2024.10.10
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倉庫業務の省力化・自動化を失敗させたくない方へ(全1記事)
提供:株式会社ニーズウェル
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若野慎治氏(以下、若野):本日は朝早くから当セミナーにお越しいただき、誠にありがとうございます。株式会社ニーズウェルの若野です。
本セミナーは「倉庫業務の省力化・自動化を失敗させたくない方へ」と題して、私どもニーズウェルと業務提携しております、物流革命さま、オフィス エフエイ・コムさまと3社で進めさせていただきます。しばらくの間、ご清聴お願いいたします。
まずは主題である「倉庫業務の省力化・自動化を失敗させないためには」というところから、セミナーを進めさせていただきます。
倉庫業務の省力化・自動化を成功させるには、以下のプロセスが必要です。まずは現場の見える化。続きまして、業務改革の立案。その立案結果を基に、機器の導入・システムの導入を進め、最終的には業務の指導・運用支援という、実際の業務に関わるところまでの仕組み作りが必要になります。
この中でまず1番目に大切なことは、業務改革の立案です。業務改革の役割と流れを理解した上で、現場がどのような動きをしているか。ここを理解した上で、業務改革の成果を判定できるように、目標を見えるかたちに設定しておく。
2番目には、必要な機器の導入やシステム導入の計画を作成する。自動化・省力化機器の選定、導入業務システムの構築に関する知見も必要な要素になります。
3番目が、投資する機器の導入費用や、システムの改修・導入の費用が、最終的な回収計画まで含んだかたちで作成できること。投資対効果が見合うように作ることが必要です。ここまで作って、業務改革の立案になります。まずこれができることが第一です。
続きまして、やはり昨今の倉庫業務に関しては、どういう機器とシステムを選んで使っていくのかが重要です。まず業務改革で立案した結果を理解した上で、業務改革案に最適な機器を選定して導入することが必要です。
その次に、業務改革案に沿ったシステムの導入ができること。これが2つ目に必要です。最後に機器やシステムの導入後、業務手順に合わせたかたちで運用ができることが重要なポイントになります。
若野:優秀なコンサル会社さまはたくさんいらっしゃいますし、内容としてはすごく良いものができるのですが、本当に自分たちの費用や新しい機器やシステムに合ったものができるのか。実現できない改革案や、予定より改革コストが高くなったりして、予定の回収ができなくなるケースも発生してしまいます。
次に、オートメーションの得意な会社さまだけで対応すると、倉庫の自動化に関してはすごく新しいものでお話ができます。ただ、今までの業務システムの知見や連携などで問題が出てくるケースが散見されております。よくあるケースとして、それを改修するために、思った以上にコストがかかってしまう事例が挙げられます。
とはいえ、システム会社さまだけで対応した場合、業務改革に即したシステムを作ることはできるのですが、やはり使い方が合わなかったり、省力化・自動化機器との連携をするために、予定外の費用がかかってしまいます。また、個別にお願いをすると、どうしても個々の費用がかかってしまい、なかなかうまくいかないケースが増えています。
若野:そこで、各分野のプロが協業することによって、新しい業務システム、機器・業務改革を一緒にまとめてやれるかたちが作れないかということで、今回私どもは3社協業を開始しました。
省力化・自動化を成功させるために、各分野に精通したプロの会社が集まり、現場の見える化から指導まで行います。豊富なコンサルティング経験を持つ物流革命さま。オフィスオートメーションやいろんな自動化・省力化に対して、全メーカーの中から最適な機器の選択・導入までしてくれるオフィス エフエイ・コムさま。
業務システムの開発経験が豊富で、IoTやAIに伴う業務システムの構築を行っている、私どもニーズウェル。この3社が協業することによって、新しい倉庫システムの導入を可能としています。
現場の見える化や業務改革の立案、機器の導入・システムの導入、最終的な業務指導・運用支援までを一気通貫で行っております。これから倉庫を導入するみなさま方が、新しい機器を導入する際にまず、1つの成功を導くための3社と覚えていただければありがたいです。
では3社がどのような活動をしているのか、1社ずつ説明をさせていただきます。まずは物流革命さまからお願いいたします。
赤土健太郎氏(以下、赤土):こんにちは、物流革命の赤土と申します。我々は物流に特化したコンサルティング会社です。1998年に創業して、20年を少し超えますが、約350社の物流プロジェクトを行ってまいりました。
食品や雑貨、家電、医療などのさまざまな企業さまとメーカーさま、それから卸・小売。お店の店頭からECまでという、サプライチェーンを一貫した物流プロジェクトの改革をずっと推進してまいりました。
我々にとってこの数年の一番大きな変化は、「物流が経営課題になった」ということです。経営者が自社の事業の持続性を確保するために、物流部門の方やシステムの方に、物流改革の方向性を問われることが多くなってまいりました。
我々、物流に携わる者としては、とてもうれしい変化なのですが、多くの企業の方から「改革を進めたいけども、その決裁が得られない」「システムやロボットを導入したいんだけれども、その稟議が通らない」といったご相談もうかがっています。
これからの物流改革は、物流部門単独で解決できるものではなく、やはり経営の方が理解した上で「これが必要だ」と判断し、意思決定をしなければならないものになってまいりました。
ですので、これからの物流の改革とは、物流の方が可視化して合理化を提示して、意思決定を得ることが必要になってまいります。本日は、我々が取り組んできた物流改革の可視化による、プロジェクトの概要をご説明いたします。
確認のため、この図では、物流が事業継続のリスクになってきたことを書かせていただきました。まず1つ目、物流費が上昇しています。ロジスティクスシステム協会さまの調査によると、コロナ禍が始まった2020年に、売上に対する物流費は約1割上昇したという統計が出ています。
大手企業の経常利益の平均値は4パーセントですので、物流で大きなインパクトのある変化が起きています。また、それはコロナ禍の単発で終わるものではなくて、これからさらに悪化が継続すると予測されています。
赤土:まず輸送能力。トラックドライバーの人口は、2020年から2025年の間までに13パーセント減少します。さらに2024年には働き方改革で、時間外労働規制が適用されますので、運行可能な時間が6パーセント減少します。
そういったところから相まって、2028年には乗務員が28万人前後不足するのではないかという統計が出てきています。これまでのように物流が自然に届けてくれていたという、当然のことができなくなってくることが今の環境にあります。
そして労働者不足。やはり物流センターでも人が足りない状況ですし、荷物を受け取る店舗の人が足りない状況は変わりません。こういったところからも、物流の危機に対する経営的な判断が必要になってまいりました。我々が行っている施策を大まかにまとめたものが「生産性改善」と「自動化/省人化」です。
まず、輸送能力不足で遠距離輸送が難しくなってきます。そうしますと、2000年頃からずっと拠点集約というかたちで、東西2ヶ所などで集約が進んでいた企業が、従来のサービスレベルを維持するには拠点配置の見直しや、在庫の配置を変えなければならない、ということが起きてまいりました。
そうなると、逆にコストが合わなくなってくるという局面に入ってくると、今までの「受注したら翌朝届けます」というサービスレベル自体を見直さなければならない事態も出てくるかもしれません。さらには1社ごとに個別に物流(システム)を構築していたのが、汎用的な物流を開発・運用したり、もしくは競合する会社とも一緒になって物流に取り組む、共同化の必要も出てくる可能性が高まっています。
そして、やはり人が足りないために輸送ができないというところからは、日々の運用から生産性を改善して、できれば自動化して省力化しなければならないということが、これからの物流部門に委ねなければならない判断事項になってまいります。
赤土:本日は、日々のオペレーションをいかに合理化していくか、これからの難しい環境を乗り越えていくかというところを判断いただくための取り組みをご説明します。
物流が経営課題になった時に、我々が一番難しいと感じているのが、多くの経営者の方が物流をなかなか詳しく把握しておられないことです。多くの企業が優れた商品や営業力、そしてサービスによって事業を伸ばしてきました。物流は「注文を受けたら商品は届く」という具合で、ずっと縁の下の力持ちの状態でした。
そのため、物流がどういう仕組みになって自社の商品が届いているかを把握しておられない方が多くおられます。そういったところから、まず最初に経営者の方が「物流は大変だ」と知ったとしても、「いったい何が起きているのか」をお伝えするところから、我々の取り組みが始まります。
ある会社では社長さまに対して、工場からお客さまに商品が届くまでどれだけの手順がかかっているのかを整理しました。横軸に担当部門、縦軸に対応する時間を書いたんですけれども、横軸に26人の方が出てくることもありました。
そして縦軸は8メートルほどになり、「こんな手間がかかっている状況なのか」と初めてわかったりもしています。そして、その課題の多くはシステムが連携されていなかったり、紙を使っていることなどでした。
そういった課題がわかっても、やはり経営者の方に問題として認識いただくためには、数字にしなければなりません。物流の実態がわからなくても、その課題を共通の言語であるお金に置き換えてご説明していくことが、2つ目の重要なポイントになります。
課題に対する方策を見いだした上で、その改善効果を提示しないと、なかなか実行の判断ができないというのが、今多くの会社で起きている問題です。
赤土:これに対して、我々がこれまで物流に特化して取り組んできた内容が右側です。可視化に基づいて設計してソリューションを導入するという、投資対効果を示すアプローチです。
まず一番重要なのは可視化です。物流に何が起きているかということと、そのコストのメカニズムを整理します。それによって経営者の理解を得て、営業部門・商品部門・製造部門の共通認識を作ることが可視化です。
可視化に基づいたところで、次に大切なのは設計です。物流は機械と一緒で、設計したスペック以上の能力を出すことはできません。そのために、事業に必要な最大効率を出す運用を設計していくことが、2番目に重要なポイントになります。
その運用を実現するためのソリューション、道具をしっかり選定して、費用を対比させることで投資対効果を出します。そうすることで、経営者に判断いただけるようになります。可視化に基づいて投資対効果を示すアプローチを、具体的な事例でご紹介します。
赤土:こちらが先ほど右側にありました、可視化・設計、ソリューションを選んで投資対効果を出すという事例からピックアップしたものです。まず可視化については、物流の業務を分解していきます。そして分解した業務に名前をつけて、コストを出していきます。それによって何に一番お金がかかっているかがわかり、改革の優先順位がつけられます。
そして、これは1日の仕事での時間の流れですが、左が9時で最後は20時という具合になります。この1日にかかる費用を見ていますと、例えば一番大きいのが青色のピッキング(倉庫内の必要な品物を集める業務)で、これがなかなか終わらないために残業が生じていることがわかります。
これをさらに細分化し、なぜそんなに時間がかかっているのかを見ると、真ん中の動線の部分となっています。歩行時間が6割を占め、動線が長いことが原因だとわかります。そうした原因がわかってまいりますと、歩行を短縮して作業時間を減らす取り組みが見えてきます。
我々は物流の疑似体験をやっておりましたので、例えばピッキングについても複数の方法を持っています。1商品しかないピッキングなのか、複数商品で完結するピッキングなのかといった特性に応じて、ピックの仕方を分けることによって生産性が高まります。
また、そのあとの運搬の仕事は、だいたいピッキングの2割程度を占めることがわかりますので、今はAGV(無人搬送車)があれば、それを削減する効果を見出せます。
一番右が投資対効果です。ピッキングは少しコストが上がりますが、運搬と梱包が下がるので、総合して22パーセント減るという結果を出せます。そして、機器とシステムによる投資費用はおよそ3年間で回収できるということも出せたりします。
我々は、問題意識に目覚めた会社の社長さまや経営者の方に対して、まずは今起きている物流を可視化して、「こんな方向性がありますよ」という簡易診断から進めています。本日は具体的なソリューションといたしまして、自動化機器をエフエイコムさまから、そして倉庫管理システムをニーズウェルさまからご紹介させていただきます。
若野:赤土さん、ありがとうございました。では続きまして、オフィス エフエイ・コムの駿河さん、よろしくお願いいたします。
駿河直也氏(以下、駿河):株式会社オフィス エフエイ・コムの駿河と申します、よろしくお願いします。オフィス エフエイ・コムがどんなことをしている会社なのかをご説明します。
私たちはありとあらゆる制御技術を強みとして、機械・電気・ソフトウェアといったFAからITまで、最新×最高のソリューションを届けています。ロボットSIerのリーディングカンパニーとして、ものづくりの世界を牽引しています。
自動化・省力化設備をはじめ、計測・検査装置などの設計・製作を行うFAシステム事業。生産管理・MES・画像処理などのソフトウェアの開発を行う情報システム事業。電子カルテ・地域医療連携システムの医療システム事業。
そして、物流管理システム・オペレーションを行うオペレーション事業部。複数の技術群のワンストップソリューションを武器に、さまざまな分野へと拡大・進出しています。
国内外含めて、多くの関連企業によりソリューションをご提供できます。国内に開発・営業拠点、工場、多数の拠点を展開しています。ロボットセンターの開設など、さらなる成長を続けています。国内・海外、3,000工場以上の自動化を実現してまいりました。自動機械から管理ソフト、シュミレーション、ロジスティクスまで、倉庫・工場内のシステムを一括でご提案します。
設立20周年を迎え、次の進化に向けてスタートしています。World Robot Summitでは世界3位になるなど、技術成長と事業成長をもって、お客さまに最適なソリューションを提供していきます。
今回、この3社協業での弊社の役割は、自動化・省力化を行うためのエンジニアリングの提供です。ご覧のとおり弊社は、倉庫・工場の全領域での自動化に対応できます。ロボットではピッキングやパレタイズ(パレットに荷物を積み上げること)、あとはライン内での人協働作業などがあります。
AGVなどの搬送型のロボットも含まれます。自動倉庫や保管棚の提供、マテハン機器(マテリアルハンドリング機器:物流業務を効率化するために用いられる作業機械の総称)、センサ・カメラなどの連携、画像処理を使った検品などでも対応が可能です。
駿河:弊社のロボットSIerとしての強みは、さまざまなメーカーのロボットや画像システムを組み合わせて、お客さまに最適なシステムを提供できることです。それぞれのメーカーの強みやロボットのラインナップを活かすことが可能です。
最近、多くの引き合いがある搬送系のロボットの取り扱いもかなり増えてきております。例えば、これから注目を集めるであろうCTU(カートン搬送ユニット)や、AGF(コンピュータ制御による無人搬送フォークリフト)。
また、AMR(自律走行搬送ロボット:主にピッキング作業で協働するロボット)といった、日本では事例のない製品も積極的に採用し、最新の技術を取り入れております。実際、初めて採用する製品はいろいろ失敗することもありますが、そうした失敗から学んで、日々自分たちを成長させていっています。
自動化・省力化が弊社の役割として説明していましたが、WM(倉庫管理)の情報で各設備を制御するためには、制御システムが必要になります。弊社で提供する制御システムは、ニーズウェルさまが提供するWMS(倉庫管理システム)とのシームレスな連携を可能にしています。これまでの現場で培ったさまざまな機器との接続が可能になっているのが、弊社の制御システムの特徴です。
それからドイツのSiemensのシミュレーションソフトを使った、物流シミュレーションもご提案が可能です。計画やオーダーに応じた物流、AGVや台車・人の最適台数のシミュレーションを行うことができます。
先ほど物流革命さまからも説明がありましたが、このシミュレーションソフトでは、人物の動線や作業の動作も検証が可能です。
弊社でのDX化に向けた取り組みとしては、DX化に向けた重要な分析や構想設計から、上位システムやフィールド領域といった、各フェーズでのご提案が可能になっております。
こちらはロボットSIerの後方支援をコンセプトとして、ロボコムアンドエフエイコムが福島県の南相馬市に建設した、DXを具現化するデジタルファクトリーです。ぜひ一度足を運んでいただいて、みなさまとDX化に向けての話ができればと思っております。このパートの最後に、南相馬工場の紹介動画がありますので、ぜひご覧ください。
若野:駿河さん、ありがとうございました。さて、私どもニーズウェルは創業35年間、あらゆる業界で培った実績をもって、顧客ニーズに合った業務システムの構築に対応しております。
ニーズウェルはSmartWMSというWMSパッケージを作成しております。オフィス エフエイ・コムさまが今までロボット導入とともに、数多くのお客さまに導入した実績があるWMSを基に、3社で仕様を見直し、これを汎用的に使えるようにパッケージ化しました。作業の省力化・見える化を実現し、利用するみなさまの声を聞いて組み立てたWMSです。
合わせてこのWMSは、分析機能を持っております。ニーズウェルが提供するパッケージの中に、経営者や管理者の方が現場の生産性や入荷状況をリアルタイムで把握できる仕組みが入っています。これにより現場のマネージャーの方は、現在のピッキング状況やレーンごとの生産性を知ることができます。
この機能は、実際に業務を運用する会社さまからいろんな依頼を受けたり、情報を受けた上で構築しています。この辺りの仕組みを含めて、私どもはSmartWMSという機能を提示しておりますので、ぜひご興味のある方は見にきていただければと思います。
最後に本日のセミナーのまとめです。現場の見える化、業務の立案、機器の導入・改修、運用支援、実施、分析評価までをすべてワンストップで行える。これが私ども3社協業の強みです。3つの分野のプロフェッショナルが最適なチームとして、倉庫の課題を分析して解決を支援することが可能になっております。
ぜひ倉庫業務の省力化・自動化を成功へ導く物流革命、オフィス エフエイ・コム、ニーズウェルの3社の名前を覚えていただき、本日のセミナーの終了とさせていただきたいと思います。
ご清聴ありがとうございました。
株式会社ニーズウェル
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