2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
提供:株式会社タイミー
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亀田彗氏(以下、亀田):後半は「創業者の熱意を伝播させるには」というテーマです。まさに今、小川が言ったように、人を増やしていくと思うんですよね。
やりたいこともいっぱいありますし、ちゃんと規模をもって競合や社会課題と向き合っていかないといけない中で、嶺さんが最近「第二次創業期なんですよ」という話をよくされるなと思っています。どういう意図で話されているのか、まず聞かせてもらえるでしょうか。
小川嶺氏(以下、小川):ありがとうございます。(タイミーというサービスを)聞いたことがない方もいらっしゃるかなと思うんですけど、2018年の8月にリリースをしてるんですね。今3年目が終わって、4年目に入っています。そういう意味で言うと、スポットバイトとしての知名度という部分での売上は非常にうまく、順調に軌道に乗ってきたかなと思っています。
タイミーがそこから一歩踏み込んで、長期バイトのようなところをやっていく世界観は、まだまだほど遠いなと思っていて。いろんなことにチャレンジしていかなくちゃいけないと思って、あえて「第二次創業期」と呼んでいます。
そこでは、それこそデータサイエンティストだったり、本当に違うスキルの人も必要だったりします。第一次創業期に入っているメンバーが意識を変えて、スポットバイトの売り方じゃなくて、もっと長期バイトの売り方をしていかなくちゃいけない、営業手法すら変えていかなくちゃいけないと思っています。
そういう意味で言うと、「第二次創業期」と呼んでもおかしくないぐらいの変化が今、会社で起きてるんじゃないかと思っています。
亀田:ありがとうございます。ちなみに先ほど、渡辺さんはいろんなフェーズのベンチャーを見てきた中で、(得られた知見を)どこにフィードバックしていこうという時に、タイミーがドンピシャだったとおっしゃってくださったかなと思います。今、小川がいろいろ話しましたが、タイミーがどんなフェーズにあると思われていますか。
渡辺雅之氏(以下、渡辺):こういう場でどう伝えるのかは、ちょっと難しいんですけど。確かに第二次創業期でもあるし、言葉を変えると……老害になっちゃいけないということを前提にしつつ(笑)。やっぱりまだまだというか、実はかなりフラジャイル、すごく危うい・脆いものを全力で走ってる感じがしています。
逆に言うと、まだ脆くて固まってなくて、みんなすごくいいやつで、熱いやつも優秀な人も多くて、みんなでガーッと前に回してる感じが、ベンチャーらしくていいなと思うんですよね。ただ同時に、それが仕組みになっていなかったり、全方位になりすぎちゃってちょっと絞りきれていない。例えば開発リソースが分散していたり。
じゃあ、これからどうやっていくのか。全員の知恵を結集して、より効率的に、より投資対効果がいいところに、メンバーの力もお金も使っていく。そういうメリハリや順番はつけていかないと、おそらくバーッと拡散して、なかなかカオスになるんじゃないかなと(笑)。それはそれで楽しいと思うんですけどね。
ただ1つ思うのは、それこそ今日みんなに参加してほしいという思いもあっての会だとした時に、やっぱり今のフェーズが一番おもしろいんじゃないかなと思いますね。つまり、とにかく(事業の価値は)見つかっていると。そして、とにかく突っ走ってきて、ちゃんとかたちになりつつあるけれども、まだまだ課題が多い。
解かなきゃいけない課題も多いし、作らなきゃいけない機能もあるし、みんながそれぞれ自分の能力よりも一回り、二回り大きいことをやらなきゃいけない。なぜならば人がいないから。拡大にまだ組織がついていってないから、みんなが必死になってストレッチしていて、かつやればやるほどユーザーが喜んでくれて、数字がぐわっと上がっていく。それがまさに醍醐味というか。
人材の成長という意味でもそうだし、うまくいった時とうまくいかなかった時の差がすごく出やすいフェーズという意味でもそうだし。すごくおもしろいところなんじゃないかなという気はしています。
だからさっき言ったように、ドンピシャでここ(タイミー)だというものの1つ目は、やっぱりやっているサービスがすごくいい。社会的意義が強いところが1つ目なんですけど。2つ目は、そういう状況だからこそ、おじさんが1人いてもすることがあるような気がしてるところですかね(笑)。
小川:何を言ってるか、という話ですけど(笑)。本当に今、数年で売上を100倍ぐらいにしようと思ってますし、それぐらいじゃないと社会インフラになれないと思ってるので。そういう意味で言うと、本当に今やらなくちゃいけないことが目の前にいっぱいあって、チューニングしていかなくちゃいけない。ちょうどそういうことを考え始められるようなフェーズになってきたかなと思っています。
おっしゃるとおり、うちは「素直でいいやつ」という採用基準でやってますので、やっぱりすごく気持ちのいい人が多いですし、だからこそ(クライアント)企業さまからもそう見られる人も多いかなと思っています。
本当にメンバーのおかげでここまで来られたと思っているんですけど、ここからはまたちょっと違う筋肉も必要だし、その良さも活かしていかなくちゃいけない。
渡辺:タイミーの人って、社内の人にも社外の人にも、何を言われても第一声の返答が「ありがとうございます」ですよね。それがもうすごいなと思って(笑)。最初はちょっと違和感があったんですけど、これはいいと。僕も最近取り入れようかなと思っています。コストもほとんどかからないし、相手にも好感触を持ってもらえるし(笑)。
亀田:何も聞いてないやつみたいに見えませんか、大丈夫なんですかね(笑)。
渡辺:どんなきついことを言う前でも2秒ぐらい、「ありがとうございます」と言ってからしゃべり始めると、すごくいい感じだなというのはタイミーから学んだコミュニケーション術(笑)。でもそのぐらい、本当にいいやつが多いですよね。いいやつだし、はきはきしてるし、すごく前向きで優秀だし。
小川:ありがとうございます。
亀田:ちなみにこれは僕の興味本位の質問ですけれども、さっき脆弱という話が出てきました。渡辺さんは、ディー・エヌ・エーやQuipperで、10年とか20年という時の試練を越えて、けっこう反脆弱な状態を実現できているんじゃないかなと思います。
その中で、タイミーがそれを獲得するには「こういう方向に向かったらいいんじゃない」という話とか。それとも「Quipperやディー・エヌ・エーはこうだったよ」という話があればうかがいたいなと思って。すみません、ちょっと難しい質問かもしれないですが。
渡辺:幸いなことに、タイミーはサービスがすごい勢いで伸びてるじゃないですか。そうである限り、大丈夫なんじゃないんですかね(笑)。本当に「売上はすべてを癒す」という言葉があるけれども、伸びているからみんながんばれるし。
タイミーの場合、伸びているのは単純に広がってるだけではなくて、やっぱりクライアントとワーカーさんの感謝の結晶のようなものの結果として、売上があるので。
それが今ぐーっと伸びているから、営業チームは、「じゃあクライアントさんのためにがんばろう」という気にもなる。マーケティングチームは、「もっともっとワーカーさんにいい仕事を」とか、マッチング精度を上げようと思う。そして、プロダクトを作っている人もやりがいがあるじゃないですか。
これはディー・エヌ・エーの時もそうでしたし、Quipperは儲かる前にリクルートに入っちゃったんですけど(笑)、Quipperがぐぉーっと伸び始めた時はやっぱり大丈夫でした。みんながストレッチしながら、このまましばらくはいけると思うんですよ。僕がさっき言った、「今が一番おもしろい」という理由はそこにあるんです。
ただ問題は、競合が入ってきた時にちゃんと打ち返せるかとか、例えばコロナみたいなものがまた起こるかもしれない。そういう時にサービスがまた落ちていっちゃったらどうなるのか。やっぱり経営として考えなきゃいけないのは、そういう時に何をすべきなのかです。
違う言い方をすると、そういう危機にならないように、競合が入ってきてもちゃんと打ち返せるようにリソースを集中するのが舵取りなのかなという気がします。
亀田:ありがとうございます。
渡辺:伸びてる時って、常にドーパミンが出ますよね。
小川:間違いないですね。タイミーはコロナ禍で売上がばーっと下がっていった時がありましたけど、やっぱりあの時はしんどかったですね。先が見えないというか、「どうなるんだろう」というところは自分自身でも思っていましたし。
渡辺:でも、そこから奇跡の復活の時って、ドーパミンがどばーって出るよね(笑)。
(一同笑)
その谷をこう、「ジャーンプ!」みたいな。
小川:1回乗り越えられてるので、そういう意味で言うと、何回来たとしても、しっかり乗り越えられるような組織作りや意思決定は、ある程度できるかなと。初めてはやっぱり怖いと思うんですけど、けっこう慣れてきたかなと思います。
渡辺:慣れてって、でもまだ1回だけじゃない(笑)。
小川:いやいや、1回がデカすぎたんですよ(笑)。もう本当にリーマンショック並ですから。
亀田:ちなみに僕は、伸びている時にミッションを作れたことはすごくよかったなと思っています。去年の2月ぐらいにミッションができたんですけど、そこから僕の中でタイミーの捉え方がだんだんと変わっていってるんですよね。
最初はもう「ITベンチャーです」というところからやっていたかなと思いつつ、ミッションができてから、もう少し長期的な目で、それをエンジニアリングでどう探求していくんだろう、というところをすごく考えるようになりました。インフラは、持続可能性がすごく大事だと思うので。
すごくいいものを手に入れたなと思っているので、ミッションを作ろうとなった時の話をぜひしていただきたいなと思います。
小川:作ったのは半年前ぐらいでしたっけ。
亀田:ちょうど2月とか1月ぐらいですよ、議論が始まったのは12月ぐらいですかね。
小川:今までは「一人ひとりの時間を豊かにする」というビジョンしかなくて、若干抽象度が高いんですよね。もちろんタイミーは、「一人一人の時間を豊かに」という思いで作っていますし、ロゴもタイム(Timee)にしているぐらいの気持ちはあるんですけど。
でも、やっぱりリンクしないというか、なんでHRをやっているのかも紐づかない。もう1個抽象度を下げたかたちで、「働く」を通じたインフラ作りのところを、しっかりと言語化したほうがいいよねという話で、ミッションを作ることになりました。
亀田に言ってもらったとおり、自分も「インフラ」という言葉を使い始めたのは、本当にこのミッションを作った6ヶ月前からです。むしろ、作ったからにはしっかり発信をしないといけないと思いますし、それを浸透させることが社長の役割だと思っているので、使い続けています。
やっぱり、すごく好きなんですよね。社会インフラになると考えると、小さいことをやるんじゃなくて、もっともっと壮大なことをやらなくちゃいけないし、そういうビジョンを掲げなくちゃいけないと思うようになるので。ミッションといった文章は、すごく大事だなと感じます。
亀田:そうですよね。熱意の伝播の話で言うと、僕の中でも、ミッションができてからすごくスムーズになってきたなという気持ちがあります。エンジニアリング組織も、今まではわりと課題ベースで走っていたところがあるかなと思うんですけど。ミッションをベースにブレイクダウンしていった方針があり、それにコミットしてくれれば、自律的に走ってもわりと会社が行きたい場所に行けるなと思っているんですよね。
亀田:まさに最近、ミッションってすごく大事だなとあらためて思っています。ちなみに、渡辺さんはタイミーのミッションについてどう見られているのか。たぶん参画いただく際には、もうミッションがあったんじゃないかなと思うんですけれども。
渡辺:「ポジティブ」と言うと、ちょっと偉そうなんですけど(笑)。もちろん、すごくいいなと思っています。あえて僕の個人的な好みで言うと……漠としたものよりも「社会インフラ」のようなものを掲げないと、やっぱり大きな姿には向かっていかないし、組織もそれを掲げることで元気になるとわかった上で。
もうちょっとワーディングというか、「社会インフラになりたい」という言葉はすごく多義的なので、いろんなふうに(受け止められる)。それがまたいいのかもしれないけれども。「働く社会インフラ」と言った時に、例えば一流大学を出てすごくいい企業に入った人というよりは、自由な働き方をしている人のほうが使いやすいものだし。やや定義が広いような気もしつつ、それもいいのかなとも思いつつ。
ただ方向感や、実際このワーディングで何を使っているかということ以上に、小川さんがどう考えていて、どんな社会を理想に掲げて目指しているのかは、しゃべっていると十二分に伝わってくるから。そういった意味で言うと、むしろ「この方向だ」ということさえ示していれば、ワーディングは小さな問題かもしれないですけど。方向感自体はすごく共感するし、非常に好きですね。だから、ワーディングは機会があったら変えることを(笑)。
(一同笑)
小川:そうですね。本当にこのビジョンにはけっこう熱い思いが込められていて。「人生の可能性を広げる」というところで、どちらかというとユーザー目線で書いてるんですよね。「働くを通じて人生の可能性を広げるインフラをつくる」って、B2Cのサービスにも関わらず、どちらかに寄りすぎてると思われる方もいらっしゃるかなと思うんですけど。
やはり日本は本当に少子高齢化の国、人手不足な国だからこそ、ユーザーが一番熱狂できるプラットフォームを作れれば、クライアントは絶対に参画すると思っています。絶対にユーザーが使いやすいものを作ろう、という意思表明にもなっていると。
やっぱり「どっちの優先順位を高くするの?」ということは開発でもあると思っていて。そういう意味でも、しっかりとユーザーのほうを向こうと。クライアントに言うのが後ろめたいよね、じゃなくて、「ユーザーのほうを向くことで、こういうふうにクライアントさまに還元します」と、全従業員が言えなくちゃいけないと思っています。
小川:そういうことも含めてビジョンを伝えていますし、やっぱり人生の可能性を広げるのはすごくすてきだなと思っています。「可能性が広がる」というのは、別にその人は広がらなくてもいいと思ってるかもしれないですけど。可能性が広がった先に自分で選ぶか・選ばないかという権利はもちろん働く方にありますし、押しつけるんじゃなく、その選択肢をどこまで無限に増やせるか。
飲食店や物流、小売だけにとどまらず、ホテルや保育、製造業、看護など、さまざまな業種・業態をたくさん用意しておくことで、いろんな選択肢が増えて「こんなことをやってみたいな」という気持ちを叶える存在になれるかなと思います。まだまだ本当に出発点だなと思いますし、10点はあげすぎじゃないかと思うぐらいのプロダクトだと思っているので。今後もしっかりと拡大をしてきたいなと思っています。
渡辺:10点って、100点満点の10点という意味で?
小川:100点満点で10点ですね。……高いですか?(笑)。
(一同笑)
渡辺:いやいや、何点満点かなと思って(笑)。10点満点もよくあるので、満点と言ってるのかと一瞬思って。なるほどね。「人生の可能性を広げる」ね、大きく出ましたね。
小川:そうですね。どちらかというとナベさんがおっしゃったとおり、高学歴だったり、めちゃくちゃお金を持っている人をターゲットにしたコンサルティングのマッチングではないので。自由に働きたいとか、例えばもっと収入を増やしたいという方々を、おこがましくないかたちでどう支援できるかが、タイミーのやっていきたいことだと思っています。そこにしっかりとチャレンジをしていきたいなと思います。
亀田:ありがとうございます。ちなみにご質問が来ているので、読もうと思います。「53億円の使い方で決まっているものが知りたい」というご質問が来ていてですね。長期的なところはわかるのですが、ここ3年で目指していきたい世界はどういうところなのかが気になる、というご質問です。まさにミッションに接続する道のりのうちだと思うんですけれども、もし何かあればお話しいただければと思っています。
小川:今いろいろと渡辺さんにも(プロジェクトに)入っていただいてるんですけど。本当に「なぜクライアントがタイミーを使うか」という深堀りをもっとしていかなくちゃいけないですし、オペレーションエクスペリメントの部分をしっかりと磨き込まなくちゃいけない。
それは営業力だけじゃなくて、プロダクトを含めた1個のサービスとして見せていかなくちゃいけないと思っています。ここの器を作るために、それこそデータの分析やアナリストも必要ですし、その上で営業もプロダクトも必要です。一気通貫型にならなくちゃいけないところで言うと、まだまだ個別で動いてる部分もあるなと思っています。そこの組織力をしっかり上げたり、テクノロジーに投下するためにまずお金を使いたいです。
あと、コロナ後はタイミーにとってめちゃくちゃチャンスで。みなさん、飲食業やサービス業だけが人手不足になると思われるかもしれないですけど、もともと飲食業で働いていた人が、飲食店が閉まって長期で物流業界に行ったり、中途で雇われたりしているんですね。飲食が戻った時に「戻ってきてよ」と、声がかかって飲食に戻ると、物流業界も人手不足になるんですよ。要するに、全業界が人手不足になるんですよね。
それが来年の夏以降に現れると思っています。その時に、いかに広告を踏むか。かつ広告を踏んだ時に、バケツの穴が開いてない状況になっているか。プロダクトがしっかりと完全な状況になった時に、水をつぎ込めるか。これが非常に重要で、この1年がタイミーの社運を分けると言っても過言ではないぐらい、非常に楽しいフェーズなんじゃないかなと思っていますし、そこにしっかりとお金を投下していきたいなと思っています。
亀田:ありがとうございます。ちなみに技術的にやりたいことは、最近ちょっと文字に起こしているので、こちらをご覧いただけたら「こういうことがやりたいんだ」ということが少しわかるかなと思っています。
ちなみに、僕の中で注力していきたいポイントは、やっぱりデータの部分かなと思います。2019年からコツコツ投資していったことで、今はかなり分析基盤は整っているんですね。LookerというBIツールにそのままつなぎこんだり、プロダクションとユーザーのアプリ上のデータがうまく結合して、どういう行動をしている人が何を達成しているのかが見えるようになっているんですけど。
次のフェーズとしてぜひ、データがプロダクトにフィードバックを作るようなサイクルを作っていきたいなと思っています。最終的には、いわゆるAIのような話なんですけど。そういう大きな話の前に、そもそも集計したり加工したデータがプロダクトに戻ることがユーザー価値になる状況を作りたいなと思います。
これによって、改善の速度ってすごく速くなっていくんですね。今までアプリリリースは最短で1週間というところから、もう毎秒毎秒パラメーターのチューニングが行われるような世界が作れるかなと思っています。ちょっとわかりにくくなってくるかもしれないんですけど、技術組織としては、そういうところに投資していきたいなと思っています。
もう1つ、これもいい質問なのでぜひ。前半で「長期バイトにも」というお話がありました。これはやっぱり、タイミーがスポットバイトを掲げてやっている中で、サービスとして違ったかたちになっていくんじゃないか。スポットバイトに対して市場の限界などを感じたからなんですか、というご質問があります。嶺さん、そこらへんはどうですか。
小川:スポットバイトもめちゃくちゃ大きいですよ。それこそ単発案件は、昔あったグッドウィルという時価総額1兆円の会社に近づくくらいのところまでつけているので、非常に大きなマーケットなんですけど。
やっぱりスポットバイトだけで解決できることと、日本の社会課題を解決する上では、長期バイトにもしっかりとDXを仕掛けていかなくちゃいけないと思っています。そちらに対する欲が出てきて、まだまだ世の中に課題が残ってるなと思ったので、タイミーがしっかりと解決していきたいなと思っています。
渡辺:長期と短期をきっちり分ける必要があるのかというところですよね。その場所が気に入って長く勤めてもいいんですけど、例えば違うところで働くのは怖いとか、ちょっと入らなくなるとシフトから外されちゃうとか、なかなかほかのところで面接してもらえないとか。
気に入ったらずっとそこで働いてもらったらいいんですけど、もっと本当に全部自由になった時……しかも面接も単に1対1の切り合いみたいな、「面談」という感じの面接じゃなくて。過去に20社で働いた時、20社すべてが「この人はよく働いてくれて」というレビューがあったら、だいたいどこで働いても採ってもらえると思いますし。
そういうふうに自由になっていく、一人ひとりが楽しく働けるといった時に、単発バイトに限定する必要はなくて。もっと自由に流動的に。そして、結果として長くいる人もいるようなサービスを目指していく。
むしろ、今たまたま長期で働いているのか、短期で働いているのかで市場を分けて、「こっちの市場を狙いましょう」と、今の世の中の常識的なものを前提とした区分でターゲットを定めるより、僕はすごくいいなと思います。というか、個人的にはそうあるべきだと思います。
小川:ありがとうございます。まさに、すごく言語化してくださってありがとうございます(笑)。
亀田:(笑)。時間もそろそろいい感じになってきたので、今話されたことに共感してくださった方などに、最後に嶺さんからメッセージをいただけるといいんじゃないかなと思います。どうでしょう、よろしくお願いします。
小川:あらためて、ありがとうございました。「社会インフラ」と言うと、すごく抽象度が高いようですけど、ちょっとイメージを持っていただけたかなと思っていますし。本当にナベさんが最後におっしゃったとおり、「スポットと長期を分ける必要はないよね、あるべき姿はこっちだよね」という。
弊社のバリューに「理想ファースト」というものがあるんですけど、本当に「理想としてはこういうかたちだよね」というところから逆算したものが作れる。「働く」というところに対する理想を追求できるのがタイミーであり、社会インフラを作る存在だと自分は思っています。
こういう会社に少しでも興味を持っていただけたらうれしいですし、Wantedlyなども公開していますので、ぜひご応募いただけたらと思っております。本日はありがとうございました。
亀田:本日はありがとうございました。まだ少し時間は残っておりますので……。
小川:ナベさんもせっかくだったら。
亀田:確かに。ぜひ締めていただければ。
渡辺:さっき言ったとおり、僕からは、タイミーのビジョンややりがいが好きな人はもちろん、まったく興味はなくて、単に成長したいとかベンチャー企業が好きな人にとっても、今一番おもしろいフェーズだと思います。こういう状況の会社で働くことは、大変だけど、純粋に楽しいと思うんですよね。
そういう意味で言うと、ビジョンに全人生を捧げなくても、普通に楽しく、どんなかたちであれ参加してもらえたらいいかなと思います。
亀田:ありがとうございます。このあと、ご質問などいただければ答えていきたいんですけど、ぜひアンケートだけでも答えて帰っていただければなと思います。フィードバックいただければ、次のイベントに活かせると思いますので、ぜひよろしくお願いします。
では一旦締めさせていただきつつ、ぜひご質問ください。まだまだ私たちも時間を確保していますので、ご質問がなくなったところで終わろうかなと思っています。スピーカーとしゃべるセッションは終わらせていただければと思います。本日はありがとうございました。
株式会社タイミー
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