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「Contract One」メディア向け発表会(全2記事)

2022.01.20

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デジタル化を掲げても、現実は「紙の契約書」が大半 Sansan寺田社長が説く、DXの盲点と突破口

提供:Sansan株式会社

ビジネスに不可欠でありながらも、複雑で手間がかかる上に、さまざまなリスク要因になる契約業務。コロナ禍でデジタル化が進み、紙の契約書と電子契約書が混在することで、対応も管理もますます複雑化するといった問題が生じています。そんな中、紙の契約書も電子契約書も一元管理でき、従来のアナログ業務も代行する、クラウド契約業務サービス「Contract One(コントラクトワン)」がリリースされました。本記事では、同サービスの正式提供にあたり、Sansan株式会社が実施したメディア向け発表会をお届けします。前半では、寺田社長が「Contract One」提供の背景や思いを語りました。

すべてのビジネスは人・企業の出会いから始まる

寺田親弘氏:こんにちは、Sansanの寺田です。記者発表会の第2部ということで、当社としてこの度新しくローンチします、クラウド契約業務サービス「Contract One」の提供について、その背景や思いをお話ししたいと思います。

あらためてですが、当社は「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションに事業活動を行っています。大げさかもしれませんが、すべてのビジネスは誰かと誰かの出会い、そして企業と企業の出会いから始まっていると言っても過言ではないと思っています。

私たちはこのビジネスの接点たる「出会い」に着目し、クラウド名刺管理サービス「Sansan」を皮切りに、出会いの証である名刺をDX化する名刺作成サービス「Sansan名刺メーカー」などを提供しています。

そして、企業と企業の出会いの結果から生まれる請求書に着目したクラウド請求書受領サービスが、先ほど(第2四半期決算説明会で)ご説明のあった「Bill One」です。ビジネスの出会いの場で重要なイベント、セミナーシーンに着目したセミナー管理システム「Seminar One」といった、働き方を変えるDXサービス。そういうサービス群で、2007年から国内企業のデジタル化を後押ししています。

「DXを実現できた」と回答できる日本企業はわずか8.7%

これらの取り組みに一定の手応えはありますが、その一方、我々の取り組みとは裏腹に、日本には「DX後進国」というレッテルが貼られています。残念ながら、文字どおりDXは進んでないということになります。

どのくらい進んでいないのか。ここにデータとグラフがございます。「そもそもDXにゴールはあるのか」という議論もありますが、こちらのデータによると、2021年1月時点に「DXを実現できた」と自ら答えた企業は、なんと8.7パーセントしかいません。

そして、覚えていらっしゃるかわかりませんが、2020年は国内において、実は「デジタル元年」と言われた年でした。そして、2020年のはじめから新型コロナウイルスが感染拡大し、企業やビジネスパーソンはデジタル化を余儀なくされました。

その2020年を経ても、自らの自覚として「DXを進められた」と答えられる企業はなんと、国内企業の8.7パーセントしかないということです。

2021年の1年間で、企業のDXは進んだのか。昨年発表されたIMD世界デジタル競争力ランキングでは、(日本は)28位と停滞したままです。状況は変わらず、日本がDX後進国であることはこれらのデータによって裏付けられてしまう状況です。

日本企業のDXには「アナログを許容したデジタル化」が必要

このような事態に対して15年間、企業のDXを進めてきた当社として、国内企業のDXを進めるために何が必要なのか。当社として重要であると思う要素が1つあります。それは、「アナログを許容したデジタル化」。この観点が必要なのではないかと、当社は考えています。

何を意味するのか、なぜなのか。急激な業務プロセスのデジタル化は自社のみならず、周辺の企業にも負担を強いることがあります。例えば、クラウドの受発注システムを社内で利用する時に、相手企業もその発注システムを導入してもらう、使ってもらわなければいけなくなることはよくある話かなと思います。

それぞれの企業に個別の事情がある中で、同時進行で進めなければ成立しないデジタル化。企業間の付き合い、つながりが重要なビジネス局面においては、なかなか広がりません。

私たちがその状況の中で提唱したいのは、周りにデジタル化を押し付けることなく、周囲の企業環境に左右されずに、ある意味、自分たち本位でデジタル化ができる仕組みです。周辺企業が今までのやり方を変えなくても、自社はデジタル化を進められる。そのように、アナログを許容したデジタル移行。

先ほど(弊社CFOの)橋本(宗之)が(この発表会の前に行われていた)決算説明会の中でお話ししました、クラウド請求書受領サービス「Bill One」も、その視点を大変評価いただき、大きくサービスの導入を伸ばしています。

「契約業務」のDX化を実現させるクラウドサービス

そして、請求書の次に選んだ媒体が、契約書です。契約書は、未だに紙が多い媒体です。企業間の取引の最重要書類であるといっても過言ではない一方で、さまざまなフォーマットで届くため、一元管理がしにくい。また、受領した後に相手企業と自社で押印したり、契約書を保管しなければならない。アナログな作業が多く残っています。

コロナ禍において、電子契約の普及が加速しましたけれども、現状において普及率27パーセント。実はまだまだ紙がマジョリティです。そして、普及の加速の結果、企業の契約書業務にデジタルとアナログがミックスされ、逆に業務環境が複雑になる。こういった課題も生まれています。

今回、当社が本格提供する、クラウド契約業務サービス「Contract One」は、紙・PDFといったいかなる媒体の契約書も正確にデータ化し、保存・管理する「スマート台帳」。契約書の押印作業を代行して行い、契約業務のリモート化を後押しする「スマート判子」。この2つの機能を中心に、企業の契約業務をDX化します。

すでに主要な電子契約ベンダー7社との連携を計画しており、既存の電子契約プレーヤーと何かを食い合うというわけではなく、むしろ電子契約サービスと連携し、それらを補完しながらユーザーさまにより快適なメリットを提供したい。

契約書がアナログでもデジタルでも、ユーザー企業は一括でオンライン上で受領し、契約業務を行える、デジタル管理ができるようになります。詳細は後ほどご説明いたしますが、結果として企業のリスク管理につながるようなサービスになっています。包括的な契約業務のDXから、リスクを管理します。

プリセールス開始から半年で、45社の契約を獲得

この「Contract One」、実は2021年7月から開始したプリセールスにおいて、すでにとても大きな手応えをつかんでいます。マーケティング活動を一切行わずに、半年で45社の契約をいただいて、現在好調に成長している「Bill One」の初期と同等のスピードで驚異的な伸びを見せています。

「Contract One」は、電子契約でも紙の契約でも、包括的に契約業務のDX化、企業のDX化を実現させます。そのような役割を担うべく、本日より「Contract One」を本格展開いたします。

この「Contract One」が提供されることにより、電子契約が普及していく中で、いわば残っていたラストワンピースを埋めていく存在になりたい。このように思っています。アナログな媒体が多い、紙が残っている契約業務のDXを一気に進める。そんな気概を持って向き合ってきたサービスです。

当社独自の技術に対し、特許も出願しています。具体的にどんなサービスなのか。機能詳細は、松尾からご紹介したいと思います。

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