2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
エンタープライズネットワークチームの紹介(全1記事)
提供:LINE株式会社
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吉川正由樹氏(以下、吉川):吉川と申します。私からは、社内ネットワークに関わるネットワークエンジニアの仕事内容について説明します。
社内ネットワークは、エンタープライズネットワークチームと、グローバルオフィスネットワークチームという部署で担当しています。前者は主に日本国内、後者は海外のネットワークを担当しています。私はこの両チームのマネージャーを担っています。
まずどんな仕事をしているかと言うと、LINEグループおよびグローバルの社内ネットワーク関連の業務を行っています。ネットワークが接続されているオフィスは、海外を含めてアジアを中心に30ヶ所以上の拠点があり、それらの拠点を結ぶグローバル規模のネットワークが構成されています。
業務内容は大きく5つあり、1つ目にオフィスネットワークの新規構築や移転対応、2つ目に業務委託先オフィスとのネットワーク接続があります。3つ目は、自宅や外出先から社内ネットワークに接続するための、SSL-VPN環境の構築です。
そして4つ目は1、2、3で構築したネットワークの運用や最適化です。さらに5つ目に、常に新しい技術や製品が登場しているので、それらの検討・評価・導入を行っています。
3つ目のSSL-VPNは、今までスコープに含まれておらず他部署で対応していましたが、コロナによって重要度が増し、社内ネットワークに接続する入口として、有線LAN、無線LAN、SSL-VPNを横串で検討や品質管理ができるように、こちらの部署で対応する方向で引き継ぎを行っているところです。
業務内容の詳細ですが、過去2回、今回と同様のオンライン採用説明会を開催しています。初回は業務内容、技術スタック、体制、現在の取り組み、おすすめの方といった基本的なことを説明しました。
2回目は具体的な最近の案件実績を説明しました。その内容は動画や記事の書き起こしがあるので、別途参照いただけると幸いです。どちらも10分弱の説明になっているので、さほど時間はかからないと思います。
そして今回ですが、今までと同じ話をしてもおもしろくないと思いますし追加情報も無いので、業務内容をよりイメージしてもらうために、これから取り組む予定の案件をいくつか紹介したいと思います。
・2020年7月:オンライン採用説明会 動画:20.7.28 LINE インフラエンジニア採用説明会 ログミー:オフィス構築案件はグローバルにけっこうたくさんある LINEが求める社内ネットワークエンジニアとは・2021年8月:オンライン採用説明会 動画:ネットワーク室の紹介 ログミー:約800Gbpsのトラフィック、2.2Tbpsのコンテンツを吐き出す LINEのネットワーク基盤を支える4つのチーム
(スライドを示して)まずは今後の取り組みの全体像を説明します。大きく2種類に分類していて、左側が対応必須案件と、右側が重点施策です。
左側の対応必須案件は、オフィス構築など依頼案件や、EoL(End of Life)・バグ対応に伴う機器のリプレイスやOSアップグレードなどの品質維持管理に関する案件です。こちらは期限が決まってたり、定常的に発生するものとして、必ず対応が必要な案件と位置付けています。
このような対応必須案件は重要ではありますが、これだけ対応していても、LINEの従業員向けにWOWやNo.1のネットワークを提供することはできません。
LINEの従業員向けに、どこでも簡単、安全、高品質な最高のネットワーク環境を届けるために、重点施策として取り組んでることが右側になります。「with NWOP」と記載されてる3つは運用や開発にも関わる部分であるので、内容によってはネットワークオペレーションチームとも一緒に取り組んでいる部分になります。
それ以外は本日のような採用活動や新しいソリューションを評価・導入、グローバルに関わるところの重点施策として取り組みを行っています。
ただし、どうしても優先度が高い左側の対応必須案件に工数が取られてしまい、右側の重点施策を十分に実行できる体制にはなってない状況です。
今後、採用活動によって人員を強化して、右側の重点施策の取り組みも積極的に実施できるようにして、最高の社内ネットワークを届けられるように目指していきたいと思っています。
重点策に関して、今後の取り組み予定をいくつか紹介したいと思います。(スライドを示して)このページに記載されてる3つの案件を紹介します。
まず1つ目の今後の取り組みは、国際間通信の品質向上です。LINEでは、日本だけではなく海外にも多くのオフィスがあります。海外オフィスでは、社内ネットワーク接続するために、近くの国のLINEが管理するIDCへインターネット経由でIPSec接続しているケースがあります。
ただ、運用する中で、国際インターネット上の経路でレイテンシーやパケットロスの問題が発生することが時々あります。インターネット上のどのAS区間で問題になってるかを確認するソリューションは導入していますが、復旧までに時間がかかることがあります。
そのため、何かしらの方法でネットワーク品質を高めたいと考えていますが、MPLSサービスや専用線のような高額で納期が長いものは避けて解決できればと考えています。
解決策としてネットワーク視点のSASEやクラウドWANサービスの利用を検討しています。これらを使うことによって、同じ国にIDCを持っていなくても、安価かつ短納期で品質向上できないかと考えているところです。
2つ目の今後の取り組みは、データセンター接続の冗長化です。各オフィスでは先ほども話したとおり、近くのIDCへIPSec接続、もしくは専用線などでネットワーク接続しています。その際、1ヶ所のIDCで接続してるため、万が一そのIDCに何か問題が発生した場合は、利用できなくなる構成となっています。
この課題を解決するために、複数のIDCで接続する構成に見直して可用性向上を図りたいと考えてます。その際、どのようなルーティング設計にするかが検討ポイントであり、チャレンジするところであると思っています。できればBGP(Border Gateway Protocol)化することによって、柔軟なトラフィック制御ができるように見直すことを考えています。
3つ目の今後の取り組みは、検証ネットワークの新規構築です。動作確認や評価を行う際は検証環境を作っていますが、そのセットアップには時間や工数がかかるものです。また、コロナによってチームメンバーは在宅勤務が多いのですが、このような物理作業はどうしても出社が必要になります。
そこで、標準構成とほぼ同等の物理環境、もしくは仮想環境をあらかじめ用意しておくことで、いつでもどこからでも気軽に検証・評価できる環境としたいと考えてます。
(スライドを示して)このページには、そのほか今後対応予定の取り組みの一例を記載してます。本日は時間の関係で詳細説明することは難しいのですが、いろいろと今後取り組みたい重点施策があります。
なお、これら重点施策は何かトップダウンの指示で対応するものではありません。チーム内や関係部署間との連携によって、各チームメンバーによって問題を発見して、最高の社内ネットワークを届けるために企画して対応してくものになります。
なので、与えられた仕事に対応するだけではなく、自ら問題発見して必要な仕事を作って推進していける方、そういったことが好きな方、ワクワクする方に応募いただけるとうれしいですし、一緒に業務をしたいと思っています。
社内ネットワークの仕事に関する説明は以上になります。ご応募お待ちしております。もし応募するか迷ってる方で追加で話を聞きたい方は、カジュアル面談も常に行ってますので、気軽に声かけていただければと思います。以上です。
LINE株式会社
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