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自社の企業カルチャーを言語化するためのプロセス(全2記事)

2021.08.19

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なぜ大企業が企業カルチャーの言語化を試みたのか? USEN-NEXT GROUP×富士通のコーポレート戦略

提供:Indeed Japan株式会社

採用先進企業のさまざまな知見や事例が学べる、「Owned Media Recruiting SUMMIT 2021 vol.2」。本年2回目の開催となる今回は「オンライン採用時代に企業カルチャーを問い直す」をテーマとし、より実践的な内容へとアップデートされています。今回の富士通株式会社と株式会社USEN-NEXT HOLDINGSのユースケースを元にしたトークセッションでは、組織カルチャー・企業カルチャーの言語化について議論が交わされました。本記事では、2社が言語化を考えた契機などについて、それぞれ語っています。

企業カルチャーの「言語化」を考える

唐澤俊輔氏(以下、唐澤):はい。みなさん改めまして、こんにちは。このセッション、45分間です。モデレーター唐澤と申します。よろしくお願いします。

今回は、組織カルチャー・企業カルチャーの言語化をテーマに、お二方にお越しいただいています。お二人から一言ずつ「こんな感じでいきましょう」という意気込みを、お願いできればと思います。ではまず、渡辺さんからお願いします。

渡辺大介氏(以下、渡辺):富士通の渡辺と申します。今日は、企業カルチャーを言語化するという少し難しいお題ではありますが、みなさんになにか伝えられればと思いますし、私自身も今日は勉強していきたいと思っています。よろしくお願いします。

唐澤:よろしくお願いします。では住谷さんもお願いします。

住谷猛氏(以下、住谷):USEN-NEXT HOLDINGSの住谷と申します。本日は生々しい話をさせていただいて、お役に立てればと思っております。よろしくお願いいたします。

唐澤:ありがとうございます。先ほどのキーノートではどちらかと言うと、理論的なお話をさせていただいたので、まさにリアルな生々しい話をうかがっていきたいなと思います。まず自己紹介と企業の今の活動のご紹介も含めて、渡辺さんからお二方それぞれ、まずプレゼンテーションをいただきたいなと思います。クイックに5分ずつお願いします。

渡辺:富士通の人材採用センター長の渡辺と申します。今、画面に映っているスライドのタイトル「Fujitsu Transformation」の中身は後ほどお話しさせていただければと思っています。

まず自己紹介ですが、91年に富士通へ入社しましたので、今年でもう31年目になるんですが、ずっと人事の仕事をやっています。人事といっても制度の企画から、職場や現場に近いところの人事から、グループ会社から、いろいろなことをやってきました。

今は人材採用センター長をやっています。採用センターでは職場が求める人材を社外から採用するだけでなく、社内のポスティング制度も私の今の担当範囲になっています。

次に、簡単ですが富士通の紹介をします。富士通はBtoBの会社ですので、一般のみなさんの目になかなか触れにくいかもしれませんが、国内のいろいろなシステムのところでがんばってやっています。

スライドには数字は出ていませんけれども、今は3〜4割はグローバルになってきます。そういうところでは、グローバルな企業として今がんばっていこうと思っています。富士通本体は3万人、国内のグループ会社は8万人、グループやグローバルは13万人います。13万人の知恵をどう使っていくかが、これからの富士通の課題だと思っています。

富士通、「フジトラ」を掲げてDX推進

渡辺:ちょうど2年前の今頃に社長が変わりました。社長が変わって3日目ぐらいの日経の全面広告で、「富士通がIT企業からDX企業へ変わります」というメッセージがボンと出ました。なので、富士通はIT企業という括りではあるんですが、今、一生懸命DX企業になっていきたいと変わろうとしている会社になっています。

その中でも、お客さまに対してDXを提供していくことはもちろんですが、富士通自身がDX企業に変わっていくことによってリファレンスモデルとして、お客さまに対していろいろな提案をしていきたいと思います。

先ほど、お客さまの体験と従業員の体験というお話があったかもしれませんが、その両方をしっかり回していきたいということが、今の富士通のDX化の進め方になっています。具体的にはどうDXに変わっているのかと言うと、会社のトップである社長自らがCDXO(Chief DX Officer)と言っています。

要するに、DXに変わっていくためのオフィサーは自分だということで、トップがコミットメントしています。詳細は、この後お話しさせてもらいます。という中で、12年ぶりに「Fujitsu Way」と、富士通が大事にしているものをしっかりと刷新しました。

その中で、パーパスを新たに作ったり、大切にする価値観を明確にしました。もちろん、行動規範はもともとあったんですが、今日の議題・話題でもある、「なんのために」「どういう価値観で」を明確にしました。それに向けて投資を加速しました。

今日お伝えしたいのはスライドの一番下にある企画です。全社的な社内改革である「フジトラ」とは、今日のテーマである「Fujitsu Transformation」の略です。

富士通自身がDX企業に変わるためには、デジタル化やIT化をより進めることも(必要で)ありますが、今回のお話は社内の風土や意識、カルチャーを変えていくための横断的なプロジェクトが主になっています。フジトラの中で言うと、言語化しているところもあるんですが、こういった9つのステートメントを作っています。

例えば、スライド一番右側の真ん中にある「ともかくやってみよう」は、失敗をするかもしれないからやらないのではなくて、とにかくいろいろなことをどんどんやっていこうと。

そして、その下にある「ファーストペンギンとして」。ファーストペンギンは、とにかく氷山から誰が一番始めに飛び込むかということです。まずは、もともと富士通が持っていたであろうDNAである、飛び込んでみることを改めて呼び起こして、こういうふうに富士通を変えていこうと進めています。これが今の富士通です。

きれいに変わったことをお伝えするよりは、生々しく今変わっている途中です。私たちの悩みも含めながら、今日はお話させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

唐澤:よろしくお願いします。ありがとうございます。いいですね「フジトラ」。トランスフォーメーションは難しいんですよね。カジュアルに(名前をつけて)呼んで、みんなで使いやすくするのはいいですよね。ありがとうございます。

USEN-NEXT GROUPは「必要とされる次へ。」

では、USEN-NEXT GROUPからですね。住谷さん、ぜひお願いします。

住谷:USEN-NEXT HOLDINGSでございます。私のプロフィールが出ておりますが、今HOLDINGSで人事・総務・法務・広報、それからコーポレートブランディングなどを担当しております。

「USEN-NEXT GROUPは何の会社なのか」をわかりやすく言うと有線放送です。有線放送は、実は今年で60周年を迎えたサービスです。有線放送のUSENと、動画配信のU-NEXTが2017年12月に経営統合をして生まれた、USEN-NEXT GROUPです。

現在ご覧いただいているような5つの事業領域で事業を展開しておりまして、事業会社が23あるグループになっております。コーポレートスローガンは、「必要とされる次へ。」です。必要とされる新しい価値をどんどん生み出していく企業でありたいということで、やらせていただいております。

オウンドメディアリクルーティングがテーマですので、我々のリクルーティングプログラムを2年前から更新しましたが、「GATE(ゲート)」と名付けました。すべての人に扉は開かれている、門は開かれているという思いでやっております。

ではここで、このGATEのサイトを見ていただけますでしょうか。トップページは、わりとデザインに振った中に機能を兼ね備えています。この中に我々の革新性やアウトスタンディングでありたいという思いを込めて、サイトを作っております。ぜひ視聴者のみなさま、この後サイトをご覧いただければとうれしいなと思っています。

我々は、働き方改革を3年前ぐらいから始めました。働き方改革という言葉の響きや、世の中での捉えられ方に違和感を感じたので、我々は「Work Style Innovation」と呼ぶようにしました。

僕らのWork Style Innovationのテーマは「かっこよく、働こう。Be innovative for results!」ということで、この3年間、展開しています。後段お話をさせていただく時間があるかと思いますが、非常に大きな手応えを感じております。

我々のGATEには、採用の4つのポリシーがございます。「Fair」「Simple」「Innovative」「Diversity」という4つのポリシーで採用のプログラムすべてを組み立てています。これも後段お話ができればなと思います。

働き方、就活にも一石を投じる

住谷:今年、新卒の就職活動のテーマを一新しました。今年のテーマは、スライド右側のボディコピーにある「就活維新 -RecruTech for U.-」です。「就活維新」の言葉に込めた思いとしては、今の日本の就職活動は間違っていると僕らは思っています。それを1回全部ぶっ壊して、本当に学生さんのためにいい就職活動はなんなのかを組み立てたつもりです。

いろいろなメソッドをやっておりますが、これを説明している時間がないので、こちらも我々のリクルーティングサイトに載っていますので、参考にしていただければと思います。

最後に、今年始めた新しい取り組みをご紹介すると、新潟県の長岡市と協定を結ばせていただきました。何の協定かというと、「NAGAOKA WORKER(ナガオカワーカー)」。多様な働き方の未来という意味です。

地方自治体がそれぞれ抱えられている課題だと思いますが、長岡市はこういった課題を抱えています。人口減少による産業の担い手不足。優秀な学生はいるんですが、県外に就職、流出してしまっているという課題。

それから学生さんは、首都圏に本社を持つ大手企業で働きたい、大きくグローバルな仕事をしたいという思いがあります。上京すると東京は家賃が高いし、金銭面やコロナ禍、環境面でも不安を抱える問題があります。

我々が目指す働き方は、時間と場所からの解放です。多様な働き方の選択肢を提供でき、優秀な人材を確保できると思ったので、長岡市と「NAGAOKA WORKER」の取り組みを始めました。

すなわち、長岡で働くことを希望する学生に雇用機会を創出。完全リモートワークで本社と同様の仕事をしていただいて、当然本社と同じ待遇になるモデルを始めました。初年度7名の内定者が出まして、2022年の4月から「NAGAOKA WORKER」がスタートするということになります。

合わせて、USENはもともと長岡支店があったんですが、これをリニューアルしました。「NAGAOKA WORKER」のための、コワーキングスペースを併設したスペースとして、今年の8月30日にオープンをいたします。以上でございます。

唐澤:住谷さん、ありがとうございました。クリエイティブやコピーなどにすごくこだわられて作られている様子が、(自己紹介の)一つひとつから感じられました。

富士通が行動規範を刷新した理由

唐澤:お二方のプレゼンテーションからいろいろ聞きたいんですけど。テーマが3つほど決まっているので、まずそのテーマの話からいきたいと思います。

まず1つめのテーマが、企業カルチャーをどのように言語化したのかですね。どのような言語化のプロセスをどう進めてきたのかだったり、強めのコピーのお話などを聞いていきたいと思います。「Fujitsu Way」の話があったので、それを進めたプロセスからまずはおさらいしていきたいなと思います。

渡辺:先ほどお話ししたように、トップの大きなコミットメントはあったんですが、トップが1人で決めるよりは、横断チームで作ろうということになりました。いろいろな意見を出し合いながら作って、ガリガリ議論して最後決めていきました。

もともとトップである社長の時田(隆仁)がいろいろな海外のグローバル企業と会話をする中で、パーパスを持っている会社がしっかりしていて、数が多いこともあって、「富士通もしっかり作ろうよ」と話していました。

もう1つ、「Fujitsu Way」の刷新については、もともと行動規範があったんですが、12年ぶりに変えました。本当に富士通が大事にする価値観とは何かを議論した中で、挑戦と信頼と共感という3つのキーワードを出して、それに基づいて「Fujitsu Way」を刷新しました。富士通の中で経営層が作って、今みんなに浸透させているところです。

唐澤:ありがとうございます。渡辺さんからいろいろうかがっていきたいと思うんですが、経営層の横断チームは、大きな会社なので経営陣が非常に多くいると思うんですが、どう決められていたんでしょうか。

渡辺:顔ぶれを見ると、社長がこれまでの富士通カルチャーを知らなさそうな人や、富士通カルチャーを少しぶっ壊してくれそうな人を選んだんじゃないかなと思います。

唐澤:なるほど。むしろ今までの方よりは、変えていくとか、新しい次を作るような人員をあえて選んだ感じですかね。その際、どれぐらいの期間をかけて議論されていたか、聞いてます? 

渡辺:半年ぐらいはあったんじゃないかなと思うんですよね。

フジトラを横断的なプロジェクトにした

唐澤:経営陣で半年ぐらいかけて話したり、もう少し経営会議にかけたりとか……カルチャーを言語化する時は、現場の声をどう拾うかだったり、あまりトップダウン過ぎてもよくないとうかがいます。完全にある種のトップダウンでいったのか、対話の場を設けたことなどはありましたか? 

渡辺:おそらく現場の中ではいろいろな意見を聞いていたと思うんですが、決めるのは上だということで、上で議論されていたと思います。

唐澤:あくまで目指す方向をクリアにしていたんですね。特にパーパスはこっちと決めようという感じですかね。

渡辺:はい。

唐澤:9つのDXのポリシーはどうやって決められたんですか? 

渡辺:今回、CDXO補佐として、SAPジャパンの元社長だった福田(譲)さんにもジョインしてもらっています。福田さんを中心に今はフジトラを進めていますが、そのフジトラのメンバーで大事なものは決めていました。

唐澤:フジトラのメンバーは、組織横断的なプロジェクトなんですか? 

渡辺:全社でチーフはつかないけど、DXOと言われる各部門代表のメンバーが17名います。そのメンバーが、各部門にそれぞれのトランスフォーメーションで何をやるかを考えています。

その部門の中に閉じるものは「縦解き」という言い方をしています。これを横断で考えようとしています。要するに、働き方全般などは1つの部門の話じゃないので、全社的なものについては「横解き」と言って、横でチームを組んでやっている状況です。

唐澤:縦と横であえて分けているんですね。どっちがいい・悪いではなくて、両方あるという整理ですかね。

おもしろいのが「ITからDXへ」となった時に、DXはどちらかと言うとお客さんに対してデジタルの変革を進めながら、企業のプロセスをどう変えていくかといった大きな取り組みです。どちらかと言うと、それを従業員の内部の取り組みとして捉えられているのかなと思っていますが、どう整理されているんですかね。

渡辺:DX、デジタルトランスフォーメーションの中で言うと、デジタルはあくまでもツールであって、大事なのはトランスフォーメーションなんだと言っています。

「どう変わるのか、どう変われるのか」を、まず富士通が体現しようということで進めています。富士通の文化や行動のあり方、仕事の仕方も含めて、今いろいろ変えているところです。

唐澤:いいですよね。この9つは、まさに単純な組織や働き方の話だけでなく、お客さんの方を向いていたり、スタンスだったり。デジタル庁が出しているものも9つぐらいあって、すごく似ていたなと思います。捉え方が似ていて、アジャイルっぽい感覚になっているなと思いましたね。ありがとうございます。

「なんかロボットみたい」な働き方を変えたかった

唐澤:USEN-NEXT GROUPさんもうかがいたいなと思うので、住谷さん。

住谷:トップが自ら思いを絞り出すということですかね。今うかがった富士通さんとは、アプローチが違うのかなとも思いますけれども。例えば先ほどご紹介した、我々のコーポレートスローガンである「必要とされる次へ。」であったり、それからワークスタイルイノベーションの「かっこよく、働こう。」であったり。

代表の宇野(康秀)が絞り出したワードなんですね。その時の具体的なシーンをお話しすると、「必要とされる次へ。」というコーポレートスローガンは、経営統合した2017年の12月の3ヶ月前ぐらいから、クリエイティブのディレクターも入れて始めたものでした。

ただ、なかなか芯を食わなかったんですね。上がってきたいろいろな案を並べて、最後に宇野と僕と2人になって「ああでもない、こうでもない」とやっていました。これは実話なんですが、そうして宇野が「必要とされる次へ。」と書いて、採用されました。

「かっこよく、働こう。」もまさにそうでした。経営統合してから本社移転をする直前の、2018年の4月ぐらいだったと思います。我々は本社が目黒なんですが、移転する前の本社で、宇野のデスクからオフィスを見た時のことです。当時はまだ固定席で、一人ひとりの前にパソコンのモニターが立っていて、いわゆる「ザ・日本のオフィス」でした。

それを見た時に宇野が「住谷さん、なんかロボットみたいなんだよね」と言ったんです。つまり、活力を感じない。「もっといきいき働いてほしいんだ」と言って、そこから議論が始まって、数日経ちました。

その議論をしながら、ある日、宇野の部屋で2人でお弁当を食べてたんですよ。これも実話ですが、お弁当を食べ終わって「ああでもない、こうでもない」と言ってる時に、最後に宇野が書いていた紙をひっくり返して、「かっこよく、働こう。」と書いたんですね。

僕は「あぁ、いいんじゃないですか」と言って。僕はその下に「Be innovative for results!」と書いた。これがその場でできて、我々のワークスタイルイノベーションのテーマになったというプロセスですね。

唐澤:本当にあるんですね。よくある、ナプキンに書いたみたいな。ああいう感じで生まれるんですね。

住谷:あります、あります。トップが思いを絞り出しているということで、もちろんカルチャーを表していて、言語化したワードやセンテンスには、いろいろなレイヤーのものがありますけれども。やはり、その上位概念のコーポレートスローガンや我々の働き方そのものを指し示すワードは、このプロセス(で生まれてくるもの)なんだろうなと、我々の中での確信はしているんですけどね。

企業と転職者はフェアな関係だと伝えたい

唐澤:レイヤーがあると言われましたけど、コピーとして最後に書く部分の話と、その中身の意味合いをどう捉えるかという話は、少しレイヤーが違うのかなと思います。いきなり「かっこよく」だけ言うと、「かっこよくの中身はなんだろう?」の解釈がバラバラになってきます。そこをどのように解像度を上げていかれたんでしょうか。

住谷:この手前のディスカッションのプロセスで、中身を徹底的に長時間議論するんですよ。これをガーッと詰めていって、結晶化した言葉がボコッと生まれる感じなんですよ。考えているメンバーは、その中身をある程度お互い共有できている状態で、経営トップの中で結晶化して言葉になるイメージなんですかね。

唐澤:なので、中身はメンバーでは1回すり合わせていて、最後のコピーワークとして、一番ピタッとくるものを紡ぎ出すという。

住谷:だから、できた時はもう説明がいらない感じですね。「かっこよく、働こう。」に関して説明はいらない。

唐澤:もうプロセスの中で中身ができあがってるからですね。

住谷:もちろんそれを全社展開する時は、いろいろな説明をします。これはたぶん後のテーマですね。

唐澤:そうですね。ありがとうございます。もう1個、GATEで4つの採用のコンセプトを言語化するプロセスはどんな感じだったんですか? 

住谷:4つのポリシーについては、これは私がずっと考えていることなので、もともと「採用はこうあるべきだ」というものがありました。4つのワードはある程度決まっていたので、それがどういうことなのかを、私がスタッフに共有して理解してもらうプロセスです。

唐澤:なるほど。それは採用のコンセプトであって、人事評価などは別ということですね? 

住谷:人事評価はまた別のものがあります。

唐澤:あくまで採用として、共感するメンバーに来てほしい。その入り口としての……。

住谷:そうですね。特にフェアということが大事だと思っていて。日本の採用って、新卒採用であれ、中途採用であれ、なんとなく企業が上で、転職者が下みたいなイメージがあるじゃないですか。だから、これは絶対に違うということを、人事のメンバーに対して、徹底的に理解してもらわないと仕事にならないんですね。

唐澤:対外的にだけでなく、むしろ社内のメンバーが同じような行動を取れるように揃えていくために、ああいう言葉を掲げたんですね。

住谷:そうですね。ポリシーがあって、その後のメソッドがあります。

唐澤:ありがとうございます。

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