合わせたマネジメントをしたいと言っても、「そんな時間がないんだよ」というところです。

ほかには、「タレントマネジメントシステムを入れました」という会社さんです。「どうですか?」と聞くと、「ぜんぜん使えてない」という声が本当に多く挙がります。タレントマネジメントシステムを使ったDX化が話題になっていますが、実態としてはそれを入れたからといってすぐにできるわけではないんですね。

「ワークウェルビーイング・マネジメント」という考え方

荻島:システムを使わないといけないわけですが、今申し上げたとおり、人事の方や現場のマネージャーの方が忙しく、使うための時間がないというのが実態です。この「忙しくてそれどころじゃない」という、「現場のマネージャーのリアル」に応えていくところが、チームスピリットのユニークなポイントだと思っています。

「今の仕事を効率化して、一人ひとりに向き合うための情報を提供してくれる、そんな“魔法の杖のようなツール”が欲しい」というお話をいただきますが、それが我々が提供するTeamSpiritだと自負しています。

ここで簡単に、TeamSpiritのご説明をさせていただきます。勤怠管理、工数管理、経費精算といった従業員が必ず行う作業を省力化、効率化する、バックオフィスの一元管理ができるSaaSサービスです。従業員が必ず行う作業のデータから自動的に有益な情報を得られる仕組みになっているなど、データをリアルタイムにフィードバックできるのがポイントです。

例えば、勤怠データと工数データを掛け合わせることで、働いた時間の内訳がわかります。働いた時間の内訳は活動情報になり、例えばジョブと紐づけておけば減らしたい作業の時間や増やしたいジョブの時間を、自動的に、定量的に測れるようになります。

このように、チームスピリットはこれからも「働き方改革、バックオフィス効率化、生産性向上のためのサービス」を提供させていただきますが、それに加えて目線を上げ、人的資本経営や従業員のウェルビーイング向上のためのサービスやプロダクトを提供していきたいと考えています。

人的資本経営は「こうあるべきだよ」と学術的に概念を述べるコンサルファームさんがたくさんあります。非財務情報の人的情報を、投資家向けに可視化しようという人事マスタ的なサービスもあります。マネージャーや従業員の感覚的な定性情報に頼るだけのタレントマネジメントシステムもあります。TeamSpiritは、それらとは異なります。

圧倒的な入力のしやすさと、必ず入力しなければいけない情報を使ったアウトプットの提供が、TeamSpiritの非常にユニークなポイントです。マネージャーとメンバーの絆を強くする「架け橋」になりたい、と我々は表現しています。

キーメッセージは「ワークウェルビーイング・マネジメント」。プロダクトビジョンは「ワークウェルビーイング・マネジメントをスタンダードにする」です。

個別最適なマネジメントのための、チームスピリットの役割

荻島:こちらは、夜8時に家族で食事をしている風景です。

これまでは「効率化をして自分の作業を減らして、余暇時間を増やして自分の好きな時間に充てましょう」という働き方改革の文脈でした。こういった生活を送りたい方もいれば、仕事をメキメキやりたい方もいます。

そういった個々のウェルビーイングに合わせた、個別最適なマネジメントができるようにするために、必要な情報を渡していく。これをTeamSpiritでやっていきたいと思います。

働く時間が日中のほとんどを占める、「働く世代のウェルビーイング」を向上させる。さまざまなバックグラウンドを持つ従業員の方々が、活き活きと自分らしく働けることが、ウェルビーイングの向上につながるのではないかと考えています。

マネージャーは忙しい。先ほども申しましたが、これはリアルです。ですので、個別最適なマネジメントは難しいと言われてきました。

しかし、先ほどお伝えしたように、これからはミニマムマネジメントで「あれやれ、これやれ」と言うのではなく、予測困難な状態を前提に、管理ではなく一緒に「伴走」する、協力者やモチベーターのような上司が理想という結果が出ました。個別最適なマネジメントをしないといけません。「しないといけません」と言うだけでは無責任ですから、TeamSpiritでそれを実現したいと思っています。

忙しくてできないのなら、作業を効率化して時間を捻出しましょう。データが集められないのなら、従業員が必ず行う作業のデータを使って自動的に有益な情報を出しましょう。1on1で何を伝えたらいいかがわからないのなら、定量的な活動情報をもとにした、言われた側も納得感のある働き方へのアドバイスを提供してあげましょう。

管理型のマネジメントから伴走型のマネジメントに変わるために1on1が必要であれば、ぜひデータを武器にしていただければと思います。これがチームスピリット流のワークウェルビーイング・マネジメントです。

今ご説明した内容を可視化したのがこの表で、今回の発表会のキーメッセージです。ウェルビーイング時代に必要なマネジメント手法として、3つのキーポイントをまとめています。

この3つの考え方に基づいてトップとミドルが、それぞれの方針を立ててマネジメントを改善していただければと思います。ぜひこちらの表をお持ち帰りください。

「ウェルビーイング」を向上させる、他のシステムやツールとの連携

荻島:以上をもちまして、私からのチームスピリットのビジョン説明を終わります。続きまして、弊社のビジネスユニットリーダーの白須からTeamSpiritのエコシステム構想についてお話しさせていただきます。それでは白須さん、お願いします。

白須礎成氏:あらためまして、チームスピリットの白須と申します。本日はどうぞよろしくお願いします。こちらが当社が現在描いております、TeamSpiritのエコシステムの全体像です。

先ほど荻島よりお話いたしましたとおり、TeamSpiritは勤怠・工数・経費・稟議といったさまざまなバックオフィス業務を統合したSaaSのアプリケーションになります。

TeamSpirit単体でもさまざまな機能、価値をユーザーさまに提供可能ですが、SaaSの特性を活かし、他の人事マスタや給与計算システムとの連携など、エコシステムのさらなる強化によって、我々単独では実現できない機能や価値・体験をユーザーさまにご提供していきたいと考えております。

本日はその中で、今日のテーマである「人的資本」や「ウェルビーイング」に関連した部分について、ご説明します。

こちらは、昨月我々がリリースしました、SmartHR社との連携です。

非常に多くのユーザーさまがご利用されている人事労務サービスであるSmartHRと従業員データの連携が可能となりました。将来的には部署データの連携も視野に入れています。

これによって、我々のユーザーさまの大きなペインであった組織変更への対応が非常に簡便になるだけでなく、SmartHR側に格納されているさまざまな従業員の属性データを、TeamSpiritが持つ勤怠データや工数データなどと掛け合わせることで、人的資本に関するデータ分析ができるようになります。

これまでの発表の中でも、データに基づいた分析が非常に重要というお話がありましたが、TeamSpiritとSmartHRを掛け合わせることでデータに基づく分析を実現できると考えます。

2点目は、チャットツールとTeamSpiritの連携です。

今年の5月にベータ版として、SlackとTeamSpiritの連携機能をリリースしました。これによって、Slackからコマンドを入力するだけで出退勤の打刻ができるようになりました。

一部のお客さまは、出退勤の打刻がなかなか定着しないという課題を持っていらっしゃいますが、TeamSpiritにログインしなくても、業務の中に頻繁に使うSlackで打刻ができるようになったことで、利便性が上がり、打刻も定着化すると考えております。正確な労務状況を把握し、そこに基づいて1on1をしたり、改善をしていくこともできるようになります。このチャットツールとの連携が、その第一歩だと考えています。

将来的にはエンタープライズでの利用が進んでいるMicrosoft Teamsとの連携も進めていきます。また、TeamSpiritからチャットツールへの通知やリマインダーの機能の開発も行いたいと考えています。このように人事システムやチャットツールなどと連携することで、TeamSpiritとして人的資本経営やウェルビーイングに寄与できればと考えています。

私からは以上となります。

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