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Fintech事業開発組織の紹介/LINE証券・銀行サービスの開発について(全1記事)

2022.04.18

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金融未経験でもやってみたいという気持ちが大事 サービスの安定と技術的なチャレンジの両立を目指すLINE Fintech事業開発

提供:LINE株式会社

エンターテイメント事業、コマース事業、Fintech事業、広告・マーケティング事業の4つの事業領域における、それぞれの働き方を紹介する「LINE サービス開発エンジニア採用説明会」。フィナンシャル開発センター 開発1室 室長の小橋弘和氏は、LINEのFintech事業における開発について紹介しました。

自己紹介とアジェンダ

小橋弘和氏:よろしくお願いいたします。私からはLINEのFintech事業のうち、主に証券と銀行の開発を担当しているフィナンシャル開発センターのエンジニアについて紹介します。

自己紹介ですが、私はフィナンシャル開発センターの開発1室の室長をしています、小橋と申します。もともとはネット専業銀行にいて、2015年にLINEに入社しました。LINEに入社した当時は、B to Cの課金のプラットフォームや、会計・精算のプロセスなどの仕組み作りを担当していました。

その後、社内公募制度を利用して、2018年からはLINE証券のプロジェクトに立ち上げ段階から参画しています。

今日のアジェンダです。まずは、フィナンシャル開発センターの組織についてご紹介して、そのあとに、取り扱っているサービスを紹介いたします。3点目に技術的な部分を紹介して、最後にどのような人材を求めているかを紹介いたします。

LINE証券とLINEの銀行サービス開発を行うフィナンシャル開発センター

フィナンシャル開発センターですが、先ほどお伝えしたとおり、LINE証券と開業準備中の銀行サービス開発を行う組織となっています。大きく分けて3つの室と、1つのチームで構成されています。開発1室がLINE証券の開発、開発2室が銀行の開発、あとはデータマネジメント室があって、フィナンシャル関連のデータの分析や、マネジメント・ガバナンスをサポートしています。

金融事業特有の要件もあるので、LINE固有のインフラをそのまま使えないところもあり、専用のインフラチームがいます。

開発1室に関してはすでにサービスが開始していることもあり、メンバーが多く、チームが分かれています。ロールとしては、プロジェクトマネージャー、サーバーサイドエンジニア、アプリケーションプラットフォームエンジニア兼SRE、フロントエンドが室内にいます。

開発2室は銀行の立ち上げのための開発を行っている最中ですが、チームとしては2つですね。1つがアプリケーションを開発するDevチームと、もう1つが、SREチームです。

LINE証券で提供している金融サービス

提供しているサービスについて紹介します。LINE証券では「いちかぶ」というサービスが最初に始まりました。その後、投資信託と、その投資信託のつみたて投資。ほかにも、取引所取引や、iDeCoのサービスがあり、IPOサービスも先日リリースしました。直近はつみたてNISAをリリース予定です。

開発2室は、銀行サービスの開発を今行っています。銀行サービスはまだリリースされていないので、今日はLINE証券のサービスを中心に簡単に紹介いたします。

まず、いちかぶというサービスですが、これはLINE証券を立ち上げ時に最初にリリースしたサービスです。通常、株は100株単位で購入するものが一般的ですが、ユーザーは1株から株を購入できます。また、通常だと3時にマーケットが閉まると株は購入できないのですが、このサービスは21時まで取引することができます。

数百円から株を買うことができるので、LINEの多くのユーザーにもマッチしやすいサービスです。インターフェイスはシンプルで、今の価格で何株買うかを入力して買うという流れになっています。

いちかぶの後は、投資信託とそれを定期的に購入するつみたて投資をリリースしました。現在は厳選した33銘柄を取り扱っています。購入手数料は0円で、一番安いものだと100円から買えるというのが特徴です。

つみたて投資に関しては毎月1回引き落とし可能で、1,000円から買えて、「LINE Pay」から入金して購入できるという特徴があります。

2020年5月には、取引所取引と、いわゆる一般的な株取引のサービスをリリースしました。通常の株の購入もできるようになっているのですが、情報系のところでローソク足のチャートを作っています。これは、大量の気配値と呼ばれる注文価格をリアルタイムで取得して、それをユーザーに提示したりそれをベースにチャートを作成したりしています。

LINE証券の開発は、主に購入をサポートする情報を、シンプルにわかりやすく出すというところを担当しています。IPOとiDeCoに関しては、ここでは説明を割愛いたします。

技術的なチャレンジをしながらサービス開発を行っている

続いて、技術的な部分について簡単に説明します。まず、開発規模や特徴ですが、現在総口座数は約100万口座です。これは開業2年2ヶ月ほどで達成しており、周りのネット証券の総口座数と比較すると達成速度はトップだと思います。

トランザクション量ですが、ピーク時には250PV/secくらいが発生しています。証券サービスはどうしても非常に偏りがあって、例えば朝9時に「首相が退陣する」という情報が入ると、バーッとアクセスが来たりします。

特徴として、今はマイクロサービスをベースにサービスを展開しています。現状で70以上のマイクロサービスがあって、開発メンバーは約90名です。これは、サーバーサイドエンジニア、フロントエンド、QAを含めた人数です。

サーバーサイドエンジニアは、社員メンバーで約20名、業務委託が約15名という内訳になっています。証券特有のものとして、価格を取るための情報ベンダー、証券の預かりをするための専門の機関など、外部サービスと連携が比較的多いのが特徴で、東証と接続するところも一部担当しています。

外部のサービスといっても、比較的堅い仕組みなので接続の仕様が難しいというのが特徴としてあります。一方で、金融なので安定したものを作るというのが前提としてありますが、通常の金融サービスと違うのは、何もしないでくださいというよりかは技術的なチャレンジをしながらサービス開発を行っているという点で、これは私たちの開発の特徴かなと思っています。

LINE証券のアーキテクチャについてご説明します。DBなどの構成は、この前の登壇で説明されていた内容に近しいのですが、LINE証券の場合は、LINEの共通インフラすべてを使い切ることができなかったというところがあり、独自でマイクロサービスのアーキテクチャを構築しています。今日は、そこを簡単に紹介します。

LINE証券のアーキテクチャは、Envoyというプロキシサーバーをサイドカーに置いて、docker上にアプリケーションを起動しています。アプリケーション開発者は、ロギングやサーバーレベルでの構築などの基盤周りの構築を個々に考えなくてよいように設計されています。

これにより、アプリケーションエンジニアは、アプリケーションの開発に専念することができ、ロギングやサービス間の通信は、この基盤上で構築することで、ある程度自動的に成立するというかたちになっています。

サブシステムは今は大きく3つあり、サブシステムの入り口にAPI Gatewayというかたちで門番がいて、そこを経由して各サブシステム間では通信をします。同じサブシステムの中では直接通信するかたちで成り立っています。

このEnvoyは、どこにどのようなサービスがあるかをすべて把握しています。Envoyがあることで、アプリケーション側はどこに何のサービスがあるかを個別に把握する必要がありません。動的にサービスを増やすのも比較的簡単にできるようになっています。

使っている技術は、他のLINEのサービスと近しいものになっています。言語は、大半はKotlinベースになっています。

あとは先ほど説明したアプリケーション基盤の部分ですね。通常だと社内のプライベートクラウドを使うことが多いのですが、どうしてもサービスの制約上使えないので、このようなアプリケーション基盤の仕組みを使っています。DBに関しては他サービスと同様です。

金融へのチャレンジマインドがある人を募集中

最後に、求める人材像を簡単にお話しします。スキルに関しては他のサービスと同様ですが、マイクロサービスでサービスを立ち上げることがけっこう多いので、サービスの構築から運用までの経験と、JavaやKotlinのサーバーサイドの経験があるとやりやすいかなと思います。ただ、必須ではありません。

また、けっこう案件1つずつの規模が大きくなることが多いので、小中規模のWebサービスでリード経験がある方が好ましいですが、こちらも必須ではありません。ほかにも、金融サービスだと、運用時の問題が発生した時にすぐに対応をしなければならないので、運用も考慮した設計ができる方が望ましいと思っています。

マインドセットに関しては、上の2つは他の組織とあまり変わらないと思っています。金融サービスですが、チャレンジしてみたいというマインドがあれば問題ないと思います。「未経験ですが大丈夫ですか?」というご質問をけっこういただくのですが、今いる大半のメンバーが金融未経験です。

もちろん金融経験がある方のほうが歓迎できますが、なかったからダメということは一切ないので、チャレンジしてみたいというマインドをお持ちの方は、ぜひ応募をいただきたいと思っています。ご清聴ありがとうございました。

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