2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
LINEという会社&LINE Platform の概要・環境 (全1記事)
提供:LINE株式会社
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崔珉秀氏(以下、崔):こんにちは。崔珉秀(Minsu Choi)と申します。私からは、LINEプラットフォーム開発について紹介いたします。
まずは簡単に、自己紹介いたします。私は2001年から、Webアプリケーションを中心としたチャットサービスのサーバーサイド開発を始めました。2006年に来日、2011年にLINEに入社して、それからはサーバーの開発者として勤めています。
今は、LINE Platform Developmentセンター1という組織のリードとして、LINEのアプリやその他のビジネスに、LINEプラットフォームの基盤をつないで連結する役割を担っています。
少し言い換えると、新しい仕事を作って立ち上げること、そしてそれを開発組織全体に展開することを楽しんでいます。
まずは、LINE Platform Developmentセンター1の周りの組織体制について、少し説明いたします。
LINE Platform Developmentセンター1は、LINEのメインプロダクトであるLINEアプリのサーバー側の開発を担当している技術組織です。
その隣にあるLINE Platform Developmentセンター2は、主にiOSやAndroidなど、クライアントのアプリケーションの開発を担当していて、その次の3センターは、「LINEマンガ」や「LINE LIVE」など、ファミリーサービスを主に担当しています。
また、センター4は、センター1が作っているLINEのシステムを、外部の開発者につなぐためのサードパーティ向けのデベロッパーセンターや、LINE公式アカウント・広告関連のシステムなどを担当している組織です。
LINE Platform Developmentセンター1は、Messagingを中心にしたLINEのAppや事業をプラットフォームとして支える技術力を持っている開発組織です。
BOT Platform Development室は、Messaging Platformを先ほどお話しした4センターの外部のシステムにつなげ、LINEのMessagingをLINEや外部のビジネスに使えるようにするためのプラットフォームの窓口の役割を担っています。
また、Communication & Service Integration室は、LINEのさまざまなサービスからコンテンツをプラットフォームとしてまとめて、一貫性のあるやり方で管理体制を作り、それをLINEアプリのユーザーにつなげる役割を担っています。
今日はこのあと、各室から、どのような業務の内容を行なっているのかを、みなさんに紹介いたします。
さて、私からは具体的な業務内容というよりは、このLINEプラットフォームの開発者がどのような責任を持っていて、どのような姿勢で業務に取り組んでいるのかを説明しようと思っています。なので、主に開発文化やビジョンなど日々の開発業務で大事にしている概念をみなさんに紹介できればと思っています。
まずはLINEのビジョン、スローガンから始めようと思っています。一言で簡単に言うと、世の中に「WOW」を作って、それを通じてナンバーワンになることを目指しています。
ユーザーが驚きを感じるほどの価値を提供する。それを強みとして、ナンバーワンになるということが、1つの根拠になるということを示しています。
そのうえで、LINEプラットフォームの位置付けについてお話しします。LINEのプロダクトは、Messagingを中心として、LINEの中にあるさまざまなサービスやLINE公式アカウント、またサードパーティの外部の開発者の事業までを支えています。LINEのユーザー、ソーシャルグループ、メッセージを各サービスやシステムに連携する中心の役割を担うことが、LINEプラットフォームの位置付けになります。
価値の中心にあるプラットフォームからWOWを作り出さないと、それを活用するビジネスやサービスする組織がWOWを作ることはかなり難しいので、このプラットフォームのWOWは、LINEプロダクト全体のWOWに広がる大事なポジションであると考えています。
次に、そのWOWなプラットフォームを作ることにおいて、LINEのプラットフォーム開発者が大事に考えている、3つのコア・バリューを簡単に説明しようと思います。
1つ目は、Reliability、信頼性ですね。みなさんご存じのとおり、LINEというサービスは、今、日本の中でも核心的なコミュニケーションツールとして活躍していて、その上でさまざまなサービスやビジネスが動いています。
日本だけではなくて、台湾やタイなどグローバルでもそのような中心役を担っていて、それこそライフラインの1つとしての役割を、LINEというサービスが責任を持ってやっているんですね。
そのために、なにがあっても落ちない強いサービス、また、ユーザーのデータやプライバシーが守られる、信頼性あるサービスを作ることが、このWOWを目指すうえで、プラットフォーム作りの基本になると思っています。
また、ビジネスが動いてから何かを作ろうと準備しても、トレンドの変化に伴うサービスの変化に間に合いません。このプラットフォームがあったからこそ、ビジネスチャンスを素早くつかめるという状況を作るためには、柔軟性はけっこう大事なポイントです。
加えてサービスからの要望を、そのまま実現するだけではなく、それをさらに一般化して、今後出てくるであろうビジネスの要件にも対応できるように一歩先を見て開発することが、開発するうえでは大事です。
3つ目は、High Qualityです。クオリティは当然高いほどいいのですが、中心的な役割をするシステムのAPIやデータの品質があまりよくなくて使いづらい、もしくはデータの分析がしづらいと、それを使う他のLINEのファミリーサービスや、データ分析プラットフォームでの展開にも影響を与えます。
そのため、LINEプラットフォームが提供するクオリティこそ、LINE全体のプロダクトのクオリティに影響を与えるということを信念として考えていて、利便性があるAPIや、もっと分析しやすいデータを作るために、日々がんばっています。この3つのコア・バリューの上で、プラットフォーム精神を持って私たちは取り組んでいます。
プラットフォーム精神の中で、1つのWOWとして照らしたいのは、私たちのプラットフォームのユーザーは誰かということです。
もちろんLINEを使っているLINEのユーザーが、私たちのユーザーになります。また、私たちのプラットフォームを使ってビジネスを展開してるLINEのビジネスのユーザーも、私たちのお客さんであると考えています。
ただ、そこだけでなくて、私たちのプラットフォームを使って、各サービスを開発する開発者、もしくはサードパーティの、LINEプラットフォームでMessaging APIやMessagingのいろいろな仕組みを使って事業を展開する開発者も、私たちのプラットフォームのユーザーであると常に考えたうえで、みんなで取り組んでいます。
もう1つ、プラットフォーム精神で強く主張したいのは、プラスアルファをいつも考えて仕事をするということです。
プラットフォーム開発としては、サービスやビジネスから要求されることをそのまま100パーセント達成するだけでは、足りません。
こういうことをすると、その次の他の要望でも対応できるということを常に考えながら開発に取り組んで、それこそ未来にあるビジネスを可能にすることを目指して、プラットフォーム作りをするのが、LINEのプラットフォーム開発の精神だと考えています。
このあとのセッションでは、Messaging Platform、BOT Platform、Communication & Service Integrationの組織が、それぞれ開発をどうしているのかを、みなさんに紹介します。
メインとなるLINEアプリの開発においては、オープンチャット、APIを公開するプラットフォーム、認証プラットフォームなどを開発する組織が日本や韓国などにあります。これらの組織は、1つの文化を共有し協働するグローバル組織であり、このLINEのプラットフォーム開発のワンチーム体制になります。
最後ですが、この場を借りてみなさんにお伝えしたいことがあります。世の中には、LINEはすでに完成していて、新しく開発することがあまりないのではないか、と言う人が実際にいます。
私はこの場で、実はそうではないですよ、と強く言いたいです。先日の「LINE DEVELOPER DAY 2021」でもいろいろと紹介したのですが、LINEは今まで9年間取り組んでいたものの上に、新しく取り組まなければいけない課題や、解決しなければいけない大きな宿題を持っていて、それをどう解決するのかがこれからのLINEのプラットフォーム開発者の役目なのです。
いろいろやることがあるので、このあとの発表や、Q&Aでみなさんと一緒に共有したり、お話しできればと思っています。
また、ここの話は本当に深くて、今日の限られた時間では全部を話しきれないと思っているので、もっと詳細が知りたいとか、取り組みたいことがあるという方は、ぜひLINEに応募してもらって、LINEの開発者と一緒に、その話を一緒にできればと思っています。
LINE株式会社
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